解説
六つ子達の、小学生時代での6人全員がそっくりだった『おそ松くん』と、大人になりバラバラの個性が付いた『おそ松さん』の間の、それぞれの成長過程(性格や趣向の変化など)の考察を含むことが多い。
『おそ松さん』第1話の「(『おそ松くん』時代から)10年ちょっと経過した」と言う発言から、彼らの現年齢は20代前半と思われるが、彼らがどのようにして今の人格へと成長したのかという経緯はほとんど描かれていないため、ファン各々の想像で補われる要素が大部分を占めている。
ただし両作とも時事ネタなどを扱っていた関係上、原作『おそ松くん』が描かれた当時の時代設定と『おそ松さん』の時代設定には乖離があり、当然ながら『くん』と『さん』をそのままの設定で繋げようとすると時代的に矛盾が発生するため、ギャグアニメやメタ設定等でぼかさない限りは過去の時系列を『さん』側に沿った時代設定へとずらしているものが多い。
また、まだ彼らの過去に纏わる情報が少なかった最初期の頃に描かれた二次創作は、のちに公開された『えいがのおそ松さん』などを鑑みて結果的に、あるいは始めからif設定と割り切ったものも多い。
関連エピソードなど
少ないものの、『おそ松さん』内で過去の出来事に触れるような場面もいくつか存在する。
- 第2話ではおそ松が『くん』時代における服のダース買いについて触れている他、「どこ行っても指さされるし、いくつになっても比べられるし」とこれまで六つ子として生きてきた際の苦労を漏らしていた。
- 第3話ではカラ松が元・演劇部であったとじぐ蔵に言われている。「10年前」という発言と上記の年齢設定を踏まえると、彼との因縁は中学時代の出来事であった可能性が高い。
- 第7話でカラ松とチョロ松が芋ジャージと学ランを着ていたが、第17話に出た制服に似ている。なお他の兄弟達が、全員が中高全て同じ学校であったかなどは不明)。
- 第17話で中学・高校時代の十四松の写真を見る描写があり、それによると彼は中学3年生までごく普通であり、高校1年生から今に近い性格へ急変化していたらしい(劇中では高2まで確認された)。中高共にアルバムに写っている制服は学ランで、中学まではアホ毛も2本あったが高校から1本に減った模様。また『アニメージュ』2015年10月号にて、十四松の現在の性格について「あんな子供時代を送ったせいでぶっ壊れてしまった、というかピュアで天然まま大人になった結果」と語られている。
- 第2期第3話では、チョロ松と一松の2人が気まずい理由を挙げる場面で電車内で立っている学生服姿の六つ子らしき6人のシルエットが描かれていた(ただし単なるイメージ映像のため、これが実際の過去の状況だったのかは不明)。
- 第2期第4話の初放送時は、松造が回想する子供時代の六つ子の姿が何故かそれぞれ現在のような個性を反映して描き分けられていたが、この件については後にアニメーターがチェックミスであったことを語っており、その後BD・DVDやネット配信などでは全員『くん』時代同様の個性の無い姿に修正されているため、無かったことになっている模様。
- 第2期最終話では、トド松の中学の時の卒業文集「花のように生きたい」、高校の時の「あの日見た花はwhat's your name」、時期は不明だが一松の文集「マイベストフレンド」が地獄にて公衆の面前で読み上げられた。
- 劇場版『えいがのおそ松さん』には制服のブレザーを着た高校生バージョンの六つ子が登場。入学当時の高校1年生の頃の回想シーンではまだあまり個性が芽生えておらず全員ほぼ同じ姿(アホ毛は十四松のみ1本、それ以外は2本)だったが、映画のメインとなる高校3年生時点(18歳)での彼らは明確な個性が芽生えており、今の成人した六つ子とはそれぞれ異なる性格で描かれている。詳細は個別項目を参照。
- また、前述の第1期第17話の十四松のアルバムでの学ラン姿については彼が間違って着てしまっていたという後付け設定となり、該当シーンがBD&DVDの新規カットの1つに採用された。
- 第1期第7話のトド松の嘘や劇場版によれば、6人とも大学には行かなかったようだ。『えいが』の公式サイトで明かされた「未公開コンテ」によると、誰かが進学すると言ったらみんな進学していたかもと話すシーンが入る予定だったが、制作段階で没シーンとなった。
- 第3期第23話では、高校時代の思い出をチョロ松の視点から振り返ったものになっており、『えいが』同様のブレザー姿や性格設定で描かれている。チョロ松の同級生の「たっちゃん」が登場するが…。
余談(学パロ)
F6やスクール松のように過去のそれではなく、役(いわゆる派生松)で学生を演じるパターンもある。学パロと呼ばれるこのタイプは成長過程を描く学生松とはちょっと違うが、同様にタグがついたり、逆に従来の学生松に学パロのタグがつくこともある。
アニメ外でも学生の六つ子が登場したが趣は色々で、パラレルやコスプレの一種と見なすこともできる。
劇場版公開以前に登場したものは、基本的に成人六つ子の性格に準拠したまま学生化させているものが多かった。一方、劇場版以降は18歳版の性格に準拠した派生も複数登場している。
- グッズの着せ替えステッカーの中に、チョロ松のブレザー、一松の白ランという学生服があった(2016年)
- ゲームのたび松の「潜入! 松高学園祭」(2016年)や、「開校!新品養成学校!」(2018年)などのイベント。
- ゲーム「ダメ松.コレクション」の「魂宿る熱き言の葉」シリーズに、カラ松・チョロ松・一松が白ランの制服で登場していた。(2017年)
- グッズなどに登場した応援団の六つ子「押忍松」。(2016年以降)
- セガコラボカフェの「学園祭ver.」のグッズ。おそ松は屋台を担当、カラ松が演劇、チョロ松が執事喫茶、一松がお化け屋敷(猫)、十四松は風船を持った着ぐるみ姿、トド松がメイド喫茶をやっていた。(2017年)
- ゲーム「へそくりウォーズ」のイベントのミュージカル松こと「THAT'S学園ミュージカル!!」はアメリカの学校が舞台で完全にパラレル設定。(2017年)
- ゲーム「にゅ~パズ松さん」のアウトキャストシリーズが学生服で登場していた。(2018年)
- 二次創作の発想はこういったものに限らず、例えば、ゲーム「トト子に貢ぎ隊」でカラ松がバスケ選手のユニホームを着たことに端を発してバスケ部の学生というパラレルに派生したりもした。中には「他人設定」と注記のある場合もある。
別名・表記ゆれ
高校時代の描写の場合は、高校松と言われることもある。