ライアン(DQ4)
らいあん
第一章「王宮の戦士たち」においてプレイヤーキャラとして登場。小国バトランド王国の王宮戦士。桜色の鎧と、大きく張ったカイゼル髭がトレードマーク。
バトランド城からほど近くにあるイムルの村で起こっている、子供たちが次々と行方不明になる事件の調査へと赴く。
その調査の結果たどり着いた枯井戸の底でホイミスライムのホイミンと出会い、「人間になりたい」という彼の願いを聞いて同行する事となる。
最終的に枯井戸の底で見つけた「空飛ぶ靴」が子供の失踪原因である事を掴んだライアンは自らもその靴を履き、魔物の隠れ家である湖の塔へと乗り込む。
ほかの戦士たちもちらほらと湖の塔へ乗り込んでくる中、ライアンとホイミンはこの事件の犯人であるピサロの手先とおおめだまを討ち果たし、その目的が「世界のどこかに居る伝説の勇者がまだ子供のうちに抹殺する」事であると知る。
こうして、ライアンは世界のどこかに居るはずの勇者を守るべく、国王の許しを受けて勇者を探すために世界を旅する事となる。
1章をクリアした後は2章「おてんば姫の冒険」と3章「武器屋トルネコ」で旅をしている最中のライアンに会うことができるが、実際に仲間に出来るのは5章のキングレオ戦の後となる。
ちなみに、エニックスで出版されていた漫画『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』による影響で、「ござる」口調で話すというイメージが一部で存在するが、『ドラゴンクエストⅣ』の作中で実際に言ったことは一度もない。
しかし、リメイク版『ドラゴンクエストⅥ』(原作のスーパーファミコン版では無名の男性でありトルネコシリーズに登場するライバル戦士というキャラもシリーズにはおり特定は不可)にカメオ出演しているライアンは「ござる」と付けていたり、PlayStationリメイク版『ドラゴンクエストⅣ』の会話では堅苦しく古風な口調を用いる。
なお、『CDシアター ドラゴンクエストⅣ』(ドラマCD)と『小説 ドラゴンクエストⅣ』では「おれ」が一人称の朴訥な男性となっている。朴念仁でノロマだとバカにされるが、養父である大臣(作中では故人)はじめ国王や臣下にはその素朴さを愛されている。
戦士ということもあって力と体力(HP)が高く、装備出来る武器・防具がとても豊富。
反面、呪文は一切使用できず、素早さが非常に低い。
装備出来る防具が非常に多いため、耐性を上げやすく、パーティの盾役として活躍する。
反面、素早さがとにかく低いため行動順は後になりがちで、敵に先手を許しやすい。
一般的には欠点として認識されやすいが、これを逆手にしゅくふくのつえやけんじゃのいしなどの回復効果のある道具をもたせておくとAIが自動で後攻回復してくれるので便利と言えば便利である。
また、装備すると素早さが0になる呪いがかかっているまじんのよろいを低リスクで使用可能という考え方もあったりする。
こうした点を踏まえると、雑魚戦よりもボス戦で活躍しやすいキャラと言えるだろう。
武器は剣の他に槍や破壊の鉄球なども装備可能で、剣がメインの勇者以上に装備のバリエーションが豊富。
また、前作では「戦士=ひたすら金がかかる」という点が特徴でもあったが、ライアンの場合は5章で宝箱に入っている装備でだいぶまかなえるため、お財布にも優しい。
ファミリーコンピュータ版ではAIが自動行動する関係上、通常攻撃か道具の使用しかしないため、ある意味最も単純でわかりやすく、確実な挙動をする部類に入る。
よく「『ドラゴンクエストⅣ』はAIがうまく動かないからライアン、アリーナ、勇者、クリフトで進んでいた」という話が出たりもするが、本作のAI学習は全キャラで共有なので、学習させるという意味ではかなり有用な編成だったりする(このメンバーである程度戦闘し、後から後衛系のキャラを出せば弱点を突いてくれる)。
酒は飲む方。治安の悪いグランドスラムでも酒を嗜む余裕がある人物。
子供の頃は大変なワルガキで、洞窟探検をした事もある。
歌や踊りには詳しくない。音痴な歌を聞いても下手なのかどうか理解できない。
花にも詳しくなくひまわりとチューリップ以外の花は見分けがつかないらしい。
神官を「女の腐ったような奴」と見下す。一応、クリフトに対してはフォローを入れているが。
「勝つためには卑怯な手を使うのも優れた戦士の条件」と発言しているが、基本的には卑劣な仕打ちを嫌うらしく、下着ドロで捕まったならず者を見て呆れかえり、「自分なら恥ずかしくて切腹ものだ」と批判している。
ドラゴンクエストⅥ(リメイク版)
デスコッドで「近い未来の夢」を選ぶと武器屋に登場。
ドラゴンクエストヒーローズⅠ・Ⅱ for Nintendo Switch
『ドラゴンクエストヒーローズⅡ 双子の王と予言の終わり』の方に追加キャラクターとして登場。
ハイテンション時の必殺技はホミロンと共に放つ「究極爆裂剣」。
CDシアター ドラゴンクエストⅣ
齢30を迎えるバトランドの王宮戦士の一人であるが、これと言って大きな手柄は立てていない。が、王からの信頼が厚く「子供失踪事件」を解決に向けて参加する。
イムルの村の少年ミャッケからププルのことや、秘密の友達のことを聴き、彼の力を借りて事件を解決する。 王に「勇者捜索の旅」と「地獄の帝王討伐の旅」に挑む許しをもらい旅に向かう(道中、旅をしている姫一行と出会う)。
第五章「導かれし者達」では、単身でキングレオ城へ乗り込みキングレオ討伐後に勇者一行と合流し、導かれし者たちと共にイムルの村に訪れた時、バトランドの王宮戦士の一人となりイムルの村の警備をしているミャッケに出会い『月日が流れるのは、早いものだなぁ・・・』と感じ取ったり、同僚のステファンがバトランドの将軍に就任していることやププルが実家の宿を継承・若主人として営んでいることを知る。
天空の武具を集めている時にスタンシアラの王からバトランドに天空の盾があることを知った時、マーニャから『あら、(バトランドの王宮戦士なのに)知らなかったの?』と質問された時に
『初耳さ、噂すらなかったからなぁ・・・』と返している。
小説 ドラゴンクエストⅣ
久美沙織氏が執筆する小説版では、山岳地帯に住む少数民族の出身。
朴訥で不器用ながら義侠心が強く、魔物相手でもいらぬ殺生は好まない。「勇者リバストと大ニワトリのジャックの友情物語」を読んで泣いたり、イムルでは夢のロザリーの悲痛な訴えに目を真っ赤にするなど、存外涙もろい。
少年時代に村を離れてバトランドを訪れ、初めて見る町に魅了される。兵士となり、多くの功績を上げた事で当時のバトランドの大臣に目をかけられて養子となったが、出自もあって周囲からは嫉妬ややっかみを少なからず受ける。
後ろ盾だった養父が死亡した後、いよいよ本格的に嫌がらせが起きた事から財産の半分を王宮に譲渡し、一兵卒として仕えるようになった。一方で実直な性格を認める者も少なくなく、そうした者からは信を置かれている。
イムルの子供失踪事件の調査に向かうが、同行した部下のマキルがリリパットに不意打ちされて死亡してしまう。その父親に「彼は別の王命を受けて旅に出た」と偽りの報告をし、若い部下を守れなかった事に苦い思いを味わう。
その後イムルで牢屋に入れられていたアレクスを正気に戻す為に彼の妻フレアを連れて行き、ちょっとアレな方法で彼を回復させる事に成功する。アレクスの証言によって向かった枯井戸の底でホイミンと出会い、彼とスライム一族の助けを借りて事件解決へと至った。
しかしピサロのてさき(アシペンサ)の最後の悪あがきで、彼を庇ったホイミンが死んでしまう。そして今回の事件の発端となった「伝説の勇者」を探し出して守る為の旅に出る事をバトランド王に願い出て叶えられる。
一人旅立つライアンだったが、いなくなったホイミンを思い出して「亡霊でも構わない、共に行こう」と呼びかけ、旅をするうちに十年という長い歳月が経過する。
第二章ではエンドールの旅の祠を訪れ、そこでアリーナ一行と出会っている。初対面とは思えない感覚に戸惑いつつ、互いの健勝を願って別れるが、彼が強者である事を悟ったアリーナは知らず武者震いしていた。
ブランカの砂漠越えをする為に黒装束の連中のキャラバンの護衛を申し出るが、彼らが邪悪なる神を仰ぐ邪教の信者であり、アネイルの天空の鎧をすり替えて盗もうとしている事を知る。夜の裡に脱走してアネイルへと知らせに走ったが、サンドウォームの強襲を受けてしまい、間に合わなかった。
第五章では40歳で、トルネコと同い年だと判明している。怪しい噂の立つキングレオ城に単身乗り込むが、捕らえられて進化の秘法の実験台にされかける。大暴れして脱出した所に勇者一行が駆けつけ、ようやく「導かれし者たち」が一堂に集う事となった。
後日バトランドを訪れた時、10年前に知遇を得た少年ミャッケと再会し、彼が戦士となりイムルの警護をしていると聞かされ、月日の流れが速い事に感慨を抱いた。その後王宮では盛大な宴が開かれ、そこでマーニャがそわそわしているのを見てダンスに誘うなど、なかなかいい雰囲気になっていた。
天空の盾を所蔵する女人国ガーデンブルクでは、トレードマークの髭を剃り落し、モンバーバラ仕込みの厚化粧で乗り切る。海鳴りの洞窟ではドラゴンライダーの炎に焼かれながらも真っ二つに切り裂き、ブライの支援を受けて無数の魔物を倒すなど、前線として活躍を見せた。
最終決戦の後、光の中で人間に転生したホイミンと再会。おおいに喜びながら、バトランドへと帰還していった。
- 小川真司:『CDシアター ドラゴンクエストⅣ』
- 杉田智和:『ドラゴンクエストヒーローズⅠ・Ⅱ for Nintendo Switch』以降
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