この記事は、「Fate/GrandOrder」第二部についてのネタバレが含まれます!
まあ、与えられた役割はきっちりこなすさ。
それがどんな外道働きでもだ。
プロフィール
概要
「Fate/GrandOrder」第2部において、本来セイバーのクラスである千子村正が、『異星の神』の配下、異星の使徒の一人のアルターエゴとして召喚された際の状態。
最終的な役目どころは村正本人が語るところでは「異星の神が降りてきた後に世話役として信頼できる執事役が欲しいから呼ばれた」とのことらしい。
上記の通り中身の村正は食事などの一通りの生活は出来るがあくまで「鍛冶師」であるため元来執事役を務めれるような職と経験を持っている者ではなく、それでもあえて執事役が選ばれたのは依り代である青年がエミヤなどに代表されるように執事適性が高いことが理由にあると思われる
人物
性格は基本的にセイバー時と変わらないが、言動や志向が少々異なっている。
二柱の戦神を混ぜられた結果、その矜持は刀鍛冶のアイデンティティに傭兵に近い流儀が加わったものとなり、セイバー時には固辞していた外道働きも「命令」ならばすると口にしている。
英霊の中にはゴッホのように求めた能力を持っていてもマスターの思い通りに使わない者も多い為、意図的に改造して求めた能力を使える人格に仕立てた可能性が高い。
そうした改造の結果、良心どころか理性すら失って暴走してしまった陰陽師の件を考えると、後続の彼は比較的良い塩梅に落ち着いたと言える。
最も村正にとって『異星の神』は単なる契約主としか思っておらず、ただサーヴァントとして仕事を請け負ってるだけで、忠誠心などの類いは一切ない模様。
外道働きに関しても、好き好んでやりたい訳ではない為、やらずに目的を果たせるのであればそちらを選ぶ事に躊躇はない。
皮肉にもやや無銘の弓兵に近くなっている為か、セイバー時では仲の良いケルトの大英雄とも、こちらではソリが合わずいがみ合いをする関係になっている。但しこれは現地にいた彼が、少々特殊な立場の上、二人の中の神霊の関係の影響もあると思われる。
セイバー時と違って下総国の記録は残っているわけではないが、多少感じる部分があるらしく、武蔵とオリュンポスで出会った際には、記録こそないものの、過去世話になった様な気配を感じ、彼女に「ありがとよ」と述べた。
カルデアに関しても味方ではないが腐れ縁のようなものと言い、戦うならば相手になるし、戦わないのならばそれまで。彼曰く「袖すり合うも多生の縁」らしい。
むしろ個人としては彼らの方に好感を持っている為、劇中では本来敵であるカルデアや現地住民の世話を焼いてしまう事もしばしば。
ゲーム内にて
第二部五章神代巨神海洋アトランティスにて回想より登場。
同じく使徒の1騎とのタッグによって汎人類史の何十騎ものサーヴァントを殲滅するという恐ろしいコンビを組んでいる。
村正の器の人間とラスプーチンの器の人間は、とある並行世界の一つの世界線の終局にて、互いが似た者同士であり好ましく感じていたことに気づいたのだが、つまりはそういうイフとも言えるであろう。
また、彼に斬られたヘファイストスは、まともに動けなかった状態から斬られる事で逆に動けるようになったうえ、それまで汎人類史に協力していたがこれを機にオリュンポス側につくことを宣言し、村正に協力を要請している。
同章後編星間都市山脈オリュンポスでは、結局カルデア側となったプロメテウスとヘファイストスのバックアップが同化した、「プロメテウス=ヘファイストス」の弟子となり彼の元に住み込む。その際、カルデアと意図せず遭遇し、大召喚器を完成させ破神同盟に渡すというヘファイストスの頼みを果たし、彼らの元を去っていった。
が、元々は召喚器を渡したところでゼウスの要望の「次の仕事」として主人公一行を斬る手筈だった。しかし、武蔵やカイニスなどの強力なサーヴァントが近くにいる為、自分一人では分が悪いとし、ヘファイストスから頼まれた「今の仕事」が終わらない内に彼らから離れることにした。村正曰く、一度に請け負う仕事は一つまでという。
その後、ベリルの手によって空想樹を炎上させられたことで、空想樹がアトラス神を護る力を失ったことで村正は動き出す。持ち前の神霊特攻を以ってアトラス神を一刀両断したことによりキリシュタリアの工作は崩壊し、ついに異星の神を降臨させることに成功した。
本来であればこの時点で用済みになるはずだったアルターエゴ達だが、人類に脅威となる要素があることを知った異星の神によって存続が決定。
そして村正は、そのうちの脅威の「空想樹さえ焼却させかねないロンゴミニアド」の対策と、"予定にない成長"を食い止めるため、ブリテン異聞帯の破壊工作を命じられる。
そして同六章妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェでは、村正一人で異聞帯の真ん中にある城に押し入り、王を排除するため妖精騎士を突破して玉座まで攻め込んだ。
しかし、神霊特攻が通じない相手なので分が悪く、ある仮面の妖精騎士の手によって外に吹き飛ばされ、空中で斬り合いになるものの最終的に大穴に突き落とされてしまった。
その間に何度も霊核を貫かれたらしく、普通のサーヴァントであれば12回は死んでいたというほど。
その後、なんとか動けるようになり数日かけ穴から這い出たものの、弱っていたせいで現地の妖精に捕まり、王を倒せる「予言の子」候補としてオークションにかけられてしまう。
そして偶然オークション会場に来たカルデアに発見・救出され、借りを返す事と、今回は利害・目的が一致するという事で、モルガンの打倒まで手を組むこととなる。
能力
混ぜられた戦神の影響により、剣技の腕前こそ高いが戦場の経験が少なく攻撃偏重であった本来の村正と比べ、やや攻防のバランスがとれたスタイルに変化している。
また、攻撃の種類によっては霊核を傷つけられても、弱りこそすれ退去には至らない限定的な不死性を与えられているらしい。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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異星の神 | ? | ? | ? | ? | ? | ? |
アルターエゴとしての彼が混ぜられたのは二つ。一つは北欧神話における盲目の神。
作中での発言からこれの正体はズバリ、北欧神話において光の神バルドルを殺したヘズの事である。ヘズは刀剣に関する逸話がなく、むしろ飛び道具に関する逸話のある英霊である。ここら辺は依り代の未来の可能性の要素だと言える。
もうひとつは不明。しかし、村正の悲願という点や、「櫛名田比売を髪に刺し」というボイスから、正体はおそらくこちら。
それらの神性を付与された結果、神殺しに特化した性能になっている。
その為大西洋異聞帯では大いに猛威を振るったが、このスキルは逆に言えば神がいないと意味がないため、実際に神が存在しないブリテン異聞帯では、単に強いサーヴァントとしての力しか発揮できなかった。
このスキルは北欧神話由来のもので、かつて神話時代の終焉を呼んだ悲劇の逸話に依拠するものだという。
第二部六章においては、まさかのアルターエゴのゲストサーヴァントとして使用できるように。ボイスも宝具以外ストーリーに合わせ一新されている。
性能上の違いはクラス相性と第3スキルのみで、そのスキルはアルターエゴ時専用になっている。なお霊基の出自から神性を含んでいるはずだが、システム上は「神性」系のクラススキルを持たないので注意。
専用スキル
神殺し(EX) | アルターエゴ時の専用スキル。混ぜられた神性の特性により、神霊を殺す事に特化した能力を得た。ゲーム上では、「自身に❲神霊❳特効状態を付与&無敵貫通状態を付与&防御無視状態を付与(各3ターン)&NPを増やす(50%)」。 |
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宝具
無元の剣製(つむかりむらまさ)
セイバー時と効果、ボイスは同じ。
宝具演出の際に、セイバーの時にはあった魔術回路が浮き出るレアverが現れないようになっている。
余談
カルデアに召喚された彼は、かつての仕事仲間やブリテンの関係者への反応を見る限り、使徒としての彼とは別人のようだが、マイルームボイスの嫌いなことにラスプーチンを挙げている、この台詞から以前使徒になる前にどこかで面識があったのではないか?と疑問視されているが詳細は不明。
確かに下総に召喚された彼の活動記録を見た限りでは神父との面識は無いはずであり、記録に残っている事自体が不思議な話なので、(単純に依代絡みのネタというオチでもない限りは)公式でおいおい明らかにされる事を願いたい。
関連タグ
Fate/GrandOrder Cosmos_in_the_Lostbelt
千子村正(Fate) アルターエゴ(Fate) ハイ・サーヴァント
異星の神 異星の使徒 妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ 刀鍛冶
以下は妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ後半の重大なネタバレを含みます。未クリアの方は閲覧注意。
ブリテン島異聞帯をアルトリア・キャスター達と共に巡り、彼女が全ての鐘をならした事により一行はいよいよ最後の目的地、妖精郷へと赴くことになる。そこで明かされた事実は凡そ最悪に近しいものだった。
それはアルトリア(楽園の妖精)がエクスカリバーになるということ。
これまで鐘をならしてきたのも聖剣の再発注という目的のためであり、それを作るべく生まれた妖精が汎人類史のものより邪悪だったという差異から生じた、1万4千年の歪み、その尻ぬぐいのためだった。
なおアルトリア本人は4番目のオークニーの鐘をならした際に気がついており、それ以降の鐘をならしたのは彼女本人の意思である。
過去を精算し終え、いよいよ聖剣となる為に選定の場の中心、宙の炉に見を納めるアルトリア。段々と解けていく彼女の独白すら消えて───
───定めを切り業を切り、刀に捧げた我が人生ってな。千子村正、舐めてんじゃねえぞ
そこに飛び込んだのが村正であった。
思わず言葉も出ないアルトリア。彼女を尻目に村正はその霊基を灰へと変えながら鍛冶師としての本懐を果たすべく命を燃やして剣を仕上げる。
───体は剣で出来ている
自身の器にもなったどこかの世界の少年を体現するかのように、アルトリアの代わりに聖剣となることで。
その結果、彼女にはやり残した事を終えるだけの時間が与えられることになり、カルデアには「聖剣の基型(エッセンス)」が届けられることになった。村正は鍛冶師としての仕事を果たしたのだ。
奇しくもそれは、とある聖杯戦争の最終決戦の場に切り札を託したシーンのオマージュとも言えるものとなっている。
髪飾りは、作ってやれなかったがな
この結末に関して、花の魔術師は「これも一つの因果」だと語っている。
そしてカルデアにてセイバークラスとして召喚されたのも、上述の経緯があったからだと推測できる。6章クリア後に聞ける召喚ボイスでも、村正自身がそういう事だったのか(本当に関係あるのかは不明だが)と納得している。
ちなみに彼の霊基で作られた基型は、元々エクスカリバーになるはずだった事もあり、一部の間では「村正カリバー」、「ツムカリバー」とも呼ばれている。