機体データ
型式番号 | OMS-01RFN |
---|---|
所属 | 火星独立ジオン軍 |
開発 | 火星独立ジオン軍 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 17.2m |
全備重量 | 34.5t |
ジェネレーター出力 | 3,340kW |
スラスター総推力 | 164,000kg |
武装 |
|
機体説明
ジオン公国軍が開発したニュータイプ専用機「高速機動型ザク」をU.C.0111年に火星独立ジオン軍(オールズモビル)がリファインして建造したモビルスーツ(MS)。名称型式番号、さらに建造時期からして最初期のRFシリーズだと思われる。
火星内戦(レジオン建国戦争や輝ける星作戦など、レジオンとジオンマーズが繰り広げた一連の抗争のことだと思われる。)で失われたサイコミュ技術を復活させ技術レベルを再確立するべく開発されたが、その目的には「一般人用サイコミュ技術の確立」や「第四世代MSのダウンサイジング」という正反対ともいえる二つの目標が設定されていた。前者には地球外のスペースノイドを糾合した新国家建設のイデオロギーと、後者には地球侵攻作戦を支持する軍部強硬派の目的が反映されており、対立する両派閥の求める機能をうまく取り込んだ結果、18m級MSとしては考えうる限りの技術の粋が詰め込まれている。
ムーバブルフレームは両腕部と下半身こそ新造されているものの、上半身はギラ・ドーガのフレームを流用しており、コクピット周辺にサイコフレームを導入することで機体制御のほとんどをサイコミュ制御によって行うことを可能としている。サイコフレームが使用された背景としては、U.C.0096年以降サイコフレームと関連技術はミネバ・ラオ・ザビ及びその支持者との間で地球連邦が封印協定を結んだが、そのタブーも火星や木星、アステロイドベルトなどの外宇宙まで波及するものではなかったからである。この仕様はνガンダムやヤクト・ドーガとほぼ同じとなっており、実験機としての安全性を優先した結果、外部からサイコミュコントロールする機能も考慮されている。
脚部は人的然とした歩行脚ではなく、大型のプロペラントタンク兼推進器と機械的なランディングギアで構成されている。これは祖型の仕様を無闇に引き継いだわけではなく、サイコミュテクノロジーと同じく、火星重力圏でモビルスーツ単体がスラスターによる飛行を可能とする技術を再構築する意味を持っていた。そのため、各クラスターベーンは火星重力下での姿勢制御に特化している。2号機以降はより安定した飛行を実現するべくミノフスキー・フライトやビーム・バリアーの搭載も視野に入れられていた。
以上のような「ニュータイプ専用機にできることをすべてやる」仕様は機体管制と機構制御の複雑化を招くため、皮肉なことに本機もその前例に漏れることはなく、試作1号機は7度目のテストフライトで墜落し大破。パイロットも多大な負荷に耐えきれず死亡という悲惨な結果をもたらすこととなってしまった。しかし、回収されたデータはRFグロムリンⅡなど後のニュータイプ兵器の開発に大いに活かされる運びとなり、奪取したF90-2号機の改良プランにも反映された。そしてマフティー動乱を契機に活発化した反地球連邦運動に乗じてオリンポス・キャノンによる地球砲撃と地球再侵攻作戦の本格的立案へと舵を切ることになる。
そこに民生用モビルワーカーの開発などという牧歌的目標の介在する余地はなく、火星は地球との全面武力衝突へ傾斜していくことになる。
『機動戦士ガンダムF90クラスター』でも主人公イヴァル・ダーナの見た走馬灯に登場しており、前述の死亡したテストパイロットが彼の母親であったことが触れられている。
武装
五連サイコミュ式メガ粒子砲
大型マニピュレターの形をとるメイン武装。
サイコミュ駆動式のマルチユニットであり、有線式のオールレンジ攻撃が主眼だがパイロットのニュータイプ能力が高い場合はワイヤーを切り離して無線でも運用でき、各指部のメガ粒子砲からビーム・サーベルを展開しての格闘戦も可能。さらにメガ粒子偏向機能による対ビームバリアの防御に加えて、リフレクターとしても機能する。