ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴
タロカンの編集履歴2022/11/21 17:44:28 版
編集者:ジョニー杉本
編集内容:リンクを追加 関連タグに青肌を追加

※この記事は現在公開中の映画の内容が含まれます。

概要

MARVELコミックの実写シリーズ「MCU」におけるネイモア・ザ・サブマリナーの本拠地。

映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』で初登場した。

コミックでは古代ギリシャが発祥の伝説「アトランティス大陸」をそのまま流用しており、文化などもギリシャ風で描かれていたが、MCUではネイモアのデザインはほぼそのまま、マヤアステカ文明を下敷きとしたオリジナルとなっている。

同作の監督曰く「私たちなりのバージョンとして再想像した世界」とのこと。

この理由は明言されていないが、MARVELと並ぶアメコミの二大巨頭であるDCコミックに登場する、ネイモアと同じ海底人のヒーロー・アクアマンが先に実写化された際に「アトランティス」の名前をそのまま使ったので、重複を避けるためと思われる。

詳細

オリジン

作中、ネイモアがワカンダの王女・シュリに語る形で明らかにされた。

タロカン人の先祖は元々、中南米の原住民の一部族だった。

だが大航海時代になって、ヨーロッパからやって来たコンキスタドールによって迫害を受け、土地を奪われ、さらに持ち込まれたの流行により滅亡の淵へと追いやられた

そんなある日、一族のシャーマンが啓示を受け、ワカンダの物とはまた別の、大西洋の海底に落下していたビブラニウム隕石による影響を受けた海草を発見。

生き残りの一族全員でその海草を薬に煎じて摂取した。

すると……肌は鮮やかな青色に変色し、地上で呼吸ができなくなった代わりに水中で呼吸・生存が可能な肉体に変貌

人々は海中へと移住し、築かれたのがタロカン帝国だった。

この時、一族の女性の1人は妊娠しており、胎内の子供に悪影響が出ることを危惧して摂取を躊躇っていた。

だがシャーマンに「生まれた子はタロカンの王にする」と説得されたことでようやく同意して海中へと移住し、やがて男子を出産した。

その子は「地上にいた頃のタロカン人と同じ褐色の肌」「他の同胞より先が尖った耳」、そして「足首から生えた鳥のような小さい羽」を持って生まれた。

胎内にいた頃に海草の影響を受けた彼は

  • 水中だけでなく、陸上でも呼吸と生存が可能な特殊な肉体
    • 作中後半でのシュリとリリの分析により、『でもでもなく、皮膚から直接酸素を取り込んでいる』、『皮膚呼吸の為には常に皮膚を湿らせている必要があり、乾燥した環境では酸欠状態に陥って力が弱まる』等が判明した
  • 足首の羽によるハチドリを思わせる高速空中飛行
  • 超人的な腕力
    • 作中ではソーハルクと同等かそれ以上と評されている。
  • 成長や老化のスピードが他者よりも遅く、寿命が長い
    • 劇中本編時点で実年齢は約450歳だが、外見的には30代半ばから後半程にしか見えない
    • ちなみに演じたテノッチ・ウエルタは公開時点で41歳。

等の特性を生まれながらに備えたミュータント吹替版では単に「突然変異」)として誕生し、前もって交わされた約束の通り、神話における羽を持つ蛇の神の名を冠した支配者「ククルカン」となった。

時が経ち、彼の母が年老い亡くなると、その遺言に従い母の亡骸を「故郷の地」に埋める為に数人の仲間と共に地上に上陸。

だがそこで彼が見たのは、本来の住民である筈の人々を奴隷として迫害し、ヨーロッパ風の屋敷で暮らすスペイン系移民の姿だった

それに怒りを感じた彼は仲間と共に移民たちを殺害。その場にいた宣教師から「El niño sin amor(エル・ニーニョ・シン・アモレ。スペイン語で『愛のない子ども』)」と呼ばれた(この宣教師も直後にククルカンの手によって殺害されている)。

以来彼は敵対者に対して自らを、そのスペイン人の言葉を捩った「ネイモア」と名乗るようになったのだった。

文化・技術

母語はユカタン半島の先住民が今でも実際に使用するユカテコ語

挨拶する際には顔の前で両手を揃えて掌を見せるポーズを取る。

ネイモア以外のタロカン人は水中でしか呼吸ができない為、基本的に地上で活動する際には海水を含んだ半透明の青いマスクで口元と鼻を覆わなければいけない。

また同じビブラニウム由来ゆえか、ワカンダの防衛システムを突破するほどの高度な技術力を持っており、首都らしき場所には人工太陽がある

さらに陸上に対するステルス能力も高く、先進国はおろか、そのワカンダもこれまで存在すら認知していなかったほど。

ただし故郷の近くのカリブ海沿岸ではおとぎ話レベルで伝わっており、作中ではナキアがハイチの村の老婆からククルカンに纏わる話を耳にしたことが、潜入されるきっかけの1つになった。

なお「高い技術を持つが今まで鎖国していた」という状況は、シリーズ前作『ブラックパンサー』ラストまでのワカンダと同じであり、対比して描かれている。ある意味では、ワカンダの辿る可能性のあったもう1つの姿がこのタロカンなのだろう。

シャチクジラ等の大型海棲生物を家畜化しており、騎乗して海中の移動に用いる他、戦闘時には海中から地上や水上へと多数の兵士達を射出するカタパルト代わりを務めている。

その他、爆発と同時に大量の水を放出する爆弾や、歌を聴かせることで人間を入水させる催眠術を有しており、こと水上ではネイモア以外の戦士も相当な強さを持つと言える。

ネイモアも仮にワカンダと戦争になっても負けることはないと豪語しており、実際、劇中でも装備を整え、万全の状態で戦いに臨んだワカンダ軍を敗北寸前にまで追いやっており(最終的にシュリとの一騎打ちに敗れ、降伏したネイモアの命令でその場から撤退したものの、そうなっていなければ確実にタロカン側が勝利していたことは確実な状況だった)、その戦闘力は恐らく作中の地球に存在する勢力の中でもトップクラスであることは間違いないだろう。

人物

  • ククルカン / ネイモア

上記参照。

400年以上にわたり王国を支配する一方で「ネイモア」の由来となった事件のことは忘れておらず、「いつかは地上世界を燃やし尽くしたい」とも考えていた。

先述の一族の体質を変化させた海草を編んで作られたブレスレットを『母の形見として現在まで大切に所有しており、このブレスレットをシュリに渡したことが劇中後半におけるブラックパンサー復活の伏線となった。

  • アットゥマ
  • ナモーラ

王の側近。軍の指揮もある程度任されている。

作中での動向

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー

王であり守護者であるブラックパンサーことティ・チャラが亡くなったワカンダ。

これを好機とみた諸外国はビブラニウムを狙って関連施設を襲うが、彼の母であるラモンダが女王となったワカンダも反撃しており、国際問題に発展しかけていた。

さらにアメリカはワカンダにこだわらず、リリ・ウィリアムズが開発した探知機で海底を探していたが、その船が偶然にもタロカンの存在に気づきそうになったため、口封じのために襲撃され全滅してしまう。

だが各国はこの事件をワカンダの仕業だと勘違いし、対立が深まってしまう。

この状況を見たネイモアは自らワカンダに侵入し、秘密裏にラモンダとその娘の王女シュリと接触、問題解決のために協力を持ちかける。

その一方で、独自に探知機の開発者を特定したタロカンはリリを消そうとアットゥマとナモーラら数名を派遣。一足先に彼女を確保していたシュリと親衛隊長オコエを退け、リリとシュリを誘拐する(なお、オコエはこの失態の責任を問われ、隊長職を一時解任されることになる)。

ネイモアはシュリを丁重に扱い、自ら王国を案内するとともにタロカンのルーツを説明し、自分たちに協力して外国を滅ぼすか、真っ先に自分たちに滅ぼされるかの2択を迫るが、あくまでリリの存命を望むシュリからは前向きな返事を貰えず、交渉は事実上決裂。

さらに、直後にシュリが現場に残したキモヨ・ビーズを発信機代わりにヒントを得たワカンダ側に王国の入り口を特定され、しかもリリとシュリを逃がす際に世話役だった数名のタロカン人の女性が攻撃され、死亡してしまう。

情けをかけたことを後悔したネイモアは、直接攻撃を決意、遂にはワカンダとの全面戦争が勃発することになる。

余談

  • 名前の由来

考察界隈ではアステカ神話に伝わる雨の神トラロックが支配する楽園「トラロカン」が挙げられているが、公式からは明言されていない。

  • MCU内のつながり

『ワカンダ・フォーエバー』と同じく監督・主演ともに白人ではない、同名のヒーローチームを主役にした映画『エターナルズ』では、チームが一旦解散した理由がコンキスタドールになっているほか、アメリカの行為が(こちらでは明確に)悪として描かれている点も近い。

さらに終盤、地球に眠っていたセレスティアルズ海底の深くから目覚めようとしており、チームの活躍により途中で止まったものの、それでもタロカンへの被害は甚大だったと思われる。

なお、エターナルズの面々がタロカンの事を知っていたのかは不明。

またこれより前の映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』にてオコエが「海底地震が起きている」「何もしないことが得策」と発言しており、結局関係は無かったが、コミックファンにはネイモア登場予定の示唆になっていた模様。

関連タグ

MCU ビブラニウム ワカンダ

海底人 マヤ文明

青肌:ネイモア以外のタロカン人全員が該当。ただし、実は青肌なのは陸上や水上等の空気中にいる時だけで、海中にいる時はむしろ色白の肌に見える

ニュー・アスガルド:同じくMCUオリジナルの地名

アクアマン:DCコミックの海底人ヒーロー。原作におけるデビューはネイモアが先だが、実写化はこちらが先。

シートピア海底王国ゴジラ対メガロ):「地上の古代文明にルーツを持つ海底人の文明」「地上人に安住の地を脅かされそうになったので攻撃を仕掛けた」という共通点がある。こちらは戦力が敗北したことを受け復讐を断念したものの、最後まで地上人と和解することはなかった。

ノンマルトウルトラセブン):こちらも地上の人間に居住地である海底の安全を脅かされために防衛と地上の奪還の両方を兼ねて地球人と抗争を起こしたが、最終的に全滅させられるという憂き目に遭った。ただし彼らは人間とはまた別の知的生命体で、自らを地球の先住民族と主張している。

タロカンの編集履歴2022/11/21 17:44:28 版
編集者:ジョニー杉本
編集内容:リンクを追加 関連タグに青肌を追加
タロカンの編集履歴2022/11/21 17:44:28 版