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オルガショックの編集履歴

2018-07-28 09:47:53 バージョン

オルガショック

おるがしょっく

鉄華団団長オルガ・イツカの壮絶な最期。

この先、記事内容に『機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ』第48話の重大なネタバレを含みます。















概要

『機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ』第48話(第二期23話)「約束」の出来事。


火星鉄華団本部をギャラルホルンに包囲される中、マクギリスガンダムバエルで作った隙を突き、オルガクーデリアアトラを伴い何とか脱出、アドモス商会へ辿り着く。

そこで蒔苗東護ノ介との連絡がつき、さらにはタービンズ残党を仕切るアジーからの伝言も聞き、ようやく窮地を打破する足掛かりが見えたその時……


ノブリス・ゴルドン刺客が独断でオルガ達を襲撃。同行していたライドを庇って無数の凶弾を受けたオルガは、三日月から預かっていた拳銃で刺客の1人に一矢報い、ひたすらに前に進みつつ、自らの血の海の中に倒れ息絶える、という最期を遂げた。


「俺は止まんねぇからよ、お前らが止まんねぇかぎり、その先に俺はいるぞ!

 だからよ、止まるんじゃねぇぞ…。」



なお、ノブリスはその後報復を受けたが、それはまた別の話である。



余談……と見せかけて本題

そもそも『鉄血のオルフェンズ』という作品は、サブキャラクターはおろか主要なキャラクターでも、脈絡なくバタバタと死んでいく物語である。

特に、中盤~最終回にかけては、敵味方両サイドの主要キャラクターが立て続けに死んでいく展開を見せており、過去のガンダムシリーズでも扱われた「鬱エンド」路線の展開である事は間違いないと、当時の視聴者の間でも言われていた。


主人公の相棒たるオルガが死んでしまう可能性も0ではなく、序盤からハラハラする展開が多かっただけに、視聴者もある程度は心の準備ができていた事だろう。味方サイドの兄貴分キャラだけに、視聴者は華々しい最期を“期待”していたのは言うまでも無い。


――ところが蓋を開けてみれば、終盤の展開はその“期待”の遥か斜め上を行く内容であった。

何事も勢いや熱量で正面から突破してきた鉄華団であったが、ついに宿敵たるギャラルホルンの大部隊によって窮地へ追い込まれてしまう。

全滅を避けるためにオルガが選んだ方法は、「鉄華団員全員分の個人情報改竄して指名手配を外し、戦闘を政治的に回避すると同時に追跡を逃れる」という、鉄華団らしくない姑息な方法であった。

しかも、わざわざ相手が指定してきた場所(アドモス商会本部)に、団長であるオルガ自身が直接出向かなければならないという、ヤクザ映画にありがちな「騙し討ちに遭って憤死する」という展開を思わせる指示内容から、多くの視聴者はこの時点でオルガに訪れる死、又は不幸な出来事を察していた


しかし、視聴者が期待した「商談が決裂し、抵抗の末に壮絶戦死を遂げる」という展開でも「仲間達を逃がすため敵に特攻をかける」という展開でもなく、「直前にあれだけ盛り上げた手続きとやらが何事も無く終わり、帰りに玄関口でたまたま敵対組織の手下(しかも無名のモブキャラ達)との遭遇戦に突入し、咄嗟に仲間の1人を中途半端に庇ったためバカスカ撃たれ、お返しに銃弾を1発当てるがそのまま逃げられ、非常事態にも拘らず冗長に喋り、そのままあっけなく死ぬ」というある意味衝撃的な展開であり、これが案の定賛否両論となった。


音楽とセリフで感動的なシーンを繕ってはいるものの、問題のシーンを冷静に見直してみると色々と突っ込みどころ満載であり、感情移入していようがいまいが違和感を覚える仕上がりだった。以下は主要な突っ込みどころ。


  • 直前にライドが「なんか静かですね」と発し、(不自然なまでに)盛大な不幸フラグを立てている。
  • オルガがアドモス商会本部から出てくるシーンで、事前に指名手配されていると念を押されていたにも拘らず変装や仮装の類を一切せず、普段通りの派手な服を纏い素顔で出てきた。
  • 敵との遭遇は十分考えられるのだが、外で待機しているオルガの護衛がチャド一人しかいなかった。
    • しかも、十分に警戒できていなかったのか、ヒットマンの接近に全く気付かず、何の役にも立たないまま早々に倒れている。
  • すぐ近くに遮蔽物となりうる建物があるのだが、逃げも隠れもせず、わざわざその場で背を向けてライドを庇い、全身に銃弾を受けている。作中のオルガの高い身体能力であれば仲間を担いだまま十分逃げ込めたであろうに……
    • また、一般的なライフル弾は人体を簡単に貫通するので、避けたりライドを遮蔽物の内側へ引き込んだりせずその場で庇うという選択が謎。作中のオルガの冷静さや知識量を考えると、これは明らかに愚行である。
  • 被弾する際の音が「ポスッ!ポスッ!」と情けないほどに軽いため、大してダメージを受けているように見えない。
  • 「彼が尊敬する名瀬・タービンと同じく、己を犠牲にしてまで“家族”を守った」と受け取れなくもないが、オルガとライドの間にそこまで仲のいい関係描写が無い
  • 医療技術が進んだ世界なのに、大量出血しているオルガを誰も治療せず、救援を呼びもせず、ただ集まって皆で泣くだけ。誰も応急処置しようとさえしなかった
    • ライド達が応急処置云々を知らない、あるいは知っていたが「胴体を蜂の巣にされる」という明確な致命傷を前にどうしていいのか分からなかった、とも解釈できる。
  • 「オルガの身体から流れ出た血が前へ前へと流れ続ける演出」で彼の遺言(先述)を補強しておきながら、暗殺事件後に生き残った団員達は、オルガの復讐としてテロ活動を始めたり、仕事に追われて今までと同じ暮らしを続け何も変えられていなかったりと、遺言に従い前へ進み続けている者がいない。
    • 他の主要キャラクターの死亡シーンに比べると、あまりにも違和感が多くて軽いシーンなので、「『実はまだ生きている』という伏線では?」との声もあったが、後日談で彼の死が確定した。

なお、後のインタビューでオルガの死亡シーンは他にも案があったと判明するが、それすら「仲間にジュースを奢ろうと、単独で自販機に寄った帰りに撃たれる」というもの。自動販売機を出してしまうと時代設定がややこしくなるという理由でボツになったらしいが、それ以前の問題だとは思わなかったのか…?


そして、とてつもなく不謹慎な話だが、彼が絶命する瞬間の体勢が映画『サタデーナイトフィーバー』のパッケージにおける主人公のポーズに似ていたため、純粋に悲しめないどころか、むしろそれがオチに見えて失笑してしまった人が少数いたとの事。特に、終盤の展開(オルガの行動を含む)が腑に落ちないと感じていた人ほど顕著だった。

オルガの死亡シーン(ライドが「なんか静かですね」とフラグを立ててから、オルガが例のポーズで息絶えるまでの場面)だけを抜き取られると中途半端なギャグにしか見えないという事が発覚して以来、これをネタにしたイラストなどが投下されている。

詳しくは子記事止まるんじゃねぇぞ…」にて。



関連タグ

機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ

オルガ・イツカ

暗殺

止まるんじゃねぇぞ…:オルガ最期の言葉。当ピクシブ百科事典では、主に本件のミーム扱いについて解説する。


『鉄血のオルフェンズ』における「○○ショック」の前例(記事がある物のみ、言うまでも無くネタバレ注意)

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