概要
アンジェラの闇光クラス。火水土風4属性の最上位魔法と即死魔法『デス・スペル』を習得できる。専用技は『10t』。クラスチェンジに必要なのは『ルーンの書』。
グランデヴィナ・アークメイジが魔導師系として王道な多属性・広範囲攻撃、メイガスが超破壊力のエインシャントを有することに対し、本クラスは状態異常付与に特化している。
本作には「ルーンとは何か」的な設定は特に無いが、ファンタジーによく出てくる呼称としてのルーンマスターで良いと考えられる。
リースの闇クラス2のルーンメイデンとは名前が似ているだけで、クラスデザインは能力面についても共通点ほぼ皆無。
聖剣伝説VISIONSofMANAではプレアブルキャラクターパルミナの風のクラスとしても登場している。
容姿
全クラス3アンジェラで最も帽子のサイズが控えめで、バニースーツ風前開き濃紺レオタードにマニッシュなロングジャケットを重ね、黒タイツという姿。ここにきてまさかのマジシャン(手品師の方)スタイルである。
メイガスのビジュアルインパクトが凄まじく、光クラスと比べてもクールかつスタイリッシュなアンジェラに見えるが、普通に見れば結構過激な格好している。アルテナ兵やローラント兵の基準に毒されてはいけない。このため、メイガスにはないレオタードや黒タイツという要素があるためこちらもこちらで別方向での色気があると言える。
原作版での性能
状態異常の付与により敵のカウンターを封殺できるため、全クラス3アンジェラ中最も使い易いとされ、誰と組ませても問題ない。
最後に倒した敵だけがアイテムをドロップするシステムも単体魔法が主体のルーンマスターの特性と相性が良い。
中級魔法
一応全体化できるが『ダークフォース』のみである。弱点とする敵も少なく出番は少ない。
上級魔法
単体のみだが、ラストダンジョンの敵でも弱点を突けば一撃にできる程度に高火力で状態異常も付与できる。ただしプログラムミスなのか「火だるま」の状態異常が何故か機能しないため『ブレイズウォール』のみ単なる高威力の火属性魔法となっている。
『スタンウィンド』は沈黙を付与するため、単なるカウンター封じだけでなく魔法が厄介な雑魚敵にも有効。『コールドブレイズ』の雪だるまで行動自体を封じることもできる。
ただし中でも壊れ性能なのは『ストーンクラウド』の石化=実質即死。耐性を持つ雑魚敵があまり居ないこともあって『デス・スペル』の存在意義を揺るがしている。
いずれの魔法も倒す順番をコントロールし易く、「???の種」はじめアイテム集めに有効。
『デス・スペル』
Lvが下の敵に確定で999ダメージを与える魔法で、Lv51以上ならラスボスにまで通用する。
雑魚だと消費MPの兼ね合いもあり『ストーンクラウド』にお株を奪われているが、ボスに通用する点で優れる。
必殺技『10t』
文字通り「10t」と書いた分銅が落下してくる単体対象技。ギャグ漫画の100tハンマーやコントの金ダライを彷彿とさせ、いっそ清々しいほど「剣と魔法のファンタジー」感をかなぐり捨てている。
リメイク版の性能
システム変更により作中最も不遇なクラスになってしまった。原因としては
- 雑魚のカウンターが廃止され、単純な戦闘力も総合的に弱体化。
- ボスには相変わらず状態異常一切無効。
- なのに状態異常に絡んだアビリティを習得。
- 倒す順番に関係無く敵全てにアイテムドロップ判定されるシステムに変更。
と言った点が挙げられる。
中級魔法
相変わらず『ダークフォース+』のみ。ルーンマスターの魔法の中では射速性に優れるが、光クラスの『セイントビーム+』と比べるとアビリティによる強化が限定的でどうしても使い勝手が悪い。
上級魔法
威力は高いが詠唱が長く、アンジェラ自身がフリーズすることと敵が逃げてしまいがちな点から、アクション性が向上したリメイク版に非常に不向き。範囲が狭いためヒュージドラゴンの様な標的部位を多数持つボスだと『ダークフォース+』の方が実際の与ダメージが大きい。それでいて消費MPが重い。
だが何よりも「雑魚のカウンター廃止」「ボスに状態異常は効かない」というシステムが逆風で状態異常付与の戦略的価値は暴落したことが大きい。
一応「実質即死」の『ストーンクラウド』は完全単体対象の『デス・スペル』より範囲やエフェクトの持続性からレベリングなどで活躍の場面はある。
『デス・スペル』
原作と異なり本当の「即死魔法」になり、残念ながらボスには中級魔法程度のダメージを与えるのみである。「ボスに即死技は効かない!」。
敵よりレベルを上げてしまえば雑魚は即死確定の仕様ではあるため、何だかんだレベリングや種集めには向いている。原作よりLvが上がりやすいのは一応追い風。
必殺技『10t』
「重いわよぉ…10t!」
1Hit円範囲。杖を10tの分銅に変化させるエフェクトが加わったためファンタジーっぽさは出たが、発動からダメージ発生までのタイムラグが大きく敵が動くと狙いを外しがち。敵を拘束もせず、他キャラ・他クラスより必殺技まで恵まれていない。
アビリティ
アビリティまで「状態異常付与の専門家ルーンマスター」というコンセプトに無駄に忠実であるために、他クラスと比べガッカリ感が半端ない。
専用アビリティ『加護のルーン』
状態異常耐性30%upだが周回すると「マナ・リング」で完全シャットアウトできてしまうので立場が無い。
『アンフェア』
レベルが下の敵にダメージ+20%となるリンクアビリティ。レベルを上げてしまえば安定した火力強化になるが、残念ながら周回引き継ぎだとアークメイジ→ウィッチクィーンの『裁定者』+『強者II』の方が優れてしまっている。
『状態異常無効』
状態異常を完全無効にするリンクアビリティ。他のキャラに渡して「マナ・リング」「マナ・ブレス」の代わりに「サボテンリング」「神獣リング」を装備しやすい下地になる。
『状態異常特効II』
状態異常を有する敵に対しダメージ+40%となる。雑魚にしか通用しないことが悔やまれる。
『状態異常アップオール』
味方全員の状態異常の付与率を30%上げる。ホークアイの『ポイズン』が強攻撃1発あたり付与率30%のところ39%になる、微妙過ぎる性能。付与アビリティが多いネクロマンサーと相性は良いものの、せめて絶対値を+30%してくれれば…当然の様に雑魚戦にしか活きない。
総評
状態異常付与といえば他にナイトブレードが挙がり、ホークアイの他クラスが非常に高性能で一見不遇に見えるものの、こちらには高い攻撃力や忍術のデバフもある点などから「器用貧乏」クラスである(万能とは言い難い)。ネクロマンサーもリメイクで状態異常付与が多彩になったものの「強攻撃で状態異常付与するアビリティが追加された」だけで、最大の売りの『ブラックカース』に別の能力も補強された形で扱いが悪いとは言えない。
「状態異常/即死の専門家ルーンマスター」+「ボスには状態異常/即死は効かない」という原作リスペクトのため、公式ビジュアルは恵まれているのに全クラス中最も割を喰ったクラスになってしまった。伝説のガバ竜程ではないにしろ、クラス3から八神獣と対決可能なストーリー進捗に変更されたので、少し強化して耐性に穴を開けるとか梃入れがあって良かったのではないかと思ってしまう。
一応難易度ベリーハードでは敵の魔法防御力が6倍になるため、他のアンジェラのクラス3より一定の活躍が見込める。敵物理防御も3倍なので『ストーンクラウド』『デス・スペル』が活きる環境でもある。ベリーハードに特典は何も無いが…。
ちなみにクラス4のスペルキャスターは『アンフェア』の上位互換『アンフェアII』や、『リミットブレイクIII』『ペインマジックオールII』といった強力な魔法ダメージ強化アビリティを習得するが、ルーンマスターの持ち味である状態異常付与や即死はダメージアップする必要が無い能力なので、アビリティと噛み合っていないと言わざるを得ない。そもそもクラス4のやることはアニス戦とブラックラビ戦くらいで雑魚戦はまず苦労しないため、残念だがどうやってみてもメイガス経由の方が活躍できるだろう。