「俺には守るものがある!犠牲を超えて、戦う価値がある!!」
演:松田岳
変身する仮面ライダー
概要
プロフィール
TV本編では、貴族をイメージした制服(トランプカラーのコート)を着用。左腕はレザーブレスレット、右耳を蔦柄のシルバーカフで飾っている。
本名 | 不明 |
---|---|
性別 | 男 |
年齢・生年月日 | 不明(~1998年生まれ) |
家族構成 | 不明 |
経歴・学歴など | 不明 |
居住 | 沢芽市 / アメリカ合衆国 |
所属 | チームバロン |
ライダー名 | アーマードライダーナックル |
使用アイテム | 量産型戦極ドライバー / クルミLS / スイカLS / ??? / ??? |
黒髪で長身、顔つきは精悍。
性格は実直で、情に厚く献身的な青年である。…が、かつては喧嘩に明け暮れていたことも。
(TV本編時点では多少克服しているが)本性は不器用かつ、胸の内を明かせない口下手。彼が得意とするダンスも、感情表現のツールとして漸く獲得した貴重なコミュニケーション手段という側面がある。
柔軟な思考力を有しており、英会話も堪能。
甘党ではないものの新作スイーツの試食会には快く応じ、フルーツティーを飲んでいた。※1
ライダーとしては、近接格闘戦を得意とする。熱血漢ではあるが自分の力量は冷静に分析しており、積極的に仲間を頼る。※2
所属など
ダンスチームの頂点に君臨し、不敗神話を築いたチームバロンのナンバー2。
チーム(ひいてはリーダー)の為に粉骨砕身する献身的なサブリーダー。戒斗から絶大な信頼を受けており、彼の右腕として貴重な地位を確立している。そのためか、チーム内では彼のみ戒斗に対しタメ口かつ「戒斗」または「お前」「アンタ」と呼び捨てにしている。
活躍
「なんなら、自分でインベスと殴り合ってもいいんだぜ? お嬢ちゃん」
序盤
第3話にて、戒斗がアーマードライダーバロンに変身する過程で「バナナ!?」と叫び、戒斗に「バロンだ!」と突っ込まれる。
序盤はこの発言を除けばあまり目立った活躍はしておらず、チーム鎧武に対しても高圧的、容赦のない態度で接していた。特に内輪意識が強く描かれており、他チームのインベスゲームをペコと共に妨害し、卑怯なやり口を嫌悪する戒斗に叱責されたこともある。
アーマードライダーの登場以降
ライダーの登場により、それまでのチーム勢力バランスが大きく崩れることとなった。
その影響はバロンにも及び、今まで不動であったチームの首位を失う事態となった。しかし、そんな危機的状況下で戒斗はどことなく楽し気であり、ザックは彼の本心を察知する。
第15話にて、舞に「インベスゲームの廃止」を提案された際には「今ゲームを禁止にしたら、鎧武はずっとトップに居座るって事だろ? ちょっと虫が良すぎるんじゃねぇのか」と難色を示した。
また、鎧武が小手先でインベスゲームを無双する姿に対しては、「あんなベルトがあったら…そりゃ強いよなぁ」と呟いていた。
第18話 さらばビートライダーズ
「お前たちだけに戦わせない!――変身!」
失墜したビートライダーズの信用回復の為、舞・チーム鎧武は《合同ダンスイベント》の開催を企画するが、その提案を戒斗は一蹴。しかし、「踊りたい」というペコの懇願を受けた戒斗はとある決断を下す。
「やりたいなら好きにすればいい。俺には関係無いことだ」
「どういうことだ?」
「俺はチームバロンを抜ける」
「戒斗、どうして……!?」
「こいつは餞別だ」
戒斗はチーム脱退を宣言。かくして、ザックはドライバーとチームを託されることとなった。
そしてザックは、ダンスイベントへの参加を表明。チーム鎧武と共にイベントを実施するが、凰蓮や城乃内の妨害工作によって、イベント会場はインベスが 暴れ回る事態に。インベスに対抗するため、イベントを――そして仲間を守るため、彼はアーマードライダーナックルへと変身を遂げた。
初陣であったにもかかわらず、助太刀に現れたバロンと共にインベスを撃破。無事イベントを大成功へと導いた。この際、戒斗から「お前はもっと強くなる」と激励を受ける。この言葉はのちに、ザックにとって大きな意味を持つ信条となる。
純粋なヒーローとして…(第19話以降)
イベント成功により、他チームと和解。チーム鎧武との確執も解消された。鎧武ガレージにも普通に出入り(ちゃっかりマグカップも持ち込んでいる)するようになり、舞たちと連日ダンス練習に励む、落ち込む城乃内を慰める、衝突しそうな紘汰と光実を仲裁する、と(第1話の頃と比べたら最早別人としか思えないくらいの)爽やか好青年・よき兄貴分的存在となった。装備は低スペックながらも、仲間を愛する心は本物。多くのインベスから沢芽市民を守るうちに、強い責任感と 戦う意味、誰かを守る誇らしさ を知っていった。※3
病的なまでにお人好しな主人公、それと真っ向から対立する孤高の2号、どんどん目のハイライトが消えていく 3号……(そして生死不明になった4号)。二癖も三癖もあるメインライダー鼎立の中で、緩衝材として、除湿剤として、清涼剤として、時には貴重な癒しとして活躍。セラピー犬よろしく、番組の良心ともいえるポジションにいた。
強さやランクなどは関係なく率先して変身し、何度でも立ち上がる。怪生物に怯える市民を全力で救出する。紘汰や戒斗のように複雑な事情を抱えないからこそ(登場当初不良崩れのようだった)ザックは確実に英雄として成長を遂げていた……
――はずだった。
紘汰達を襲う運命の荒波は、ついにザックさえも呑み込んでいく。
「お前も力を手に入れた」
「ならば未来は、己の手で勝ち取ってみせろ」
第44話にて彼はとある悲痛な覚悟を迫られる……。
他キャラクターとの関係性
葛葉紘汰
「ザック、姉ちゃんを頼む」
「任せとけ!」
チームとして和解して以降、共にインベス駆逐の為奔走した。
ストーリーの構成上、孤独になりがちだった紘汰をサポートし、頼れる仲間であった。現金輸送車襲撃事件やハカイダー襲来など、己の手に余ると判断した際にはすぐさま紘汰に協力を仰ぎ、共闘した。反対に、紘汰が思い悩む際には「心配するな」と励まし支えになった。本編後半ではグータッチをする、紘汰が姉の安全をザックに託すなど、しっかりとした信頼関係を築いていた。
また、そのように隣で戦う日々を送ったことで、ザックは紘汰の戦法をよく観察・吸収している。のちにそれが切り札となった。
駆紋戒斗
「なかなかやるじゃねぇか。名前は?」
「……駆紋戒斗」
志を共にする良き相棒。チームバロン結成から4年程、ペコらと共に過ごしていた。
戒斗がチームリーダーを務めていた頃は、あの戒斗から信頼され、ザックは副官として彼を支えていた(のちにザック自身は「一番近くにいて、一番分かってるつもりだった」と追懐している)。戒斗がチームを抜けた後は、彼を頼る訳にはいかないと自らを律しながらもユグドラシルに利用される戒斗を心配していた。
そんなザックをもってしても、戒斗の独特な強者哲学は難解で手に余るものであった。しかし、ザックの中では「弱い奴らの為に強さを求めた」と、戒斗の生き様を解釈しており、ただ弱者を虐げる為だけの卑怯な力ではないと自分なりに考えている様子。そのため、戒斗やバロンの名を騙り、その理想を曲解することは彼の逆鱗に触れる。実際にとある男がバロンの名を土足で踏み荒らした際には、目の色を変えて激昂した。
なお、別のとある青年が戒斗に扮し、瓜二つの容姿ではしゃいだり、まともに踊れていないダンスを披露したり、無邪気に絡んできた際には、相当面食らったようで、「まあでも、あんな戒斗も良いな」と笑う紘汰を「いや、どうかな」と間髪入れずに否定していた。
呉島光実
「ミッチも無茶だけは絶対にするなよ」
「わかってる。ありがとう」
チームとしての和解以降、チーム鎧武のメンバー達と同様に「ミッチ」と呼ぶようになる。第21話では共にダブルライダーキックを放った。紘汰と同じように《仲間》として光実を信頼していたため、彼の裏切りを知った際にはショックを受けていた。
第46話では、ぼんやりとフリーステージを眺める光実に気付き、必死に声を掛ける。が、光実はかぶりを振ってその場を去ってしまう。しかしその 約2年後、光実は、あの時のお礼にとザックに救いの手を差し伸べる。抜け殻のようであった光実にとっても、ザックの存在は『僕を見捨てず、仲間だと言ってくれた』命綱のひとつだったのだ。
後日談を描いた小説版では、自身を「力不足で情けない」と嘆くザックに、光実は「僕だってそうさ」と強い共感を覚えていた。性格や戦闘スタイルを補完し合い、非常にバランスの良いコンビとして描写されている。
高司舞
「舞まで拐われたとあっちゃ、黙っていられない」
…という台詞が第39話で登場したが、物語序盤ではお世辞にも「仲が良い」とは言えず、むしろはっきりと敵対関係にあった。ザックは彼女を格下と見下しており、また舞の方も一切譲らず睨み合いが続いていた。
しかし第18話以降はその険悪な雰囲気がまるで無かったかのように打ち解けており、日々ダンス練習を重ね更に良好な関係を構築していった。※多くの視聴者が戸惑ったこの様変わりに敢えて理由をつけるのであれば、舞の適応力、両者にあった「ダンスを愛している」「守りたいものが同じ」という根本的な共通点が大きかったと推測される。
ペコ
「……誰もが、戒斗さんみたいに強いわけじゃない」
「覚えてるか? チームバロンの名前が決まった時のこと」
最も長い年月を共にしている同志。戒斗の背を支える者として強い結束力がある。
ペコは(変身能力を持たないこともあって)諸々の犠牲になりやすく、その度にザックは心を痛めている。またとある不法集団からペコを救い出す際には電話1本で帰国、課された負け戦に対しても危険を顧みずに挑んだ。
そして、仲間としての思いはペコも同じであり、拉致されたザックの救出を戒斗に訴える、自衛隊相手に食い下がる、病室でザックの意識回復を待ち続ける...といった確かな絆を見せている。
城乃内秀保および凰蓮・ピエール・アルフォンゾ
「うぁぁあああぁあ!?!?」
「ちょっと! 何で急に止まるのよ!」
「あれ見ろあれ!」
番組前半では対立していたものの、中~後半では彼ら3人がセット扱いされることもしばしばあった。基本的にコメディ担当となり、シリアス全開の番組における癒しパートでもあった。
城乃内に対してのザックの言動は、親しみを込めてか、揶揄ったり軽口を叩いたりとやや他の者より雑な扱いが散見された。城乃内が落ち込んだ際には、肩に手を置き慰めるなどもしている。また外伝では、力無くとも前線に出ようとするザックを「その身体じゃ無理だよ!」と城乃内が案じた。
凰蓮(ザックは「シャルモンのおっさん」と呼んでいる)に対しては、特にその従軍経験に全幅の信頼を寄せている。※4
キャラクターソング
♪『Never Surrender』TEAM BARON
♪『Dance With Me』TEAM BARON※6
2014年(放送当時)の英雄祭にはガワの出演さえ無かったが、2015年は斬月・龍玄と共にガワでセンターポジションを獲得。2016年ではついに素顔でゲスト出演。主演外伝の主題歌『Dance With Me』をまさかのセンターで歌い上げた。
略歴※ネタバレ注意!
TV本編以前
ザックはかつて、捨て鉢な喧嘩に明け暮れていた。そんなある日、ザックは一対多の喧嘩で袋叩きに遭う。地に倒れたまま転がっていた彼に、ひとりの女性が駆け寄り手当を施す。その女性はアザミといい、ペコの姉であった。そして彼女はザックにダンスを教え、彼に〈生きる意味〉と〈夢〉を与えた。ザック、アザミ、ペコ、他数名で構成されたダンスチームは、沢芽市でトップのチームとなった※この当時はインベスゲームは無く、純粋に人気のあったダンスチームと言って良いだろう。※7
2011年頃、戒斗が上記チームに乱入。チームは(半ば強引に)『チームバロン』へと再編成された。
TV本編以降
1話 | チーム鎧武とインベスゲームをおこなう |
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2話 | 鎧武ガレージに乗り込む |
3話 | テレビ液晶に突き刺さったトランプに驚く。バロンだ! |
4話 | 連合チーム結成に動揺する |
5話 | サロンにてダンス練習に励む |
6話 | チームの生存戦略を戒斗に問う |
8話 | 『Never Surrender』解禁※挿入歌 |
9話 | 助力を求めた紘汰と光実を拒絶 |
12話 | 戒斗のインベスゲームを見守る |
13話 | 腕を負傷したペコを心配する |
15話 | インベスゲーム廃止案を拒否 |
16話 | インベスから舞とチャッキーを救う。戒斗からクルミLSを渡される |
18話 | 初変身 |
19話 | ダンスイベントの成功を喜ぶ |
※op映像テロップが『ザック』→『ザック/仮面ライダーナックル』に変更 | |
20話 | インベスから市民を護る |
21話 | 強盗を追跡。龍玄とダブルライダーキック |
外伝 | バロン編 |
天真爛漫にはしゃぎまわる戒斗を見、呆気にとられる(熱せん妄を心配したほどである)。同じく混乱した紘汰に「戒斗のやつ、何かあったのか!?」と訊かれるが、「俺にも分かんねえ…」と笑うしかなかった。 その後、戒斗を洋菓子店シャルモンへと見送るが、やはり心配だったのか様子を窺いに来た | |
物語後半では、とある人物によって重傷を負わされ、戒斗をおびき出す為の人質となる。血相を変えて駆け付けた戒斗に対し「チームを出ていったお前を、頼るつもり無かったんだけどな」と己の無力を悔やみながらも気絶した | |
25話 | 一触即発の紘汰と光実を仲裁 |
26話 | 紘汰、舞、光実の衝突に腰を浮かせる。戒斗のゲネシスドライバー入手を目撃 |
28話 | 紘汰の無事、貴虎の協力意向を喜ぶ |
30話 | ハカイダーによって変身解除まで追い込まれるも、再度紘汰に加勢※8 |
31話 | 満身創痍の紘汰に駆け寄る。戒斗とダブル変身 |
32話 | デェムシュ相手に善戦。黒影トルーパーの様子を戒斗と窺う |
33話 | ガレージにて作戦会議 |
34話 | ペコにキレる凰蓮を慌てて阻止。レデュエの宣戦布告に激怒、ガレージを飛び出す |
35話 | 混乱するニュースを凝視、頭を抱える |
36話 | 光実の裏切りにショックを受ける |
37話 | サッカーができない戒斗にフリーズ、目を点にする |
38話 | ガレージ外の騒ぎを聞きつけ、助太刀に入る。凌馬の提案を訝しむ |
39話 | 戒斗に続くかたちで紘汰への協力を決意。無恥厚顔の凌馬を呆れ顔で一瞥する。スイカLSを巧みに扱う |
40話 | リカやラット、晶たちを救出 |
42話 | 市民救出後、紘汰と共闘しようとするも晶の警護へまわる。戒斗の理想の一端に触れ、静観。暗雲立ち込める世界の命運に項垂れつつも、カレーを食べる※10 |
第44話以降
究極の変身を遂げた戒斗に対し、ザックは彼の味方になると表明。紘汰に対しても冷たい表情を浮かべるようになった。しかし紘汰がいよいよ追い詰められた瞬間、ザックは「今は退け」と耳打ちし彼を逃がす。このシーンによって、ザックは実際には寝返っておらず、ただとある計画の為に闇堕ち演技をしていた、ということが判明する。
44話 | 究極の変身を遂げた戒斗に激しく動揺、愕然とする。葛藤ののち〈己の求める未来〉の為、戒斗への加勢を決意。妨害する紘汰を白眼視するが、追い詰められた鎧武に「今は退け」と囁く |
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45話 | ペコを介し、凰蓮に小型爆弾の製造を依頼。戒斗の信頼に付け込んだ卑劣な作戦への心情を吐露、苦悶するが「戒斗は俺が止める」と覚悟を決める。戒斗の強固たる意志を再度確認し、暗殺を謀る。が、湊に妨害され失敗。自身の責任を果たすため、決死の覚悟でバロンへ立ち向かう。結果として敗北したものの、どこか嬉しそうな表情を最後に浮かべ、気絶した |
外伝 | しばらく意識不明であったが、病院にて目を覚ます※11。バロンとの死闘で負った後遺症は重篤であり、松葉杖生活となる |
46話 | 新生ビートライダーズを穏やかに見守るが、背後の光実の気配に気付く。一緒に踊ろう、ミッチは今もなお仲間である、と必死に訴えかけるが、光実は「そんな資格はない」と踵を返してしまう※9 |
※op映像テロップが『ザック/仮面ライダーナックル』→『ザック』に変更 | |
47話 | 襲来したコウガネに対し生身で挑み、変身できないことに苛立ちを覚える。事件終息後、光実の元へ駆け寄った |
FS | ファイナルステージ |
バロン、マリカと共闘。能力を失った鎧武の傍に屈んで、その異変を心配する。世を去ったバロンに対し「戒斗は戒斗のまま、変わらないでいてくれてよかった」と笑う | |
映画 | MOVIE大戦フルスロットル |
新作スイーツの試食会で登場。城乃内に光実の近況を訊かれ、笑顔で答えていた。メガヘクス襲来を知るも変身能力を失ったザックは指をくわえて見ているしかない状況であり、負傷した光実を心配するのみであった。仮面ライダードライブと共闘しそのまま姿を消そうとした紘汰を「また黙って消える気かよ」と呼び止め、僅かな時間ではあったが再会を喜んだ | |
外伝 | ナックル編(主役) |
バロンの名を守るため、戒斗の遺志を継ぐために、ザックは新たな変身を遂げる。同時に、光実の成長やペコの葛藤も描かれた。そしてこの外伝によって、《駆紋戒斗》とザックが唯一の○○であったことが明らかとなった(詳細→※後の項目に記載) | |
小説 | 小説仮面ライダー鎧武 |
主に光実、ペコと行動。とある不法組織を壊滅させたことから、裏社会の人間からも警戒されている。多勢のギャ×グに「ぶっ×せ!」と襲われてもなお平然としている(どころか挑発する)剛胆さを見せた。光実らと共に『黒の菩提樹(カルト系テロ組織)』の調査に乗り出すが… |
本編以外での活躍
■ | 天下分け目の戦国MOVIE大合戦 |
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ビートライダーズとしてダンスを披露。戒斗が異世界から帰還した際、ペコと共に喜んだ※5 | |
■ | サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!、およびコラボ回 |
サッカーチームバロンのゴールキーパーとして登場。戒斗が負傷した際、初瀬亮二に対し威嚇していた。イメージとしては、TV本編初期のガラの悪さが引き継がれたようなキャラクターになっている。チームナンバー2を狙っていたペコから奇襲にあうが… | |
■ | 舞台仮面ライダー斬月-鎧武外伝- |
彼自身は出演しないが、モチーフとなった人物がいる |
公式サイトでの紹介文(引用)
1-11話 | チームのために 粉骨砕身する行動派 |
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12-23話 | 熱き魂を持つ チームバロンの新リーダー |
24-32話 | 街を守るために 雄々しく戦う熱き男 |
33-43話 | いつしか皆のリーダー格になった 男気に満ちた戦士 |
44-47話 | 皆の信頼を得た 男気に満ちた青年 |
ブログ版※現在閲覧不可 | |
前半 | 実直で献身的な側面が認められ、戒斗の貴重な右腕としての地位を確立している。おそらく戒斗がいなければ問題なくバロンを率いるであろうほどの実力者で、優秀なNo.2である |
後半 | 仮面ライダーナックルに変身する青年。戒斗の脱退を受けて、チーム『バロン』の新たなリーダーに就任。ダンスのスキルも高く、新たなビートライダーズの中心となって活動する |
注釈
※以下における英文字の注釈については、ニッチ的注釈となるため後の項目にて解説。
※1 プロフィールについて※a
【氏名】現場では「ザキヤマ」「サク」などの予想がされていた | |
【服装】当初「ロングコートは戒斗とザックのみ着用」という設定であった | |
【好物】小説にて「並んだケーキの中から、甘さ控えめでありそうなバナナのシフォンケーキを摘まみ上げ、かぶりつく」という表現がある |
※2 ナックルについて※b
【スーツアクター】佐藤太輔(他 龍玄) / 永徳(他 バロン) / 渡辺淳 | |
【変身ポーズ】イメージは「手が映える」「ダンスのように」 | |
使用する量産型戦極ドライバーはベルト部分がシルバー、フェイスプレートは無地である | |
ナックルへの変身者は「ビートライダーズの誰かから」「黒影の上位互換」「黒影トルーパーの中隊長」など複数案が存在したが、バックダンサーとしての存在感があったザックに白羽の矢が立った。チームの橋渡し、精神の成長、憎まれ役からの変身の可能性を期待し、虚淵氏より見出された |
※3 大出世、そしてヒーローへ※c
暗躍し謀略を企てるゲネシスライダーを筆頭に、戦う理由に様々な思惑を持つ他のアーマードライダーと違いシンプルに街の平和や人々を守ると言う理由で戦っているため、他の役者などから「正統派ヒーロー」と評されていた | |
そしてついにライナーノートにて『別のシリーズなら主役を張ってもおかしくない「正統派ヒーロー」的な側面を持った人物』と紹介されるに至る |
※4 他キャラクターとの関係性※d
【戒斗とザック】第45話の決断と覚悟は『戒斗と強い絆で結ばれてきたザックが抱いた、一種の使命感のようなもの』。後に外伝作品での「どうしてあの時、俺を殺さなかった? 殺せたはずだ」というザックの問いに対し、戒斗は「お前ならもっと強くなる。そう思っただけだ」と回答している | |
【光実とザック】第46話やその後、ザックが光実を気にかけていたのは自分も『仲間を、そして共に歩んできた友人をも欺く辛さ』を知っていたが故の行動である。→詳細はこちらを参照 |
※5 音声はミュートされているが、読唇すると「戒斗! お前、心配したぞ!」だと推察される。
※6 キャッチコピーは〈鎧武外伝の戦いに一つの決着。戦い続けるアーマードライダーたちに捧げる魂の叫び〉※e
※7 外伝・ダンスとザック※f
外伝での強化フォームに使用するゲネシスコアは、戒斗のドライバーから転用した遺品である | |
前身チームの衣装はボーダー、曲調はポップチューン | |
恩人であるアザミに対し、ザックが好意を寄せているかは明記されていない。松田氏はあくまで「大切な存在、守りたい存在」「人生を変えてくれた人の1人」として表現したと語り、「あのザックが色恋に達者とも思えない」「はっきり表現しない方が、ご覧になった方の想像も広がりますからね」とコメントしている |
※8 ザックと戦極凌馬とのファーストコンタクトがコレ、そして次に会ったかと思えばコレ である…。
※9 松田氏によれば、『45話の台本を頂いた時にはザックはこの話で死んでしまうと聞いていたんです』とのこと。高杉氏のブログや冒頭のナレーションでも退場が匂わされ、視聴者間の混乱もあった。※j
※10 配った栄養食には、オレンジ、バナナ、ブドウの3種類の味があった。この際、松田氏と佃井氏は「やっぱりバナナだよな」という小芝居をしていた。
※11 (オーディオコメンタリーによると)集中治療室→一般病棟の流れ。
余談
① | 【毛利氏(脚本)とザック】脚本の毛利氏はザックという人物について「黙して語らない」「本当の気持ちは軽々しく口にしない」人間、と語る※g |
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② | トークショーでは「変身ポーズが格好良い」と称賛され、無人島に連れていくなら?という質問には小林氏がザックの名を挙げており(素潜り要員)、また、好きなライダー指名の際には青木氏によりナックルの名が挙げられた※h |
③ | ライナーノートでは、彼(ザック)のような存在が、これからの沢芽市に希望をもたらしていくに違いないと語られており、これからの伸びしろが更に期待される人物であろう。…………まあ、崖から落ち海を漂流し拳銃で撃たれても大丈夫などこかの誰かさんが、そのハイスペックにチート級金棒を携えている時点で、沢芽は安泰といって良いだろうが…… |
中の人について
・キャスティングは望月卓氏
・特技はダンス、サッカー。
なお、佐野氏(葛葉紘汰役)、久保田氏(呉島貴虎役)、白又氏(初瀬亮二役)の特技もサッカーである…。
・ザックについての評価※i
→ボコられ担当として、「そろそろ血反吐を」。
Q.好きなライダーは?→ A.鎧武のカチドキアームズ | |
Q.ベストオブ・ダメ男/いい男は?→ A.どちらも駆紋戒斗 | |
Q.お笑いコンビを組むなら?→ A.呉島貴虎 | |
Q.結婚するなら?→ A.呉島貴虎※格好良い / 凰蓮※料理の腕 | |
Q.番組プロデューサーになったら?→ A鎧武のプロローグ的な、日常系作品を撮りたい。ザックの命名の理由も知りたい |
・松田氏は、ザックが木の実組ゆえに初瀬るのではないかと、松田凌氏と共に心配していた。
・また、上記同記事にて「くるみ」についてのエピソードも書かれている。中学生時代のダンスの亡き恩師が「くるみ」と言う名前であり、奇しくもかつての先生の名を持つ「くるみ」のライダーとなることにとても感動したとのこと。
・各イベントやBDの特典では「名前ややこしい芸人」としてのネタが頻出している。
※佐野 岳氏(葛葉紘汰役)、松田 凌氏(城乃内秀保役)、松田 岳氏(ザック役)
・X(旧Twitter)では、「戒斗は変身しなくともトランプで充分戦えるのでは」「ばらまかれたトランプは誰が片付けているのか」「(紘汰と戒斗がユグドラシルに囚われた際に)凌馬がテレビのようにならなくて(トランプが突き刺さらなくて)良かった」といった、トランプに関する呟きやアフレコ裏話などを複数残している。
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◆『仮面ライダー鎧武』という作品について※以下抜粋
「ハードな内容の作品でしたが、その中に前向きなメッセージが込められていたことを今になってすごく感じています」※(『「仮面ライダー鎧武/ガイム」フォトアルバム 武装果実録』p.51)
「自分の身近にいる人や、心の支えになる人、自分が目標とする人が急にいなくなったら、誰だってザックみたいに自分の進むべき方向を見失ってしまうよね。(略)俺はそういう人たちにも、この作品を見てほしい。(略)戒斗を失ったザックの選んだ道を感じてもらいたい。そして大切な人を失った人たちの指針というか、動かすパワーになればいいな」※(『HERO VISION VOL.58』p.41)
◆小説について※以下抜粋
また、他記事においても、小説の映像化に意欲をみせている。
参考資料など
■各項目の出典、引用語句の出所など
【単行本、ムック類】
『仮面ライダー鎧武ザ・ガイド』, 『仮面ライダー鎧武 超全集』, 『仮面ライダー鎧武/ガイム 完全読本』,『小説 仮面ライダー鎧武』,『仮面ライダー鎧武キャラクターブック (VOL.ZERO~TWO)』 , 『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン 公式ヴィジュアルブック』, 『平成仮面ライダー vol.0』, 『平成仮面ライダー vol.15』,『ACT-Heroes』,『平成仮面ライダー英雄伝Ⅱ』,『仮面ライダー大全 平成編 下』,『超解析 平成ライダー新世紀!』,『平成ライダー20作記念!「仮面ライダー」2000-2018全史』,『平成仮面ライダーぴあ』,『全アーマードライダー激バトルブック』,『仮面ライダージオウ 全バトルクロニクル』
【雑誌類】
『宇宙船』, 『東映ヒーローMAX』,『THE 仮面ライダーEX』, 『ハイパーホビー』, 『キャラクターランド』,『仮面ライダー鎧武 スターターブック』,『TVガイド』, 『LOVE! HERO』, 『GOOD COME』, 『W!』 , 『仮面ライダーOfficial Perfect File』
■インタビュー、役者のコメントなどの参考
『語れ! 平成仮面ライダー』, 『証言!仮面ライダー』, 『武装果実録』,『HERO VISION』, 『S.H.T』,『NEO HEROES』
【その他】
本編,外伝,各種イベント・ショー, オーディオコメンタリー,ガンバライジング,メイキングコメント,ライナーノート,ブックレット,座談会(DVD/BD特典),各種パンフレット,報知新聞,仮面ライダーサウンドウェブ, 仮面ライダー図鑑,東映およびテレビ朝日の公式HP・ブログ 等。
補足や詳細(その他裏話)
- ※a 渾名『ザック』は第1話、シドの台詞が初出。他のビートライダーズの渾名は、チャッキー、リカ、ラット、ペコ、というように、実在する人形(ぬいぐるみ)がモチーフ。
- なお、仲間に対しては「くれぐれも無茶はしないでほしい」「無茶だけは絶対にするなよ」と釘を刺しているザックだが、当の本人は「無茶はしないで」と泣かれてもなお限界突破してしまうきらいがある。
- また、カフは撮影の途中で破損、26話辺りから着用しなくなっている。なお外伝の撮影にあたって再度作り直したとのこと。ちなみに携帯電話およびタブレット端末のカバーも、赤黒の配色である。
- 平行世界におけるザックはアイスティー(?)・フルーツパフェを頼んでいるため、似て非なる部分がある。
- 「精悍な顔つきの青年」→『小説 仮面ライダー鎧武』に記載有。
- 「考え方が柔軟な熱血漢で」→『仮面ライダー 平成 vol.0』に記載有。
- 「実直で献身的な性格」→『仮面ライダー鎧武キャラクターブック』に記載有。
- 「誰よりも情に厚い男」→『宇宙船』に記載有。
- 【年齢】小説にて運転免許(車)を所持している。
- 【居住】『仮面ライダー鎧武キャラクターブック』に記載有。
- ※b 変身ポーズは松田氏の原案+監督+ダンス振付師との相談で決定した。初動の下唇を拭うようなポーズも、チームバロンのダンスが流用されている。また、ガワの特徴的なタレ目は、70年代石ノ森ヒーローの意匠を継ぐ意図でデザインされた。
- 「近接格闘戦を得意とする」→『東映ヒーローMAX』に記載有。
- 「冷静沈着で頼れる」→『仮面ライダーOfficial Perfect File』に記載有。
- (戒斗がユグドラシルから拝借した)量産型戦極ドライバー+クルミロックシード(C+ランク)という、ナックルは決して恵まれた装備とはいえない(…というよりも、主要ライダーとしてはほぼ最低スペックといえる)。しかし、その不屈の精神とポテンシャル、過去の経験や恵まれた体格によってその性能差を埋めていると推測される。
- 第18話でナックルが撃破したセイリュウインベスは、初め鎧武オレンジアームズとバロンバナナアームズでは歯が立たなかった強敵。また、複数の初級インベスをパンチ数発で撃破する描写からして、低くない戦闘実力がうかがえる。さらに、スイカアームズを使いこなす戦闘センスも持ち合わせている。なお木の実組、黒影とグリドンは上級インベスどころか初級インベスすら撃破したことが無い(グリドンは後に心身共に成長し、ライオンインベスを撃破)
- 実際、生身での戦闘力もそれなりにあるらしく湊に対し奮戦、ブラーボとの戦闘もそこそこ食い下がった末、ロックシードも奪われずに済んだ。そしてまた、その特徴的な武器からパンチ一辺倒のライダーと思われがちなナックルだが、実はキック技もかなりの見所があるという設定。革靴を履きながらも凰蓮と互角の瞬足、伊達ではないようだ。
- ちなみに、クルミの花言葉は〈知性〉〈戦略〉〈謀略〉。
- ※c ザックやシドといった氏名がカタカナ表記のライダーは、当初モブ予定だったキャラクターである。ザックに至っては、番組開始から3カ月でフェードアウトする可能性もあった。
- 小林氏も初期の頃に「ザックは途中で離脱する」と聞いていたという。
- 放送当時の公式ブログでは、「おそらく戒斗がいなければ問題なくバロンを率いるであろうほどの実力者」と紹介されていた。この時点ではザックの変身(リーダーへの昇格)は決定していなかったと思われるが、実際に言葉通りのストーリー展開となった。
- 具体的には「やっぱヒーローなんだよな」「実は一番まともなヒーローなんじゃないか」「いちばんヒーローらしいヒーローだった」「正統派のヒーローらしい性格」「ある意味紘汰よりも熱血漢」「生きざまを応援したくなる、まさにヒーロー」「しっかり街を守ってるのってこうたとザックしかいないからね」などと評されていた。
- またしばしその「好青年への豹変っぷり」がネタにされるものの、演者である松田氏によれば、舞に啖呵を切る(第1話冒頭)シーンを全力で「悪いヤツ」として演じたところ、ストップがかり、監督からは「本当はいいヤツなんだよ」という演技指導を受けたようである。確かに後付設定やこじつけなども(なお、リアルタイム型の特撮作品ではさして珍しくない)散見されるが、第2話ではチームメイトをインベスから庇う等の描写もあり少なくとも根は腐っていない人間として認識されていたようである。なお放送時点で最高視聴率を記録したキカイダーコラボ編にて、変身したのは鎧武、ナックル、マリカのみ(しかもマリカはデータ収集時の一瞬)。そもそも共闘関係に無いゲネシスライダー達・修行で多忙なグリドン&ブラーボはまだしも、2号、 3号、 4号が当て馬になれない複雑な状況・悲しい関係であった。…そんなこともあって、ナックルが繰り上げ的においしい役どころとなったのだろう。なお松田氏は「チーム鎧武、バロン、シャルモンの間で自由に動かせる、使い勝手の良いバランサーだった」と振り返っている。
- ※d この一件は、凰蓮から「アナタは正義の味方よ」と励まされ、城乃内からは「相当策士だね」と感心されている。松田氏はこの裏切りについて「ザックとしてはきちんと戒斗に向き合っているし、そこには一切の揺らぎはありません」と関係性の紆余曲折を否定している。
- 小林氏も「(45話の脚本を読んで)俺が倒すんかい‼」と大ショックを受けたと語っており、46話でザックが生き長らえたことについては「ロード・バロンになればナックルを瞬殺できただろうに(あえてしなかった)」と振り返る。そのコメントを受けた松田氏は「ザックの"守りたい人"の中には当然ながら戒斗がいたわけで(略)切ないけど、驚きはなかった。(略)あれが、戒斗がザックにくれた"答え"だと思った」と語っている。
- 戒斗の強者哲学について、ザックは「弱い奴らの為に、世界を創り変える為に強さを求めた」と解釈しているが、「結局俺は…お前の事、よく分からないんだ。一番近くにいて、一番分かってるつもりだったんだけどな」とも語っており、確信には至っていない様子。戒斗はこの言葉に対し「当たり前だ。お前に分かってたまるか」と返答。しかしながら、第45話にて紘汰と交わした舌戦の内容、キャラクターソング(『Unperfected world』)の歌詞等から、その理解はほぼ正しいと言えるだろう。
- シャプールはチームバロンの絆を「信じられる仲間」と評した。
- ザックと戒斗の象徴的台詞について
- 「お前も力を手に入れた。ならば未来は、己の手で勝ち取ってみせろ(第26話)」→「前にも言ったはずだ。未来は己の手で勝ち取ってみろ、と。お前の求める未来は何だ?(第44話)」
- 「お前はもっと強くなる(第18話)」→「強くなったな、ザック(第45話)」→「お前なら、もっと強くなる(外伝)」
- なおステゴロは戒斗の方が強い、という描写があるがその際のザックに戦意があったか(つまり本気だったか)は微妙なところである。
- 【城乃内とザック】松田岳氏、松田凌氏は「(ザックや城之内のような)強くないライダーが戦う姿に共感してもらいたい」と語っている。
- ※e アーティスト名としては戒斗ではなくザックが先頭となった。
- ※f ザックの初変身回(第18話)のサブタイトルは『さらばビートライダーズ』。この際、戒斗は共に踊ることを拒否している。しかし外伝ナックル編『さらば、友よ』では、「踊ろうぜ」と笑うザックに「……いいだろう」と返答した。
- マロンELSは、何の因果か、ピーチのリペイントである。
- ガンバライジングでも、ダンスを意識した台詞が採用されている。第5話ではペコと共に、ダンス練習に励むカットもあった。
- 2011年頃、戒斗が(文字通り力ずくで)前身チームを強奪し、ジャズダンスを主流とするメンズチームへと再編成。アザミは追放されることとなってしまった。※その強引さに当初、特にペコは反感を覚えていた。
- チームバロンの名には「貴族のように誇り高く生きる」「最下層から天下を獲る」という意味が込められている。松田氏によれば「戒斗と出会い、ザックの人生は彼ありきのものになりました。彼が"バロン"というチーム名に込めた「最下層から誇り高く上がる者たち」。戒斗のその信念こそが(戒斗に)命を懸けて付いていくと決めた源です」とのこと。
- コレオグラファーによれば「凛としたクールなジャズダンス」「力強さやプライドが感じられる振付」「リーダーを目立たせて、仲間は慕っているという構図」「ジャケット(コート)捌き」を強く意識したという。「みんなで楽しもう!」というチーム鎧武に対し「俺を見ろ!」というスタイルである。
- ザ・ガイドの外伝や英雄伝に則れば、沢芽の青年らはいわゆる暴走族やギ×ングのごとく荒れており、時には死人さえ出る喧嘩も日常茶飯事であった。しかしユグドラシルによる統制・整備が進むにつれ、喧嘩は平和なダンスへと変化。その急速な変化に馴染めず〈踊れない者〉は、段々と淘汰されていった(戒斗はこの変化を《矯正》と表現している)。ザックもまた、その独特な閉塞感に日々鬱屈し、破滅しかけていた青年のうちのひとりであった――のならば、アザミの行動は救いの手であったに違いない。
- ※g 毛利氏は キカイダーコラボ回、ウィザード共演映画、戦隊コラボ回、Jリーグコラボ回…と、主にコラボストーリーを執筆。本編では虚淵氏と共に第11・19・18話(ナックル初変身回)を担当している。彼はのちに『鎧武外伝』にてバロン編・ナックル編を描くことになる。
- 外伝バロン編公開にあたり、毛利氏は「担当した第18話がまさにチームバロン回」「欲を言えば、思い入れのあるチームバロンを(尺の都合で削ってしまったため)もっと掘り下げたかった」と語っていた。そして念願叶ったナックル編においては「その(第18話)後も一人ぐらいはダンスを続けていたヤツがアーマードライダーの中にいてもいいんじゃないか」「(外伝の)企画が決定した時点ですでに、選べるならザックを書きたいと思っていた」とコメントしている。
- ※h 佃井氏は鎧武再試聴の際、18話で泣いてしまったとのこと。
- ※i 「(湊と一緒で)戒斗バカ」「戦うべき時に戦える、不屈の青年」「普段は冷静かつ優しさに満ちた好青年でいつつ、静かに心の中で燃えている。一度燃えたら抑えが効かない」「戒斗の忠実な番犬。チームバロンはペコを筆頭に犬っぽい」、など。
Vシネマ『鎧武外伝』
『仮面ライダーW_RETURNS』が作られて以来休止していたVシネマが『仮面ライダー鎧武』にて復活を遂げた。※なおこの外伝シリーズは、歴代ライダー作品でも類を見ない話数量、そして史上初となる舞台作品までもが製作されている。※詳細はこちらを参照。
そして2015年、Vシネマ第2弾にて彼の変身するナックルがついに主役に。第1弾にて主役を務めた斬月、バロンに続いての大抜擢である。またこの作品はオリコン総合で1位を獲得、『帰ってきた侍戦隊シンケンジャー』以降 5年ぶり史上2度目の快挙となった。
【ナックル編】概略
復興が進む沢芽市には、平穏な日々が戻りつつあった。
対バロン戦(第45話)にて、ザックが負った怪我もゆっくりと回復。約1年後には、松葉杖を手放しての生活が可能となっていた。
しかし目標を失った、ザックとペコの表情は晴れない。悩んだ末、ザックはペコにチームを任せ、単身での渡米を決意。新たな目標として、本格的にダンサーを目指し始めた……が、完治したはずの脚がなぜか動かない。努力も虚しく、オーディションに落ち続ける日々を送ることとなった。
渡米から更に約1年後、城乃内らから『ネオ・バロン』なる不法組織の存在を知らされ、ザックは急遽帰国。ネオ・バロンに捕らわれたペコを救出すべく、課せられた地下格闘に挑んだ。戦況は絶望的と思われたが、ザックは咄嗟の機転で辛勝。その強さを認めた組織のボス・シュラはその野望を打ち明け「お前も俺たちの仲間になれ。戒斗の理想を共に歩まないか」と勧誘する。しかしザックは「俺がそんな誘いに乗ると思ったか?」と一蹴。口封じの為に殺されかける――が、(おそらく城乃内から報告を受けた)凰蓮の助太刀により逃げ延びる。
その道中、ザックは光実と再会。光実は「ネオ・バロンが『黒の菩提樹』と繋がっている」「彼らは戦極ドライバーの海賊品を製造している」と説明。ザックはその事実を知ると「ヤツらを放っておけない」と、再びネオ・バロンへ舞い戻ろうとする。しかし彼は既に酷く消耗しており、足元も覚束ない状態であった。城乃内は「その身体じゃ無理だよ!」と引き止めたが、光実は新しいドライバーと2つのロックシードをザックに渡す。そしてザックはとある頼み事をペコに託し、シュラとの決闘に挑むのだった―――。
「貴様がバロンだと…?笑わせるな!!」
「ならば、どちらが駆紋戒斗の遺志を継ぐに相応しいか…決めようじゃないか」
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ザック:pixivではこちらのタグが付けられたイラストが多い。