※この記事は東方ロストワードメインストーリー2章EXの内容に関わる重大なネタバレを含みます。
「七色の星に導かれて……魔法少女アリス・マーガトロイド、ここに推参!さあて、魔物はどこかしら?」
「ねえ_____
____ねえ、もう一度。
もう一度だけ、声を…聞かせて。
■■■。」
概要
メインストーリー2章EX「紅魔塔ガイ伝」にて初登場した、魔法少女のアリス・マーガトロイド。
このアリスの世界では紅魔塔が建ったことで幻想郷の全土が焼失していて、さらには紅夢の魔女の魔法によって『魔物』と呼ばれる現象が発生している。
さらにこの世界のアリスたちは紅夢の魔女の魔法によって魔法少女へと変わっている(アリスたちが魔法少女となってしまったのは、出身世界の幻想郷では、本来世界を形作るはずの「本来の意味の『可愛い』」が外の世界で忘れ去られ、幻想入りしたことが原因とされている)。
紅夢の魔女にとって重要な存在とされていて、メインストーリーでは紅魔塔を目指しているようだが____?
汎異記号は『Z3』。同じ世界団出身の紅夢の魔女と比べると逸脱度の数字が大きい。
『魔法少女』の装飾として騎士のような衣装を身につけていて、細めの剣を携えている。
またお揃いの恰好をしている人形とは別に、十二星座を模ったような衣装の「人形」たちがいる。
【星座の魔法少女】
このアリス・マーガトロイドの魔法少女としての二つ名。人形たちに着せていた"可愛い"騎士風のコスチューム。
ラストワードといった大技を決める際には純白の衣装に一時的に変化する。
人形たちにも星の魔法が込められていて、それらを操作する魔法のワイヤーには『愛』と『幸福』のやりとり(『可愛い』の不可視のやりとり)をモデルとしている。
【星人形】
名称はアリスの戦闘時台詞から引用であり、正式名称なのかは不明。
星座をイメージした容姿の12組の人形たち(ショットの演出からいて座とさそり座の人形は複数体いる模様)。それぞれ容姿が異なり、黄道十二星座を模った衣装を身に付けている。スペルカード2の口上にある「アリエス」や「タウラス」などの名称はスペルカードの口上でも言われているが、人形たちの名前なのかは不明。
また立ち絵の背景にはホロスコープのような図に星人形たちが描かれている。
名前? | 容姿 |
---|---|
アリエス | ヒツジの角を生やしたピンクのパジャマ姿 |
タウラス | 牛の角と耳が付いた被り物に白黒の牛柄のバスタオル |
ジェミニ | お揃いの左右対称のフリフリなアイドル衣装(の二人組) |
キャンサー | 蟹のハサミのようなツインテールの赤いセーラー服 |
レオ | アフロのたてがみを持つライオンの着ぐるみ |
バルゴ | 織姫を思わせるピンクの着物に透き通った羽衣 |
ライブラ | 二つの吊るした皿を水平に持ち天秤のように棒立ち |
スコーピオン | 三つ編みの髪に赤いセーラー服、右手には小さな槍 |
サジタリアス | ケイローンを彷彿とさせる射手の格好に馬のような足 |
カプリコーン | 手紙を口にくわえ、ヤギの角と耳を生やした郵便屋さんの衣装 |
アクエリアス | 顔以外が水瓶に浸かった姿 |
ピスケス | 大きな魚を刺したモリをかかげた水着姿 |
プレイアブル化
実装形態 | 超フェス限定 |
---|---|
式 | 防御式 |
気質 | オールトの雲 |
拡散 | サジタリアスドール |
集中 | スコーピオンドール |
スペカ1 | 『ソルジャーオブサザンクロス』 |
スペカ2 | 『ナイツオブエクリプティック』 |
ラスワ | 『グランギニョリドミーティアシャワー』 |
2023年7月24日の「星々を繋ぐ魔法の糸 超フェス」にて実装された。
テーマ曲
魔法少女の世界のアリスのテーマ曲は、IOSYSの「魔理沙は大変なものを盗んでいきました(カラオケVer)」。原曲は「人形裁判 ~ 人の形弄びし少女」(サビに「春色小径 ~ Colorful Path」のフレーズが含まれている)。
余談
気質は「オールトの雲」。彗星の巣とも呼ばれる、太陽系外縁の球殻状天体群のこと。
アリスは2010年代の二次創作において何かとかわいそうな目に遭うイメージが強かったためか、女騎士の格好のせいで『「くっ殺」が似合う姿』なんて言われることも。
メインストーリー第2章における「紅魔塔」のフランドール・スカーレットが表のキーパーソンとしたら、アリスは裏のキーパーソンといったところだろうか。
ちなみにメインストーリーにおいて「紅夢の魔女ものがたり」の内容を知っている主な人物は"紅魔塔の世界のフランドール"ぐらいで、フランは原作設定でも『魔法少女』とされている。
アリスが紅夢の魔女の魔法で魔法少女になった原因の一つが「世界を形作るものとしての『可愛い』が幻想入りした影響」という設定なのは、紅夢の魔女の誕生経緯から考えると東方獣王園の霊夢のテーマ曲「世界は可愛く出来ている」から来ていると思われる。
小ネタ
BGM
テーマ曲の「魔理沙は大変なものを盗んでいきました」はニコニコ動画などで多数の音MADが作られるなどの一大ブームを巻き起こしたネットでも人気の曲である。
題名の元ネタは劇場版ルパン三世(カリオストロの城)における銭形警部の「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました……あなたの心です。」という台詞だが、この曲が選ばれたのは恐らく「"魔理沙"が"大変なもの"を盗んでいきました」という経緯の暗示と思われる。
スキル・特性・ショット
全て黄道十二星座の名称で統一されている。
スキル
スキル1「アリエス&タウラス」 |
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アリエスはおひつじ座(牡羊座)の英名。起源は古代バビロニアの星座で、元々農夫を意味していたが「男」と「羊」が同音異義語だったために次第に羊の星座となった。おひつじ座の神話は黄金の毛をもつ羊をモデルとしていて、その中でもプリクソスの話が有名。黄道十二宮においては「白羊宮」とされる。 |
タウラスはおうし座(牡牛座)の英名。おうし座の神話は、エウロパを好きになったゼウスが牛に変身して遠い地に拉致する話と、牛の姿に変えられてしまい牛舎に閉じ込められたイオを父親のイナコスがなんとかして助け出す話が有名とされる。黄道十二宮においては「金牛宮」とされる。 |
スキル2「ジェミニ&キャンサー」 |
ジェミニはふたご座(双子座)の英名。ふたご座の神話は白鳥に化けたゼウスとスパルタ王妃レダの間に生まれた二人の英雄(カストルとポルックス)の話。黄道十二宮においては「双児宮」とされる。 |
キャンサーはかに座(蟹座)の英名。ギリシャ神話においてヘラクレスのことを良く思ってなかった女神ヘラがヒドラを退治していたヘラクレスに向けて送った巨大な化蟹カルキノスがモデルとされる。黄道十二宮においては「巨蟹宮」とされる。 |
スキル3「レオ&バルゴ」 |
レオはしし座(獅子座)の英名。古代バビロニアや古代エジプトでは"王権の象徴"とされた星座で、モデルはギリシャ神話に伝わる、かつてヘラクレスに退治されたネメアの森の人食いライオン。黄道十二宮においては「獅子宮」とされる。 |
バルゴはおとめ座(乙女座)の英名。原型となったのは古代メソポタミアの星座で、背中に翼の生えた女性の姿で描かれる。隣のしし座の尾と鞭(または麦の穂)を持つのFurrow(畝)とエルアの葉(ナツメヤシの葉)を持つFrond(葉)の2人の女性を模った2つの星座が統合されて一つの星座になった。黄道十二宮においては「処女宮」とされる。 |
特性
特性1「ライブラ」 |
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ライブラはてんびん座(天秤座)の英名。黄道十二宮においては「天秤宮」とされる。 |
特性2「カプリコーン」 |
カプリコーンはやぎ座(山羊座)の英名。黄道十二宮においては「磨羯宮」とされる。 |
特性3「アクエリアス&ピスケス」 |
アクエリアスはみずがめ座(水瓶座)の英名。黄道十二宮においては「宝瓶宮」とされる。 |
ピスケスはうお座(魚座)の英名。黄道十二宮においては「双魚宮」とされる。 |
ショット
拡散ショット「サジタリアスドール」は東方非想天則のスキルカード「人形弓兵」のアレンジ。名称は射手座(いて座)の英名「サジタリウス(Sagittarius)」から。
バレット名はいて座の星に付けられた名前(ルクバト、アルカブプリオル、アルカブポステリオル、アルナスル、カウスメディア、カウスアウストラリス)から。この他にも、いて座を構成する星には「アセッラ」「カウス・ボレアリス」「ポリス」「アインアルラーミー」「アルバルダ」「ヌンキ」「テレベッルム」「Pincoya」「Gumala」「Belel」「Sika」などがある。
集中ショット「スコーピオンドール」は東方緋想天以降のスキルカード「人形千槍」のアレンジと思われ、名称は蠍座(さそり座)の英名「スコーピオン(Scorpio)」から来ている。
バレット名はさそり座の星に付けられた名前(アンタレス、アクラブ、ジュバ、ララワグ、サルガス、シャウラ)から。これらの他にもさそり座を構成する星に「ハミディムラ/ピピリマ」「ジャッバ」「ファン」「イクリール」「アルニヤト」「パイカウハレ」「レサト」「フーユェー(傅説)」などがある。
さそり座といて座の二つには、「いて座が矢を引いている半人半馬の姿として描かれているが、矢がさそり座の心臓部に位置する星(アンタレス)を狙っている」とされる逸話による繋がりがあったりする。
ちなみにアンタレスと言えば紅夢の魔女のスペルカードに巨星「アンタレス」があり、爆熱を放つ魔女もまた赤色の服に変化している。
スペルカード
スペルカード1「ソルジャーオブサザンクロス」は東方緋想天のストーリーモードCPUスペカ剣符「ソルジャーオブクロス」のアレンジ。
「ソルジャーオブクロス」は十字の兵士(十字軍)が名前の由来だが、このアレンジの場合はさしずめサザンクロスの意味から「みなみじゅうじ座の兵士」といったところだろうか。
発動前の口上の前半で口にした「アクルックス ミモザ ガクルックス イマイ」は南十字座の星々に付けられた名前のこと。
- 「アクルックス(Acrux)」・・・南十字座α(アルファ)星。星言葉は「努力・理想」「自由・芸術」「理想を目指す努力」。9/30の誕生星。
- 「ミモザ(Mimosa)」・・・南十字座β(ベータ)星。ベクルックス(Becrux)とも呼ばれる。星言葉は「迷い・晩成」「経験の蓄積」「高い理想と秘めた情熱」。10/6の誕生星。
- 「ガクルックス(Gacrux)」・・・南十字座γ(ガンマ)星。星言葉は「精神性・宗教」「福祉・奉仕」「神秘的なロマン」。10/1の誕生星。
- 「イマイ(Imai)」・・・南十字座δ(デルタ)星。星言葉は「師弟関係」「知識・継承」「伝統と創意」。9/27の誕生星。
バレット名にはこれらの名前を冠した人形たち(アクルックス人形、ミモザ人形、ガクルックス人形、イマイ人形)に「ギナン人形」と「デュパン人形」が追加されている。
スペルカード2「ナイツオブエクリプティック」は東方非想天則のストーリーモードCPUスペカ騎士「ドールオブラウンドテーブル」のアレンジ。
「イクリプティック(ecliptic)」は黄道を意味する。十二星座は全て黄道を通っている星座であるためこの名前になったと思われ、意訳すると「黄道の騎士」となる。
バレット名は黄道十二星座の名称から、牡羊座→牡牛座→……→水瓶座→魚座と誕生月の順番に並べられている。
黄道十二星座は誕生月に定められている期間では見ることができない(誕生月や星座によっては見れることはあるものの、観測は難しい)が、これはその星座が空にある時には時間帯が昼間であるため観測が不可能となっているためである。
もともと『自分の星座』は誕生日に太陽の近くにいる12星座をその人の生まれた星座とするようになっている。
ラストワード「グランギニョリドミーティアシャワー」は東方永夜抄のラストワード「グランギニョル座の怪人」のアレンジ。
「グランギニョリド」はグランギニョル+edの造語で、「ミーティア」は流れ星、「シャワー」は雨を意味する。
CV
ボイス1とボイス2の伊藤彩沙氏と本渡楓氏は東方ロストワードで声優を担当するのはこれが初めてだが、本渡楓氏はかつて東方キャノンボールにおいて河城にとりの声を担当している。