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大教授ビアスの編集履歴

2024-02-12 16:40:49 バージョン

大教授ビアス

だいきょうじゅびあす

『超獣戦隊ライブマン』に登場する敵組織「武装頭脳軍ボルト」の首領。

「君は勉強をしなかっただけなのだ。本当は天才なのだ!」(第12話)

「どちらが先に千点になるか。頑張りたまえ、若き天才達よ」(第46話)


演:中田譲治


概要

武装頭脳軍ボルトの首領。

本名も国籍も不明。過去(写真に写る姿からみて近代)にある有名大学を首席で卒業したらしき描写があるくらいで、作中では素性やボルト結成に至った過程については語られていない。

ただ、国によってバラバラである「死者の魂が現世に帰ってくる日」の事をお盆と呼び、あたかも地球全体の風習であるかのごとく語っている事から、日本人であるかもしれないが、単に攻撃目標のライブマンが日本にいるからだけかもしれないので不明。


極端なまでの知能至上主義者で、人類は自分を頂点とする優れた頭脳を持つ極少数の天才によって支配されるべきという、ある種の選民思想にも似た考えに基づいて世界征服を企む狂気の男であり、そのために密かに武装頭脳軍ボルトを構築した。


科学アカデミアで最も優秀な学生である月形剣史ケンプ)、仙田ルイマゼンダ)をスカウト、更に自ら志願してきた尾村豪オブラー)も幹部として受け入れた。後に毒島嵐アシュラ)、ギルドスブッチーも加わっている。

また彼の傍には常に、ボディーガードガードノイド・ガッシュが控えている。


見た目は中年に見えるが、実は相当な高齢で、過去に11人の優秀な頭脳の科学者を自分の元に呼び寄せ、「千点頭脳」に育成した後、脳を奪い取ってヅノールームにセットし、その力で若さを保っていた。


その真の目的は12個の千点頭脳を集め、全人類を一度に洗脳するギガブレインウェーブ装置を完成させることにあった。このギガブレインウェーブを使い、途中で妨害された為にほんの僅かな時間ではあったが戦隊シリーズ初の地球征服を果たし、天宮勇介以外のライブマンのメンバーまでもが、平伏してビアスの名を連呼するという悪夢のような光景が描写された。


能力

戦闘描写はほぼ皆無なので、戦えばどれくらい強いのかは不明だが、指輪からビームを放ちヅノーベースから地上を攻撃することも可能で、離反したアシュラとマゼンダの粛清に使用している。また、レッドファルコンのファルコンセイバーで串刺しにされた際に、口からビームを出して吹っ飛ばしているので、何らかの生体改造を加えている可能性はある。


科学者としてはギガブレインウェーブ、タイムマシン等を発明している他、ギルド星、チブチ星という架空の星の存在を完璧に設定する、ギルド語を創作し自らもマスターする、天才とギャグキャラを両立させた宇宙人ロボット(おそらくは生体メカの類)に絶大な戦闘能力と単なる機械を越えたと思える忠義を併せ持つガードノイドを生み出すなど創作力にも優れ、単独で頭脳獣を作り出したこともあり、比類なき天才であることは疑う余地もない。


育成法

真に見込んだ人物は相応に遇してプライドを刺激しつつ、当て馬をそれ以上に優遇することで競争心や危機感を煽るという手法を多く用いる。その当て馬も、適度に機能するレベルに育つまで年単位の育成をする、ほぼ小学生レベルから勉強させる等気が長いことも行うが、そのように手間暇かけて育ててもより刺激の強い当て馬候補が出現するなど状況が変わったり、本人の自滅などによりもはや本命の刺激にならなくなったと判断すると、あっさりと切り捨てる。

終盤のビアスの台詞からすると、最初からケンプかマゼンダのどちらかを千点頭脳候補と考えていたようで、オブラーもアシュラも前者2名を発奮させるためのサブポジションでしかなく、ギルドスブッチーに至っては(十字架剣の存在からおそらくオブラー・アシュラに対しての意味も含む)、カンフル剤程度の役割、つまり当て馬の当て馬であった。


ギガブレインウェーブ

12個の千点頭脳から放射されるエネルギーを受けて強化されたビアスの脳波をさらに増幅して照射し、人間を意のままに操るシステム。物語開始時点でドクター・スミス、ドクター・カトーチャ以下の11人の千点頭脳を納めたカプセルがシステムにセットされており、九割方完成していた。ケンプの脳を得たことによって完成する。


悪しき天才の最期

第48話でケンプの脳を手に入れ、ギガブレインウェーブを放射して一時的に地球を征服したビアスだったが、時既にヅノーベース内にはレッドファルコンがいた。ガッシュが乗るボルトUFO内に潜伏し、ヅノーベースに乱入していたのである。そして、レッドファルコンに制御装置を破壊された結果、ギガブレインウェーブの放射が止まり、ビアスの地球征服は頓挫する。

しかしビアスはケンプの脳からエネルギーを吸収する事で少年の姿に若返って少年王ビアスを名乗り、地上総攻撃を開始した。


地球へ降下したヅノーベース。そこへスーパーライブロボが特攻し、ヅノーベースは墜落してしまう。この際の衝撃によりビアスは怪我をして逃げ出すも、鉢合わせた岬めぐみに「もう一度別の人生をやり直したかったのではないか」と説得され、動揺する。さらに、彼女の言葉を聞いて「昔に帰りたい」と願ったケンプや他の千点頭脳の反逆により、生命エネルギーを喪失して本来の年老いた姿に戻ってしまう。


最後の頭脳獣であるデンシヅノーも倒され、ガッシュに支えられて辛うじてヅノーベースに逃げ込むも、そのヅノーベースも崩壊し始めていた。

老衰で目も見えず耳も聞こえなくなったビアスに対し、ガッシュは基地が爆発する音を「ビアス様を讃える花火」だと偽った。最後に一人残った忠臣の優しい嘘を信じ込んだ彼の耳には、「ビアス様」「ビアス様」と口々に自分の名を連呼して称賛する人々の声が響いていた。


「ガッシュ…おお……聞こえるか…こ、この声が……」

「はい!……全人類がビアス様を讃えております……ビバ!ビアス!」


大爆発を起こして吹き飛ぶヅノーベース。かくして生命を無意味で無価値と軽蔑していたこの稀代の悪の天才は、幻の栄光に酔いしれながら滅び去ったのである。


デザイン

デザインは荻原直樹が担当しているが、デザイン画ではビアスの立ち絵に付けられている肩アーマーとマントを右側に描かれている。ただ、他のデザインでは左側に来るようになっており、かつデザインが違うため、途中変更したものと思われる。肩の装飾はかなり重いらしい。

ビアスやケンプのデザインはヴィジュアル系バンドをイメージしている。

演じた中田譲治氏は、『ラビリンス/魔王の迷宮』で魔王ジャレスを演じた際のデヴィッド・ボウイと『魔界転生』で天草四郎時貞を演じた際の沢田研二のイメージを参考にした旨を近年のツイッターで明かした。


備考

ビアスのメインビジュアルは中年男性の姿であるが、その姿に出会ったのはライブマンのメンバーでは勇介だけで、他の4人は少年王か老化後のビアスしか見ていない。ビアスの存在自体は初期から知られていたものの、ビアス本人が最後まで前線に出てこなかったゆえのイレギュラーケースである。

ちなみに「電磁戦隊メガレンジャー」において、邪電王国ネジレジアの真の支配者であるジャビウス1世は、メガレンジャーには存在すら知られる事なく、Dr.ヒネラーによって謀殺されており、対外的に「ネジレジアの首領はヒネラーである」と言われる一因でもある。


また中田氏は、後年の『海賊戦隊ゴーカイジャー』に、ビアスをオマージュした宇宙帝国ザンギャックの科学者ザイエン役で出演している。片腕には2倍ほど大きくなったあの禍々しい科学フィンガーを備えている。その回は超獣戦隊ライブマンイエローライオン大原丈がゲスト出演した回でもあった。


アニメ『ケロロ軍曹』で日向冬樹が「フユキング」の名でビアスのコスプレをしていた事があった(中田氏もギロロ伍長役でレギュラー出演していた)。ちなみにケロロ小隊はライブマンと同じカラーリングである。


関連タグ

超獣戦隊ライブマン 武装頭脳軍ボルト


邪電王ジャビウス1世ヨドン皇帝:後の時代のスーパー戦隊の敵勢力のボス達で最後はの裏切りが原因で死亡すると言うのはビアスと共通する(ただし後者に関しては裏切りも想定内だったがその裏切った部下の最後の悪あがきと切り捨てた部下のおかげで敗北へと至った)。


ボッコワウス:中の人が同じの後の時代のスーパー戦隊敵勢力のボス。


バカンスワルド:ボッコワウスが率いる勢力の怪人。ビアスのようなやり方で一瞬かつ一時的に世界征服を完了してしまった。がスーパー戦隊とも遊び惚けていたために上司の逆鱗に触れて抹殺されてしまい、世界も人々も元に戻ってしまった。

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