「むこうから私たちの計画に割り込んで来たので御座います。どうぞ寛大なご処置を」
登場作品『仮面ライダー(漫画)』
第3話『よみがえるコブラ男』登場
概要
漫画版
コブラ男の晴彦の恋人であった美代子という名の女性に、ギリシャ神話に登場する怪物メデューサをモチーフに蛇の能力を移植して制作されたショッカーの改造人間。
蛇姫メドウサの名に相応しく、頭部に生き物の精神を破壊し発狂させ、最後は石化させ死なせてしまう猛毒を仕込んだ毒針やレーザー銃が装備された『メカ・スネーク』と呼ばれるヘビ型の兵器が無数に配備されており、この特徴を隠すため、普段は帽子を被り偽装している(ただし、犬などの人間より優れた聴力や嗅覚をもつ動物には正体を悟られてしまう)。
爬虫類研究所にカモフラージュされた秘密基地を根城としており、コブラ男の犯行を目撃した透少年の動向を探るのと同時に、コブラ男と共にショッカーの資金源確保のために銀行などの金保管庫から金塊を強奪する「G計画」の遂行を任務とする。
改造以前からの恋人であるコブラ男=晴彦への愛情は残っており、首領に弁明しコブラ男を助け、その後、自身も計画の補佐として同行したり、彼を心配してコブラ男の命令違反を諌めてる。
コブラ男が誘い出した本郷猛=ライダーとの戦いに加勢、メカ・スネークの毒針やレーザーガンでライダーに迫る。
そしてそのさなか、立ち上がったコブラ男=晴彦をライダーと誤認して射殺してしまい(このへんはギリシア神話の月の女神アルテミスのようだ)、事実を知った直後に悲しみに暮れた彼女は自らの頭部をレーザーガンで打ち抜き自害するという悲しい最期を迎えた。
小説「仮面ライダー1971-1973」
この小説では蛇姫メドウサそのものは登場しないが、主要人物の一人でありショッカーの関係者でもある楠木美代子という女性が蛇姫の異名を持つとされている。
映画「仮面ライダーTheFirst」
(仮面ライダーTheFirstバージョン:スネーク)
演:小林涼子
スネークという名前で登場。
体術に長け、同じく格闘戦を得意とする怪人コブラと行動を共にする。戦闘ではコブラの後頭部から延びる尻尾を切り離したムチを使用する場面もあった。
この映画に登場する怪人の中では唯一TVドラマ版に元ネタの怪人が登場しておらず、デザインも口元が露出した他の怪人とは異なる物になっている。
その正体は美代子という少女である。彼女はまだ人間だったころ、長い入院生活で自暴自棄になった晴彦という少年の前にボランティアと称して現れ、彼を励まそうとした。
最初は晴彦から邪険に扱われていた美代子だったが、彼女はそれでもめげずに彼の病室に花を活けたりし続け、そんな彼女に晴彦も次第に心を開いていく。
そして二人の関係はとうとう病院を抜け出してデートに出かけるまでになったが、美代子はデート中に突然苦しみ出し、その場に倒れこんでしまう。実は美代子も晴彦と同じ病院に長期入院している患者で、余命いくばくもない状態だったのだ。
その時、二人の前にショッカーの怪人スパイダーが現れ、ショッカーのサイボーグ技術を使えば病気を治せると話を二人に持ち掛けた。
こうして美代子と晴彦は怪人スネーク・コブラになり、ショッカーに忠誠を誓ったのである。
一年後、二人はショッカーの意に背いたと判断された怪人ホッパーこと一文字隼人の抹殺を命じられる。
そして本郷猛と一文字隼人が変身する二体のホッパー(仮面ライダー1号・2号)がショッカー基地を襲撃した時には、怪人バットも合わせて三人で迎え撃ち、一度は一文字を戦意喪失に追い込んだ。
しかし、それでも戦い続ける本郷の姿に一文字も戦意を取り戻し、息の合った連係で三体の怪人を圧倒。とうとうスネークは一文字の攻撃により致命傷を負ってしまう。
ショッカー基地の庭で倒れた彼女の傍らには改造手術により二人が快復した時に晴彦が植えた、かつて美代子が晴彦の病室に活けた物と同じ花が咲いていた。
江川達也によるコミカライズ版では映画版にはなかった彼女の改造手術の様子が描かれているが、快感に悦ぶというとんでもない描写がされている。