もしかしなくても:コンプリートフォーム
概要
平成仮面ライダーほかにおいて稀に登場する、歴代のヒーローの力を用いて変身する強化フォーム。その中でもそのヒーローたちの姿をそのままデザインに取り込み、あたかも「遺影」の如く見える出で立ちの強化フォームに対しての呼び名の一つが、この「遺影フォーム」である。
とは言えあまり縁起の良い響きでもないので、ファンの前では控えた方が良いかもしれない。
初代
胸と両肩に、歴代平成ライダーの絵柄のカードがグルリと並んだ「歩く完全ライダー図鑑(公式呼称)」は、色々な意味で視聴者の度肝を抜くものであった。
ファンの間では当時から「インディアンポーカー」だの「カードリーダー」だのとネタにされまくっていたが、中でも名は体を表すかのような「遺影フォーム」なる呼び名は、その後も長きに亘ってこのフォームの俗称のひとつとして、一部のコアなファンの間で定着していく事となった。
二代目
ディケイドから遅れること1年弱、『超・電王』シリーズにてディエンドもまた、コンプリートフォームへの変身能力を獲得した。
歴代の主役ライダーの力を用いるディケイドに対し、こちらは2号ライダーではなく劇場版ライダーの力を使うのだが……奇しくも彼らは作中で全員死亡しており、名実ともに「リアル遺影フォーム」となってしまった。
……笑えねぇ。
三代目
ジオウの最強形態で、クウガからジオウまでの全主人公ライダーが全身に配置されているという、ディケイドのコンプリートフォームを更に発展させた出で立ちとなっている。
こちらの場合、前出のゴールドモードのように各ライダーがレリーフ状となっている上、その地色も金色ということもあってか、最早遺影を通り越して「仏壇フォーム」と呼んだ方が似つかわしいレベルである。
見ようによっては伽藍堂や、社寺仏閣レベルの神々しさを備えたフォームと言える……かも知れない。
四代目
ゲイツの新たな姿で、ゲイツ版のグランドジオウといえる存在である。グランドジオウにはクウガからジオウまでの全主人公ライダーが全身に配置されているのに対し、こちらにはG3-Xからゲイツまでの全2号ライダーのライドウォッチが全身に装着されている。
五代目
ネオディケイドがケータッチ21を用いて変身した初代遺影フォームの強化版。
胸のカードが19枚に増え額のカードも縦に伸ばした他、新しく装備されたマントには合計80枚ものカードが貼り付いているなど、とにかくカード尽くしのビジュアルとなっている。
その衝撃的なデザインから、遺影という呼称を超えて「カードショップ」「カード屋士」などと呼ばれている。
番外
仮面ライダーの「フォーム」チェンジではない為別の項目として記載。
海賊戦隊ゴーカイジャーの追加戦士・伊狩鎧が、レジェンド戦隊の追加戦士たちのレンジャーキーを一つにして変身する、同作では唯一の強化フォーム。テレビシリーズ以外ではゴーカイレッドが使用したこともある。
こちらも含まれている力のうち、一部の戦士らは殉職しているので、リアル遺影フォームと言えなくもない。
…もっとも、ゴールドモードは前出のコンプリートフォームとは異なり、各戦士のマスクがレリーフ状に散りばめられている事から、遺影というよりも「縁日のお面屋さん」「デスマスク」と見る向きもない訳ではない。
似て非なるもの
- 十面鬼ユム・キミル:全身にクウガからキバまでの平成ライダー9人の顔を模したレリーフを備えるが、そもそもヒーローではなく敵怪人の一人である。
- 平成魂:コンプリートフォームと同様に、歴代平成ライダーの力を用いて変身する強化フォーム。但しこちらは身体の各部に配されているのが歴代平成ライダーの顔ではなく、ライダーズクレストとなっている。
関連タグ
クライマックスフォーム/ジオウトリニティ:身体の各部に自身の別フォーム、もしくはサブライダーの顔面を配した強化フォーム。発想としては前者の流れを汲んだのが「遺影フォーム」とも言える。