概要
本作の敵組織・邪電王国ネジレジアの支配者。
三次元世界上に存在する地球侵略を目論んでおり、普段はデスネジロのスクリーンを通して、水面のように揺れる巨大な眼球の姿を見せ、前線指揮官に当たるDr.ヒネラーとの意思疎通を取っているが、それはあくまで正体を隠す為のカモフラージュに過ぎず、本来の姿は不明。
作中では、主に失態が続く部下達に怒りをぶつける事が多いが、物語中盤では遅々として進まない地球侵略に業を煮やして、直属の部下であるギレールを派遣して作戦をやらせる等、部下への発破かけを結構まめに意識している。
その在り方は、どちらかと言えば首領というよりは管理職に近い。
正体
その正体は、ネジレ次元を形作る謎の装置「ジャビウスハート」を核とするネジレエネルギー体(要はエネルギー生命体)。
云わば、ネジレ次元を形作る膨大なエネルギーのアバター的存在で、その威圧感から殆どの幹部からは恐れられていたが、唯一彼を利用しているDr.ヒネラーだけはその正体を最初から知っていたらしく、忠臣を装いながらも常に冷静に対応していた。
意志あるエネルギーの塊である一方、分身たるネジレンジャーが「ジャビウスの細胞から作られた」という事実からどうやら実体は持っているらしく、そのネジレンジャー登場と前後して原因不明の頭痛を引き起こすなど体調不良を訴え始め、地球侵略の全権を完全にヒネラーに委任するようになる。
それもその筈で、「ジャビウスの細胞から生み出されたネジレンジャー達が、メガレンジャーと戦えば戦う程にそれと連動して、本体たるジャビウスもまた生命エネルギーが消費されて衰弱して行く」というカラクリとなっており、全ては自らの野望達成の為に、ジャビウスハートを手中に収めようと目論むヒネラーによって仕組まれた陰謀であった。
即ちネジレンジャーというのは、「メガレンジャー打倒」と「ジャビウスの謀殺」を両立させる為の捨て駒に過ぎず、前述した頭痛もその初期症状ともいうべきものであり、ヒネラーはその事実を秘匿するべく、ジャビウスに頭痛薬を服用させてこれを誤魔化していた。
最期
そんなネジレンジャーも、初戦でこそメガレンジャーを完膚なきまでに叩きのめしたものの、以降は各個撃破されるなど敗北を重ね、分身たる彼らの喪失は必然的にジャビウスの衰弱を加速させる事態に繋がっていった。
苦悶の叫びをあげ始めるなど、苦痛が最早誤魔化し切れないレベルにまで達したジャビウスは、ここに至って自分がヒネラーに利用されていた事にようやく気づくも、時すでに遅く残りのネジレンジャーはヒネラーに洗脳されメガレンジャーと死闘を演じており、結果彼らに全ての生命エネルギーを使い尽くされる形で、ヒネラーへの怨嗟の声と共に消滅。その意志と共にネジレ次元も消え去り、後には核であるジャビウスハートのみが遺された。
一応は敵組織の首領という立場でありながら、「最後までメガレンジャーと直接戦う事も、そもそもその存在を彼等に認知される事すらなかった」という、稀に見る極めて不遇な首領である(その一歩手前の類似例としては『超獣戦隊ライブマン』における大教授ビアスが、最終盤にてライブマンの前に姿を見せた事くらいである)。
また海外版「パワーレンジャー・イン・スペース」には姿形は違うが同じ立場として悪の帝王ダークスペクターが存在する。こちらも悪のコピー戦隊サイコレンジャーによって命を搾り取られた結果、内紛によって倒されたためパワーレンジャーとの直接対決は無かった。
備考
声を担当した大友龍三郎は、顔出しでの出演も含めれば1990年代より東映特撮作品の常連とも言える声優の一人であり、スーパー戦隊シリーズへはノッペラボウ(『忍者戦隊カクレンジャー』)に次いで2度目の出演となる。また、本作への出演を皮切りに、翌年以降も『未来戦隊タイムレンジャー』まで、実に4作連続でスーパー戦隊シリーズに参加している。
関連タグ
ドン・ドルネロ:『未来戦隊タイムレンジャー』の悪の組織の首領。こちらは声優が同じで幹部に裏切られて途中で退場し、ラスボスの座をその幹部に奪われた点などが共通する。一方で、基本的にはその幹部達との関係は良好だったという点が相違しており、戦隊側にもちゃんと存在を認知されて何度か直接戦っており、こちらは退場したのも最終決戦直前である。
メサイア:『特命戦隊ゴーバスターズ』の悪の組織の首領。こちらも中盤で配下の幹部に裏切られて完全退場させられ(裏切られたのが退場の直接の原因ではないが)、退場後に自身の力を宿した遺品と言えるアイテムをその幹部にいいように利用され、ラスボスの座を奪われた点が共通する。一方で、こちらは戦隊側からその存在を当初より認知され、最終的には直接対決に及んでいる。
ダーク皇帝:1年後の30分前の作品に登場する、敵組織の首領キャラ。声優が同じであり、普段は一つ目の姿で活動している点も共通している。