概要
火星の地質調査団が火星から持ち帰った地球のバラに酷似した花を咲かせる宇宙植物の一種。
火星の環境ではただ美しい花を咲かせる普通の植物であるが、地球に持ち込まれた際に環境の変化で(おそらく)突然変異を起こし、頑丈な蔦や根で人間や動物を捕まえて地中に引きずり込み捕食してしまう肉食植物へと変貌してしまった。
地球に豊富にある水分を吸収して急成長してどんどん巨大化する性質を持っているほか、根や蔦で締め付ける力は凄まじいものがあるが、流石にコンクリートまでを突き破るほどは出来ない。
また火に弱いという弱点を持つ。
地球に持ち込まれたバラの内、6つの種が万城目たちの元に持ち込まれ、その内の1つが星川航空の近くの川辺に、別の1つが江戸川由利子の務める毎日新報に持ち込まれ、新婚の祝いとして川田氏元へと送られてしまう。
そして環境の変化で急成長した火星のバラは川辺に埋められたものは近くて野球をしていた少年たちに襲いかかり、川田邸に送られたものはそんな危険なものとは知らずに花壇に埋めた川田の妻の秋子や近くにいた犬に襲いかかり、地中に引きずり込もうとする。
最後は川辺に埋められたものは事件に遭遇した万城目たちに処分(一平が種をバットで殴り活動を停止)され、川田邸に持ち込まれたものは成長の過程で川田の自宅を破壊した際に漏れ出したガスが引火した時に起きたガス爆発に巻き込まれ燃えてしまった…(ちなみに秋子は駆けつけた万城目達に救出され無事であった)。
残りの種も急成長をする姿を観た毎日新報の記者が気味悪がって処分されたが、その他のものについては不明。
余談
昭和のテレビコミック・ウルトラQ【下】「TBSコミックス/梅田プロデュースセンター刊」1月増刊号に鬼童譲二のまんがとして掲載。2013年1月11日にWOWOWで放送された「ノンフィクションW 円谷英二からの贈りもの」にてオリジナルキャストにより音声ドラマ化された。
スピンオフ小説『宇宙からの贈りものたち』では、火星の青い夕焼けの映像を思わせるようなバラのような花の通称として、「火星のバラ」の名前が登場している。