概要
エニックス(現スクウェア・エニックス)より発売されたRPG『ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち』に登場するプレイヤーキャラクターの一人。
第四章「モンバーバラの姉妹」の主役で、コーミズ村出身。錬金術師エドガンの娘で、妹にミネアがいる。
歌と踊りの街モンバーバラにおいて、踊り子として大スターとなっている。
父親の弟子であり仇でもあるバルザックを討つ為に、妹と共に旅に出る。モンバーバラで有名になったのもその旅の途中のことである。
幸運にも仇バルザックを見つけ倒すことに成功したものの、黒幕キングレオに返り討ちにされ敗走を喫してしまい、助力してくれた父の助手オーリンの犠牲を得て海を隔てたエンドールに逃げのびることとなる。
第五章「導かれし者たち」では、エンドールでカジノに夢中になり、負けていたところを主人公と出会い仲間になる。
ストイックなミネアと異なり、性格は楽天家で奔放的且つ享楽的であり、高いところを好む反面暗く湿っぽい洞窟等は嫌っている。また酒好きで酒豪でもある。
そして、何と言っても無類な浪費家且つギャンブラーで、自身が踊り子で稼いだおカネとミネアが占いで稼いだそれをカジノに有るだけすべて注ぎ込むが、毎度毎度ギャンブルに大敗しスカンピンなオケラになって、ミネアに大目玉を喰らうのが日常茶飯事である。
容姿は腰まで伸びる紫の髪に、艶やかな褐色の肌をしている。
また、抜群のプロポーションと踊り子であった為に肌の大部分が露出した、かなり扇情的な恰好をしている(まあ、踊り子の格好のまんまゆえなわけで……)。
彼女の服(踊り子の服)を間違ってもふんどしと呼んではいけない。
踊り子でありながら魔法の才能に恵まれており、メラ系やイオ系、ギラ系を中心とする攻撃呪文が得意。同じ魔法使い系のキャラでも、ヒャド系呪文を得意とし攻撃と補助をバランスよく覚えるブライとは、良い意味で対照的。
小説 ドラゴンクエストⅣ
久美沙織による小説では、彼女の一人称視点で第四章が語られる。
性格は一見あっけらかんとしているが、その実思慮深い。女にいい顔しか見せない女衒の本性を見抜いて遠ざけたり、師を助けられなかった事に苦悩するオーリンを諭して自分を許してもいい頃だと伝えたりしている。
自身の美しさを理解しており、武器として使うしたたかさもある。
浪費家ではなく、養父のパトロンであるキングレオ王から貰った御褒美の金貨を将来の自立資金と理解してしっかり貯金しており、キングレオ王からは『お前達を姫(=王太子妃)にしていれば息子の裏切りは防げた筈』と長年国家元首を務めて名君と評された人物から一国の王妃が務まる器と太鼓判を押されている。
ミネアとは2つ違い。関係は良好だが、アッテムトで喧嘩した時は双方折れずに大変な事になった。とは言え長続きするものでもなく、すぐにお互い謝っている。
旅の中で、ライアンの事がなんとなく気になっている。バトランドの宴会で催された舞踏会では、そのライアンからパートナーに誘われ、見事な踊りを披露して称賛を浴びた。
エドガンは実父ではなく、元は旅のジプシー。ジプシーの一団が魔物に襲撃されて両親を失うが難を逃れ、死体あさりに来たオオカミに狙われるが、間一髪駆けつけたエドガンとオーリンに助けられた。
以後はエドガンの養子としてコーミズ村で暮らし、エドガンの研究を支援していたキングレオ王や城の人々から可愛がられて成長。ジプシーの慣習に従って踊り子になる事を決め、幼い頃からレッスンに明け暮れていた。
しかし発見した「進化の秘法」を禁術として封印しようとしたエドガンが、バルザックの裏切りに会い死亡。オーリンも瀕死となり、何も知らない姉妹の許を訪れたバルザックが貯蓄の合切を持って逃走する。直後に駆けつけたオーリンから事の真相を知らされ、怒りと悲しみの内に仇討を決意するが、まずは路銀を稼ぐ為にモンバーバラで働く事を余儀なくされた。
紆余曲折の末にバルザックを倒せたものの、キングレオには惨敗。城の地下牢に放り込まれたがミネアの治癒術で何とか回復し、そこで瀕死のキングレオ王と再会する。
王の口から、かのキングレオは彼の息子が悪意から魔物に変じたものであり、自分は追放されてここにいる事、「進化の秘法」を何としても封印しなければならない事、その為に勇者を探す必要がある事が伝えられる。そして病に侵されていた王は最後に「導かれし者たち」について教えた直後に事切れた。
脱出の際にオーリンとはぐれ、ミネアと二人でエンドールへと向かったマーニャ。
王女の結婚式で連日お祭り騒ぎになっている中で遊んでばかりいるように見えたが、その実勇者や導かれし者たちについて、様々な情報を聞き出している。
リメイク版で追加された設定
その後発売されたPlayStation版をはじめとするリメイク版ではキャラクターの会話が増えたりしたため、いくつかの設定が追加された。
- 妹と違って子供の頃から木登りが得意で、かなりアクティブだったことが明かされた。
- 自称「泣き顔はブス」。
- 「男を選ぶ上では、顔と金だけは譲れない」と言ってはいるが、荒らくれ男がシスターを励まそうとしているのを見て「顔は不細工だけど泣かせる。やっぱり男は顔よりハート」とも発言する。いただきストリートシリーズでの反応によればククールのようなタイプは苦手で、バッシュのような渋い男が好みらしい。
- 小説版と違い、ライアンのような熱い性格は苦手。しかし、彼が同僚にノロマ呼ばわりされた際には「言い返してやれ」と腹を立てる一面も。
- モンバーバラの興業が歌と踊りであることには強い誇りを持っており、パノンが舞台の中心となりお笑いが人気を集めていた一頃はとても嫉妬していたほど。
客演作品
ドラゴンクエストⅨ
リッカの宿屋の客として登場。
特定条件を満たす事でマーニャの衣装、アクセサリーをもらう事ができる。
ドラゴンクエストヒーローズシリーズ
『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』ではクリフトやアリーナと共に客演しているが、妹のミネアは未参戦。ちなみに参戦時期はかなり遅め。
続編『ドラゴンクエストヒーローズⅡ 双子の王と予言の終わり』ではクリフト・アリーナに加え、新たに妹のミネアとトルネコと共演。最初はクレティア女王の刺客として登場し、プレイヤーの前に立ちはだかるが、途中で飽きてしまいパーティに加わる事に。因みに普段の服装のせいか雪山の霊峰レーゲンを登山する事になった際はかなり寒がっていた。
ドラゴンクエストライバルズ
ユニットとして「不死鳥と大地の鳴動」から参戦。
レジェンドレアのユニットでカテゴリはミネアが扱う「占い師」。妹はプレイアブルだが、姉妹揃ってようやくの参戦となった。
召喚時にはミネアとの掛け合いもある。バトルでは効果次第で「ドラゴラム」も披露してくれる。
ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅
妹のミネアや他の勇者一行のメンバーと共に登場する事が発表されたが、なんと衣装がホルターネックタイプのオレンジのインナーの上に踊り子の服の装飾と下に紫のスパッツを着用しているという露出が抑えられた姿になっている。
本作も『ドラゴンクエストヒーローズ』と同じくCERO-B指定ではあるもののマーニャの衣装の思わぬ変化に驚いたファンも多かった事だろう(なお、これ以前にも『ドラゴンクエストトレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤』で入手できるマーニャの像は下にスパッツを着用したものになっている)。
いただきストリート
『ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート ポータブル』にてミネアと共に登場。姉ゆえか妹のミネアよりもランクが高い。
担当声優・女優
声優
- 吉田奈穂:アニメ『ドラゴンクエスト(勇者アベル伝説)』
- 富沢美智恵:『CDシアター ドラゴンクエストⅣ』
- 同氏は、他にも『CDシアター ドラゴンクエストⅢ』では女戦士ステラを演じている。
- 沢城みゆき:『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』以降
- 同氏は、『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS』で氷の魔女リーズレットを演じている。
女優
- 山根海音:舞台『ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー』