誰しも憧れた実物大の「宇宙世紀」――
概要
『機動戦士ガンダム:銀灰の幻影』は、ガンダムシリーズ初のVR長編アニメ。
本作は、多数のVR作品を生み出したAtlas Ⅴ社がディストリビュートを行い、バンダイナムコフィルムワークスと共同で制作された。
Meta社のVRヘッドセット「Meta Quest」向けアプリとして2024年10月4日発売。
本作の舞台は宇宙世紀で、U.C.0096。同年を舞台とした作品は小説・漫画・アニメ『機動戦士ガンダムUC』や漫画『機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン』などがある。
時系列
2023年11月20日 YouTubeでタイトルティザー公開。
202年3月12日 YouTubeで開発中最新情報ムービー公開。
2024年3月22日 YouTubeでティザーPV公開。
2024年6月27日 YouTubeで主題歌ムービー公開。
2024年月7日6日 YouTubeで予告公開。
2024年10月4日 Meta Quest公式サイトにて配信開始。
2024年10月24日 第1弾アップデート配信。
ストーリー
U.C. 0096――。
連邦でもジオンでもない非公式の傭兵組織アージェント・キールは、ジオンと内通する連邦高官アザミ・メギッネの存在を公にできない連邦軍から、彼女の暗殺任務を依頼される。
しかし、出撃直前にアージェント・キールの艦隊を襲撃したのは、他でもない連邦軍のジェガン隊だった。
依頼主から裏切られ混迷を極めた状況の中、アージェント・キールが密かに所有する銀色のガンダムデルタザインが宇宙に放たれる。
登場人物
主人公
主人公(男)「やるしかないんだ。」
傭兵組織アージェント・キールに所属するパイロット。
性別はプレイヤーの好みで男性・女性を選択可能。
全編にわたってノーマルスーツを着用しており、素顔はヘルメットのバイザーによって隠された、無個性的な姿となっている。
かつては地球連邦軍の軍人(少尉)として、シャア率いるネオ・ジオンとの戦いに従軍していたが、戦闘中に遭難した所をバビアに救助されたことをきっかけに、アージェント・キールに傭兵として参加する事を決める。
軍属時代の名残か、アージェント・キールの仲間からは「少尉さん」と呼ばれている。
パイロットとして突出した能力は無いが、本来は別の人物が乗るはずだったデルタザインを与えられて以降、自身が特別なMSであるガンダムのパイロットである事に重圧を感じるようになる。
バビア・レナ
CV:伊瀬茉莉也
バビア・レナ「あなたのそのニュータイプの力 私のだったのに!」
傭兵組織アージェント・キールに所属する女性キャラクター。25歳。
乗機はヤクト・ヴァイゼ。
戦災孤児で、養母のメイベル譲りの快活な人物として育った。
戦闘中に偶然救助した主人公に、かつての同僚フィクジィ・フィクスの姿を重ねている。
乗機のヤクト・ヴァイゼは、ネオ・ジオン残党軍に譲渡予定だった予備部品用のヤクト・ドーガをアージェント・キールが入手・独自改修したもので、オリジナルのサイコミュ系機器をすべてオミットした代わりに、センサー類や推力などの基礎性能が強化されている。
メイベル・レナ
CV:織部ゆかり
メイベル・レナ「銀の楔で貫いてやりな!」
傭兵組織アージェント・キールに所属する女性キャラクター。41歳。
頼りがいのある姉御肌で、パイロットとしてはベテラン。
アージェント・キールでは、パイロットと作戦のオペレーティングを担当する。
養女のバビアを誰よりも大切にしている。
乗機のリ・ガズィ(アージェント・キール仕様)は、バックパックが強化されていて、BWS(バック・ウェポン・システム)装備を前提としないMS形態のみに特化した調整が施されている。
フィクジィ・フィクス
CV:梶裕貴
傭兵組織アージェント・キールで、バビアと同僚だった男性キャラクター。
少年時代(グリプス戦役当時)は連邦軍のニュータイプ研究所に在籍していた。
アザミ・メギッネ
CV:井上喜久子
アザミ・メギッネ「消えてしまえアージェント・キール!」
連邦高官の女性キャラクター。髪は金髪で眼鏡をかけている。
ジオンと内通しており、その事を公にできない地球連邦軍から暗殺任務を請け負った傭兵組織アージェント・キールに狙われる。
グリプス戦役当時は連邦軍のモビルスーツパイロットであった。
ジョフ・アイディ
CV:江頭宏哉
ジョフ・アイディ「ジオンの魂を胸に抱くにはまだ若輩者ですが。」
アザミ直属の部下として行動を共にする男性キャラクター。
熟練のモビルスーツパイロットで、ジオンに下りながらも連邦軍のノーマルスーツを着用している。
登場機体
アージェント・キール
地球連邦軍/ロンド・ベル
ネオ・ジオン/袖付き
- ズサ(ジョフ・アイディ専用機)
- ズサ(RGTS仕様)
- ギラ・ドーガ
スタッフ
企画:サンライズ
配給:アストレア
監督:鈴木健一
脚本:関西リョウジ
キャラクターデザイン:ことぶきつかさ
メカニカルデザイン:明貴美加
音楽:池田善哉
音響監督:藤野貞義
インタラクティブデザイナー:フェルディナンド・デルヴュー
テクニカルアーティストディレクター:ガエル・シェーズ
CGアニメーションディレクター:山本直輝
制作:アトラスⅤ、バンダイナムコフィルムワークス
主題歌
『ACROSS THE WORLD』
作詞:岩里祐穂
作曲:後藤拓也
編曲:あ子
歌:中川翔子
余談
- 「対立する二大勢力どちらにも属さない傭兵組織」というアージェント・キールの設定は、どことなくサーペントテールを思わせる。
- リリース後、旧世代機のジムとザクⅡに「外見は変わっていないが、内部は徹底した近代化改修が施されており、その性能は現行機にも引けを取らない」という安直すぎる設定を付与した事が物議を醸した。
- 一方で、便利すぎかつ他のMSにも雑に流用内容を要約できる事から、SNSではありとあらゆる機体を銀色に塗って中身は最新鋭機と言い張る「アージェント・キール大喜利」が展開されている。
- 設定を好意的に解釈するならば、傭兵組織であることや、アナハイムから非公式に機体の提供を受けていること、部品供給の都合といった、非正規軍ならではの事情が影響していると考えられる(メタ的なことを言えば、既存ガンプラの色違いキットなどの商品展開をしやすくするためであろう)。
- 物語の結末は、ラストシーンでのプレイヤーの行動によって変化するマルチエンディング形式となっている。一度いずれかの結末に辿り着いた後は、チャプター選択機能によって分岐点に戻れば別の結末を楽しむこともできるが、その選択画面において最後に表示される「第3幕 チャプター18」の項目だけが、通常の方法では解除できない「ロックされた謎のチャプター」として話題となった。
- 最終チャプターということもあり、当初は何かしらの特殊条件によって開放される隠しルートではないかと考える向きが多かったが、10月24日配信の第1弾アップデートにて、単なる不具合(本来は普通に開放されるはずのもの)であったことが明らかとなった。
- また、同アップデートにおいては、各チャプターの内容の要約表示や、モビルスーツ搭乗時の操作方法の改善(当初は画面に表示されたマーカーを注視する方式が用いられていたが、分かりづらいという意見が多かったためか、スティック操作主体に変更された)、旧来機であるMeta Quest 2での動作安定性の向上なども行われている。
関連動画
関連タグ
関連シリーズ | ガンダムシリーズ |
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関連暦 | 宇宙世紀 |
関連機体 | デルタザイン / ヤクト・ヴァイゼ / リ・ガズィ(アージェント・キール仕様) |