「レースNo.1000、聖白蓮。マシンはヴィマナ。そしてこの子は紫雲くん! ほら、御挨拶。……よくできました〜、よ〜しよしよしよしよし!」
「事態は把握できていませんが、法に従ってご協力致します!」
概要
メインストーリー第2章EX『紅魔塔ガイ伝』にて登場した、レーサーの聖白蓮。
この聖の出身世界では弾幕ごっこが大きな変貌を遂げていて、勝負の行方を超長距離レースで占っている。同じ世界出身の天子曰く「過酷な長距離レースを耐え抜きながら弾幕を交えるタフな世界」から来たらしい。
この聖はこのレースで優勝し、妖怪たちが安心して暮らせる街を作りたいと考えている。
サイドカーを取り付けたバイクを乗り回していて、前にはお揃いのゴーグルとバンダナを着けている愛犬の「紫雲くん」を乗せている。
汎異記号は『T5』。弾幕ごっこのルールそのものが変化しているためか逸脱度は少し大きめ。
【ヴィマナ・ギブアップ】
この聖が乗るバイクの車種で、通称「ヴィマナ」。サイドカーが付いた、レトロな風貌の二輪駆動のバイク。
原動機に『摩尼エンジン』を採用している"摩尼車"でもある。摩尼エンジンの内部には魔人経巻が仕込まれていて、「回転させると読経と同じだけの功徳が積める」機構を「功徳を突っ込んで回転力を得る」ように逆利用して走力に換えている。
そのため、走るための燃料には聖が善業や祈祷で功徳を積むことが必要で、排気量に換算すると750cc程度となる。
車種の名前はサンスクリットで記述されていたいくつかの叙事詩に登場する飛空宮殿の名前にあやかっている。
他にも「剣鎧外装」なるパーツが付いている模様。
【紫雲くん】
この聖が携える何処か不思議な雰囲気のゴールデンレトリバー(♂)。
瀕死だったところを白蓮に助けられて、今ではレースパートナーとなっている。
好物はサツマイモで、とても温厚で人懐っこい性格。ちょっと強引なところがある。
命蓮寺のメンバーたちはもともと「女苑ちゃん」と名付けたらいいと提案したが、オスであるため断念した。
プレイアブル化
実装形態 | 超フェス限定 |
---|---|
式 | 速攻式 |
気質 | 吊るし雲 |
拡散 | インドラの雷 |
集中 | シルバースカイウェイ |
スペカ1 | 『オフロードターボエアターン』 |
スペカ2 | 『聖白蓮 悟りのデスロード』 |
ラスワ | 『空を飛ぶ華のヴィマナ』 |
テーマ曲
レーサーの聖白蓮のテーマ曲は、IRON ATTACK!の「ヴァイローチャナの呪い」。原曲は『感情の摩天楼 ~ Cosmic Mind』。
※3:13から。
余談
気質は『吊し雲』。上空に発生するレンズ雲のこと。
ゴールデンレトリバー「紫雲くん」の名前の由来でもある「紫雲」は紫色の雲のことで、天人が乗ったり、念仏者の死に際に仏が乗って来るという彩雲とされる。何の偶然かこの聖もメインストーリー第2章Extraにおいて、「力尽きかけたアリスの祈りに封結晶が応え、天子や主人公と共にこの世界に呼び寄せられた」という経緯で登場している。
また、聖白蓮の元ネタである「信貴山縁起」の尼公(あまぎみ)の巻にも紫雲に関する記述がある。幼い頃に命蓮と別れた姉尼公が、「生きているうちに弟と会いたい」と願って処方を訪ね歩くという話で、その道中に東大寺の大仏に祈ると夢告(「ここから未申(南西)の方角に紫雲たなびく山があるからそこを訪ねてみよ」というお告げ)を授かり信貴山の方向へ行けと指示され、そのとおりに信貴山へ行くと念願がかなって姉弟が再会できるというものである。
信貴山縁起絵巻にも犬が描かれており、そこから由来している可能性がある。
好物がサツマイモなのは、毘沙門天を祀る妙善寺に「さつまいも地蔵」があることが由来と思われる。
バイクの車種「ヴィマナ・ギブアップ」は「サンスクリットで記述されていたいくつかの叙事詩に登場する飛空宮殿(ヴィマーナ)」を名前の由来としているが、同時に『財宝神クベーラの手に渡ったことがあること』『「多宝如来の空飛ぶ宝塔」や「信貴山縁起の飛倉伝説」とも習合したこと』からこの名前が用いられたとしている。
小ネタ
BGM
テーマ曲となった「ヴァイローチャナの呪い」は、IRON ATTACK!のボーカルアレンジを収録したCD「幻想クライシス」の4番目に収録されていて、そこでは"インドステージのテーマ"としている。
ヴァイローチャナはインドを起源とするアスラ神族の王(阿修羅王)で、日本では「毘盧遮那仏」と呼ばれる。
二つ名
「法輪」とは仏教の教義、特に釈迦が説いた四諦・八正道の別称で、「輪」はチャクラムのこと。仏教の教義を示す物として八方向に教えを広める車輪形の法具として具現化され、卍と共に仏教のシンボルとして信仰され、寺院の軒飾りにも使用された(このことから「履く」は刀・矢などといった武器を腰につけるという意味になると思われる)。
「ディーバ」はイタリア語で「女神」を意味する言葉。この他にもディーヴァやデーヴァを意識した名付けであると思われる。
スキル
- スキル1「フルスロットル」・・・自動車や二輪車などで、ドライバーがアクセルペダルをいっぱいに踏み込んで、スロットルバルを全開にした状態で加速する状態のこと。
- スキル2「バーンナウト」・・・レースにおいてはスタート前に意図的にタイヤを空転させて加熱させる行為のことを指す。摩擦熱でタイヤを無理やりに温めて表面を溶かし、グリップ力(タイヤと路面の摩擦力)を高める。この時タイヤの表面は160度ぐらいになり白い煙(タイヤスモーク)が発生する。速力バフとファスト効果の付与と同時に相手全体に『毒霧』を付与する効果は、恐らくタイヤスモークが「体に悪い」とされることに由来している。タイヤから出る白い煙は、表面のゴム成分や油分が摩擦によって気化したもの。
- スキル3「アクセルターン」・・・バイクを寝かして、アクセルを開け一気にクラッチをつなぐと、バイクが出している足を中心に車体がくるっと回転するテクニック。サイドカー付きのバイクでは難しいとされる。
特性
- 特性3「剣鎧外装」・・・名前の由来は「剣鎧童子」。毘沙門天に仕える護法童子で、八大龍王の上首・難陀竜王と人間を災厄から守護する。信貴山縁起絵巻」中巻「延喜加持之巻」でも登場し、醍醐天皇の病気を癒した。
ショット
拡散ショットは東方心綺楼のスキル、集中ショットは東方深秘録のオカルト必殺技からの採用。
- 「魔力を込めた数珠を飛ばし、落雷を起こす 数珠は相手に吸い付くよう飛び的確に相手を捕まえる スロットで動き出すタイミングを操作でき引っ掛けの手段としても機能する 詠唱を行うたびに余剰魔力がチャージされ三回この詠唱を行うと周囲を攻撃できる」
(東方心綺楼 「インドラの雷」カードコメント)
「インドラ」はバラモン教・ヒンドゥー教の雷神で、帝釈天として仏教に取り入れられた。
スペルカード
どちらも東方深秘録のストーリーモードCPU限定のスペルカードのアレンジ。元となったのはスペルカード1「オフロードターボエアターン」が*ハイウェイターボエアターン*、スペルカード2「聖白蓮 悟りのデスロード」が*ターボババァ走死走愛*。いずれも聖のオカルト名となった都市伝説「ターボばばあ」をモチーフとしている。
※スペルカード1は11:54、スペルカード2は13:19から。
スペルカード1は"ターボババア"の聖が「ハイウェイ(公道、特に複数の町の間を結ぶ幹線道路)」なのに対して、こちらの聖が「オフロード(未舗装道路や荒地など、公道以外の道路や悪路)」となっている。ターボババア(ターボばあちゃん)が(ハイウェイを車で走ってる時に)トンネル内で起こる怪奇現象とされるため、それに代わってオフロードをバイクで走る聖に合わせたネーミングとなったと考えられる。
スペルカード2は「ターボババァ→聖白蓮」に、「走死走愛→悟りのデスロード」に名前が変わっている。前者は東方深秘録の聖白蓮のオカルト名が『ターボババァ』だったこと、後者は走死走愛の意味が「走ることに命を懸けているというヤンキーの意気込みを表す言葉」ことを、仏教の最終目的である「悟りの領域に繋がる道=デスロード(死の道)」に繋げたことからこの名前になったと思われる。
ラストワード「空を飛ぶ華のヴィマナ」は東方深秘録の怪ラストワード*100キロで空を駆けろ!*と東方心綺楼のラストワード「アーンギラサヴェーダ」のアレンジ。
名前の由来はラーヴァナの所有するヴィマナ「プシュパカ・ヴィマナ」。
ボイス
ボイス1の首藤志奈氏はかつて東方ダンマクカグラで少名針妙丸の声を担当していたことがある。