「私だけではどうにもならない
だから力を貸してくれ那由他
他でもない君をこの魔法少女という軛から
解き放つためなんだ」
概要
メインストーリー第1部では、里見灯花の叔父として存在が仄めかされていた。
メインストーリー第2部で名前が判明し、同時に里見那由他の父であることと、半年前に失踪して行方不明になっていることが明かされた。
また、一般人でかつ男性でありながらメッセージウィンドウの名前表記が下の名前のみになっているという主要キャラクターとして扱われている。
あわせてグラフィックもモブ相当の単色ではあるものの、専用のものが用意されている。
…だったのだが、8章で兄と同様専用のグラフィックに変更されその容姿が完全に判明した。
物語上重要な立ち位置にいるとはいえメインの魔法少女以外のキャラ(それも男性)で専用グラフィックが導入されたのはこれが初の事例である。
人物像
民俗学者であり、魔法少女とキュゥべえの存在を知っていた。娘の那由他によると彼女と共に魔法少女に関する研究を続け、その存在を一般人に知らしめようとしていたという。しかし妻とは喧嘩が絶えず、那由他が願いで母を穏やかにしたところ、かえって不和が表面化して離婚してしまった。
調査の過程で七海やちよに接触している他、霧峰村の時女一族の集落にも訪れたことがあるため、時女静香も彼の存在は知っていた。また血の惨劇が始まった頃の二木市にも訪れていた事があり、大庭樹里によると引き際を見失って大勢死ぬかもしれない状況の時に現れて調停したらしく、彼女らにとっては恩人のような存在となっている。
午前0時のフォークロアのメンバーにとっても太助は精神的なよりどころとなっており、中でもリーダー格の氷室ラビは強い影響を受けている。
上述の土地以外にも各地に調査に行っているようで、フランスに出向いてジャンヌ・ダルクの伝説(『魔法少女たると☆マギカ』にまつわる物語と思われる)についても調べたことが分かっている。
この他民話や寓話を集めた海外の書籍の翻訳にも携わっており、そのうちの一つに児童書「さよならの寓話」シリーズの一つ「オトラントのうみべで」がある。この本は入名クシュが好きな本であり、彼女が初登場した八雲みかげのバレンタインストーリーでも触れられる他、彼女が主人公のイベント「Only_Dreamers」でもストーリー上の重要な要素となっている。
姪の灯花が魔法少女やキュゥべえについての知識を得たのは太助の著書がきっかけである。もっとも、魔法少女の存在を知る以前の灯花とその父は太助の民俗学を無意味なものと馬鹿にしており、それが灯花と那由他の確執の原因になっている。
これまで『魔法少女まどか☆マギカ』の関連作品において魔法少女を目撃したり、魔女に襲われたり、戦いに巻き込まれたりした一般人は少なからず存在したが、魔法少女やキュゥべえについて具体的な知識を持っていたと考えられるのは彼が初めてとなる。
活躍
メインストーリー
第1部『幸福の魔女編』
第10章『浅き夢の暁』
里見灯花の叔父として言及されている。灯花が太助の著書「魔法少女 その希望と絶望(上)」の原稿を父に隠れて読んだことをきっかけにねむ・ういと共に3人で魔法少女となり、自動浄化システムを作り上げていろはを魔女化の運命から救おうとするが、計画は失敗しその後の神浜の混乱を招くことになった。
第2部『集結の百禍編』
序章『はじまりの記し』
声のみの登場。魔法少女になろうとするかごめの前に現れ、考え直させたうえで魔法少女について記すように勧める。
第2章『微笑みと火花』
娘の那由他と使用人のラビを神浜市に住まわせる。那由他への半年ぶりの連絡だった。
魔女化しない神浜で那由他を静かに生活させながら、ラビに神浜の魔法少女の動向と仮説(後述)を検証させるのが目的だった。
第3章『内なる常夜の夜明け』
那由他を神浜に呼んだメールが宝崎の自宅から送られたことが判明する。那由他は太助がわざと姿をくらましているとの疑念を抱く。
第4章『彼方の群青』
失踪していた時期に湯国市に滞在していたことが判明するも、「那由他、パパはもう諦めることにした。魔法少女を救う手立てはどこにもない。」との手紙を送る。
第5章『揺れて恋歌に霞む理想』
手紙の真意を確かめるために那由他が宝崎の自宅を調べたところ、太助が執筆途中の「魔法少女 その希望と絶望」の下巻を持ち出していたことが判明する。
第6章『薄氷のレゾンデートル』
太助の足取りを追って湯国に来た那由他が太助の手掛かりに近づくと、ラビは予定より早く那由他と再会させるのがよいと判断する。ラビから密かに連絡を受けた太助は那由他にメールを送り、神浜で再会してすべてを説明すると伝えた。
那由他が神浜に戻り、待ち合わせ場所の里見メディカルセンターで待機していると、魔法少女のことを兄(灯花の父親)に伝えたあと、大事なことを那由他に話すとメールを送る。しかし約束の時間が過ぎても来ないため那由他が院長室に向かうと、兄が太助を監禁したとの話を立ち聞きしてしまう。
第7章『トワイライト・レムナント』
灯花と兄の電話から自分の説を捨てて魔法少女を救うのを諦めていること、監禁されたのは兄に翻意を迫られていたためだったことが明らかになる。その後監禁部屋からラビに助け出された後那由他に再会する。しかし追ってきた灯花に促されて兄の元に戻る。
後刻灯花たち魔法少女の存在を明かすために兄が設定した政治家との会合の場で魔法少女の存在を完全に否定してしまう。
第8章『夢のなごりに芽吹く花』
那由他の家に行き、これまでの事情を説明する。
那由他が魔法少女になったことを知り魔法少女の調査を始めたが、
・人類を進化させたり歴史を左右してきたのに歴史の陰に隠れていた
・自分の正体を隠すことが当然のように振る舞っている
・魔法少女の不自然な死に一般人が関心を持たず放置している
ことに疑問を持ち、体調を崩しながらも湯国市で「魔法少女 その希望と絶望」の下巻の執筆を進めたが、湯国市の状況を見て
魔法少女を世間に知らせることは逆に絶望を生むことを知った・・・
ため、検証が終わるまで那由他の前から姿を消すことにし、彼女には魔女化しない神浜市で平穏に生きてもらいたかったことを伝えた。
その後灯花から呼ばれて那由他や午前0時のフォークロアと共に万年桜に行き、そこで「魔法少女を世間に広める上で最高の方法を練り上げた」灯花とねむの自爆を目撃する。
尚、那由他には手紙で自分の仮説は決して更なる分裂を生む危険性があるから口外しない事を伝えた。
第9章『光差す正機迷宮』
湯国市へ那由他とフォークロアのメンバーを連れて向かう。湯国で那由他が撲滅派に拉致され魔法少女が危険視されていることを知った後、宿で彼女に魔法少女を世間に知らせることで絶望が生まれるとの結論に至った理由を説明する。
第10章『疾走ドラスティックラバー』
神浜市に戻り、ユニオンとネオマギウスの戦いでユニオンの勝利を見届ける。そこで魔法少女救済の希望を見出し「魔法少女 その希望と絶望」の下巻の執筆を再開することにする。
しかし一方で、得体のしれない胸騒ぎも感じていた。
第11章『喜びと悲しみの終幕流転』
各グループを神浜水族館に集め、湯国市の出来事や諦念を抱くに至った理由について説明した後、魔法少女のために再び働くことを約束する。
しかしその後鏡の魔女が絶望を引き起こし…
第12章『結ぶ永久の彩り』
鏡の魔女がもたらした災厄を察知した万年桜のウワサに頼まれて兄と一緒に昏睡状態の灯花とねむをいろはのところへ連れて行こうとするが、魔女が放った使い魔に交通事故を起こされて兄と一緒に亡くなる。
その後いろはの巻き戻しの力で世界は元に戻り、エピローグでは那由他、ラビ、みかげと一緒に魔法少女の存在を世間に広めるための方法について話し合っている。
以下はネタバレ
太助が魔法少女の救済を諦めるに至った経緯が灰色革命で明らかになった。
彼が魔法少女を調査する過程でたどり着いたのは
宇宙を維持するエネルギーを生み出す魔法少女を絶やさないために、人々に魔法少女を認識させないのが宇宙の意思
そこから外れて行動しようとする者は宇宙の意思によって排除される
という仮説だった。
そしてそれを証明するような出来事が湯国市で起きてしまうが、最後にもう一度仮説を検証するために佐鳥かごめらが活動する神浜市へ午前0時のフォークロアを遣わす。
イベント
第2部2章の直前の出来事と思われる。
湯国市を訪れていた際にオールフェストでゲストとして参加、その後、魔法少女が一般の間で知られている事を知り、ラビと出会い、また黒田達撲滅派に袋叩きにされる三浦旭を庇う。
擁護派と共に魔法少女を守ろうと色々と活動をしたが結局擁護派は壊滅し、うららが魔法少女になるのを止めようとするも失敗、魔法少女は湯国市から完全に敵とみなされてしまった。
かごめの百怪波瀾 ~炎夏の宴~
メインストーリーとは無関係のイベントに初登場。
高校時代の同級生だった茅野から「地元の青火野で旅館を継いだが怪談話が拡散したせいで迷惑客が押し寄せてる」と相談され、かごめ、那由他、ラビと共に青火野へと向かう。
関連イラスト
関連タグ
里見那由他:娘
里見灯花:姪
氷室ラビ:湯国市での一件の後、神浜市に向かった娘の使用人兼ボディガードを依頼する