特戦隊及び隊員の詳細は、「ギニュー特戦隊」のタグ参照。
概要
ナメック星編に登場するフリーザ配下のエリート部隊ギニュー特戦隊の隊長。
恐怖ではなく純粋にフリーザを尊敬する数少ない大幹部の1人であり、フリーザの部下の中では最も戦闘力が高い。
他の特戦隊メンバーと違い、単にスカウターの数値だけに囚われずに敵が瞬間的に戦闘力を大幅にコントロールできる事も見抜くなど、頭脳明晰さと分析・判断力の高さも相応に持ち合わせており、隊長としての実力を裏打ちしている。隊員たちからも純粋に尊敬されている。ナメック星到着直後の悟空は界王拳を使わない状態での戦闘力が90,000とされているが、ギニューは悟空の実力について、リクーム達を倒したという前情報から当初は「60,000ほど」と予想し、実際に手合わせした後は「最低でも85,000はある」とほぼ的中させている。
冷徹非道な性格だが、ファイティングポーズやダンスに関心を持つお茶目な面もある(アニメではキャラメルなど菓子やフルーツ類が好物で、戦闘ジャケットの中に入れていた)。また、独自のフェア精神を持ち、悟空に「死なせたくない」と言われた。
体は薄い紫色をしており、頭には血管が浮き出ていて黒い角が2本もつ異相だが、その独特な容姿の割に冷静さと風格も漂っているので、戦闘においてはある種のりりしさを感じさせる表情が多い。
戦闘服は両腕、両脚とも露出したタイプを着用しており胸には特戦隊のマークが刻まれている。
名前の由来は牛乳。
最大の能力
両腕を広げて「チェーンジ!」と叫び、向かい合った相手と身体を入れ替える「ボディチェンジ」という必殺技を持つ。
なお、このチェンジは必ずしもギニュー本人が言う必要はなく、敵に言わせても成立するらしい。この敵に言わせる方法はフリーザ復活編までとらなかったので、カエルになった影響で一時的に文字が書けなくなるほど知能が低下していたか、もしくは修業で身につけた新技の可能性がある。
ちなみに『激神フリーザ!!』特集記事でのインタビューによれば、ガキの頃クラス一の金持ちとボディチェンジして女の子を侍らせたりしていたらしいが、段々ばかばかしくなってやめたとのこと。このセリフからわかる通り今までにこの技を何度か使ったらしく、本来のギニューの姿は謎に包まれたまま(一応回想シーンでは今の姿)である。
映画「ブロリー」での回想シーンでも、フリーザがまだ子供だった頃から既に今の姿だった模様。
他に必殺技は片手から気弾を撃つ「ミルキーキャノン」などがある。
活躍
フリーザ編中盤、ナメック星でドドリアやザーボンがベジータにやられ、その抜けた人員の増援としてヤードラット星侵攻途中だったところをフリーザに呼び寄せられる。
ナメック星到着後はドラゴンボールの確保とベジータの生け捕りをフリーザに命じられ、その後すぐにベジータ達の前に現れ彼らと戦おうとするが隊員たちから文句を言われた為、念動力を使い、1人でフリーザの元までドラゴンボールを運んで行った。
その後、ジースから他の隊員達が全員倒されたことを聞き、その倒した張本人である悟空と対峙し戦うことになる。当初は互角に闘い、独断で加勢しようとしたジースを叱りつけるフェア精神を披露するなどしたが、悟空が界王拳を発動し大幅な戦闘力の上昇を披露すると、実力に大きな差があることを突き付けられた(ギニューが120,000に対し、悟空は180,000以上)。ギニューは大きく慄くが同時に嬉しがり、自分の体にわざと重傷を負わせたうえで、ボディチェンジを行い悟空の体を手に入れることに成功。その後は悟空と闘うこともなく、ドラゴンボールの回収に向かったクリリンと悟飯を追跡する。
入れ替わった際には、ジースと共にクリリン達を前に派手な名乗りを挙げていた。そのような言動から悟飯に悟空ではないことを見破られ、そのまま戦闘に入る。
しかし、遅れて駆け付けたギニューの肉体となった悟空に、「慣れていない身体では界王拳はおろか気の扱いも満足にはできない。心と体を一致させないと大きな力は出せない」ことを指摘される。ギニューはその言葉を気に留めず戦闘力を上げようとするが、ジースのスカウターが計測したギニューの戦闘力は23,000。悟空の身体のスペックを充分に引き出せないどころか、チェンジ前の自分よりも大幅に弱体化したギニューは、本来ならば格下であったはずのクリリンと悟飯を相手に苦戦を強いられる。先ほどのフェア精神はどこに行ったのかジースに加勢を命じるが、仙豆によって復活し戦闘力を引き上げたベジータによってジースは討ち死に。ギニューもまたベジータから猛攻を受け、なす術なく地面に叩き付けられてしまう。
そして瀕死状態になったところでベジータと身体を入れ替えようと試みたものの、悟空に割り込まれ元の姿に戻ってしまう。もう一度ボディチェンジを試みるも、今度は悟空が投げたその辺にいたカエルと入れ替わって無力化してしまった。その後はカエルになり言葉が喋れなくなったためボディチェンジを行えず、カエルとして生きていくことになった。ベジータには踏みつぶされそうになったが、悟空が「そんな姿じゃもう悪さもできない」と言ったことで同情され見逃された。原作では以降は登場しない。
アニメ版では戦闘シーンが追加されており、次第に悟空の身体に慣れたことで悟空、悟飯、クリリンの3人と渡り合う。また元の身体に戻った際もベジータと戦うが、劣勢を演出することでわざとダメージを受け肉体を傷つけていた。
アニメのオリジナルエピソードではその後、ブルマがギニューの体に翻訳装置をつけたことで喋るチャンスが再び与えられ、一度はブルマと身体を入れ替えることに成功するが、ピッコロの体を乗っ取ろうとするなど余計なことをしたため悟飯の機転で結局またカエルに戻ってしまった。以降は原作と同じ。なおこのエピソードは原作重視にリテイク構成し、アニメオリジナル要素を排除した『ドラゴンボール改』においてもカットされずに収録されている。当然声も新録されている。
同じくアニメオリジナルの設定だが、かつてサウザーとクウラ機甲戦隊の隊長の座を争ったことがあり、またサウザーはギニューの本来の姿を知っている数少ない人間とされている。
人造人間編以降の彼について
原作ではそれ以降登場していないが、アニメではセル編やブウ編でもたまにその姿を見ることが出来た。
なお、『復活のフュージョン!!悟空とベジータ』にて、カエルの姿で登場したとされやすいが誤りで、実際にはメダマッチャが生み出した分身である。
そんなカエルになったギニューだが、『ドラゴンボール超』で新たな体を得てまさかの再登場。魔人ブウに地球を一度破壊され命を失ったはずだが、なぜ「うんと悪い奴(極悪人)を除く全員を生き返らせる願い」で生き返ったのかは不明(例のフェア精神や茶目っ気ある性格、長い地球暮らしとその前後の苦労によって悪の心が薄れた可能性から、ベジータやピラフ一味同様に極悪人と見なされなかった可能性もあるが、カエルの姿ゆえに別人扱いされた、「地球を元通りにしてくれ」の願いの「地球」に当たる自然の範疇、つまり只のカエル扱いされたという説もある)。
地球にやってきたフリーザ軍のいる現場にて隠れて戦況を見つめていたが、そこでゴテンクスの金的攻撃で悶絶していたタゴマに近づき、地面に宇宙語で『チェンジ』の文字を書いてタゴマに言わせることで、ボディチェンジに成功しタゴマの体を乗っ取り復活した。
悟空の体の時とは違いタゴマの肉体をタゴマ以上に上手く操りピッコロ達を追い詰めていくが超サイヤ人となった悟飯には敵わず圧倒されていた。
その後は戦う力は残っていたもののフリーザの命により後ろに下がり悟飯たちの相手はフリーザに任せている。しかし、そこへ因縁のある悟空とベジータが現れ、かつてカエルとチェンジされたことを逆恨みするも、ベジータの不意打ちのエネルギー波を受けタゴマの肉体共々消滅した。
皮肉なことに、タゴマの体を乗っ取ったことでベジータに再び命を狙われることになってしまった他、特戦隊は全員ベジータに止めをさされることとなった(原作映画では登場しなかったので、もし魔人ブウによる地球破壊後に復活していたとしたら、あちらの世界のギニューは生存している可能性がある)。
『ドラゴンボールGT』では超17号編にて地獄に送り返された悪人たちの魂の行列にしれっと混ざっている。超とGTは現状は厳密には繋がっていない(と思われる)のでこちらの場合は魔人ブウによる地球破壊で死亡しそのまま復活しなかったとみるべきであろうか?
ゲームにおけるギニュー
2016年3DSに発売された『ドラゴンボールフュージョンズ』では、時間と空間の狭間・第2層にあるサタンシティで、他の4人と供に登場し、主人公たちと出会う。主人公たちが集めたエナジーでバリヤーを解除出来る事を知り、彼らにフリーザが封じられていると思われる宇宙船を解除してほしいとお願いする。解除に成功した後、そのお礼として主人公にマキシフュージョンを伝授させた。フリーザの復活後には自らの正体を主人公達に暴くが、敵対するよりも主人公たちをとても気に入ったため、以降からライバル的な存在として戦う事になる。その後第5層の時空一武道会に参加するが、主人公達に敗れてしまう。特にクリア後の世界では主人公達に再戦するも、再び負けた事でギニュー特戦隊を解散させた…が、その直後に新生ギニュー特戦隊として再開し、また会う事を主人公と供に誓い合った。原作にあった残忍な性格が一切なく、逆に主人公達に敵意を一切持たないほどの親切さを持っている。特に同じダサいポーズを決める仲なのか、グレートサイヤマン1号との相性が抜群で、EXフュージョンでギニューマンに変身することができる。
ちなみに本作には彼の女体化とも言えるゲームオリジナルキャラのショートニーが登場している。こちらの場合はドーラ特戦隊のメンバーで、ギニューとは違ってリーダーではなく、リーダーであるドーラの側近としている。小柄な姿をしているが、もっと綺麗な女性とボディチェンジがしたいのが本望らしい。少女らしい遠慮がちな性格で、周りを落ち着かせる役割を持っている。普通で見れば可愛いのだが頭がアレだとね…。
『ドラゴンボールファイターズ』ではPCの一人として参戦。
物語の諸悪の根源である人造人間21号によってドラゴンボールで特戦隊全員が復活、メンバー5人が久々の揃い踏みとなる。戦闘では順繰りに4人の部下をサポート役として召喚できる他、ボディチェンジによって相手と肉体(および体力)を入れ替えてしまうなどトリッキーな戦法を用いる。イベントシーンもバラエティに富んでおり、地球でフリーザと再会した際には特戦隊全員で喜びのダンスを披露しようと意気込んだり(そしてやはりフリーザにはやんわりと断られてしまう)、共闘することになった悟空からベジータの地球での優遇っぷりを内心羨ましがったりもしている。その他にも、ゴテンクスとは自身らのポーズのほうが優れていると口論を展開したり、孫悟飯がギニューのポーズの成長ぶりを熱弁したりなど、同道の趣味人(?)との接点も描かれた。また、同じく悟空と肉体を入れ替えたゴクウブラックとの対戦時会話では、その先駆者として「その体は使いづらい」など助言を与えたりしている。
『ドラゴンボールゼノバース』シリーズでは、歴史改変がおこなわれた本編では悟空だけでなくベジータ、トランクスにまでボディチェンジをおこないタイムパトローラー(主人公)たちをさらに混乱させている。先生キャラの一人としても登場しており、タイムパトローラーを特戦隊の入隊志望者と一方的に決めつけ、特戦隊メンバー総出で修行をつけて様々な技を教えてくれる。先生を代える際には、隊の体制に不満があったのではないかと心配する言葉をかけ、またいつでも隊に復帰することを望まれるなど、悪役の先生キャラの中でも非常に親身な対応をみせている。
『ドラゴンボールゼノバース2』の追加シナリオでは、彼を「未来トランクス編」の任務に同行させるとゴクウブラックとのボディチェンジをおこない、彼らの計画を根本から潰してしまう。この予想外の展開にはザマスも一時はショックで膝をついてうなだれてしまい、味方である時の界王神、老界王神、さらにはフューすらも驚愕していた。また、界王神たちから「それでうまく闘えるのか」と心配されると、本人は自信満々に「ソンゴクウのことは研究済みだ!」としてものすごく雑な悟空のモノマネをしながら超サイヤ人ロゼを発動してみせた(ただしこのあとの戦闘には参加せず)。ギニュー曰わく、ブラックは「他人の体を奪っておいて神を自称する超絶カッコ悪いヤツ」なので、お仕置きをしたとか。
派生キャラクター
ミルガ
スーパーファミコン用RPGソフト『ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説』に登場する敵キャラクター。
ギニューの色違いで、体色は焦げ茶。終盤にザコ敵として出現するほか、特戦隊員の色違いザコを率いてフリーザ第3形態の前座ボスとしても登場する。
敵のHPを吸収する『ドラキュービーム』という技を持つ。
戦闘力は65,000と75,000のものが存在する。
ラクト
同じく『超サイヤ伝説』に登場。ミルガの上位種で、体色は黄緑。
終盤にザコ敵として登場。戦闘力は95,000と105,000の者がおり、同作のザコ敵としては最強である。
更に自身の戦闘力を1.5倍にできる『パワーアップ』という技を持ち、ギニューをも上回る戦闘力となることもできる。
オニュー隊長
雑誌『Vジャンプ』で連載されていたホビー紹介漫画『オニュー特選隊』に登場するパロディキャラ。
ギニューと違って角の形が水牛型になっている。
毎回『ドラゴンボール』の原作のパロネタを口にしたり、ドジを踏んでは他の隊員に突っ込まれるのがパターン。
一応『隊長』と呼ばれているが、誰に対しても敬語を使うデータ以外からは対等の口調で接されている。
関連項目
関連イラスト
関連動画
PS4/ Xbox One「ドラゴンボール ファイターズ」ギニュー/キャラクターPV
※バンダイナムコエンターテインメント 公式YouTubeチャンネル“876TV”より
ギニュー(限定公開)
※バンダイナムコエンターテインメント 公式YouTubeチャンネル“876TV”より
関連タグ
七星龍…他社の肉体を奪う能力の持ち主。当初は「おとぼけな感じでやる気のない顔つき」と無害を装っていたが本性は残虐。「正々堂々と戦う戦士」から馬脚を現し始めたギニューと類似点がある。
ウージョン星人ジンチェ…「特捜戦隊デカレンジャー」に登場するアリエナイザーの一人。同等の能力を持っていたり(ただし「チェンジ」と言わなくても能力が発動出来る分ジンチェの方が使い勝手は良い)、担当声優はギニューの中の人の兄でもある(更にジンチェが関わった相手もフリーザに似た声色の持ち主)。