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概要編集

1967年2月5日放送。

脚本:金城哲夫

監督:樋口祐三

特技監督:高野宏一


あらすじ編集

一年中雪に覆われている新潟県・飯田山。都会から遠く離れた山奥に新しく作られたスキー場は、スキーブームとあってたくさんのスキーヤーでにぎわっていた。

ある日そこに、ベテラン猟師の町村が麓から救助され運び込まれてきた。町村は人々に「ウーを見た」と語る。

町村は熊の親子を追っているうちに鬼門の飯田山に迷い込んでしまった。しかし町村の目の前にいたのは熊ではなく「雪ん子」と呼ばれて村人たちから迫害されている一人の少女だった。猟の邪魔をされたと思い、猟銃を空にむけて発砲して威嚇、捕まえようとさらに雪ん子を追いかけたところ、怪獣が出現し襲われそうになったという。その怪獣は、昔村の婆様から聞いたウーではないかという。村人たちは地元警察に連絡し、それを経由して科学特捜隊にも連絡が入り、ジェットビートルハヤタイデアラシの3人が急行する。


一方、雪ん子こと少女ユキは村の少年たちにいじめられていた。上空をジェットビートルが通過していくと、少年たちは科特隊がお前を倒しに来たぞとはやし立てる。

村長からウーが出たという場所を聞いたハヤタ達はスキーで調査をするが、なぜか目的地になかなかたどり着けない。そしてハヤタは落とし穴に落ちて足をくじいてしまった。

落とし穴を作った犯人がユキであると知るとイデは理由を問い詰めたが、ユキはハヤタたちを「なんでもかんでも怪獣呼ばわりして殺してしまう、恐ろしい人たちだわ!」と吐き捨てて逃げ去ってしまった。

調査から帰ったハヤタたちは村長からユキについて聞いた。「本当は可哀そうな子だ」という村長はユキの身の上を語り始める。

15年前のある大雪の日、どこからともなく現れた一組の親子が村の近くで行き倒れているところを保護された。母親は死んでしまったが、赤子だったユキの方は元気だったことから村人たちはユキを雪女の子供として気味悪がるようになった。

ユキは飯田山で炭焼きをしている喜助という老人に引き取られたが、その喜助も2年前に他界。今は一人暮らしなのだという。もともと素性がわからないうえになぜかウーと通じ合っているように見えることからますます差別されるようになった。

親を早くに失っているイデはユキに同情していた。ウーは亡くなったユキの母親の化身ではないだろうかと語るイデ。


翌日、再びウーが出現。ユキはウーに「自分のことは心配しなくて良いから山におかえり」と叫ぶ。そこに猟師が現れウーに向けて発砲する。ウーは怒るがユキの説得を聞き入れ、山に帰っていく。しかし翌日、雪山に掘られた穴に酒に酔った村の老人が落ちて凍死しているのが発見された。村人たちは犯人が落とし穴をよく掘っていたユキであると決めつけ、武器を片手に殺そうとユキを追い回す。


「ウー!ウー!助けて!ウー!!」


ユキの叫びに答えるように怒れるウーが現れた。ウーの出現によりスキー客がすっかり離れてしまい、村人は科学特捜隊にウーの撃退を依頼。

ウーへの攻撃を躊躇するイデ。アラシは「怪獣は所詮人間社会に入れてもらえない悲しい存在なんだ」とイデを説得しウーを攻撃する。ウーはビートルめがけて雪を投げつけて反撃。反撃を受けたビートルは不時着してしまう。

ウーはハヤタが寝ているロッジに迫る。ロッジが踏みつぶされる寸前、ベーターカプセルを点火しウルトラマンに変身するハヤタ。

ウーとウルトラマンの激しい格闘戦が巻き起こる。戦況はウーが圧倒しており、追い詰められたウルトラマンはスペシウム光線を発射しようとした。その時。


「ウーーーーーーーー!!ウーーーーーよぉーーーーー!!ウーーーーーーーー!!」


ユキの叫びが響く。すると突然猛吹雪が巻き起こり、ウーは悲しげな声を残して幻のように消えていった。


これからはずっといっしょだね。


ユキは一人、雪山の中で眠るように息絶えていた。かたわらには可愛がっていた兎が走り回っていた。

ビートルの中で気絶していたイデとアラシはハヤタに起こされた。事の顛末を知らされたイデは、ユキは存在せず、雪の妖精が見せた幻だったのではないかと語る。アラシは「あんな清らかな心の持ち主には、二度と再び会うこともないような気もするな」と応えた。

事件は解決し、ハヤタ達はジェットビートルに乗って帰っていった。


余談編集

レギュラー不在編集

本話は終始飯田山が舞台であり、ムラマツキャップは名前のみの登場、フジ隊員は一切登場しない。

桜井浩子小林昭二から「俺とお前が出ていないんだ」と言われたことがあると語っている。

ゲスト出演編集

ユキを追いつめウーに襲われる猟師・町村を演じたのは東宝特撮でおなじみの山本廉

ウーと通じ合う少女「雪ん子」ユキ役は富永幸子。樋口祐三監督によるとオーディションが行われ、肌が白くて素朴な感じが良かったと語っている。

ウーのスーツアクターを務めた鈴木邦夫は村人としても出演している。

スキー場の客として高野宏一熊谷健がカメオ出演している。

地方ロケ編集

ロケ地のスキー場はTBSが運営する新潟県塩沢町(現:南魚沼市)のスキー場「TBS丸池スキー場」。樋口監督によるとCM撮影を兼ねてのロケだったが、肝心のCMも数カット撮っただけで完成品を見たことがないという。

カットシーン編集

脚本上に存在したがカットされたシーンが存在する。


  • 町村のほかにもう一人の漁師・永野が遭難し、科特隊が捜索する。
  • 永野はユキに助けられており、科特隊と共に下山する。
  • ユキは永野が落としていった猟銃を返しに行こうとするが、ロッジの男に捕まってしまう。
  • 永野は助けてくれたお礼にとユキを解放する。

ウルトラマンの顔編集

今話からウルトラマンのマスクは前回まで使われていたBタイプの顔ではなくCタイプの顔に変更となった。



関連項目編集

ウルトラマン

伝説怪獣ウー

涙腺崩壊


GotoHell,YouMortals


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