概要
蹲る(うずくまる)には、以下の語義がある。
(1b) 膝を折り立てて腰を落としている(※II)。また、(辞書類に記載は無いが、)膝を折って腰を落としている。
(1c) 獣が脚を畳み込んで腹這いになる(※I,IV)。香箱座り。
(2) しゃがんで礼をする(※I,II)。
表記揺れ等
語義1aの同義語:無し
語義1bの同義語:無し
語義1cの同義語:香箱座り
- 類義語(似通っている語)
語義1aの類義語:うんこ座りとその同義語 しゃがむ 屈む 胎児姿勢 体育座り
語義1bの類義語:失意体前屈 orz 四つん這い 女豹のポーズ 猫の伸びのポーズ (cf.)
語義1cの類義語:無し
pixivでは
pixivに投稿されている作品で該当する描写は極めて多いが、それに反してタグ付けされることは非常に少ない。
体育座りや胎児姿勢と混同されており、「蹲る(語義1a)」にこそ該当している作品がこれら2種類の別タグで設定されている例が散見される。
とりわけ、胎児姿勢は、「間違ったタグ付け」と断言できる誤用が多く、それが寝転がっている姿勢の描写であれば(原義では寝転がっているのが条件)「蹲る」の定義(語義1~2)のどれにも当て嵌まらない。2023年11月8日まで本項のメイン画像に使用されていた作品(作品ID 76028824)も、蹲ってはおらず、寝転がった胎児姿勢を執っている。
また、おおよそではあるものの、「しゃがむ>蹲る(語義1a)>うんこ座り」と、これら3種類の姿勢は入れ子構造で把握できることも知られていない(※学問的には完全な入れ子構造ではない)。
これらの実例は、「関連イラスト」節にて多数例示した。
関連イラスト
表記揺れタグで設定されている作品や、ロックされていたり設定枠が足りないなどしてタグ付けできない作品も、例示対象とする。
重複している作品は、いずれにも該当するということ。
また、「蹲る」の該当する作品とそれ以外を明示する意図をもって、該当しない作品も例示する。
蹲る (1a)
「膝を曲げる」+「腿とふくらはぎを密着させる」+「上体を前傾させる」+「背中を丸める」+「尻は下ろさない」が条件(※IV)。
メイン画像にも使っている例1が最も判りやすい。
また、人によっては「踵は上げない」を条件に加えた捉え方をしており(※IV)、それであれば、上に挙げた2例はその1条件をもって該当しないことになり、「しゃがむ」に当て嵌まる。
これは、蹲るような 体勢で、尻を接地させている。胎児姿勢と変わらない体勢で、尻を接地させている。
蹲る (1b)
「膝を折り立てて腰を落としている」の例。「膝を折り畳んではいない」+「腰を落としきっていない」が条件で、腕の状態は無関係。
「失意体前屈」「orz」「四つん這い」「女豹のポーズ」「猫の伸びのポーズ(cf.|※最後の2例)」などと重複することが多い。
「膝を折って腰を落としている」の例。「膝を折り畳んでいる」+「腰を落としきっている」が条件。
蹲る (1c)
体育座り
胎児姿勢
「胎児のように丸まっている」+「基本的に寝転がっている」+「少なくとも座っているわけではいない」が条件。
「何かに包まれて(胎児のような姿勢で)浮いている」もあり。例えば培養槽の中で育成または保存あるいは治療されている人型の人工生命体や人間は、立ち姿で描かれることが多いとは言え、胎児と同じ姿勢で描かれることも少なくない(例1~3)。また、心象として何かの中で浮遊している自身でも同様(例4)。
しゃがむ
「膝を曲げる」+「腿とふくらはぎを密着させる」+「上体を前傾させる」+「踵は上げても上げなくてもどちらでもよい」が条件(※IV)。
体を丸くしていなくても該当する。その上で、背中を丸くしている「蹲る (1a)」や「うんこ座り」は全て該当する(なので例示は省略する)。
こちらの6例は、上記の定義に当て嵌まらない姿勢が含まれているので注意。
うんこ座り
足をやや広げてしゃがんだ姿勢。和式便器にまたがる際の姿勢と同じ。踵は上げても上げなくてもどちらでもよい。
屈む
「上体を前傾させる」+「膝は曲げても曲げなくてもどちらでもよい」が条件(※IV)。「しゃがむ」に比べて腰高の姿勢と捉えられている傾向がある(※IV)。
脚注
出典
※II 「蹲・踞」 コトバンク > 小学館『精選版 日本国語大辞典』
※III 「屈む」 コトバンク > 小学館『デジタル大辞泉』
※IV 論文「かがむ・しゃがむ・うずくまる」- 東京都立大学(執筆者:山本清隆)。PDF。
関連タグ
坐法 座る 座り 体育座り うんこ座り / ヤンキー座り しゃがむ しゃがみ 屈む