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旧ザクの編集履歴

2021-09-14 09:39:15 バージョン

旧ザク

きゅうざく

旧ザクとは『機動戦士ガンダム』シリーズに登場する架空の兵器である。 形式番号は「MS-05」。正式名称は「ザクⅠ」。 ジオン軍が実戦で使用した最古のモビルスーツ(MS)。

機体データ

型式番号MS-05
所属ジオン公国軍
開発ジオニック
生産形態量産機
頭頂高17.5m
本体重量50.3t
全備重量65.0t
出力899kW
推力40,700kg
センサー有効半径2,900m
装甲材質超硬スチール合金
固定武装マルチランチャー
携行武装105mmマシンガン、120mmザク・マシンガン、280mmバズーカ、ガス弾発射器、ヒート・ホーク他

※諸元はB型のもの。


概要

ジオン公国軍が最初に制式採用・実戦配備したモビルスーツ(MS)。

宇宙世紀の歴史上初めて実用化された軍事用MSである。

開発にはジオニック社からジオン公国軍に佐官待遇で出向したエリオット・レムが携わっている。

MS黎明の時代に開発された機体ということもあり、カタログスペック的には後世の機体に劣り、また内蔵火器なども一般的には装備していないが、ミノフスキー粒子影響下での有視界戦闘や歩行、姿勢制御など、MSの基本的なことはこの時点で確立されている。


地球連邦軍との開戦に向けて本格的な軍事用MSの開発を決定したジオン公国軍では、量産型MSの正式採用に際して競作が行われ、ジオニック社は先に開発した試作機であるMS-04プロトタイプ・ザクを大幅に改良、量産化と汎用性の向上を見据えて装備類を簡略化したYMS-05ザクを提出した。

一方、ツィマッド社はそれよりも高性能なEMS-04ヅダを開発したが、同機はトライアル中に空中分解事故を起こし、その結果安定した性能を発揮したザクが採用された経緯を持つ(ただこの決定についてはジオニック社が何らかの汚い裏工作をしたと言うが詳細は不明である)。


本機は宇宙世紀0074年2月に試作機が完成。翌年7月に量産化が決定し、8月には1号機がロールアウト。

その翌年の11月には初期生産型(MS-05A)27機によって教導大隊が編成され、月のグラナダにて開戦に向けての搭乗員育成や戦技研究、各種試験が行われ、MSという兵器体系を確立する重要な役割を担った。


その後、教導大隊で得られたデータを基にコクピットの構造や装甲の材質・形状などに一部改良を施され、MS-05Bとして本格的な量産化が行われた。

その総生産数は793機に及んだとされている。


ルウム戦役時等、一年戦争当初こそ、空間戦闘機や宇宙戦艦と比較して機動力も火力も申し分のない革新的な兵器ではあったが、(被弾を考慮してか)機体各部の動力パイプを全て装甲内へと内蔵した(内部の放熱が難しく、且つ機体の容量を圧迫した)ことや、初期の熱核反応炉(ジェネレーター)の出力の低さから、戦えこそすれど、十分な運動性能を発揮することができなかった。


その結果を受け、より実戦的な機体の開発が望まれるようになり、それによって出力向上と冷却装置の強化とそれに伴う総合性能の強化を測った後継機種であるMS-06ザクⅡが誕生する事になる。

ザクⅡ開発後、この機体と区別するため本機は「ザクⅠ」と呼称されるようになった。


一年戦争開戦時には一部をザクⅡと入れ替えた部隊があったものの、生産されたほぼ全ての機体が実戦に投入された。

しかしザクⅡが主力として大量生産・配備されると、性能で劣るザクⅠとの混成部隊を編成・維持するのは難しくなり、ザクⅠはルウム戦役以降は、艦隊決戦後のスペースコロニー内の制圧や補給作業などの第二線級任務に回されることとなった。

作業用ザクザクタンクといった作業用MSに改造された機体も少なくない。


だが、大戦後期になっても、ジオンの機体の操縦系統がバラバラで慣れなかった、又は愛着でザクⅠを継続して愛用したベテランパイロットもまた多く、大戦最期の決戦の舞台となったア・バオア・クーに於いてはリック・ドムゲルググといった最新鋭機と肩を並べる一幕もあったとされる。


また旧式とはいえ、立ち回り次第では敵の量産型や戦車、戦闘機には優位ではあったため、部隊の数的不利を補う為に地上戦に於いても運用されたケースも存在する。


ランバ・ラル黒い三連星といったエースパイロット達専用にカスタムされた機体も存在したらしく、本機は後のMSパイロット達へ大きな影響を与えた。


武装

基本的な腕部構造はザクⅡ同様であり、ビーム兵装のような内装にある程度の性能を求められる装備も無いため、旧ザクの武装はほぼすべてザクⅡとの間で共用可能。

そのためこちらでは旧ザクでの運用が主だった戦争初期の武装のみを記述する。


ザクマシンガン

型式番号ZMP-47D、105mm口径のMS専用マシンガン。

ザクⅡが主に携行しているM-120A1と比較するとストックやフォアグリップが存在せず、ドラムマガジンが右側面に横倒しに取り付けられている。

後に口径が120mmに拡大されたZMP-50Bは以降のモデルのスタンダードな口径になっていく。


ザク・バズーカ

口径280mmの対艦用無反動砲。

ザクⅠのみに見られる特徴として運用機は右肩に関節保護用のラックが設けられている。

カウンターガスの噴出口は後のモデルのように田の字に分かれておらず、弾倉も存在しないシンプルな円筒状の砲身だが、南極条約締結前の武装のため核弾頭の運用を前提に設計されており威力は侮れない。


ガス弾発射器

その名の通りガス弾を射出するための2連装大型グレネードランチャー。

弾には毒ガス「GGガス」が用いられ、コロニー落としの準備段階としてコロニー内の住民を殺害する「コロニー潰し」に用いられた。


バリエーション

ザクⅠ・スナイパータイプ

型式番号MS-05L

メカニックデザイン企画『ハーモニー・オブ・ガンダム』が初出。

旧式化したザクIを元に、ビーム・スナイパーライフルを装備する長距離狙撃戦用機へと改造した機体。

詳細はザクⅠ・スナイパータイプを参照。


ザクⅠ(Q型)

型式番号MS-05Q

メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場。

ザクⅡの部隊配備が進む中、ザクⅠを使い続けたいというパイロットの声を受け、主に既存のB型を改修する形で製造されたレトロフィット仕様。一年戦争前に162機が生産された他、MSの数を補うため一年戦争末期にも僅かながら改修作業が行われた機体がある。

熱核融合炉が新型のものに換装され、頭部には動力パイプが追加された。武装面ではザクⅡと同様の火器が使用できるようになったほか、ショルダーアーマーが両肩に取り付けられている。

ノリス・パッカードが開戦直後の輸送艦隊襲撃任務時に搭乗していた機体が有名で、そのため「ザクⅠ(ノリス・パッカード少佐機)」とも呼ばれる。なお、ノリス機は両手の拳にスパイクが装着され、防盾付きのザク・マシンガンを携行している。


ザクⅠ(ゲラート・シュマイザー専用機)

型式番号MS-05S

ゲーム『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』に登場。

特殊部隊「闇夜のフェンリル隊」隊長のゲラート・シュマイザーの乗機として、ザクⅠのS型をカスタムした機体。

機体性能が再調整・強化されている他、両肩にショルダーアーマーを備え、頭部には指揮官機を示すブレードアンテナを有する。また、視神経を負傷しているシュマイザー少佐に合わせて音響センサーが増設されている。これらの通常のザクⅠからの変更点のうち、どこまでがS型本来のもので、どこからがシュマイザー専用機特有のものであるかは不明。

ラケーテン・バズ、グフ用のシールドとヒート・サーベル、ゲルググMのものに近いスパイク・シールドなど、本機独自の武装も存在している。

小説版では戦闘中に撃破された工作部隊のザクⅠをフェンリル隊の整備班長ミガキが回収・修復した機体と言う設定で、ゲラートはこの機体で出撃し、マドロックを撃破すると言う快挙を成し遂げた。

なお、書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』では、ギャビー・ハザードの最初の搭乗機も「MS-05S」だとされているが、こちらの詳細な仕様は不明。


ザクⅠ(S型)

型式番号MS-05S

アニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に登場。

ザクⅡの生産が間に合っていなかった一年戦争開戦時に、ザクⅠにザクⅡ用の装備を先行して実装し生産された特別機。結果としてザクⅠとザクⅡの中間的な機体となり、総合性能も向上している。

ランドセルがザクⅡ用のものに変更された他、肩にはザクⅡのシールドとスパイクアーマーを取り付けている。また、各種武装もザクⅡと同様のものが使われるようになった。

フォン・ブラウン宙域戦でシャア・アズナブルが搭乗した機体が有名で、「シャア専用ザクⅠ」とも呼ばれる。

なお、上述のゲラート・シュマイザー専用機と型番が重複しているが、本機は『THE ORIGIN』登場機のためパラレル的な扱いになる。


ザク飛行試験型

漫画『アッガイ博士』に登場。

ジオニック社の系列会社であるスウィネン社が、MSによる単独飛行を目標としてザクⅠを元に試作した機体。

肩部アーマーは整流用の有翼型に換装、脚部には飛行用のエンジンが内蔵され、グフフライトタイプに近い姿になった。また、ランドセルも翼を備えた新型に変更されている。

一年戦争前にはサイド3にて機体が完成しているが、実際に飛行に至ったのか、後のグフ飛行試験型系列に影響を与えたのかなどは不明。


ランド・ザック

漫画『機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン』に登場。

一年戦争後に残存していたザクⅠを元に、現地改修によって製作された民間の農地開拓用MS。その性質上、同一仕様の機体は1機もない。

作中に登場した機体は、頭部にブレードアンテナとバルカン砲を備えたザクⅠが原型。ランドセルにアームを介してアッグのものを手持ち式に改造したドリル2基が取り付けられており、ランドセル内には本体のものとは別にドリル用のエンジンを有している。両肩には散水装置を内蔵したシールドを備え、スコップも携行している。また、非常用の武装としてラケーテン・バズも準備されていた。

オーストラリアでコロニー落としの被災地の復興に用いられており、偽名で隠遁していたジョニー・ライデンが一時期パイロットを務めている。


プロトザクミノフスキー粒子散布ユニット装備型

型式番号MS-05HS

漫画『STAMPEDE ミノフスキー博士物語』に登場。

戦域へのミノフスキー粒子散布を目的として、ザクⅠを改修して製造された機体。

機体背部に巨大なミノフスキー粒子散布ユニット2基を備えているほか、スラスターやプロペラントタンクも増設・強化されている。また、機体本体もザクⅠの面影がないレベルまで改修が加えられており、頭部の形状はむしろザクⅡに近い。

本機によってMSに搭載可能な程度までの粒子散布ユニットの小型化に成功し、ミノフスキー粒子を戦術兵器として用いる目処が立ったことが、独立戦争に臨むことをジオンに決意させたとも言われる。

また、何の因果か、地球連邦へ亡命しようとするミノフスキー博士の追撃にも本機が投入されている。


1日ザク

型式番号MS-05

漫画『魔法の少尉ブラスターマリ』に登場。

元は非武装の状態でサイド3内のコロニーに配備されていたザクⅠだが、「ブラスターマリ」と名乗る謎の女性少尉の魔法の力によって操られ、サイド3にまで潜入した連邦軍の特務MS隊などと数度に渡って交戦した。

名称はブラスターマリが旧ザクの「旧」を「1日」と読み間違えたもので、「一日号」とも呼ばれる。

戦闘の際にはMSサイズにまで巨大化した「魔法のふとんたたき」(後には「魔法のはえたたき」)を用いて、主に相手のMSの腰関節を後方から叩いて破壊し行動不能に陥らせるスタイルを取る。また、機体性能自体も向上しているようで、無人での活動なども可能。

なお、本機は当初から胴体などの形状がザクⅡ改に近い形になっており、統合整備計画に伴って改修された機体とも考えられる。


グリーンデビル

型式番号MS-05BIS

雑誌企画『ソロモンエクスプレス』に登場。

ブリティッシュ作戦時のコロニー落としに投入された仕様。機体名は連邦軍が付与したコードネームとされる。

「MS-05改良型」とされ、型式番号もザクⅠ系列のものだが、機体の外観はF2型をはじめとするザクⅡのものに近く、ザクⅠに近い部分は左肩のショルダーアーマーにスパイクがない点や、脚部動力パイプが内蔵式になっている点程度しかない。

リニア射出式大型核バズーカによる核兵器の運用を前提としており、胸部には耐放射線アーマーが増設され、スカートは耐放射線材と耐熱シリコン樹脂でコーティングされている。また、左上腕部には増加装甲を、背部には大型冷却剤タンクを装着している。

第185空挺師団所属機などは続く地球降下作戦にも参加しており、その際に核装備の一部がオミットされるとともに、スパイクアーマーの採用やヒートナイフの試験的装備などが行われている。


ザク武装旧タイプ

ムック『HOW TO BUILD GUNDAM』に登場。

ザクⅠからザクⅡに移行する過程で開発された中間試作品とされる機体。

左肩のショルダーアーマーにはスパイクが1つだけ取り付けられ、右肩にはザクⅡのものとは異なる形のシールドが装備されている。また、腰部には動力パイプが増設され、胸部ハッチの形式もザクⅠから変更されている。

ルウム戦役の際に黒い三連星が搭乗したのはこの機体だとも言われている。


ザクⅠ(作業装備)

型式番号MS-05B

フィギュア『ガンダム ロウバストシルエット コレクション』に登場。

南極条約締結前に製造された耐核装備を有するザクⅠを、放射線で汚染された場所での作業用に改造した機体。

ランドセルも作業用のものに換装されている。


ギャバン専用ボルジャーノン

型式番号MS-05

アニメ『∀ガンダム』に登場。

ルジャーナ・ミリシャのマウンテンサイクルで発掘された機体。ギャバン・グーニーが搭乗した。

詳細はボルジャーノンを参照。


関連項目

機動戦士ガンダム

ザクⅡ ザク 旧ザク ボルジャーノン

ザクⅠ・スナイパータイプ

ヅダ - 主力MSの座を賭けて争い敗れた機体。

古殺駆 董卓ザク

ザク量産試作型(9ザク)

ミノフスキー粒子 ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉 モーションパターン(MS)

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