概要
「宇都宮餃子」とは、餃子専門店が数多く立地することで知られる「宇都宮市の餃子」の事である。
現在では「宇都宮のご当地グルメ」となっており、「餃子消費量日本一」を目指して、日夜努力している。
特徴
餃子専門店では、日本ではマイナーな「水餃子」がメニューに上がっているのが特徴だが、やはり焼き餃子を頼む人が一番多い。しかし、はっきり言って「焼き餃子」に関して言えば「日本の普通の餃子」以外の何物でもない。強いて特徴を上げれば、焼き餃子にも水餃子に耐えられる肉厚の皮を使っているため食べ応えがある(日本のスーパーなどで市販されている餃子の多くは皮が薄いので茹でている間に溶けてしまう)ことぐらいだが、これも他の地域の(水餃子を出す)餃子専門店と同様であり、宇都宮独特というわけではない。
現在では、「にんにく餃子」や「紫蘇餃子」、椎茸、舞茸、チーズ、挙げ句に激辛餃子なんてのもある「変わり餃子」も出回っているが、
これらは全て、現在の「宇都宮餃子ブーム」が始まってから生まれたものであり、ぶっちゃけ「邪道」なのである。
歴史
物語は第二次世界大戦から始まる。
宇都宮市を駐屯地としていた「大日本帝国陸軍第14師団」が、満州に派兵され、帰国した際に、「餃子の作り方や焼き方」を宇都宮市に持ち帰ってきたのが始まり、とされている。
そして市内に「餃子しか作らない餃子専門店」が開店し、一皿200円くらい、という安さも手伝って、店内で食べたり、自宅に持ち帰り、「宇都宮市民の夕ご飯のおかず、もしくはビールの友」となっていった。
そして1990年、「宇都宮市では餃子がいっぱい食べられている」ことに気付いた人々が、餃子を「町おこし」に使う事を思い付く。
1994年、テレビ東京系バラエティ番組「おまかせ!山田商会」の町おこし企画で、宇都宮市とタイアップする形で「餃子像」が制作され、JR宇都宮駅東口広場に設置された。
ちなみにこの「餃子像」は後に2008年に、転倒、破損、修復のすったもんだの過程を経て、現在では宇都宮駅の西口バスターミナルへと移転されている。
そしてその後、市内の「餃子専門店」は約70軒に膨れ上がり、「宇都宮餃子駅弁」や「餃子のお菓子」、様々な餃子グッズなどが販売され、秋には市内で餃子イベントである「宇都宮餃子祭り」が行われ、2002年に東京都池袋の「ナンジャタウン」にオープンした、餃子をテーマにしたフードテーマパーク「池袋餃子スタジアム」に参加するなど、「餃子の街 浜松市」という好敵手と一進一退の攻防を繰り広げつつも、
県内外に「餃子の街 宇都宮」をアピールしている。
お店
市民としてのオススメ「餃子専門チェーン店」は二つ。
みんみん
現在は「宇都宮みんみん」
メニューは、
「焼き餃子」(通称「ヤキ」)
「水餃子」 (通称「スイ」)
「揚げ餃子」(通称「アゲ」)
の三種類。
冷凍、もしくは焼き餃子ででも持ち帰りも出来るし通販もある(冷凍のみ)。
ご飯やビールもあるので、店内で食べるのにも適している。
昔からある餃子専門店であるが、近代的なチェーン店化が進み、JR宇都宮駅併設ビル内にも店舗があるので、比較的来店しやすい。
なお、市内郊外にある支店は、「昔ながらの餃子専門店」として営業しているところもある。
正嗣(まさし)
メニューは「焼き餃子」(ヤキ)と「水餃子」(スイ)の二種類のみ。
冷凍餃子の持ち帰りもあり、通販もある。
但し、「みんみん」とは異なり、ご飯やビールは置いていない。
昔ながらの「『持ち帰り専門』の宇都宮の餃子専門店」なのである。
店内で食べる事も出来るが、「餃子のみでのお食事」となる。
「宇都宮餃子の店」なのであるが、旧氏家町(さくら市)と旧今市市(日光市)にも支店がある。
また、本店・直営店の他に「のれん分け」したお店もあり、
こちらではライスも用意されている。
また、「持ち帰りのみ」という支店もある。
実際のところの話
まあ、ここだけの、ぶっちゃけた話、
宇都宮餃子ブームが始まる前から存在していた「餃子専門店」は、上記二つのチェーン店のみ、であったりする。
他の店舗やチェーン店は、
「昔からあったが、ラーメン屋、もしくは中華料理店などの、1メニューとして餃子を出していたお店」か、「宇都宮餃子ブームが始まった後に開店したお店」となる。
なので、まずは「宇都宮みんみん」と「正嗣」を食してから、他のお店を食べてみる事をお勧めする。
関連リンク
関連項目
餃子像:山田邦子のバラエティ番組により制作された、大谷石の像。
現在はJR宇都宮駅西口に置かれている。
堤愛実:栃木県のご当地萌えキャラ「まろに☆え~る」のキャラクター。
妖精「ぷくたん」とともに「宇都宮餃子」をモチーフとしたキャラクターである。
橘田いずみ:餃子好きが高じて宇都宮市よりPR大使に任命された。