基礎データ
各国での種族名
英語 | Toucannon |
---|---|
フランス語 | Bazoucan |
スペイン語 | Toucannon |
ドイツ語 | Tukanon |
イタリア語 | Toucannon |
韓国語 | 왕큰부리 |
中国語 | 銃嘴大鳥 /铳嘴大鸟 |
進化
ツツケラ → ケララッパ(Lv14) → ドデカバシ(Lv28)
概要
名前の由来はそのまま「ドデカい+オオハシ+クチバシ」。後述の特性『スキルリンク』から、『16連射』で有名な高橋名人にも掛けている……かもしれない。
湾曲した巨大な虹色のクチバシが特徴的だが、戦闘時はこれを真っ赤に発熱させる。その最高温度は100度を優に超え、突かれるだけで大火傷するほど。温度調節も可能なようで、アニメではクチバシを使ってタマゴを温めていた。ちなみに通常個体は暖色のグラデーションになっている一方、色違いのクチバシは寒色のグラデーションという毒々しいカラーリングになっている。
また、進化前がどちらもぱっちりとした可愛い目付きだったのに対し、急にジトっとした感じの険しい目付きになる。クチバシがデカすぎて、前が見えにくいのだろうか……
進化前の種を飛ばす習性も健在であり、体内ガスをクチバシで爆発させながら飛ばすことで大岩をも粉砕する。「おおづつ(大筒)」ポケモンという分類や、英名の"Toucannon"の名に相応しい威力を有している。
キツツキ要素が強かった進化前に対し、こちらはモチーフがオオハシ(カラーリングはおそらくオニオオハシ)であり、今までの序盤鳥に比べ、進化前とのギャップが激しい。一応、オオハシはキツツキ目キツツキ亜目の鳥類なので、順当な進化と捉えることも出来る。
モデルとなったオニオオハシは、『胡椒しか食べないせいで異常なほど体温が高い』という迷信が発見当初囁かれていた。結局その話はデマだったが、クチバシを使って体内の熱を放熱するという話は近年の研究で分かった事実であるので、これらの話を組み合わせて上記の生態を設定したと思われる。
クチバシは武器以外にもコミュニケーションツールとしても使用されており、叩いた回数や強さで気持ちを伝えるという。
ちなみに、番の仲が非常に良いポケモンとして有名であり、結婚式の際には縁起を担いで連れてこられるという。文字通り祝砲を放つとでも言うのであろうか?
シナリオ攻略においては非常に頼りになるポケモンである。
後述の通り元々の性能自体が高い上、(進化前のツツケラが)ノーマルタイプの試練前にかくとう技を習得する、くさタイプの試練前にひこうタイプの大技を習得できるなどシナリオの内容にシナジーのある技を多く持つ。ライドポケモンの登場により秘伝技が不要となったためそらをとぶ要員を連れる必要はなくなったが、それでも育てておけば大活躍してくれるだろう。
ゲーム上の特徴
H | A | B | C | D | S | T | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ドデカバシ | 80 | 120 | 75 | 75 | 75 | 60 | 485 |
ケララッパ | 55 | 85 | 50 | 40 | 50 | 75 | 355 |
過去の二進化する序盤鳥達とは違い、この種族は唯一最終進化形への必要レベルが30に満たない。能力は全体的にHPと攻撃面が大きく上昇。特に攻撃はムクホークと並び序盤鳥1位タイという高さを誇る。
一方、巨大なクチバシやずんぐりした体型から想像出来るように、素早さは大幅に下がってしまった。その素早さは、進化すると素早さが下がってしまう先輩鳥より遅く、序盤鳥の最終進化形ではワーストを記録してしまっている。せめて素早さはドンカラス並にして欲しかった所である。
進化と同時に覚える専用技「くちばしキャノン」は、必ず後攻になる(優先度-3)反面、威力・命中共に100という優秀な技。
誤解されがちだが、2ターンの溜め技ではない。どちらかというと「きあいパンチ」や「あてみなげ」のそれに近い。
しかし、実際の効果は上記二つの効果とは全く異なる。
まず、ターンの始めに(受けている麻痺・混乱等による行動判定の有無を問わず)クチバシを加熱させて発射体勢に移る(優先度+6)。
その後、(優先度-3以上の)攻撃が全て終わってから弾を発射する。また、加熱状態の時に直接攻撃してきた相手をやけど状態にする……という、かなり複雑な効果を持つ。
元々素早さが遅いので後攻でも気にならないが、どうしても気になる場合は「ドリルくちばし」や、タマゴ技で覚えられる「ブレイブバード」を使うと良い。
威力自体は「ブレイブバード」より下なので、相手の直接攻撃を牽制するのが主な使い方となる。
注意点として、『弾を発射する』技なので、特性「ぼうだん」を持つポケモンにはダメージを与えられない。ブリガロンやジャラランガを相手にするときは気を付けよう。
ただしそれでもやけどにさせる効果は打ち消されないので、無駄撃ちに終わることは少ない。
次に、特性「スキルリンク」で察することも出来ると思うが、「タネマシンガン」「ロックブラスト」等の連続攻撃技も覚える。
ただしパルシェン・チラチーノ・メガヘラクロスといった先輩達に比べると、技のレパートリーは少なめ。
また、クチバシが発熱するという特徴に因んで、ほのおタイプの「ニトロチャージ」「ねっぷう」「オーバーヒート」を覚えられる。ドデカバシの特攻はそれなりにあるので、防御の高いはがねタイプへのメタとして刺さる。
他にも「かわらわり」・「はたきおとす」・「ダストシュート」等、様々なタイプの技を覚えられるので、Zワザを用いれば特定のタイプに一矢報いることも可能。
ちゃっかり特殊ノーマルの大技「ばくおんぱ」を覚えられたりもするが、ひこう特殊技はからっきしなのが残念。
隠れ特性は「ちからずく」なのだが、適用される技でめぼしいものは「ダストシュート」と「ねっぷう」くらい。「ニトロチャージ」を使ってもすばやさが上がらないし、正直使いどころがない外れ特性である。せめて進化前の「ものひろい」のままだったら。
因みに、ひこうタイプのZ技「ファイナルダイブクラッシュ」を使用する際、指示待ちと同じ体勢で上空まで飛んだ後、その体勢のまま急降下するというシュールな光景が見られる。
アニメのドデカバシ
「カバシィ……」
ゲームでは前情報がなかったポケモンにもかかわらず、4話というかなり早い段階でモクローの育ての親というそこそこ重要なポジションで登場する。
ドデカバシが孵したタマゴから生まれたツツケラたちの中になぜかモクローが紛れ込んでおり、そのまま一緒に育てられた。後にサトシのことを気に入ったモクローの気持ちを汲み取り、彼と共に旅に出るよう促し見送った。
その後の出番はないと思われていたが、第18話でアローラシチューに必要な「やまぶきのみつ」を探すマオのため、ぱちぱちスタイルのオドリドリがどこにいるかモクローが里帰りして訪ねる場面で再登場を果たしている。更に、アローラリーグにてハウのジュナイパーと戦う事を決めていたモクローの応援にケララッパやツツケラ達と一緒に駆け付ける。ジュナイパーの対策の為に特訓していたモクローに「フェザーダンス」を見せ、特訓に付き合う。更にケララッパ達に持ってこさせたジュナイパーを模した外套(ハウ曰く「マント」)をプレゼントしている。
中の人の妙にシブい声も相まって、このドデカバシの鳴き声が軽く中毒症状になっている人も多いとか。2018年8月に石塚氏が死去した為現在ではもう聞くことができないのが惜しいところ。
なお、アローラリーグ前の特訓の回に氏は既に亡くなっていたのだが、録り貯めていた氏の音声を再生する形でドデカバシの鳴き声が出され、ファンの歓喜と涙を誘った。同様の措置は『ミュウツーの逆襲evolution』でも行われている。
カヒリのドデカバシはモクローの育ての親である個体とは打って変わってよく鳴き声を挙げる性格。くちばしキャノンを放つ際にはカヒリがバズーカ砲のように足を持つ事でドデカバシを支えていた。
珍事件
『読売KODOMO新聞』に連載されている『ポケモンと覚えよう!たのしい方言』の197回目にて、その事件は起こった。中部地方では何かが熱くなった様を『〇〇〇〇』というのだが、よりにもよってこの回で紹介されたのが、ドデカバシだったのだ。
例文も『ドデカバシは敵と戦い始めるとクチバシが〇〇〇〇(自主規制)になるぞ』というトチ狂ったものになっている。この方言を知らなかったポケモントレーナーの諸兄は、物凄くシュールな光景を想像した事だろう。
ただし、アレと中部地方で熱くなる様を指す方言はアクセントが違うので現地の人は間違える事がないらしい。
……それにしても人選と方言の選出に悪意があるようなないような……
そもそもな話、ドデカバシというポケモンが名前がドデカいという単語が入っていたり、嘴を熱くしてタネマシンガンを放つという生態を持つポケモンであった為、確信犯じゃないかという声もあったりする。
まさか読売新聞も黒いゲーフリの片棒を担ぐとは誰も思わなかっただろう。
余談
TV番組『ポケモンの家集まる?』(通称ポケんち)に登場したサンシャイン池崎はこのポケモンの愛好家であり、(父親の名前を冠した)「カツオ」というニックネームのドデカバシを使ってポケモン勝負をしている。
タイプ相性を理解出来ていない等の初歩的ミスをやらかすことがあるものの、対戦回数を重ねる度にドデカバシ(とその仲間達)の扱いが上手くなっていき、現在はそれなりに強いポケモントレーナーになっている。