生物が生殖の際に用いる器官、ヒト、動物の場合は男女、雌雄の股間に位置する外部から見える外性器及び内部に含まれる内性器と言った性器、植物の場合は種子植物の胚珠、コケ植物の造卵器、被子植物の場合は受粉器官(雌蕊)、子房。
真獣類でも、胎児の段階では、性器のプロトタイプである中腎管と中腎傍管が両方存在し、胎内で成長する際に性ホルモンの分泌によりいずれかが発達し、性器になる。その為、男でも蟻の門渡りの裏辺りに謎の空間(前立腺小室と呼ばれる)があり、女でもクリトリス(めちんちん)がでる。また、ブラジルのある洞窟(のコウモリのうんこの山)には、「メスが、陰茎のようなもの(Gynosome)を、雄の体内にある精巣へ挿入して交尾を行う」チャタテムシ トリカヘチャタテが存在している。このような「雌ちんぽ」が発達する可能性として、貧栄養下で、雄が栄養分を出す種類がそういう進化をすると考えられる。
男性器
一応、形状は「金玉があって雌へ精子を送る管があってその先っぽに亀頭」ということに一応なっているが、精巣(金玉の生物学的表現)が体内に存在するアフリカ獣類(ゾウとか)、陰嚢と突っ込み器官が分岐し、交配の際に一回射精し挿入器官へ入れる過程があるトンボの仲間や、巣を張るタイプのクモなどこれに当てはまらない者もいる。さらにカギムシは、精子を梱包した精包と呼ばれるものを出し、雌の体へ付ける(受精は精子が皮膚を抜け血管みたいな管を介して貯蔵室へ行った後行われる)が、処女へは、膣へ突っ込む(為の器官は雄の頭に生えてるの)。竿に当たる器官がないショウジョウバエ(代替器官で突っ込む)、ダニの一種(精子を顎で加えて娘の、まんこでなくて精子入れ口へ入れる)トコジラミなども存在する。
昆虫、ハネジネズミの仲間、霊長類、蹄のある哺乳動物、洞窟棲甲虫、カギムシ、マルハナバチ、陸生プラナリア(コウガイビルの仲間)、ハネカクシ、ナメクジ、センチュウなどは、種の特定ができる程度に異常な多様性がある。なぜかは不明である。この問題について、「鍵と鍵穴仮説」と呼ばれる、「a種とb種の間で交配をできなくするため」という説があるが、確かにその説に当てはまるものが多数存在するものの、オーストラリアに生息するカマキリの一種は、女性器の方が科レヴェルで同一であるなど、満足のいく説とは言えない。
アフリカのショウジョウバエの「ペニス」の構造から同属の異種間での交接が不可能である点を指摘した論文で世界に名をはせた上村佳孝によれば、昆虫学における、虫のいわゆる陰茎にあたる器官は、「エデアグス(性器を指すギリシャ語から。「挿入器」と訳される)」と言うことになっているが、この呼称は暗黙の了解で甲虫(オサムシとかカブトムシみたいなの)に限られるという。上村の著書『昆虫の交尾は、味わい深い…』では、ハサミムシについて「ペニス」と表記し、蝶、ショウジョウバエ、甲虫に関しては「エデアグス」と書いている。
一部の魚類(サメとか)、ヘビなどは1対の性器を持つ。一応、大体の有袋類は、Y字型で、2股に分かれた先から射精し、谷の所から尿を排泄する性器を持つ。カンガルー以降、陰茎に関して融合が行われてはいる。
霊長類を含めたある種の生き物は、交尾の後「他の雄にいれさせない」為の分泌物を出し栓をする行動が知られているが、人間でも理論上、性器からそういうのが出るらしい(カウパーみたいに精子をスムーズに流すためのムチンという者を出す器官の他にあるらしいのね)。さらに、種によって存在する「交尾の際、前の野郎が入れた精液を取る」器官(トンボのちんことか)の機能に似た作用を人の亀頭も一応かつては行えたと考えられる。コクヌストモドキという虫は、ペニスにある溝で、前の精子を掻きだしているが、やった雄が他の雌と行為に及んだ際、前の雌とやった雄の精子を運んだという事例があるという。
イカには雌へ挿入する器官がないので、出した精包(注射器っぽい機能を持つ)を腕で雌の生殖器へ付ける。アオイガイあるいはカイダコと呼ばれる頭足類の一種は、精包を付けた腕が独立し、雌へ着いて産卵を待つ。その為、「複数の腕に纏わりつかれた雌」が観察されている。もちろんこのカイダコの雄は交尾を生涯で一回しか行えない。
昆虫、牛などのペニスの先には、鞭状の器官が付いており、交接中に娘の中でびくんびくんする行動が観測されている。これは交尾時のピストン運動(スラスト運動とか言う)と同じように、やってる時の「求愛行動」と考えられている。また男性器自身を、性的アピールの器官として使う種類(カダヤシの他に霊長類、リスザルがやる)もいる。
女性器
1対の、卵を作る器官~卵白を付ける器官~卵殻を付ける器官をへて産道あるいは膣~まんこに至る構造をとる。
哺乳類も、この構造を使いまわしているため、「卵殻付け器官」を子育て器官に転用している子宮は、有袋類では確実に1対(ワラビーの一種、オグロワラビーは、2つあるのを積極的に利用し、30日の妊娠期間内に、別の雄と交尾する行動が知られている)、大半の真獣類では一応1対ある。これがほぼ完全に癒着している生物としてツチブタ(アフリカ獣類!)、貧歯目(異節目!!)、霊長類(北方真獣類!!)が挙げられる。
カンガルー科を含めた大概の有袋目の生物は、産道の脇にいわゆる複根を受け入れる1対の精子道が通る構造を持つが、それらは子宮の手前で融合する。
ハネジネズミは膣がない。また、蝶の一種は、受精口と産卵口が分かれているので二門類といわれる。
ネジレバネ(ていう虫がいるの)、ミミズ、ショウジョウバエの一種、ヒル、クモの一種には、受精する器官がない。
鳥類の一種、翼手目、イタチ科の一種は、女性器の一部に精子を貯蔵する器官を持つ。ある種のクモは、まんこと卵巣の間に小さな部屋があり、交接後、精子がある物質によって梱包される。これは「いい雄」を選ぶための進化と考えられる。
クリトリス ボノボのそれが他の類人猿に比べ大きい件について、いわゆる「ボノボる」目的での使用の可能性が一部の学者によって唱えられている。
その他
両性具有である扁形動物の一種ニセツノヒラムシは、卵を作る器官が体内の内周に輪を描くように存在し、体のあらゆる部分からちんこが生えうるため、交尾は、「自分の、相手に突っ込める所からエレクチオンし、刺す」という殺伐したものとなる。同じくふたなりであるカタツムリは「ハグして精子を交換」する他に恋矢と呼ばれるものを出しているが、これは経絡秘孔を刺・・・相手を刺戟して排卵を誘発させるためと考えられている(「卵殻用のカルシウムを上げる」説はあんまり説得力がないらしい)。陸生の殻なし貝類であるマダラコウラナメクジは、種によっては80cmのちんちんを絡ませて交接(かめあたまがくぱぁっとして精子を吐いて相手のを受け取る)するが、この、長い竿の進化についても「いかに相手へ自分の精子を入れるかの抗争」の結果と考えられている。北ヨーロッパの浅海に生息する殻なし貝類ウミウシの一種アエオリディエルラ・グラウカは、右わきに排卵する器官をもつが、陰茎部はここに入らないほど大きく、交尾は相手の背中へ精包を載せるという形で行われる(受精は半日かけて行われる)。