概要
嵐田佐和子が『Fellows!』に掲載していた漫画。廃刊に伴い『Haruta』に移籍、全4巻。
所謂スーパー戦隊物をパロディした内容であり、第1話冒頭でいきなり敵組織が壊滅し、日常に戻っていく他のメンバーたちと異なり、人間に戻れなくなってしまったドジでマヌケなレッドの日々を描く物語である。いわば、このマンガは特撮ヒーローものの「エピローグ」を描いた話と言える。序盤はコミカルな内容だったが、中盤で敵組織の忘れ形見が登場、仲間たちが捕えられ主人公はなぜか巨大化、とシリアスな話になっていく。
単行本には無理矢理子供向けにしたような設定解説がおまけとして掲載されている。
あらすじ
邪悪な侵略者デス・ユニバースを滅ぼした正義の鋼鉄奇士シュヴァリオン。5人の戦士たちは再び人間に戻り、平和の戻った日本で暮らしていた。
…はずだったのだが、なぜかシュヴァリオンレッド=烈人だけは変身が解除されず、異形の姿のまま河原に竪穴式住居を作って暮らすハメになっていた。悪がいなければヒーローなどただの力持ち。シュヴァリオンチームはなんとかして「住所不明無職」レッドを人間の姿に戻そうとするが…?
用語解説
シュヴァリオン
シュヴァリオンメイルと呼ばれる特殊な魔法書(外見は便箋)を破ることで変身する、西洋の騎士を思わせる外見のスーパーヒーロー。
先代のレッド・ブルー・ピンク・イエロー・グリーンはデス・ユニバースに滅ぼされ、デス・ユニバースの侵略で心折られることなく立ち向かった5人の勇気ある若者が力を受け継いだ。
外見はただ鎧を身にまとっただけのように見えるが実は昭和ライダーのように肉体そのものが変形しているので、シュヴァリオンの時には食事も排泄も必要ない。
デス・ユニバース
悪の侵略宇宙人。シュヴァリオンの母星を滅亡させ、地球に魔の手を伸ばした。二代目シュヴァリオンの激闘により滅亡。
登場人物
新世代シュヴァリオン
5人の名前はいずれもイメージカラーをもじっている。戦隊ものではよくあることである。
烈人/シュヴァリオンレッド
本作の主人公で、一応リーダー。現役時代は炎を纏う剣で戦っていた。
デス・ユニバース全滅後は元の姿に戻れず、河原で仙人のような暮らしをしていた。なんとか人間に戻ろうと悪戦苦闘し、弱体化したり巨大化したりと右往左往する。
西園寺さくら/シュヴァリオンピンク
本作のヒロイン。シェ○ル・ノー○ではない。現役時代は超重量のトライデント「アルカンシエルの槍」を使用。属性は多分土か光。
引退後はモグラ女子をしているがいつも水着の仕事ばかりでちょっと不満。ツンデレでおせっかい焼きであり、レッドを何とかして元に戻そうとしている。
新井蒼汰/シュヴァリオンブルー
ニヒルなイケメン。現役時代は水を宿す二挺拳銃で闘った。他にもハイパーヨーヨーを武器に使っている。
引退後はモデルとして活躍中だが普段は下駄と半纏でうろついている。レッドとはライバル関係(向こうからは友達だと思われている)。
「敵は巨大化しても主人公が巨大化するもんじゃねえだろ」という主義。
小早川黄梨/シュヴァリオンイエロー
現役時代から宙船署の巡査として活躍していた。天真爛漫で大食い。
二色ときわ/シュヴァリオングリーン
真面目な少年。現役時代は風を操る弓使い。元は経験が無かったがレッドの一言からアーチェリーを始め現在はプロ級の腕前。
現役時代から進学校に籍を置く秀才だったが、戦いを終えて医学を志し浪人。
地味な外見で影が薄い。
シュヴァリオンチーム
ドン・ミレニアム
シュヴァリオンチームの司令官。ナイスミドル。
本来はシュヴァリオンの追加戦士「シュヴァリオンゴールド」だったが、地球で二代目シュヴァリオンの司令官に着任。シュヴァリオンメイルを作れるのはこの人だけ。
最終回では宙船市の市長に選ばれた。
オデッサ
シュヴァリオンチームの副司令官。金髪メガネの美人秘書。
本来はシュヴァリオンの追加戦士「シュヴァリオンミレニアム」だった。
メトロイア
ドンの飼い猫…に見えるが、彼(?)もまたデス・ユニバースに母星を滅ぼされた宇宙人。少年に変身できる。