概要
アスガードの支配を企む男性で、本名はLoki Laufeyson。
スーパーヒーローのソーの義弟であり、宿敵でもある。
元ネタは北欧神話の悪知恵に長けた悪戯好きの神ロキから。本来は邪神に分類される神であるが、主神オーディンの義兄弟にあたり、神であると同時に神々の敵である霜の巨人ヨートゥンの血をも引いているという。
アスガードのオーディンが、ローフェイ王を倒した後に要塞の中で発見して、以後オーディンの養子として育てられることとなった。
戦いにおいては強大な力と不屈の精神と勇気を重要視しているアズガルド人は、これら全て兄のマイティ・ソーに劣っているロキを軽視していた。そのためマイティ・ソーを恨み敵対するようになる。特に魔術を長けていたため成人してからは「邪神」となり、アズガルドを支配するために争いを続けてきた。
やがて地球へやってきてヒーロー達とも戦うようになる。そして、ハルクを操作して暴れさせたことが、地球のヒーロー達を結束させ、「アベンジャーズ」を設立させるきっかけとなったのであった。
アイアンパトリオットことノーマン・オズボーンがダーク・アベンジャーズを結成し、アメリカを支配せんとしていた頃、突如として国内にアズガルドが現れ、ロキはオズボーンに接触して、自身の故郷であるアズガルド侵攻を企てる。
しかし、実際にダーク・アベンジャーズ最強の男セントリー(ヴォイドというダークサイドを宿しており、オズボーンに酷使されたことで完全にヴォイド化してしまった)がアズガルドを瞬時にして破壊するのを目の当たりにした時、ロキは膝から崩れ落ち、自身の行いを後悔していた。
ヒーローたちがヴォイドに手も足も出なかったため、ロキは養父オーディンに祈り、ヒーローたちに力を与えるが、パワーアップしたヒーローたちに形勢逆転されたヴォイドは、原因がロキにあることを看破し、ロキを殺害してしまう。その死に際、ロキが兄ソーに残した言葉は、「I'm sorry, brother」だった。
その後なんやかんやで復活したら子供の姿になったり、女神になったり(!?)、その姿が気に入らなかったデッドプールが読者に謝りつつ時系列を無視して元のロキを登場させたりした。
映画(MCU)版
映画(MCU)版では、マイティ・ソー三部作に加え、『エイジ・オブ・ウルトロン』を除くアベンジャーズシリーズにも登場する。
日本ではコミックよりも映画(MCU)版の方が知名度が高く、pixivでも映画(MCU)版仕様で描くファンが多い。
当初は、軍勢(『マイティ・ソー』では氷の巨人、『アベンジャーズ』ではチタウリをそれぞれ率いていた)を率いてアズガルドや地球へと侵攻するなど、ソーをはじめとするヒーローたちとは敵対関係にある明確な悪役として描かれていた。
……が、『アベンジャーズ』で地球侵略に失敗して以降は、何だかんだでヒーローたちに協力することが多くなり、現在はどちらかといえばダークヒーローのような立ち位置を確立している。
また、性格面においても何処か抜けている節があり、『アベンジャーズ』では、ホークアイの矢を掴んでドヤ顔してたら矢が爆発して叩き落とされる等、ヒーロー全員から一杯食わされている。『マイティ・ソー/バトルロイヤル』に至っては、
- 映画の冒頭、ドクター・ストレンジに30分間落とされ続ける
- 惑星サカールで安住しようとしてたら、そこに『アベンジャーズ』でボコボコにされたハルクがいたために、そのことを知るや否や逃げ出すことを決意する
- ソーがビターンビターン(自身が『アベンジャーズ』で受けたのと同じような攻撃)されているのを見て、思わず立ち上がるほど喜ぶ
など、ヘタレでお調子者なところの強調に拍車がかかっており、コメディリリーフとしての出番が多い。
このようなこともあり、MCUのヴィランでは最も人気のあるキャラクターの一人である。
マイティ・ソー
自分がオーディンの実子でないことを知り、かねてよりソーにコンプレックスを感じていたことから、オーディンがソーを追放し、そして眠り(力を回復させるための長期の睡眠)についた機に乗じて、王の代理としてアスガルドを掌握。宝物庫の門番を使い、地球に追放されたソーを亡き者にしようとする。
最後には、力を取り戻したソーと戦い、半壊したビフレストから次元の隙間へと自ら落ちていった。
しかし、ポストクレジットシーンでは、S.H.I.E.L.D.から四次元キューブの研究を依頼されるエリック・セルヴィグ博士の背後に現れ――
アベンジャーズ
『マイティ・ソー』に続いてヴィランを務める。
次元の隙間に落ちたときに、サノスに助けられていた。彼からセプターを貸し与えられ、地球侵略の先兵として動く。
S.H.I.E.L.D.施設内でのキューブ実験(他の空間との接続)に乗じて地球に現れ、セルヴィグとクリント・バートン / ホークアイを含むS.H.I.E.L.D.スタッフを洗脳。一時はトニー・スターク / アイアンマン、スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカによって捕まるが、それも意図的なもので、ヘリキャリア内でブルース・バナー / ハルクを暴走させ、S.H.I.E.L.D.主力部隊を一時機能不全にする。だが、その過程でフィル・コールソンを殺したため、バラバラだったアベンジャーズを結束させてしまう。
当初の目的である、キューブによるチタウリ軍の召喚には成功するものの、アベンジャーズの反撃に遭い、ニューヨークを半壊させるにとどまり、ソーによってアスガルドへ連行された。
マイティ・ソー/ダーク・ワールド
アスガルドに対する反逆罪と地球侵攻の罪で、アスガルドの牢獄に投獄されている。面会に来る母フリッガに対しても「本当の母親じゃないくせに」となじった。しかし、アスガルドに侵攻してきたダークエルフによってフリッガが殺されたと知ったときは、牢獄内の私物を壊しつくした挙句、呆然と床に座り込んでおり、彼女を愛していたことが窺える。
ダークエルフを倒したいソーにより、秘密裏に牢から出されてからは、「いたずらの神」の名に相応しく、(これまで見られなかった)明るく周囲をからかい、翻弄するようになる。アスガルド城内を歩いているときに、幻術でキャプテン・アメリカに変身したりもした。
そしてソーらとともにダークエルフの本拠スヴァルトアールブヘイムに辿り着くが、ダークエルフと交戦、命を落とす。
しかし本編最後のシーンで、またも生きていたことが発覚。今度は父オーディンに化けて王座に座っており、アスガルドを去るというソーを見送り、ほくそ笑んだ。
マイティ・ソー/バトルロイヤル
オーディンに化けたままアスガルドで自分を讃える巨像を作ったり、演劇をやらせたりと好き放題していたが、帰還したソーに見破られる。そして地球の老人ホームに預けたオーディンを共に迎えに行くが、ホームは既に潰れており、ドクター・ストレンジの助力で、ノルウェーにいるオーディンの元へ行く。
だがオーディンはすでに力を失っており、二人の前で消滅。代わりにオーディンが封印していたヘラが復活し、ビフレストで逃げようとする二人を攻撃してきたため、ロキは惑星サカールへと移動してしまった。
サカールでは、支配者のグランドマスターに取り入り、彼の隣で奴隷闘技場を観戦できるほどの地位に上り詰めた。しかし数か月遅れてサカールに来て、剣闘士になったソーにより、彼をアスガルドへ送る協力をする羽目になる。
既に何度も死を偽装し、騙してきたため、ソーにはかけらも信用されておらず、ソーが宇宙船に乗る直前に裏切ったときもソーに見破られて、サカールに置いて行かれている。
その後、アスガルドでピンチに陥ったソーたちの前に、サカールの剣闘士たちを伴って現れ、アスガルドの民を宇宙船に避難させ、アスガルドの崩壊と引き換えにヘラの打倒と脱出を成功させる。
以下、『インフィニティ・ウォー』のネタバレあり
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
『ラグナロク』の最後(ミッドクレジット)にて、アスガルドからの難民船「ステイツマン」でソーらとともに地球を目指していたところ、サノスの旗艦「サンクチュアリⅡ」に強襲を受ける。
ヘイムダルを含む、乗船していたアスガルドの民の半数が殺され、ハルクは昏倒させられ(ヘイムダルが死の間際に、地球へ移動させたため、死ぬことはなかった)、ソーは拘束される中、サノスに「兄の命か、スペースストーンか」と選択を迫られ、隠し持っていたスペースストーンをサノスに渡す。
そして地球を目指すというサノスに忠誠を誓うと申し出て、隙をついて刺殺しようとするが、あっさりと見破られた上、片手で首を絞められて絶命する。
崩れ落ちるロキの遺体に対して、サノスが「二度と生き返ることもないだろう」と告げたとおり、これまで何度も死を偽装してきたロキの、真なる死の瞬間であった。
アベンジャーズ/エンドゲーム
サノスの指パッチンによって消滅した人々を取り戻すため、過去にタイムスリップしたアベンジャーズの前に、それぞれの時代のロキが登場する。
一つは、2014年のアスガルドで、地下牢に投獄されているロキ(『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』)。
もう一つは、2012年のニューヨーク決戦でアベンジャーズに敗北したロキである。
前者は一瞬の出番であったが、後者はのちのMCU展開につながる重要な登場となる。
アベンジャーズに拘束されたロキは、キャップの物真似をするなどしつつ、その身柄をS.H.I.E.L.D.に引き渡されそうになる。
が、当時のアベンジャーズが確保していたスペースストーンを奪おうとする未来のアベンジャーズの行動の結果、スペースストーンがロキの足元に転がり込む。
ロキはこれ幸いとスペースストーンを拾い上げ、その力を使っていずこかへ消えてしまった。
この瞬間、本来であればソーと共にアスガルドへ帰還し、後の展開(『ダーク・ワールド』『ラグナロク』『インフィニティ・ウォー』)へと至るはずのロキが、全く違う歴史をたどるという別のタイムラインが生まれてしまった。
ロキ(テレビドラマ)
パラレルワールドに迷い込んだロキのスピンオフ作品。
ホワット・イフ...?
MCUのIFの世界を描いたアニメシリーズでは、複数のエピソードに登場する。
第3話では、『マイティ・ソー』で地球に追放されたソーがクリントに射殺されたため、それを大義名分として地球を侵略しに来る。結果として、アベンジャーズ連続殺人犯逮捕に協力する代わりに、国連の議場でアスガルドによる地球掌握を宣言する。
第7話では、オーディンではなく実父ラウフェイ(巨人の王)に育てられたため、ソーとは兄弟ではなく、親友としての関係を築く。
ヨトゥンヘイムで育ったためか、実父らと同じ青い肌に金色の瞳、そしてソーの二倍以上はある巨体に成長している。
ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ
CV:武藤正史
悪役側のメインキャラ。
本作のキーアイテムであるディスクをアカツキ・アキラとアカツキ・ヒカルの父親であるアカツキ博士に制作させた張本人。獰猛なヴィラン達を閉じ込めるための捕獲装置と銘打って開発させていたディスクを悪用し、刑務所に収監されていたヴィランの脱獄や、ヴィランと敵対するヒーローの封印を図り、世界を混乱の渦に巻き込む。
更にロバート上院議員に変装し、シールドの長官であるニック・フューリーを冤罪によって更迭させ、シールドを凍結させた。
その後はセレブリティ5を使って世界中からディスクを収集する活動を進め、その都度アベンジャーズと敵対。
そしてディスクの大半を手中に収めたロキは、集めたディスクから力を吸収し、様々なヒーローやヴィランの能力を使えるどっかの破壊者や銀河の覇者のような状態となり、アベンジャーズと互角以上の戦いを繰り広げる(使用した能力はアイアンマン、ダイヤモンドバック、ジャガーノート、ディアブロ、ワールウィンド、ドクター・ストレンジ、バロン・ジモの7種類だが実質的にはさらに多くの能力が使えるのは確実であるため、部下であるティムの言った「アベンジャーズ以上の存在」というのはあながち間違ってはいないのかもしれない。現にジャガーノートの能力は色々と段階を踏んで使えるものだがロキはディスクのデータをインストールするだけで使用出来ている等の効率化や他の能力はロキのスペックに合わせた強化が行われている)。
更には分身まで行い時間制限のあるアベンジャーズを追い込むがアイアンマンのアルティメットユニビームに敗北。
その戦いの最中に発生した時空の渦にディスクごと飲み込まれ、消息を絶った。
知略に長けた策士ではあるが、ヒーロー側の挑発にあっさり乗って冷静さを欠いたり、子供であるアキラに飛びかかられたのを力で振りほどけなかったりと妙に小物じみた部分が目立つ。また、兄への嫌がらせに拘り過ぎるあまり逆にアベンジャーズ側の策に引っかかることもあった。そのため、アイアンマンからはネットにロキの悪評が書き込まれているという体で「ロキは笑いの神」「一生アスガルドに引き籠ってろ」「ヘタレロキさんチーッス!」などと痛烈に煽られている。
デッドプールSAMURAI
本作におけるメインヴィラン。各地からヴィランを集めサノスのコピーなどを作ったり並行世界のデッドプールを雇うなどして日本滅亡を図った。
ちなみに日本滅亡を図った原因は鬼滅の刃にハマったソーからキメハラを受けたから。
関連動画
関連イラスト
関連タグ
Avengers アベンジャーズ MARVEL ヴィラン 悪役 スーパーヴィラン アメコミ MCU
ダン・クーパー:ロキが彼のコスプレをした。
ロキ - 元ネタ。
外部リンク
Loki - Marvel Universe Wiki: The definitive online source for Marvel super hero bios.