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須佐之男の編集履歴

2018-09-26 07:07:11 バージョン

須佐之男

すさのお

須佐之男とは、日本神話の神様である。

曖昧さ回避→スサノオ

概要

三貴子の一柱で太陽神天照大神の弟。


元々はを治める神であったが、悪戯好きの我儘で全く言いつけに従わず、幼いころは死去した母イザナミに会いたいと泣きわめくばかりで、父イザナギを困らせた挙句勝手に会いに出かけ、姉の天照大神への悪戯でその侍女(妹とも)をうっかり殺してしまい、その罪でを切られ償いの品々を払わされ(髭と爪は穢れが溜まりやすいと考えられており、切ることで身についた穢れを落とし、償いの品々を支払うのは罪を償うことを表す)、日本神道における神の国・高天原を追放されてしまった。


それからの道中でも、穀物女神であるオオゲツヒメを誤解から殺してしまう(その後、殺されたオオゲツヒメの身体から稲穂小豆大豆の穀物が生え、五穀の紀元となった)などの事件を起こしていたが、流浪の末に出雲国にてクシナダヒメ八岐大蛇から助け、出雲の王、国津神の王となった。後に母に会うために地底の国である「根の国」(ねのくに)へと旅をしてその地の君主になった。


父イザナギと同様に神々を創造する能力を持つ。また毟って投げた体毛が樹や草になった、禊をして吐き出した邪気が天逆毎姫(アマノザコヒメ、天狗の祖となったとされる邪神)になったり、口から食べ物を出してもてなそうとしたオホゲツヒメを殺してそこから五穀が生まれたなど、文化英雄の側面も持ち合わせる。その英雄的側面と乱暴で粗野な側面から、時に破壊神として扱われることもあり、北欧神話ロキギリシャ神話ヘルメスのようなトリックスターとしての役割も持つ神である。



後に外来の仏教における守護神である牛頭天王(ごずてんのう)と同一視された。須佐之男尊を祀る著名な神社としては、京都八坂神社が挙げられる。京都を疫病から守る祇園祭は、この八坂神社の祭礼である。


何から神格化された神なのかは、神名の「スサ」は、荒れすさぶの意としての神、 高天原でのスサノオの行いが暴風雨の被害を示すとして暴風雨の神とする説や、「進む」と同根で勢いのままに事を行うの意とする説、出雲の須佐郷(現在の島根県出雲市佐田町須佐)に因み、または須佐郷の族長を神格化したものとする説、州砂(=砂鉄)の王という説から、たたら製鉄の盛んであった意宇郡(おうのこおり)の首長とする説など、様々なものがある。


漢字表記は様々で定まってない。「素戔男尊」「素戔嗚尊」(日本書紀)、「須佐之男命」「須佐乃袁尊」(古事記)、『出雲国風土記』では神須佐能袁命(かむすさのおのみこと)。尊称としては「古事記」に「建速須佐之男命」(たけはやすさのおのみこと、たてはやすさのおのみこと)の名がある。


漫画に登場する須佐之男

神話ないしはそれを元ネタにした作品に数多く登場する。


  • 手塚治虫氏の火の鳥黎明編。先住民の長であるヒミコの弟(卑弥呼には天照大神を祀った巫女説あり)。最初は姉に従順だが、私利私欲のために火の鳥から生血を得ようとするヒミコと対立。機織り部屋で暴れるなど暴威を極めたため、目潰しの極刑に処せられて追放された。

  • 小林よしのり氏の『ゴーマニズム宣言』、『天皇論』シリーズで天照大神と共に登場。神話を教科書で教えるかと言う話で作者が化けた事も。美形で善良な姉とは正反対でゴリラか熊のような毛もじゃの大男で、性格はかなり強暴。上述したオオゲツヒメとの逸話の中でその様子が描かれた。

  • 安彦良和氏の『ナムジ』。出雲を支配する戦闘民族(当時流布していた騎馬民族渡来説に因むもの)を率いるボスで、好色かつ非情だが聡明さと懐の深さを兼ねた性格は某最高神どこかの遊牧民を思わせる傑物。ナムジを婿入りさせて順風満帆だったが、ヒミコの謀略で籠絡されて運命は暗転する。

  • ムロタニツネ象氏の「日本一古い本 古事記びっくり物語事典」(学研)。神主か行者のような姿だが、俗っぽい性格で団子鼻の髭面。「わ~ん、母上に会いたいよう」と泣いて災害を起こし、天界でいたずらをした罰として大事な髭を剃られる。その後は性格も丸くなり、スセリヒメの前では善き父になる。

  • 水木しげる氏の『水木しげるの古代出雲』。大国主命と並ぶ主人公として描かれ、かなりのイケメンで正義の味方。対する天照大神が絶対的な悪人と言わんばかりの悪辣さと、妖女的な顔で描写されるのとは好対照。

  • 石ノ森章太郎氏の『マンガ日本の古典・古事記』。前半は姉と共に主役級で、石ノ森氏の漫画に多い少年。当初はボロ服姿で馬殺しや野糞、田畑破壊など悪事に精を出したが、大蛇退治の手柄を立てて以降は精彩を欠き、子離れできないメタボオヤジになっていた。マザコンシスコンロリコンな要素も多く、須佐之男を扱った創作の先駆けともいえる。


  • 久松文雄氏の『まんがで読む古事記』。可能な限り漫画的なアレンジを削いで原文に忠実な描写を心懸けて描かれている。外見はドッシリした大柄で逞しい男性に描かれている。

  • 原秀三郎氏の『マンガ古事記 神話篇』(作画は阿部高明氏)。背も高く太った体型の男性だが見た目によらず動作は気敏。凶悪な顔立ちと振る舞いが多いが、憎めない悪役的に描かれる。スリムで知的な日本武尊と好対照をなす。

関連イラスト

スサノオスサノヲとヤマタノヲロチ


関連タグ

日本神話 三貴子 海神 草薙剣 オオクニヌシ

トリックスター 破壊神 英雄 牛頭天王

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