CV:池田秀一(壮年、老年時)、石井心愛(少年時)、中川慶一(新右衛門編、外伝if)
概要
アニメ「カードファイト!!ヴァンガードG」シリーズの登場人物。
一期の終盤で名前のみ先行で登場しており、本格的な登場は、ギアースクライシス編から。
ヴァンガード普及協会名誉会長にして創設時の中心メンバーであり、主人公新導クロノの父親である新導ライブのかつての友人だったらしい。
すでに何枚かストーリーの鍵を握る「ディペンドカード」を入手しており、自らの野望である「ディペンドカード」を使い、この世界にギアクロニクルのユニットを召喚しようと企んでいる。
しかし、何故ギアクロニクルのユニットをこの世界に召喚しようとしているのか、その真意は不明。
既に何体かの「十二支」がモチーフのギアクロニクルのユニットが呼び寄せられており、リューズに召喚されたユニットは意思を持たない傀儡になると言われており、その事でクロノ達は憤りを感じていた。
ちなみに、呼び寄せられたギアクロニクルのユニットは全て「十二支」がモチーフ。
どうやらリューズの組織は相当巨大な組織の様で判明している限りはユニットを召喚する為のかなり大規模な施設が存在し、中には何かあった際自爆するシステムのあるものもある。
どうやら想像を超えた技術でユニットを呼び寄せているらしいが、機械が作動中の際獣の様なうなり声がする為、「獣の様なうなり声がする」と噂になっていた。
リューズの手下の半田ケンスケ曰く、施設はいくつもあり、一つくらい無くなっても大した痛手ではないらしい。しかも半田はかなり物騒な覚悟でいる。
リューズの一派全員がリューズ本人と面会できるわけではなく、半田同様指令だけを受け取り行動する者もいる。
普及協会から配られているファイカやギアースにはファイターのイメージ力、「ストライドフォース」というものを集めるための水晶のようなものが付けられており、これを利用してユニットを召喚していた。
この事は普及協会の社員や、一般ファイターは知らず、完全に利用されているといっても過言ではなく、このことを知った安城マモルは落胆している。
伊吹コウジ曰く、目的の為なら手段を選ばない人間らしく、下手をすると命を落とすとまで言われている。
元々「ギアクロニクル」は、リューズとライブによってこの世界にもたらされたと発言されているが、どんな方法で、どんな理由があってこの世界にギアクロニクルをこの世にもたらしたのかは不明。この件でライブは行方不明となっている。
そして、アイドルユニット「ラミーラビリンス」の一人、蝶野アムをエースコーポレーションの代表者の「エース」と名乗らせ、数々の会社の買収や困難な契約をこなしている。
クロノのチームメイト、綺場シオンの父親の会社の綺場HDも買収させた。
そして、同じく「ラミーラビリンス」のメンバーである弓月ルーナも補欠という立ち位置だったらしいが、アムより高いストライドフォースに目をつけている。
ちなみにルーナは、自身が狙われている事、アムやリューズ達が裏で行っている事等は、今の所一切知らない。
本編での活躍
ギアースクライシス編
自身の目的のために暗躍していることが判明。
ストーリーのCパートにのみ登場するなど、表立っての行動や登場シーンはあまり無かった。
伊吹コウジ達はその阻止のために行動していたことが明らかとなる。
ストライドゲート編
伊吹やクロノ達によりラボの居場所が特定され、突入される。
ラボにはリューズの仲間がおり、そこで意外な人物達がリューズ側に付いている事をクロノ達は知る事になる。
「カンパニー」という組織を率い、リューズの計画に賛同するものを集め、彼等はその計画の実行に深く関わっている。
しかし、リューズの肉体はユニット召喚の代償によって吐血するほど衰弱しきっており、命の限界が来ていた。
そしてクロノと伊吹の目の前で自ら火を放って炎上し、敵の親玉がまさかの死亡。
死の間際、聖書のある部分を語っていた。
しかもこの回は始まって1話目で、ほぼファイト描写無しでロボ相手にリアルファイト描写ばかりであった。
……が、しかし…
まさかの少年の姿で再登場。
それにともない、キャストは石井心愛に変更。
肉体は何かの巨大な容器に入っていた様で、幼児化したというよりクローン等の可能性があったが、本人の発言により事実本当にクローンである事が判明。
リューズ曰く「知性と記憶を移し変えた」とのこと。
なお表舞台ではニュースで死亡したと報じられている為、おそらくもう表にはあまり立って出てこないと思われたが、子供の姿でも外を普通に歩き回っている。
子供の姿となってからは、クロノにファイトを挑むと共に、クロノに「自分はクロノと争う理由は無い」と告げ、クロノの父、ライブが生きている事を伝える。
その際に伊吹も父親が生きている事を知っている事や、何も教えられていない事等を伝え、伊吹に対する不信感を植付ける。
そして、クロノに父の事が知りたければ自分の元に来るように告げて立ち去る。
友人ライブのの息子であり「特異点」でもあるクロノに興味を持ち、何度も自分の仲間になるよう誘っているが、クロノには何度も断られている。
そして、クロノが新導ミクルも父が生きていると知っている事を黙っていたのがショックで家を飛び出した際にも、クロノを普及教会が運営している児童養護施設に連れて行き、クロノにつけられた監視を撒いて駅に向かい「自分もクロノが欲しい」と告げ、その後水族館と思われる場所に連れて行き己のやろうとしている事を話す。
クロノは犠牲になった人達の事に怒りを覚えるが、リューズは「目的を成し遂げるには犠牲はつきもの」とクロノを一蹴する。
クロノにまたよく考えて自分の元に来るように告げてその場は立ち去るが、シオンからカンパニーとラミーラビリンスが行った審判によるドラゴンエンパイア支部の惨状を見たクロノからファイトを申し込まれ、1期の最終話で伊吹がクロノを呼び出した廃墟にヘリで移動しファイトを行った。
しかしクロノがファイト中に事故の記憶を取り戻し、クロノ・ドランから「完全なる未来」の真相を知り激怒し詰め寄った彼をスタンガンで気絶させ拉致する。
その後、リューズが別の場所に移動させ、目を覚ましたクロノとファイトの続きをする。
ちなみに中断したファイトの続きをするのは作中でもかなり珍しい。
ファイト中に再びクロノに「お前たちを幸せにしたい」と己の思想を伝えるが、クロノは「そんな事頼んでない」とその思想を一蹴する。
リューズはそんなクロノにライブの面影を見て、所詮お前もライブの息子かと怒りをあらわにする。
そしてクロノの敗北が濃厚(ダメージチェック残り1枚、ヒールでなければ敗北確定)となった時点でクロノファング・タイガーを実体化させクロノに襲い掛かるが、クロノは「ピースメーカー」としての力を発動させ、クロノ・ドラン含むクロノが呼び寄せた「十二支」のユニットを実体化させ、リューズに対抗する。
リューズが倒れた際に落としてしまった、リューズ側の十二支刻獣さえも覚醒させたクロノだったが力を使いきって倒れてしまい、若水の策によってユニットたちは宇宙空間の装置へと転送されてしまう。
リューズは覚醒したカードを全て回収し、気絶したクロノに「止めたいなら追って来い」と言い残し、ヘリで立ち去る。
ちなみにこの時、クロノが引こうとしていたトリガーが風に煽られて露わになるが、そのカードは、ヒールトリガーだった。
しばし出番はあまり無かったが、ストライドゲートの発動に伴い再登場。
計画通り人々を自身のイメージに包み、眠らせる事で本人が望んでいた世界を見せる事に成功する。
この成果に非常に満足げな表情を見せた。
町中で眠らされた人々の中には、クロノ達もいた。
審判の相手であるクロノがやって来るのを待つが、そこへ、東雲ショウマの気まぐれのせいでそもそも眠ることがなかった伊吹がやって来る。
新調した十二支刻獣のデッキと、十二支刻獣を利用したGユニット『機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)デミウルゴス』によって伊吹を圧倒し葬り去るが、彼の命をかけた作戦でクロノ・ドランが目覚め、数枚あるうちの1枚(恐らくはオリジナル)がクロノの下へ戻る。
そしてドランをデッキに加えたクロノとついに激突となった。
「十二支刻獣」を次々とバインドし、切り札の『機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)デミウルゴス』でクロノを追い詰めるものの、デミウルゴスの能力を「Gガーディアン」で対策された上、ファイターたちのイメージの力を背負ったクロノの新たな切り札『クロノドラゴン・GG』により敗北を喫する。
さらに、クロノの「お前が一番イメージの力を信じていないんじゃないのか」という言葉により精神的にも打ちのめされる。
ストライドゲートは破壊され、惑星クレイと地球の全ての幸と禍のバランスが元に戻る。
リューズは全ての罪を償うために、ストライドゲートと運命を共にしようとしたが、クロノはそれを拒否し手を差し伸べる。
消えるストライドゲートと運命を共にしようとする直前、クロノに「私が本当に幼かった頃にお前と出会えていたら」とこぼしている。
そして審判に負けた代償として、「十二支刻獣」たちの力により肉体が赤ん坊に戻ってしまう。
赤ん坊になったリューズはトコハ達によって育てられ、再び人生をやり直すこととなった。
その後の彼の身柄は、彼が「慈善事業」として行っていたものの一つである「恵まれない子供たちへの支援施設」が救うことになった。
人間の親から直接生まれたわけでもないため、施設の子として預かられているが、物心つかない内からドラゴンエンパイア支部のアイドル的存在になっている。
ちなみに彼の世話は安城マモルが請け負っているのか、よく抱っこしている。
そして、カードキャピタル二号店にて、クロノ達のファイトの中で赤子となったリューズの手には「クロノ・ティガー」が握られている。
彼の野望は阻止されたものの、この事件が以降の作品において起こる事態の遠因となる。
余談だが、今まで使用していた「十二支刻獣」のカードは、切り札のクロノファング・タイガーと共にクロノの元に渡っているらしく、新シリーズ「カードファイト!!ヴァンガードGNEXT」でクロノが使用していた。
リューズの過去
ファイトの中でクロノが取り戻した記憶から、新導ライブが姿をくらませた原因とされる事故の詳細が判明。
リューズが主導する、地球と惑星クレイをライブの「ストライドフォース」で時空を超越させて接続する実験が行われており、その場には幼いクロノも立ち会っていた。
その時点ではリューズは「ピースメーカー」を「完全なる平和をもたらす者」としており、親友で同志であったライブを指していたものであった。
当時はライブもリューズの語る「完全なる未来」を共に目指していたが、実験の最中にその犠牲の真実を知りライブは計画に異を唱えたが、リューズ達が目を離している間に、クロノが地球とクレイを繋ぐトンネルに生じた歪みに囚われていたクロノ・ドランの声を聞き、そのイメージ力によって現実世界にドランを不可抗力で実体化させてしまった。
ライブと口論になっていたリューズはそれがライブの力によるものと勘違いし、ディペンドカードでドランを捕獲しようとしたが、それを阻止せんとしたライブは実験装置を暴走させてしまう。
その結果起きた爆発によって、リューズは左目に怪我を負い、ライブはクロノを守るためにドランを連れ逃亡し、表向きには死亡した事になる。
リューズの理想である「完全なる未来」とは、クレイと地球を行き来している運命の力のバランスを地球側にだけ傾かせる事によって、運命の力を独占する事であった。
ドランはこれを「全ての幸(さいわい)を地球に、そしてすべての禍(わざわい)を惑星クレイに」と語っている。
つまりはクレイに地球で起こるであろう不幸や絶望を全て押し付け、その分の幸福や希望を地球が独占するという、余りに独善的な物であったのだ。
そしてその野望が実現した時、全人類は眠りにつきイメージの中で自らが望んだ『完全な未来』を永遠に過ごすことになる。
イメージでできた『完全な未来』は怒りや悲しみ、痛みがなく論理的で理想的な世界であるが全人類が永久の眠りに陥るため、クレイどころか地球にも悪影響を及ぼしている。
彼がここまで独善的な野望を抱くようになった理由は(オリジナルの)幼少期にあった。
幼少期、険悪な雰囲気の両親やニュースの中の戦争を見て、争いや暴力に強い嫌悪感を持っていたリューズ。
そんな孤独だった自分に優しく接してくれ、ヴァンガードを薦めてくれたとある中学生すら、喧嘩を仲裁しようとして死んでしまい、絶望に心を閉ざした。
そして大人になり、ヴァンガードによって世界から争いがなくせるかもしれないと知り、野望に邁進するようになってしまった。
2018年版(新右衛門編・外伝if)
Gシリーズ終了後に制作された、2018年版シリーズでも(世界観の違いはあるが)再登場を果たしている(本格的な登場は「新右衛門編」リマインド20以降)。
新右衛門編
2年前に隕石が落下した弓ヶ岳に設立しているリューズラボの所長として活動していた彼は、ヴァンガードの舞台である惑星クレイが実在していることを証明するべく、秘書のサキと共に日々研究を行っていた。
だが、日比野エスカからは、彼の研究に対して警戒心を持たれていた。
そして、友人である新導ライブに「ギアクロニクル」のデッキを渡した後、召喚の実験に進めようとするも……
…その直後に前の実験事故で失った両親を蘇らせようとした橘タツヤによって一蹴され、ライブを連れ戻すため、新右衛門と共にリューズラボに潜入したエスカと接触しファイトを挑まれる。
そして、切り札の「クロノタイガー・リベリオン」でエスカに勝利した…と思いきや、ファイトの直後に装置の事故が発生。脱出を促すが巻き込みそうになったクロノを助けるためにライブが飛び込んでしまい(この時、施設崩壊の事故でそのまま失踪)、その時に破片が飛び散ったことで顔に大きな傷を負ってしまった。(この怪我で、以降は髪で左目を隠すようになる)
それから10年(Gの時期)経過し、かつて旧友のライブの失踪と実験事故の反省を込めて「ヴァンガード普及協会」を設立、初代会長に就任した彼は、「惑星クレイにつながるようにしていきたい」とみんなと楽しくヴァンガードを楽しむ優しさを見せる面を見せるようになっていくのであった…。
外伝if
ヴァンガード普及協会準備室でイメージキャラのコンペを行っていたが、神崎と大山の犬猿の仲で、揉めている内に「R」と「X」と書かれた看板(?)を持ったマスク・ザ・ダークのそっくりさんやゴニャイオン(仮)、しまいには某特撮ヒーローなど、ふざけた…というかヴァンガードと全く関係ないデザインになっていた(伊吹曰く「なんかコイツらの下で働きたくない」)。
だが、ジャマーによって歪められていたことが判明し、真の目的としてヴァンガード普及協会の本当のイメージキャラ「ヴァンガ郎」を生み出さないように変なものにして、ヴァンガードの人気を貶めようとしていたのだった。
そして、リューズ(に化けていたジャマー)は「クロノタイガー・リベリオン」の姿に変え(この時、神崎や大山もジャマー化していたことが判明している)、エミ達に襲いかかるも、最期はブラスターペアが召喚した「マジェスティ・ロードブラスター」によって他2体(クラレットソードドラゴンとドラゴニック・ヴァンキッシャー)と共にまとめて倒された。
容姿
容姿自体はギアースクライシス編OPで一瞬だが登場していた。
左目部分に鉄製のものと思われる眼帯(?)を装着している(「新右衛門編」では不明)。
OP時、本編初登場時(台詞無し)及び「新右衛門編」では若かったが、ギアースクライシス編19話で登場した時はユニット召喚の代償によりかなり老けていた。
ストライドゲート編では最初は上記と同じ容姿だったが焼死後に復活した後は小学生ほどの子供の姿になっており、頭にはアホ毛がある。
回想では、生前の幼少期も現在のクローンとほぼ同じ姿。
キャストはそのまま石井心愛が担当。
愛読書として宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』と『なめとこ山の熊』を読んでおり、後者の本は転生前の幼少期からずっと大事に持っている。
使用クラン
クロノ同様、「ギアクロニクル」を使用する。
使用当初の内容は、一期のクロノのデッキを踏襲しており切り札の「クロノファング・タイガー」を中心に構築されている。
Gユニットは「時空竜バインドタイム・ドラゴン」を主に使用する。
同じクランでも、クロノの戦法とは真逆の「時を止める」バインド戦法で相手を圧倒する。
このGユニットは、シルエットであったが実体化していた様で、かつて一期で神崎ユウイチロウのファイトに使っていた模様。
審判の時のファイトではクロノから奪った十二支刻獣と自らをイメージした理想巨兵(イデア・ドローン)を中心としたデッキを使用し、『機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)デミウルゴス』のGユニットでファイトでもデッキトップを思い通りにしてしまうという『完全なる未来』を実現している。
総ファイト人数は少ないが、トリガーが多かったり、伊吹をたやすく打ち負かす等、実力はかなりある。
回想で登場した際には転生前の幼少期からグレートネイチャーを使用していた。
「特任教授アルシャ」を軸としたデッキ構築となっている。
ギアクロニクルは当時も存在していたが(例えばライブがシンに見せたバインドタイム・ドラゴン)、極秘のクランであるため神崎ユウイチロウとのファイトを除き、外で使うことを避けていたと思われる。
ちなみにこの時、Gから追加された新ルールが何故か昔からあった様に描写されていた。
販促の為だと思われるが、初期から見ている視聴者にはやはり違和感があった。
現在このグレートネイチャーのデッキは死亡しクローンとなったリューズは未だに持っている。
新右衛門編においては、「バインドタイム・ドラゴン」を差し置いて、(Vシリーズのルールに基づいてリメイクされた)「クロノタイガー・リベリオン」がキーカードの軸としていた。
余談だが、新右衛門編では「クロノファング・タイガー」(及び「クロノタイガー・リベリオン」)が十二支刻獣のユニットであることは作中では一切説明されていない。
関連イラスト
クローンの少年としての登場がインパクトがあったのか、少年の姿のイラストが多い。
関連タグ
カードファイト!!ヴァンガードG ギアースクライシス編 ストライドゲート編
新導ライブ---リューズ曰く親友だったが裏切られた
新導クロノ---仲間に引き入れようと狙っていた
神崎ユウイチロウ---リューズによって変わった
リューズ一派(カンパニー)
エース---ストーリーの途中から抜ける
弓月ルーナ---ストーリーの途中から加わる
土萠ほたる…最後の結末が彼女を彷彿させる。