概要
それぞれ地・水・炎・風の属性を持つ4頭のドラゴン族モンスターと、それに対応する子供のドラゴンの計8種類が存在する。
成体である「巌征竜-レドックス」「瀑征竜-タイダル」「焔征竜-ブラスター」「嵐征竜-テンペスト」はまとめて「四征竜」と呼ばれている。
四征竜は全てレベルが7であり、4種類の効果を持ち合わる。そのうち1つはそれぞれ固有の効果となっており、ドラゴン族限定である嵐征竜-テンペストを除けば汎用性の高いものとなっている。
ただし、これらの効果のうちどれか1つしか1ターンに発動できないため注意が必要。
ランク7のエクシーズ召喚が容易で、強力なエクシーズモンスターであるNo.11ビッグ・アイや幻獣機ドラゴサックなどを繰り出して攻めることができる。
子征竜は同じ属性のモンスターをコストにして対応する四征竜を特殊召喚できる。特殊召喚した征竜はそのターン攻撃できないが相手のエンドフェイズに手札に戻るので、それまで耐えきれさえすればすぐに効果を使うことが出来る。子征竜自体征竜の特殊召喚コストに利用できるため無駄がない。
征竜単品で各属性のテーマデッキで派遣として使われる他、単純に全ての征竜を突っ込んだデッキでも非常に強く、公認大会でも猛威を振るっていた。
あまりにも強力すぎた為か13/09/01の制限改訂で子征竜がまとめて禁止カードとなった。
特に「風征竜-ライトニング」「炎征竜-バーナー」は登場してから僅か169日で禁止となっており、最短禁止記録を大幅に塗り替える事となった。
「地征竜-リアクタン」「水征竜-ストリーム」も登場してから198日での禁止指定であり、最短禁止記録ベスト5のうちの4枚が子征竜のカードである。
また、親征竜もまとめて14/02/01の改訂で準制限カードとなったが、それでも大会で猛威を振るっていたためかさらに14/04/01の改定では制限カードとなった。
規制のたびに新たなパーツを見つけては暴れまくり、そのしぶとさ(と規制のとばっちり)に恐怖したデュエリストも多いことだろう。
そしてついに15/04/01にて四征竜全てが禁止カードという「カテゴリー全否定」と言わんばかりのとんでもない結果を迎えることとなった(代わりに子征竜全てが制限解除されるがほぼ無意味)
…が、2018年10月の制限改訂で嵐征竜テンペストだけ制限カードへ改訂。しかもエラッタなし(テキスト自体はわかりやすく変更された)。コレに関しては脱獄だの脱走だのと大騒ぎを起こした。が、1体だけなら単純なサポートという声も多かった為、様子見での釈放だろう。
…この後「破滅竜ガンドラX」を利用したワンキル等に悪用され、そのしぶとさが再認知されることになる。
それ以降テンペストは環境デッキに絡むことはなくなったのだが、同名カードのサーチなどの事情もあり、制限から動く気配がなく、緩和には慎重な姿勢をとっていた。
その一方で焔征竜ブラスターは耐性持ちモンスターの増加や「墓穴の指名者」と言った対処法が増えた今となってはそこまで影響力が強いわけでもなく、炎属性テーマの強化として復活を望む声もあったが、2023年2月にマスターデュエルでの制限復帰を経てOCGでも4月1日改訂にてエラッタ無しで制限復帰となった。
以降は積極的な緩和が行われており、MDではブラスターが制限復帰から約7ヶ月後の2023年9月1日に準制限へと緩和され、その1ヶ月後の10月30日に制限解除となった。
12月5日にはテンペストが準制限へと緩和された上、タイダルとレドックスが制限復帰し、最上級征竜4枚全てが使用可能となり、2024年1月1日からは全征竜が無制限へと緩和された。
OCGでも2024年1月1日の制限改定にてレドックスが、同年4月1日にてタイダルが制限カードへと緩和され、丁度9年ぶりに四征竜のカードが環境へ戻ってくることとなった。
緩和後は一部のドラゴン族デッキにてシンクロ召喚やランク7エクシーズを出すギミックの補助として使われており、中でもローズ・ドラゴンと合わせたシンクロ軸デッキは大会での実績も出している。
親征竜全禁止化から約9年が経ち、現代遊戯王におけるカードパワーのインフレにより、ようやく征竜のカードパワーが環境において許容できる範囲内に収まった格好だろうか。
そして2024年7月1日の制限改訂にて全征竜が準制限へと緩和された。
全征竜の制限解除へ、秒読みの段階に入ったと言えるだろう。
2024年10月1日、Emヒグルミやマジェスペクター・ユニコーンなどと共に、ついに全征竜が制限解除された。親征竜・子征竜両方共に無制限カードになったのは、2013年以来となった。
背景ストーリー
「ガガガ学園出張版」によると、それぞれ自身の持つ属性の力が非常に強い場所に生息し、その自然の力を体内に吸収し凝縮して体内に溜め込む事で成長するという。
そしてそれが極限に達した時、溜め込んだ自然の力を解き放すことで、器であった肉体が子征竜へと転生する。この循環を繰り返すことで、土地の属性の力が均等に保たれている。
基本テキスト
四征竜
自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族または○属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
また、このカードと○属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、(この部分の効果は征竜により異なる)。
このカードが除外された場合、 デッキからドラゴン族・○属性モンスター1体を手札に加える事ができる。
「(自身の名前)」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
子征竜
ドラゴン族または○属性のモンスター1体とこのカードを手札から捨てて発動できる。
デッキから「(対応する征竜の名前)」1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
「(自身の名前)」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
モンスター一覧
巌征竜-レドックス
地属性の征竜。子征竜の名前は「地征竜-リアクタン」。
墓地のモンスターを蘇生する効果を持つ。
【ガジェット】や【スクラップ】などでは展開用として使われる。
瀑征竜-タイダル
水属性の征竜。子征竜の名前は「水征竜-ストリーム」。
自分のデッキのモンスターを墓地に送る効果を持つ。
【水精鱗】で「水精鱗-ガイオアビス」のエクシーズ召喚に一役買っている他、【海皇】や【ガエル】などでも重要なカードを落とすために使われる。
焔征竜-ブラスター
炎属性の征竜。子征竜の名前は「炎征竜-バーナー」。
相手の場のカードを破壊する効果を持つ。
四征竜の中では打点が高く、【ラヴァル】など1ターンキルしやすいデッキを中心に使われている。また、これらの天敵であるヴェルズ・オピオンや群雄割拠等の対策に用いられる。
【不知火】では除外ゾーン肥やしとして扱われている。
テンペストの緩和から5年の時を経て禁止カードから制限カードに緩和された。
嵐征竜-テンペスト
風属性の征竜。子征竜の名前は「風征竜-ライトニング」。
デッキからドラゴン族をサーチする効果を持つ。
【ドラグニティ】ではほぼ必須カードとして扱われている。
禁止カードから制限カードに緩和された。
征竜ファミリー
No.11ビッグ・アイ
通称眼征竜。
征竜ミラーなどではビッグアイの奪い合いが度々発生していた。
幻獣機ドラゴサック
通称幻征竜。
優秀な盾にしたり、トークンをシンクロ素材にしたりする。
単体運用ではさほど強くはないため、オベリスクの巨神兵と並べる『オベサック』や、光と闇の竜と並べる『サックライダー』などの布陣を先攻で敷き、防御を固める方法がとられた。
No.95ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン
通称闇征竜、征竜にトドメを刺した存在。
制限カードとなり、純征竜デッキが弱体化良さげな環境となったところへ登場し、荒らしに荒らしまくり4征竜全員を禁止へぶち込んだ。
ランク7運用が基本であった征竜をランク8運用に進化させ、銀河眼の時空竜→ダークマター→コストで征竜とエクリプスワイバーンを墓地に→征竜レダメを召喚→銀河眼の時空竜蘇生→2体目ダークマター……
という鬼のようなコンボと鬼のような布陣(総打点2万弱)を高確率で展開できた。
テンペストの制限復帰により再び大暴れし、こちらが禁止へぶち込まれた。