概要
1942年9月23日生まれ。トレードマークは自らデザインしたという襟が長いYシャツ。
工業デザイナーを志望していたが、父親の反対や経済的理由で美大進学は断念し、1961年にバンダイに入社。
当時のバンダイには企画やデザインという部署は無かったが、営業部や工場勤務等の仕事をこなし、就業後デザイン技術を磨く。
その後パッケージデザインなどを担当するようになり、子会社として設立されたポピーのロゴデザインをした後に一時退社し、自動車デザインを学ぶ傍らフリーの工業デザイナーとして活動する。(このころ他社の変身サイボーグに関わった。)
1973年にポピーの専務に誘われ入社。以後玩具の企画及びデザインを行うようになる。
氏の仕事は多岐にわたるが、初期においては超合金、ポピニカ、ジャンボマシンダー等の大ヒット商品であるロボット玩具の企画・デザインが有名である。
その後、バンダイ、ポピー提供の特撮やアニメ番組に登場する、実際に変形や合体ができるメカニックデザインをおこない、劇中と同じギミックを持ったロボット玩具を発売するという、日本のロボット文化の発展に大きな役割を果たしている。
玩具デザインには集団作業が必要であるとの考えから、1981年にはプレックスの前身であるポピー企画室を発足。
1984年にはバンダイの専務取締役、1997年に退社後は株式会社ライブ・ワークスの代表取締役として活動している。
代表作
営業部での勤務経験から子供が喜ぶ玩具を目指した独自のデザイン論を持っている。ライオンや鳥、神秘的な古代遺跡がモチーフとなることが多い。
アニメ
- ライディーン ※安彦良和との共同デザイン。ゴッドバードへの変形の考案。
- コン・バトラーV ※初の無理なく合体変形ができるロボット玩具。しかしゴムベルトでの固定が必要だった。村上氏は今でも自戒のため引き出しにゴムベルトを入れているという。
- ボルテスV ※大河原邦男、スタジオぬえとの共同デザイン。固定具なしで合体ができるように改良。
- ダイモス ※トレーラーから変形。
- ダルタニアス ※胸ライオンの元祖。
- ゴーディアン ※入れ子構造。
- 太陽の使者鉄人28号 ※当初乗り気ではなかった横山光輝が気に入りゴーサインを出した。
- ゴッドマーズ ※原作とは全く異なる入れ子構造、左右非対称の合体メカ。
- ゴッドシグマ ※後にターンAの髭で悩んでいたシド・ミードに、自作にも髭ロボがあると見せる。
- ゴライオン ※アメリカでは再編集されてボルトロンとして人気。
- ダイラガーXV ※同じくボルトロンとして知られる。驚異の15体合体。
- アルベガス ※3機組み換え6形態変形。
- レザリオン ※CGのワイヤーフレームをイメージ。
- ゴールドライタン ※ライターという大人向けの道具が変形。
- サイコガンダム ※元は村上のΖガンダム案。
- マシンロボ ※ぶっちぎりバトルハッカーズはビー・バップ・ハイスクールブームから考案。
- ダンクーガ/ダンクーガノヴァ
- バイク戦艦 ※制作サイドとしての原案。
- 機神大戦ギガンティック・フォーミュラ
特撮
- ライジンゴー
- ワンセブン ※石ノ森章太郎との共同デザイン。サイコガンダムの変形ギミックの原点。
- レオパルドン ※MARVEL公認の最強ロボ。村上の好きなライオン(スフィンクス)モチーフ。
- スーパー戦隊 ※マスクやスーツデザインの他戦隊ロボの監修も長い間行った。
- メタルヒーロー ※光り輝く宇宙刑事の考案。巨獣特捜ジャスピオンと世界忍者戦ジライヤは巨獣、世界忍者デザインも担当。ロボコップのデザインへ引用させてほしいとポール・バーホーベン直々に依頼があり快諾。
- ブレーザーカノン ※演出法も特撮班に聞かれ指示した。
- 仮面ライダーBLACK/仮面ライダーBLACKRX ※特にシャドームーンは人気キャラクターとなった。
- メカゴジラ ※1993年のGフォース版原案。
書籍
- オール・アバウト村上克司-スーパーヒーロー工業デザインアート集
- メタルヒーロー怪人デザイン大鑑 奇怪千蛮
- カラー版 超合金の男 -村上克司伝-