概要
正式には「県立大洗女子学園」。
アニメ「ガールズ&パンツァー」に登場する、茨城県大洗町の飛び地として建造された学園艦及び学園艦に所在する女子高で、歴史だけは古い伝統校。学園艦の外観は、大日本帝国海軍の翔鶴級空母に似ている。
全長は7600mでこれはリアルにおける最大の船舶ノック・ネヴィス(458.45m)の16倍以上、
二次元に目を向けてもマクロスどころかトップをねらえ!に登場する宇宙戦艦ヱクセリヲン(7205m)をさらに上回る。
が、ガルパン本編にはこれ以上のサイズの学園艦が登場する。一体どんだけですか…。
中学校・高校共に9000人ずつの18000人の女生徒が艦上・艦内に居住しながら通学している。また、生徒の他にも生徒の家族等の居住者がおり、大洗女子の学園艦全体で3万人程が暮らしている。
学園艦の治安は良好だが、あくまで生徒会の権力が及ぶ範囲までであり、権力が及ばない学園艦の最深部の艦底は、学園艦中の不良達が巣食う無法地帯(曰く「大洗のヨハネスブルグ」)となっており、最深部の入り口には有刺鉄線のバリケードが張られて他者の侵入を拒み、そこから続く通路は落書きとゴミだらけで環境も悪い。
近年は特にこれといった活動実績が無かった事や入学者の減少に悩んでいた事から、文科省の学園艦統廃合による廃校の対象に上がっていた。
学科
- 普通科
- 商業科
- 被服科
- 水産科
- 船舶科
- 情報科
- 栄養科
- 農業科
普通科はさらに第I科・第II科・第III科に分かれる。
船舶科は通常の制服と異なり、白いセーラー服と水兵帽を着用する。また、通常の授業のほかに8時間3交代制で学園艦の運用も担当しているため、学費は免除されている。
戦車道
戦車道は20年以上前に廃止されていたが、廃校回避の為の実績作りのために生徒会を中心に復活させた。
戦車道履修者には特典として「食堂の食券100枚」「通常授業の3倍の単位」「高級学生寮への入寮」「遅刻見逃し200日」「74アイスクリーム食べ放題券20回分」が与えられる。
ちなみに、履修届の下方に「希望のない生徒は自動的に戦車道の選択になる」「記載不備、または提出期限を守れなかった生徒は戦車道の選択になる」と書かれている事から、生徒会は藁にもすがる思いで戦車道に力を入れてる事が窺える。
なお、戦車道が廃止された際、予算の確保を理由に所有していた戦車の殆どを売却していた為、みほ達が使用する戦車はいずれも売れ残った戦車がスクラップ状態のまま放置されていたものを修復した車両ばかりである。数も足りておらず、最終的な車両数は8両と、全国大会の一回戦で認められている上限の10両にも満たない。
杏が学園艦教育局に掛け合って「今年の戦車道の全国大会で優勝すれば廃校を撤回する」という約束を取り付けた事で廃校は一時保留となり、大洗チームは負けが許されない背水の陣で大会に臨むこととなるが、名門の黒森峰女学園から転校してきていた西住みほを隊長に据え、チームは彼女の指揮と各員の奮闘によって並み居る強豪校を次々と打ち破り、遂には奇跡の優勝を勝ち取ることに成功する。全国大会で優勝した事で、約束通り廃校は免れたものと思われたのだが………
ここからは劇場版のネタバレ注意
みほ達の奮闘は、『劇場版』で無残にも打ち砕かれた。
見事全国大会で優勝を果たし、廃校撤回を勝ち取ったかに見えた大洗女子学園戦車道チーム。
しかし、その活躍によって大洗女子学園は良くも悪くも文科省にとって無視できない存在となり、大会後に上層部でわずか数カ月でまったくのド素人の集団を全国大会で優勝できるまでに育て上げた大洗の育成メソッドを欲しがった革新派と、今までの育成メソッドのもとに育てた選手達を打ち倒して全国優勝を勝ち取った大洗(=西住みほ)の戦車道を危険視した保守派の利害が一致したことで、大洗廃校の動きが再び巻き起こる結果を招いてしまう。
そんなことは露知らず、西住みほ率いる大洗の戦車道チームは大会後の夏休みに聖グロリアーナ女学院とプラウダ高校の混合チームを相手に、知波単学園とチームを組んでエキシビションマッチを行っていた。試合終了後、四校の選手達が温泉で親睦を深めつつ試合の疲れを癒している最中、突然放送で生徒会長の杏が学園艦に呼び出される。
それからしばらくして、学園艦に帰艦したみほ達を待っていたのは、完全に封鎖された学園の正門であった。
動揺するみほ達の前に学園艦教育局の役人と杏が現れ、杏の口から大洗女子学園の廃校と学園艦の解体が正式に決定されたことが告げられた。杏曰く廃校撤回は確約ではなかったらしく、文科省にとって杏との約束は「検討はする」程度の口約束に過ぎず、役人も善処はしたが陳情は通らなかったとして廃校を決定しただけでなく、本来なら翌年の3月末だった期日を8月31日に前倒ししたのである。
この決定に納得のいかない桃は校舎に立て籠って徹底抗議しようとするが、文科省は先手を打って「抵抗するようならば学園艦で生活する一般の人々の再就職先を斡旋しない」と圧力をかけてきており、杏と柚子に諭されて泣く泣く退艦することになる。その後、みほ達は転校先の振り分けが決まるまでの間、陸にある木造の廃校舎で一時待機することとなった。なお、彼女達の戦車は当初文科省の預かりとなる予定だったが、杏たちがサンダース大学付属高校に連絡を付け、書類上は紛失したことにして退艦前夜にC-5Mスーパーギャラクシーで戦車を預かってもらい、後日待機場所の近くに戦車を空挺降下して届けられた。
みんなが転校先の振り分けを待っている間も杏は一人で廃校撤回を求めて奔走していたが、役人は口約束なのをいいことに全く相手にしなかった。そこで杏は自衛官の蝶野亜美を通じて、日本戦車道連盟の理事長と、みほの母で西住流戦車道の家元・西住しほを味方に付けて再度役人との直談判に赴いた。
交渉の場で杏はしほの質問に困り果てた役人がうっかり口にした「大学強化選手にでも勝てさえすれば」という発言を言質に取り、加えて今度は反故にされないよう誓約書も書かせたことで、大洗女子学園の廃校撤回を賭けた正式な試合の開催が決定した。
だが、相手は社会人チームに勝利する程の実力を持ち、しかも役人は今年度中に発足が予定されている戦車道プロリーグの基本ルールに合わせるという名目で「30両編成の殲滅戦」という大洗女子側が著しく不利なルールを押し付けてきた。
しかし、廃校撤回のためにはこの条件を呑む以外に選択肢が無い大洗チームは圧倒的不利な状況の中、最大の強敵との試合に臨むこととなる。
みほは試合開始ギリギリまで勝機を模索していたが、有効な作戦も戦術も思い付かず、百戦錬磨の彼女を持ってしても「今度ばかりは……」と諦めかけたまま、試合開始の挨拶をしようとした………
………その時だった!!
「待ったー!」
試合開始を遮るかのように響いた謎の声。
それと同時に現れたのは、なんと黒森峰女学園が保有するティーガーI、ティーガーII、パンターG型2両の計4両のドイツ戦車軍団。
そして戦車から降りてきたのは、大洗女子学園の制服に身を包んだ西住まほと逸見エリカ。2人は短期転校生として正式に大洗の生徒となり、試合への参戦を表明した。
その直後、まほ達に続いてサンダース大学付属高校、プラウダ高校、聖グロリアーナ女学院、アンツィオ高校と、これまでみほ達が戦ったライバル校の選手達がまほ達と同じように戦車持参で続々と駆け付け、その中には先日のエキシビションマッチでチームを組んだ知波単学園や、殆ど交流が無かった継続高校の姿もあった。
かつてのライバル達は大洗女子学園を廃校の危機から救うために一時的とはいえわざわざ転校し、大洗の制服を身に纏って試合会場に計22両の戦車を率いて集結したのだ。
想定外の援軍に役人はすぐさま審判長の亜美に抗議するが、「異議が認められるのは相手チームのみ」と返答され、その大学選抜チームの隊長である島田愛里寿もあっさりと援軍を承認してしまう。
戦車が8両しかなかった大洗チームに22両の援軍が合流したことで大洗チームの戦車は大学チームと同数の30両ととなり、ようやく対等に戦える戦力が整った。
最強の仲間達を得て勝利への希望の光が見えた大洗チーム改め、大洗連合チームは大洗女子学園の奪還に向けて最大の強敵である大学選抜チームに挑み、激しい死闘の末、大洗連合チームは見事勝利を手にし、正式に廃校撤廃をもぎ取り、学園艦の奪還を果たしたのである。
戦車道履修者
経験者のみほと知識だけならある優花里やエルヴィンを除けば戦車道素人の集団。
・・・なのだが、ドライバーと砲撃手は異能者揃いである。