概要
メイン三国の一つ・タスマニカ共和国に宣戦布告しているヴァンドール皇帝に付き従っている四天王。
人間形態 | 魔物形態 | 詳細 |
---|---|---|
ゲシュタール | マシンライダー | ♂。四天王で最も出番が多い。魔界と契約しているか不明。 |
シーク | メガゾーン | ♂。四天王のリーダー。皇帝の詳細を語る。 |
ファウナッハ | ラミアンナーガ | ♀。四天王の紅一点。皇帝を暗殺する。 |
タナトス | ダークリッチ | ♂。四天王の黒幕。魔界と契約した古の魔法騎士。 |
の4人。
ヴァンドール皇帝共々一見人間に見えるが、魔界と契約して人間ではなくなっている(タナトスに至っては、肉体の中の人が本体である)。ランディ、プリム、ポポイを子供扱いするが、おそらく、正式な年齢がない。
ゲシュタールだけはマシンライダー1の頃まで人間で、その後機械と同化し、魔物化していったような演出がある。
新作『聖剣伝説2 SECRET of MANA』(SoM)で焦点を当てられることになり、公式イラストが用意された。
『聖剣伝説 CIRCLE of MANA』でも、シークを除いてカード用の挿絵が描かれた。
ゲーム中での扱い
ルサ・ルカと出会った時に帝国の存在が明らかになり、エリニース城、パンドーラ古代遺跡でタナトスの存在が明らかになり、ヴァンドール皇帝と残り3人は少し後から出てくる。
精霊のいる各神殿の封印が弱まり、精霊を脅かすぱっくんトカゲやファイアギガースなどのモンスターが暴れ出し、マナの種子の持ち逃げ騒動が流行るのを待っていたかのように。
4人とも精霊がいる8大神殿とよく関わっている。
ゲシュタールは水の神殿のルサ・ルカを囮にし、皇帝宮殿ではヴァンドール皇帝&シーク&ファウナッハが体の半分を機械化したゲシュタールを残して各神殿に向かい、タナトスはマナの神殿(シーク&ファウナッハとの戦い、ヴァンドール皇帝の最期が描かれる場所)のドリアードの魔力を封印している。
モンスターを使役することもあり、ゲシュタールは双頭竜のジャバウォックを、タナトスは乙女の生き血を吸うバンパイアを使役していた(ゲシュタールは普段はモンスターのみの部隊も率いている様子)。
タナトスはパンドーラ王国&ヴァンドール帝国のお化け屋敷風のステージに出現し(BGMがダークリッチの専用BGM「呪術師」と曲調が同じ)、タナトス以外の三人はタスマニカ共和国関連のイベントによく関わっている。ゲシュタールはサンドシップを、シークはレムリアン城を、ファウナッハはマナの神殿が進化した大神殿(タスマニカ共和国&ヴァンドール帝国が調査していた)をそれぞれ担当している。そして、大神殿のドリアード&タナトス以外の四天王3人&皇帝を間接的に始末したのはタナトスであった(タスマニカ共和国出身のマリクトはそのことを意外がっていた)。
スコーピオン団が聖剣を狙う描写があったのに対して、皇帝&四天王が聖剣を狙う描写はない。フラミーを狙っている描写もない。
マナの種子(聖剣で封印ができる)、妖精村、マナの樹、マナの要塞、神が遣わす神獣(フラミーに似ている)には狙いを定めていたようだが…。
悪役に類を見ない不遇さ(だが、それがいい)
魔界の力に魅せられた反面教師な大人の集まりであり、各々が「笑ゥせぇ○すまん」のゲストのようなお似合いの末路を迎える。
変身後の姿が鬱陶しく(タナトスに至ってはBGMも鬱陶しい)、裸踊りを見せられてる気分になる(強さよりもそっちがトラウマになっているプレイヤーが多い)。
念の為、彼らはネタキャラ担当ではなく、シリアスな笑い担当である。
ギャグ担当の悪役はスコーピオン団だけである。
彼らはダークサイドの主役である。
リメイク版のSoMを特集していたゲーム雑誌には「主人公との関わりだけでなく、彼ら同士の関係にも注目しよう」との記述があり、TGS2017のステージで、公式スタッフが「こういう悪役ほどバックボーンがあっていいキャラが多い」「特に女性の悪役に惹かれる」と、2を悪の視点から考察して欲しいような説明をしていた。バックボーンは敢えてゲーム中では説明せず、プレイヤーに妄想させようというコンセプトなのだろう。
ヴァンドール四天王のバックボーンは残念ながらゲーム内では説明されていないが、その代わりにランディが「天涯孤独の身で、聖剣を引き抜いた為に、ポトス村の人々から迫害される」というトラウマを背負っている。
彼は仲間たちの助けと成長のお陰で悪の道に走らずに済んだが、ヴァンドール四天王たちは、ランディ以上に辛い目に遭った「元人間」だった可能性が高い。
リメイク版のSoMの幕間エピソードでは「元々魔物のタナトスを除いて、帝国の人達には根っからの悪役はいない」とランディが発言している。
ゲーム本編では、4人とも意味深な台詞を発して襲いかかり、意味深な台詞を残して絶命している(オリジナル版のSFC版から変わっていない)。
2より後の聖剣シリーズにも影響を与えており、美形の悪役集団という設定は3の悪役に、残念な大人の集団という設定はLOMのエスカデ組に受け継がれている。
SoM発売を記念して、4人は「乖離性ミリオンアーサー」にゲストとして登場した。隠れファンは歓喜したに違いない。
ゲーム中で描かれていない皇帝&四天王の行動
ランディたちと出会っていない時の皇帝&四天王の行動が気になって仕方がないコアなプレイヤーは多いはず?
彼らの足跡から、彼らの行動を考察してみよう。
- 皇帝&四天王の出身地&過去
- プレイヤーによって解釈が分かれる部分。おそらくノースタウン&サウスタウンかその周辺の国出身なのだろう。タナトスの本体は魔界から来たことが語られている。
- ゲシュタール・シーク・ファウナッハは悲しい過去を持っていて、タナトスが利用している体はディラックのような悪と無縁の人間で、ヴァンドール皇帝は悪役に相応しい過去を持っているというのが共通の見解のようである。
- 閉鎖される前の皇帝宮殿の様子
- ノースタウンの大所帯の家の人たち曰く、昔は城の中で頻繁にパーティーが行われていたという。
- 食堂、講堂、兵士宿舎、王室ががあるが、普段は皇帝&四天王が利用しているのだろうか。
- 地下は魔物だらけとのことだが、地下が使われるのはメタルマンティス戦だけである。
- タナトス以外の四天王とエリニースの関係
- エリニースはパンドーラ王国の人間を骨抜きにする為にタナトスに狙われた為、タナトス以外の帝国の人間にも目を付けられていた可能性大である。
- 攫われたディラック&パメラと皇帝&四天王の関係
- ディラック&パメラはタナトス以外の帝国の人間との接点が少ないが、他の帝国の人間とも接していた可能性がある。
- レジスタンスと皇帝&四天王の関係
- レジスタンスは皇帝に邪魔者扱いされて始末されそうになったが、四天王は皇帝のやり方を快いと思っておらず、皇帝を裏切ろうとしていた為、四天王はレジスタンスを嫌っていなかった可能性が高い。
- レジスタンス&ランディたちを牢屋に閉じ込めた兵士は、ランディの「牢屋から出して」という頼みを聞いて牢屋から出した後にモンスターがいる穴に突き落とすという善意とも悪意とも取れる行動を取っているが、四天王も似た性格なのだろう。
- ポトス村、キッポ村、亀の甲羅島のような小規模な土地とヴァンドール帝国の関係
- ポトス村は聖剣を抜いたランディがいるままだと、いずれモンスターに狙われて不幸になると言われていた(近所にあるキッポ村もおそらく一緒)。亀の甲羅島には帝国から逃げてきた元王族が住んでいる。小規模の土地はまだ荒らされていない可能性が高い。
- マタンゴ王国とヴァンドール帝国の関係
- 帝国は妖精村を襲っている為、同じく人外が集まるマタンゴ王国もモンスターのみの部隊を使って襲おうとしていた可能性大。破壊された妖精村の周りには、フラミーに似た小型の竜(後の神獣の元)が飛び回っていた為、帝国が伝説の白竜を知らなかった可能性は低い。
- マタンゴ王国でグレートボアが暴れ出した時期が帝国が変わり出した15年前より前なのか後なのかは不明な為、グレートボアと帝国の関係性は不明。
- トリュフォー&フラミーはゲシュタールが戦死した瞬間に駆けつけてくる為、帝国をよく観察していたのだろう。
- サンタクロース&トナカイがいる氷の国とヴァンドール帝国の関係
- サンタクロースが「子供たちが自分を信用しなくなってしまった」と語っていることからも分かるように、氷の国は他の国から距離を置かれている。荒らされがちで、共和国のサンドシップに守備されているカッカラ砂漠とは真逆の境遇なのが分かる。
- ソリに跨ったサンタクロースとゲシュタールの格好が似ていることがよく話題になる。
- 黄金島とヴァンドール帝国の関係
- 黄金島は帝国領土だが、元々ノースタウンが裕福な為か帝国軍が「お金」に執着している様子はない(開発費がかかりそうなゲシュタールのバイクは古代兵器と説明されている)。帝国の意思とは関係なしにマンモンが悪事を働いているだけであろう。
- マンテン山とヴァンドール帝国の関係
- マンテン山がどこの領土かは明かされておらず、ゲーム中でも謎が多い。人間時代の四天王が試練の回廊に入った経験がありそうではあるが。
- 各神殿を皇帝&四天王が襲った様子
- ゲーム中では、水の神殿とマナの神殿以外の神殿に皇帝&四天王が訪れる様子が省略されている。また、風の神殿がある妖精村を帝国の誰が襲ったかも不明である。
- パンドーラ王国を攻略している時のタナトス以外の四天王の様子、皇帝宮殿で皇帝&シーク&ファウナッハがゲシュタールを残して各地の神殿に向かった後のエピソード(一人だけ距離を置いているタナトスの様子も)、ルサ・ルカが水の神殿の地下牢に閉じ込められるエピソードなどを見たくて仕方なかった人は多いに違いない。
- 皇帝宮殿のイベントとタスマニカ共和国のイベントの間に挟まれているイベントは、亀の甲羅島、灯台島、闇の神殿、試練の回廊、黄金の塔、月の神殿である(成長したフラミーを仲間にしたばかりである為)。
- 灯台島のピカールになって皇帝&四天王が各神殿のマナの種子の封印を解く様子を眺めたくて仕方なかった人は多いだろう(灯台を利用しなくともフラミーがいるが)。
- 皇帝&タナトス以外の四天王が殉職した後の様子
- 皇帝&四天王は魔界と契約した時点で人間としての体は死んでいたも同然だった為、倒された後も亡霊やモンスターとなってランディたちを襲っていた可能性がある。
- 皇帝&四天王がマナの聖地のモンスターを知らないはずはない為、マナの聖地にいる強力なモンスターたちもいずれ配下にするつもりだったのだろう。
- マナの要塞には、ターミネーター(金色の戦闘用ロボット)、マスターニンジャ(ダークストーカーの上位互換)、サタンヘッド(ダークストーカーを召喚し、毒のブレスを吐き、HPが最大)と、それぞれ、タナトス以外の四天王を彷彿とさせる雑魚敵が出現しているが、タナトス以外の四天王の転生体なのかもしれない。ファウナッハの「私たちが世界の王」宣言はあながち間違ってなかったのかもしれない。
- EDの後の様子
- 地獄(魔界)に引きずり込まれたのだろうが、ポポイのように人間界と別の世界にいて、雪に包まれた人間界を見守っていたのかもしれない。
余談
- SFC版の没データで、シークとファウナッハの間にあと一人、白いマントを付けた人物が存在していた。
- 近未来風(ゲシュタール)、和風(シーク)、チャイナ風(ファウナッハ)、エスニック風(タナトス)を意識したようなキャラデザになっている。
- 魔法の最高レベルがランキングになっている(タナトス=8、シーク=7、ファウナッハ=6、ゲシュタール=5)。
- 聖剣2はFF4の初期案とクロノトリガーの初期案がベースになっているが、ヴァンドール四天王はこの二つの敵幹部(ゴルベーザ四天王&三魔騎士)とは異なるキャラ付けがされている。
- ゲシュタールを除く三人&皇帝は全員赤い目で、短めのエルフ耳(悪魔耳)をしていて、頭飾りを付けている。魔界と契約した者の証拠かもしれない(ルサ・ルカもこの外見だが、関連性は不明)。ファウナッハはソーシャルゲームで緑目に描かれていたこともある。
- SoMの幕間エピソードで、シークがタスマニカ王に成り済ました後、ランディ、プリム、ポポイの間で「一日だけタスマニカ王になれたら何がしたいか(ポポイ談)」「パンドーラ王に頼んでパンドーラ王に成り代わらせてあげようか(プリム談)」という王子と乞食のパロディのような会話が交わされた。他に、「もしも自分たちが(ヴァンドール皇帝&四天王のように)魔界と契約したら何のモンスターに変身したいか」という心に魔が差した議論も交わされた。よせよぅ。ちなみに、プリムは城の中は政治の話ばかりで窮屈だと語っている。
関連タグ
第三勢力たち
エリニース…タナトスに利用されていた、元善人の魔女。
スコーピオン / スコーピオン団…帝国軍&共和国軍の手口を真似して世界征服を行う。
サンタクロース…帝国と殆ど関わりがないが、マナの力の喪失で悪堕ちした。
マンモン…帝国領土に住む貴族で、金の亡者。マリクトの夫を処刑した。
グレートボア…マタンゴ王国の先代王・マツケタン、フラミーの親を食らった恐ろしい魔物。
その他
インペリアルクロス…会社繋がり。皇帝を四人の部下が護衛している構図が似ている。
ぷよぷよ!!クエスト…タナトス除く四天王の中の人が出ている。
俺余ってるだろ!…ヴァンドール帝国のお江戸ぶり、皇帝のハブられぶりが通じるものが…