本来の意味
本来は宗教の信者がある行為をするまたはしない際の教義上の理由。
日本で比較的よく知られていると思われるのはイスラム教徒の食のタブーで、豚、アルコール、血液、宗教上の適切な処理が施されていない肉を使った食材は禁じられており、信者はこれらの食材を食べることや酒盛りを宗教上の理由で断らなくてはならない。
他にも礼拝や安息日や純潔義務など様々な分野で多岐に亘り信者の行動に影響を与える事になる。
政教分離によるフランスでのスカーフ着用禁止や武道授業拒否、輸血拒否などその社会の法律や慣習と相反する場合には軋轢を生じる事も多い。
また、二世信者の場合は上記の社会との軋轢により家庭内不和や棄教の原因となる事もある。
信仰は信者にとっては重要なものであり、たとえ容れないものであっても揶揄や嘲笑は避ける事が望ましいだろう。
著名人やその親族がスピリチュアルに傾倒し、本来なら完治出来たかもしれない手術をその教えに従って拒んだせいで亡くなったという文字通り「宗教上の理由で人命に影響する」笑えない例もあったりする。近年だとさくらももこがこれに該当する。上岡龍太郎の場合はこれが原因で母親を若くして亡くしている事実があり、この経験がオカルトの話題を嫌う原因になっている。
自身で考えず、教団・教祖の教えや意見を盲信すれば救われるといった洗脳が大きい。カルト宗教においてはよくあること。
ネットスラング
そこから転じて、自分の主義に基づき特定のものを絶対受け入れようとしない行為が原理主義者に似ていることから揶揄して使われる。
ただし、本来的な原理主義者は自分の主義を貫くために他のものを貶めるなどの過激行為も多いが、ネットスラングにおいてのこの表現は、他人を貶めるよりも「他の人が受け入れることまでとやかく言うつもりはないが、私はどうしても受け入れられない」という意味で(やや自虐を込めて)使われることの方が多い。
また、そもそも「過去に経験はあるがあまりにも自分には合わなかった」「過去に嫌な目にあった」「スポンサーや業務提携相手が自分の嫌いな企業、危険度の高い企業だった」など、正当な理由があって避けている場合もあるので、一概に主体のプライドの高さを嘲笑した表現になるとも言えない。
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MtoP教団 … "宗教上の理由"を使うための宗教。