「6600万年前の北極圏」
「雪と氷の大地に暮らしていたのは…」
「恐竜だ」
「あれ?恐竜ってこんな寒い場所でも平気なの?」
「ド派手な模様 これも恐竜?」
「カラフルでモフモフ」
「映画で見る恐竜とは 随分 姿が違う」
「更に…」
「虫をエサに魚を捕る恐竜も!」
「恐竜って こんなに賢かったっけ?」
概要
6600万年前、隕石衝突による絶滅の前夜、恐竜に代表される当時の生物は、地球の生物史上、類を見ないほど多様に、そして究極の進化を遂げていたことが分かってきた。これまで発見された恐竜化石は1千種に上るが、それは恐竜全体の僅か1%に過ぎない。所がこの10年程で、残る99%の発見が相次ぎ、恐竜達の姿形だけでなく、どのように暮らし、戦い、子孫を残し、そして死んでいったのかという“生き様”まで、精密に再現できるようになった。
本作では、超精密CGを駆使して、最新知見に基づくリアルな恐竜世界を、2本シリーズで描き出した。ナレーションは上白石萌音が担当、更に番組挿入歌としてRADWIMPSの「tazuna」が使用された。精密かつ臨場感溢れるCGは極めて高い完成度を誇り、視聴者からも非常に高い評価を得た。
一方で、科学的な正確性に関しては少々いい加減な面も散見される。
例えば首長竜と有鱗類等の海棲爬虫類の総称として「海竜」という言葉を勝手に作り出して、それがさも業界で普通に使われている言葉であるかのように述べていたり(※1)、ティラノサウルス等の大型獣脚類の成体を全身で羽毛で覆われていた姿で再現したり(※2)といった点等である。
※1 確かに“海竜”という言葉自体は存在するが、海棲爬虫類に対して使われることはまずない。
※2 大型獣脚類に関しては、少なくとも幼体の段階では体温の保持のために羽毛を持っていた可能性は否定はできないが、成体になっても羽毛を持ち続けていたかは現在でも意見が分かれており、はっきりしていない(成体になると体が巨大になることで体から熱が逃げにくくなるので、わざわざ羽毛を発達させる必要がないとする説もあるため)。
もっとも、恐竜に関する番組でこういった脚色が生じるのは、何もこの作品に限った話ではないし、そもそもこれらは本当にガチな専門家や恐竜ファンからの指摘であり、あくまで一般の視聴者が恐竜に興味を持ってもらうための作品としては及第点とも言える内容になっていることに変わりはない。
あまり深く考えずに、恐竜たちの繰り広げる迫力満点の映像を楽しむ番組…程度に考えて視聴するのが良いだろう。
登場する恐竜及び古生物
第1集「見えてきた!ホントの恐竜」
舞台は白亜紀後期(6600万年前)のモンゴル・ゴビ砂漠と北極圏(白亜紀前期の中国・遼寧省の羽毛恐竜も紹介)。
雌のデイノケイルスのニコと、雄のトロオドンのホワイトを主人公としている。
- デイノケイルス
- アヴィミムス
- タルボサウルス
- ザランブダレステス
- プロトケラトプス
- オピストコエリカウディア
- ハルシュカラプトル
- ザナバザル
- トロオドン
- パキリノサウルス
- ナヌークサウルス
- ケツァルコアトルス
- シノサウロプテリクス
- ユティランヌス
- カウディプテリクス
第2集「史上最強!海のモンスター」
雌のモササウルスのジーナを主人公とし、約1億年前のアフリカに棲息した祖先から6600万年前のモササウルスに至るまで、モササウルス科の進化に焦点を当てている。
- モササウルス
- エラスモサウルス(劇中ではプレシオサウルスとして登場)
- シファクティヌス
- アンモナイト
- ティラノサウルス
- アラモサウルス
- アイギアロサウルスの一種(劇中では「モササウルスの祖先」として登場)
- スピノサウルス
- ルゴプス(劇中ではアベリサウルスとして登場)
- パラリティタン(劇中では竜脚類の一種として登場)
- ブラカウケニウス(劇中ではプリオサウルスとして登場)
- ノドサウルスの一種
- デスマトケリス
- アズダルコ科
- むかわ竜
関連映像
NHKスペシャルTrailer
挿入歌「tazuna」
関連タグ
君の名は。 - 上白石とRADWIMPSが関わったため、この作品を連想してしまった人もいたとか(さらに言えば、あちらも天体衝突が重要なテーマとなっている)。