概要
『仮面ライダービルド』の2号ライダー・万丈龍我と、同作のVシネマ『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』に登場する馬渕由衣の公式カップリング。
2人の動向(ネタバレあり)
2人の出会いは、戦兎が生活の足しにするために開発した蜘蛛型ペットロボを万丈がフリーマーケットで売っていたところ、クローズドラゴンに似たそのロボを売っている万丈に接触するために仮面ライダークローズのスケッチを持って現れたのが由衣だった。
由衣は教師だったが昔の記憶をほとんど失っており、僅かに記憶に残っていたクローズの姿からクローズを探していた。
そんな中、突如万丈の中に潜んでいたエボルトを抹殺するためにキルバスが万丈を襲い、同時に近くにいた由衣も巻き込まれることになる。
その際に、万丈がクローズに変身したことで由衣はクローズの正体が万丈であることを知ってしまう。
更に、キルバスがパンドラボックスを再生させたことで、旧世界でファウストによるネビュラガス投与の人体実験を受けていた者が旧世界の記憶を取り戻し、由衣も記憶を取り戻した。
由衣とその教え子たちはファウストのガーディアンとクローズとの戦いに巻き込まれ、その際に由衣は必死にクローズに助けを求めたのだが、その時はまだ"仮面ライダー"として誰かのために戦う理由に気付いておらず、あくまで「自分と自分を信じてくれた人と自分が信じる人のため」に戦っていた万丈には目の前のガーディアンと戦うことが精一杯で由衣の声は届かず、ガーディアンの一部を取り逃してしまった。
この時に万丈が取り逃したガーディアンによって拉致され、ロストフルボトルの人体実験によってシザーズロストスマッシュに変身させられてしまった。
その後、更なる実験のために拘束されたままガーディアンによる攻撃を受け続けて倒され、ハサミロストボトルを黒化させた後、爆発の炎が燃え移り焼死した。
エボルト曰く初期に生成された4本のロストボトルは「実験中に生まれた偶然の産物」であり、その実験台にされた人間が新世界になっても完全に元の姿に戻るわけではなく、由衣は焼死した際の火傷の痕が生々しく残っており、教え子たちは昏睡状態に陥ったままだった。
このような経緯から、由衣は自分や教え子たちのことを救ってもらえなかった仮面ライダーに失望しており、記憶を取り戻した当初は万丈にキツく当たっていた。
感傷に浸っていた由衣に対して万丈に乗り移っていたエボルトが冷徹に払い除けると、万丈に人格が戻った後にビンタまでかましている。
万丈と由衣は、エボルトの指示により、逃げ込んだ刑務所の中にある旧世界でファウストの研究室だった場所に行くために刑務所の看守の姿に変装し、その道中で万丈は由衣に助けられなかった前述の自分の気持ちを吐露し、由衣に謝罪していた。
万丈「お前たちの声を聞く余裕がなかったんだ…」
(由衣が万丈の腹に正拳突き)
万丈「何すんだよ!?人が謝ってるのに!!」
由衣「お前呼ばわりしないで。馬渕由衣って名前がある」
万丈「由衣…?」
(今度は由衣が万丈の股間に金的蹴り)
由衣「名前で呼ぶな」
万丈「可愛くねぇ…!」
その後、戦兎たちと合流し、キルバスを倒す方法として、万丈の中にあるエボルトの遺伝子を最大限に増幅させるアイテムを作ることが挙げられるが、その代償としてエボルトが以前と同じ力を取り戻す可能性があることと、万丈の体に危険が及ぶ可能性があることを戦兎が説明した。しかし、そんな万丈らに由衣は辛辣な言葉をぶつける。
戦兎「(エボルトの)遺伝子を増幅させることでお前の体がパンクするかもしれない」
万丈「俺の体はどうなっても良い…もう誰かが悲しむ姿を見たくねぇんだよ…だから…新しいアイテムを…」
由衣「バカじゃないの?誰かに頼まれた訳でもないのに、まるで自分たちがやらなきゃ地球を救えないみたいな顔しちゃって。誰もあんたたちが助けてくれるなんて思ってないから」
そう言い捨てて部屋を出た由衣を美空が追いかけ、「仮面ライダーが助けてくれるなんて二度と思わない」と吐き捨てる由衣に対して、「もう一度だけ信じてるあげてくれないかな?万丈を」と説得を受け、由衣は命懸けでキルバスを倒すためのアイテムを作り出す万丈の姿を見守っていた。
万丈が親の仇でもあるエボルトと手を組んで戦っている状況を、拠点で戦兎らと待機していた由衣は「結局あいつは自分の命が惜しいんだよ。自分が助かりたいから戦ってるだけ」と吐き捨てるが、美空に「そんな訳ないじゃん。逆だよ。みんなを守りたいから戦っているんだよ。愛と平和のためなら自分はどうなっても良いって。それが万丈龍我なんだよ」と言われ、戦兎は完成したばかりのマッスルギャラクシーフルボトルを自分ではなく由衣に託して万丈へ渡しに行かせた。
紗羽の運転で万丈のもとに駆けつけた由衣だったが、途中でストロングスマッシュに襲われそうになってしまう。
由衣「誰か…助けて…誰か…」
(間一髪で生身の万丈が助けに入る)
万丈「良かった…今度は間に合って…」
由衣はキルバスの攻撃で強制変身解除されており体にダメージのある万丈を心配してマッスルギャラクシーフルボトルを渡すのを躊躇うが、万丈はそれを振り切って受け取り、一か八かでビルドドライバーに差し込んだ。
しかし、万丈のハザードレベルが足りず、変身出来なかった。その際、由衣はすぐさま万丈に駆け寄って声を掛けている。
万丈のハザードレベルが足りないことを即座に見抜いたエボルトは、万丈のハザードレベルを上げるために、「人間の限界を知った」として由衣に手をかけようとする。
万丈「由衣は…俺が救う…!もう…悲しませない…!絶対に…!」
そう万丈が叫び、仮面ライダークローズエボルへの変身に成功した。
万丈「確かに…昔の俺は自分のために戦っていた…でも、あいつが教えてくれたんだ。『誰かの力になりたいと思う正義』を…『誰かに手を差し伸べる優しさ』を…『誰かを守ることの勇気』を…『誰かのために戦う強さ』を…!俺のヒーローが教えてくれたんだ…!愛と平和を胸に生きている俺は…負ける気がしねぇ!!」
クローズエボルの力で万丈はキルバスを撃破し、由衣はこの勇姿を見届けた。
地球を去るエボルトを見送った万丈は由衣を起き上がらせようと手を差し伸べたが、由衣はそれを利用して万丈に笑顔で抱きついた。
由衣「ありがとっ!」
万丈「お、おう…!」
この流れを見た幻徳は、いつものSEのもと、「お前たち…もしかして…」とジャケットのファスナーを下ろすと…
「ベストマッチ?」
それを見た万丈と由衣。
「な、何がベストマッチだよ?!そんなわけ…」と由衣を引き離す万丈だったが、由衣は「意外とそうかもね?」と言いながら、万丈の頬にキスをした。
(それを見た一海からは「おい!!なんだその展開はよ!!心火を燃やしてぶっ潰す!!」とキレられていた。)
事件解決後、いつも通り発明に没頭している戦兎とご飯の差し入れを持ってきた美空。
美空「万丈は?」
戦兎「デート」
美空「えぇぇぇ〜!?」
あれから由衣は休日に万丈のフリーマーケットの手伝いをするようになったのである。
キルバスが消滅したからかキルバスパイダーは当初戦兎が発明した銀色の姿に戻っており、由衣は「蜘蛛型ペットロボ」としてフリーマーケットに出品していた。
そこに、冒頭で蜘蛛型ペットロボを売っていた万丈に対して悪態をついていた少年がやって来た。
由衣「ふーん、好きな子がいるんだ?じゃあ…これとかどう?恋のキューピット!蜘蛛型ペットロボ!」
由衣「子供の心を掴む方法、教えてあげよっか?筋肉バカの万丈龍我くん?」
万丈「俺は筋肉バカじゃねぇ。バサッ。"プロテインの貴公子"・万丈龍我だ!」
万丈&由衣「「はぁ!?」」