概要
佐倉駅(千葉県佐倉市)から線名となっている成田駅(成田市)を通って松岸駅(銚子市)に向かう「本線」と、成田駅~我孫子駅(我孫子市)間の「我孫子支線」、成田駅~成田空港駅(成田市)間の「空港支線」からなる。合計総延長119.1km(営業キロ)。
佐倉駅―松岸駅間では総武本線よりも13.4km営業キロが長い。その為、千葉―銚子間を結ぶ列車で発時刻が近い場合、先に出発した成田線経由の列車が、後に出発した総武本線経由の列車に追い越される事も有るらしい。
本線は空港連絡列車中心のダイヤ編成となっていて、普通列車は成田で運転系統が分断されている事が多い。
その為成田駅が事実上運転の拠点であり、房総ローカル区間では千葉駅に次ぐ規模の駅である。
佐倉・松岸で両路線が分かれるが、あくまでもメインは総武本線なので、総武本線は直線で成田線は曲線で分かれる。
しかし、佐倉側では成田線は複線なのにもかかわらずメインの総武本線は単線で、複線の方が曲がって行くという現象が起こる(複線の本線から単線の支線が曲がって行くという場合の方が多い)。
似た様な事は京急の堀ノ内駅でも見られる。京急の本線は浦賀方面なのだが、支線の久里浜線の方に殆どの優等列車が入るので、本来支線で有る筈の久里浜線(三崎口行き)が本線で、普通ばかりが入る浦賀方面が支線のイメージを持ってしまう為。
「本線」(東線)
起点(千葉駅)と終点(銚子駅)で総武本線と接続、直通運転を行っている。但し分岐点は佐倉と松岸。
千葉以西直通列車(快速「エアポート成田」と成田エクスプレス)は、総武快速線を経由し横須賀線方面まで乗り入れている。
又、快速「エアポート成田」の一部が成田駅で分割・併合し、付属編成が香取(鹿島線・鹿島神宮)まで乗り入れて来る。
特急も、佐倉で分割・併合し、総武本線とで分かれる便があり、佐原以東は全て普通列車扱いで運転される。
成田までは空港直通や区間列車が多いので複線だが、成田以東は本数が少なく単線である。
又、香取で鹿島線が分かれるので以東は更に本数が減り、単線区間であるにもかかわらず上下列車の行き違いが全く無い事が多い区間である。この末端区間は我孫子支線よりも運転本数が少ない。
かつてはこちらの成田―松岸間が支線だった。
「我孫子支線」(西線)
「水空ライン」の愛称が有り、かつてはこちらが本線だった。
下総松崎と成田の間で成田スカイアクセスと立体交差するが、実は成田湯川駅のすぐ横を通過している。ホームを作れば乗り換えも出来そうだが、その気配は無い。
沿線には、我孫子市・印西市を中心に住宅が多く、成田空港へのアクセス路線となりうる可能性等潜在的な需要が有るが、それらは本数の少なさがネックで北総線や常磐線、路線バスにまでも流れている。
沿線自治体で複線化を要望しているがその動きは鈍い。我孫子駅の常磐線との立体交差構造物が複線規格で建設されてたり、資金を集める為の募金活動をしていたり、多くの区間で複線化用地が確保されていたりするが、それでも鈍い。
2015年3月14日の上野東京ライン開業はこの流れを変えることがあるのだろうか?
かつての名残でストライキの危機に晒されていたが、乗務員を常磐快速線の担当区に移管した為、今では問題無く運行される。例えあの春の風物詩が暴れていたとしても・・・
「空港支線」
1991年3月開業。成田空港へのアクセス路線であり、「本線」佐倉駅方面からの特急「成田エクスプレス」や快速「エアポート成田」が運行されている。インフラ部分は第三セクターの成田空港鉄道が所有(第三種鉄道事業者)し、JR東日本が営業(第二種鉄道事業者)している。本線から分かれてすぐにスカイアクセスと並行する。両路線共に単線で、途中に行き違いの為の信号場が有る。千葉以西で京成に圧勝しているJRだが、この区間では逆襲に遭っている。津田沼―成田空港間でもおされているが。
駅一覧
本線
駅名 | 快速 | 通勤快速 | 乗り換え路線 | 備考 |
---|---|---|---|---|
千葉 | ● | ● | ||
東千葉 | | | | | ||
都賀 | ● | ● | ||
四街道 | ● | ● | ||
物井 | ● | | | ||
佐倉 | ● | ● | 総武本線(成東方面) | |
酒々井 | ● | ● | ||
成田 | ● | ● | ||
成田線分岐点 | | | | | ||
久住 | ● | |||
滑河 | ● | |||
下総神崎 | ● | |||
大戸 | ● | |||
佐原 | ● | |||
香取 | ● | 鹿島線 | ||
水郷 | ||||
小見川 | ||||
笹川 | ||||
下総橘 | ||||
下総豊里 | ||||
椎柴 | ||||
松岸 | 総武本線(八日市場方面) | |||
銚子 | 銚子電気鉄道銚子電気鉄道線 |