ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

原田昌樹

はらだまさき

原田昌樹とは、日本の映画監督。故人。主に特撮やオリジナルビデオを手掛けた。
目次 [非表示]

人物編集

1955年3月9日長野県に生まれる。

小学校時代に一時暮らしていた松本市を訪れた映画のロケ隊を見たことで映画に興味を持ち、高校時代は映画の回数券をもって授業をさぼって映画館に入り浸っていた。ある日校内放送で職員室に呼び出され、おっかなびっくりで行ってみると先生が原田の落とした回数券を「こんなの持ってるの、おまえくらいしかいないからな」と言って届けてくれたという。

18歳で上京し、吉祥寺辺りで遊んでいたところその遊び仲間に栗山富郎を父に持つ久里耕介がおり、アルバイトとして映画の現場に入る。当時は学生運動の影響で大学が崩壊しており、法政大学に籍を入れたものの一週間しか通わなかったという。

教育映画の現場でついていた助監督の誘いで『宇宙鉄人キョーダイン』のサード助監督として制作に携わる。

その後は東映大映、三船プロを転々とし、その間に長石多可男や箕輪雅夫に師事。また和泉聖治監督作品にて助監督として多くついた。

角川春樹製作の『REX恐竜物語』にてチーフ助監督を務めた後に1992年の『裏刑事』で監督デビュー。その後は教育映画やヤクザ等のバイオレンス、SFなどジャンルを択ばずに活動を続け、平成ウルトラマン(ティガ~コスモスまで)にて脚本化の太田愛と組んでファンタジー作品で独特な世界観を作り上げ、教育映画では4年連続文部科学省特選にノミネートされ、文部科学大臣賞を2度受賞している。


円谷プロから独立したスタッフらとともに中国にわたり、中国初となる巨大ヒーロー『五龍奇剣士メタルカイザー』を制作していたが、2008年、癌による心不全で死去。享年52歳。

遺作は裁判員制度の宣伝映画『審理』となった。原田本人は初号試写の日までは生きることを宣言していたが、その願いはかなわなかった。弔辞は生前とてもかわいがっていた俳優の山口翔吾が呼んだ。

『メタルカイザー』も原田の死や労使関係、資金繰りでのトラブルで2010年に制作打ち切りとなっている。


作風編集

同じくウルトラシリーズを監督した小中和哉と並んで子供(子役)を撮ることに定評があった。原田の監督した特撮作品の多くでは怪獣、恐竜、宇宙人、ロボットといった人外と子供たちとの交流がファンタジージュブナイルテイストで描かれている。

本人も生前に「人を愛する気持ちをちゃんと作品の中に入れたいですよね。登場人物はたとえそれがどんな存在でも愛してますよ。怪獣にしたって無念な死は遂げさせたくないんです」と語っており、その想いから、愛嬌のある怪獣や言葉を喋る宇宙人を得意とし、敵が死なずに去る作品を多く生み出した。

また「作品はエンディングまでが本番」という意識から、その話のエピローグをエンドロールまで使って描いた。

円谷プロダクション4、8代目社長である円谷一夫は「原田はロマンティックな作品が得意」と評価し、『ウルトラマンダイナ』では円谷原案の二作を監督している。またオートバイに造詣が深いことも『ダイナ』第19話で起用された理由に挙げられている。また『ダイナ』のハネジローを特に気に入っており、ハネジローが再登場した『帰ってきたハネジロー』を撮影。ガイアの劇場版『超時空の大決戦』のラストにウルトラマン3人の人間体が並んで歩くシーンでアスカがハネジローを連れているというアイデアが出た時は大変喜び、実現しなかった時には落胆していたとか。3人の人間体が並ぶシーンは後に『大決戦!超ウルトラ8兄弟』で実現したものの、原田はこれを見届けることなく亡くなってしまった。

東映Vシネマなどのバイオレンス映画を撮ることもある。本人は「敵が怪獣か人間かの違い」だけで大きな差異はないとしているが、バイオレンス映画のハードな世界観をウルトラマンではあまりやりたくないとも述べている。だが作品の世界観が違いすぎるため切り替えはすぐにできる模様。

東映Vシネマのスタッフに「ウルトラマンではファンタジー好きの監督って言われてる」といったところ、「何を冗談言ってるの?人殺すほうがうまいでしょ?」といわれてしまったらしい。


主な作品編集

  • ウルトラマンティガ』(1997年)
    • 第29話「青い夜の記憶」
    • 第30話「怪獣動物園」
    • 第49話「ウルトラの星」 - 満田かずほと共同)
    • 第50話「もっと高く!Take Me Higher!」
  • ウルトラマンダイナ』(1997〜1998年、OVは2001年)
    • 第5話「ウイニングショット」
    • 第6話「地上最大の怪獣」
    • 第11話「幻の遊星」 - 特撮も担当
    • 第12話「怪盗ヒマラ」 - 特撮も担当
    • 第19話「夢幻の鳥」 - 特撮も担当
    • 第20話「少年宇宙人」 - 特撮も担当
    • 第31話「死闘!ダイナVSダイナ」 - 特撮も担当
    • 第32話「歌う探査ロボット」 - 特撮も担当
    • 第46話「君を想う力」 - 特撮も担当
    • 第47話「さらばハネジロー」 - 特撮も担当
    • OV「帰ってきたハネジロー」 - 特撮も担当
  • ウルトラマンガイア』(1998〜1999年)
    • 第5話「もう一人の巨人」
    • 第6話「あざ笑う眼」
    • 第11話「龍の都」
    • 第12話「野獣包囲網」
    • 第19話「迷宮のリリア」 - 特撮も担当
    • 第20話「滅亡の化石」- 特撮も担当
    • 第29話「遠い町・ウクバール」 - 特撮も担当
    • 第30話「悪魔のマユ」 - 特撮も担当
    • 第37話「悪魔の第四楽章」 - 特撮も担当
    • 第38話「大地裂く牙」 - 特撮も担当
    • 第45話「命すむ星」
    • 第46話「襲撃の森」
  • ブースカ!ブースカ!!』(1999〜2000年) - メイン監督
    • 第1話「バラサで快獣こんにちは!」 - 満田かずほと共同
    • 第2話「ミフチ!ラーメン大バトル」
    • 第3話「UFOをくれた少年」
    • 第10話「行け!少年探検隊」
    • 第11話「なりきりカードで大混乱!」
    • 第12話「冬の国ものがたり」
    • 第18話「流れ星でドキリンパ!!」
    • 第19話「思い出よびだすレトロノーム」
    • 第28話「奪い奪われ卵がポン!?」
    • 第29話「誕生!弟ブースカ?」
    • 第36話「かげろう谷のパック」
    • 第38話「ブースカ 夢町 ニッコミョコ」
  • ウルトラマンコスモス』(2001年〜2002年) - 特撮も担当
    • 第4話「落ちてきたロボット」
    • 第9話「森の友だち」
    • 第13話「時の娘(前編)」
    • 第14話「時の娘(後編)」
    • 第24話「ぬくもりの記憶」
    • 第25話「異星の少女」
    • 第35話「魔法の石」
    • 第36話「妖怪の山」
    • 第47話「空の魔女」
    • 第48話「ワロガ逆襲」
    • 第57話「雪の扉」
    • 第58話「復讐の空」
  • ウルトラQ dark fantasy』(2004年)
    • 第9話「午前2時の誘惑」
    • 第10話「送り火」
    • 第13話「影の侵略者」
    • 第15話「光る舟」
  • 魔弾戦記リュウケンドー』(2006年) - メイン監督
    • 第1話「これがヒーローだ!」
    • 第2話「燃えろ!炎の剣」
    • 第7話「召喚!ゴリラ魔獣」
    • 第8話「水にひそむ悪魔」
    • 第17話「悪夢はいかが?」
    • 第18話「封印されし翼!サンダーイーグル!」
    • 第19話「復活の魔」
    • 第23話「宇宙からの訪問者」
    • 第24話「空中大決戦!」
    • 第25話「大魔王の卵」
    • 第29話「誕生!ゴッドリュウケンドー!!」
    • 第30話「迷いのトンネル」
    • 第35話「狙われたあけぼのステージ」
    • 第36話「戦う幽霊」
    • 第42話「閉ざされたあけぼの町」
    • 第51話「黒い月夜のクリスマス」
    • 第52話「さらば魔弾戦士!」
  • 五龍奇剣士メタルカイザー』 -メイン監督

関連項目編集

ディレクター / 特技監督 / 映画監督

ウルトラシリーズ / オリジナルビデオ

太田愛


外部リンク編集

原田昌樹 - Wikipedia

関連記事

親記事

ディレクター でぃれくたー

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 729

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました