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銀の匙の編集履歴

2013-08-03 04:21:06 バージョン

銀の匙

ぎんのさじ

正式タイトルは「銀の匙 SilverSpoon」。週刊少年サンデー2011年春から連載されている、荒川弘の漫画。

農業高校を舞台に、一般家庭出身の八軒勇吾が農業に悪戦苦闘しつつ成長していく学園青春バラエティ。基本はほのぼの、時々カオス、そして時に重い現実と向き合うなど、荒川ワールド全開。なお作者は農業高校出身であり、その旨は同作者の『百姓貴族』を参照。(うっし、宣伝バッチリ)


概要


生きるということ――

生かされているということ――

汗と涙と土にまみれた物語


週刊少年サンデーで2011年の春から連載されている、『鋼の錬金術師』で一躍著名となった荒川弘の漫画。


一般家庭出身の八軒勇吾(はちけんゆうご)が、世間の常識から外れた農業高校の荒波にもまれながら成長していく青春学園バラエティ漫画。

作者自身が農家で酪農家であり、なおかつ農業高校出身であるため、漫画としてのやや大げさな表現はあるにしろ、漫画に登場する事実のほぼ8割以上が本当という、どこまでも常識はずれなフツーとは無縁な学園生活が展開される。

そのため、基本はややカオス。ふざけているわけではなく、ほぼ事実だからしょうがない。いや、まじで。

笑いあり、涙あり、そして時として農業が抱える厳しい現実ありと、単なる青春漫画では終わらないユーモアと重みに溢れた内容となっている。


なお、タイトルの【銀の匙】は八軒が通う高校の食堂のシンボルマークとして登場する。

一般的には『幸福を招く』や『裕福な家に生まれてくる』という意味を表す。

同名タイトルの小説があるが、今のところ関連はない。


もっとも、すでに述べたように、作者の荒川は他誌に『百姓貴族』を本作と並行する形で発表している上、連載開始早々2人目の子供を出産した事もあり、本作の発表に関してはやや休みがちである。


コミック

現在8巻(2013年7月11日現在)


アニメ化

2013年1月にフジテレビノイタミナ枠でのアニメ化が決定、同年7月から放送されてはいるが、実は放送開始1週間前に、2014年1月から第2部の放送が開始される予定である事が明らかになっている。決定早すぎだぞ、これ。

そういえば、ノイタミナ枠で農業というとこの漫画もそうだった。

つくづく農業やご飯と縁の深い枠である。


今回のアニメ化に当たって制作陣はエンディングなどで、モデルとなった場所への探訪、いわゆる「聖地巡礼」を控えるよう注意を呼びかけている。

作品の題材が酪農や農業であるため、部外者の行動で人間と動物の両方にとって衛生上の問題が起こる危険性があるためである。

それでも行きたいのなら正式な見学届けを出すか、入学のつもりで行くしかない!



本作のポイント

  1. 動物がかわいい
  2. ご飯がおいしそう
  3. 農家の常識、世間の非常識

物語

一般家庭出身の八軒勇吾は、通称エゾノーこと大蝦夷農業高校の入学式の直後、仔牛を追いかけて農業高校のだだっ広い敷地内で迷子になってしまう。同じ入学生の御影アキによってどうにか戻ることができ、なんとか無事に教室での自己紹介に移った。多くの者が嬉々として夢を語るなか、八軒の様子は暗い・・・。勉強でトップを狙う八軒だったが、そんな八軒に農業高校の様々な洗礼が襲いかかる!!


登場人物

※CVはアニメ版のもの。


主要人物

八軒勇吾(はちけんゆうご)

銀の匙

CV:木村良平

新札幌中学出身の一年生。本作の主人公

眼鏡をかけて学生服の下にパーカーを着用している少年である。クラスの実習班はA班。

新札幌中出身で、実家は札幌市西区にあるサラリーマン家庭である。推薦入学での進学者が多い大蝦夷農業高等学校エゾノー)では珍しい一般入学試験を受けて入学した生徒である。

有名な中高一貫の進学校に通っていたが、学力競争に敗れてからノイローゼ気味にになり、担任から大らかな校風のエゾノーを薦められて受験した。そのため、特に農業関係の職に就きたいといった夢があるわけではなく、明確な夢を持つ周囲の生徒達に対して引け目を感じている。

最初は勉強でトップを張ることを目標としていたが、農業の荒波にのまれていくうち、徐々に「本当にやりたいこと」を意識していくようになる。


御影アキ(みかげあき)

御影アキ

CV:三宅麻理恵

清水第一中出身の女子。所属クラスは1-D。

通称は『御影』、もしくは『アキ』。

馬術部に所属する実家が酪農家の少女で、家では馬とを飼っている。

将来は実家の後を継ぐ予定。だが、本当は馬に関わる仕事がしたいらしく、実家の存続と夢のあいだで思い悩んでいる節がある。

性格は明るく快活、そして少々天然ボケ

入学初日に高校の敷地内で迷子になった八軒を探し、馬に乗って登場した。当人はショートカットのかわいい女の子なのだが、かなり厳つい黒毛の馬で登場したため、その姿を八軒は世紀末覇者と形容し、挙句死んだふりをした。

駒場一郎とは家が近所で中学が同じ。それなりに仲もいいが、当人らはあくまで近所づきあいの延長線としか認識していない。そしてその弊害で女性ながらに凄まじい朴念仁でもある。


駒場一郎(こまばいちろう)

飲むか?

CV:櫻井トオル

清水第一中出身の男子。所属クラスは1-D。所属班はA。

野球部に所属する硬派で熱い男。

家は酪農家で父親を早くに亡くしたため、母を手伝って後を継ぐ気でいる。しかしプロ野球選手の夢も捨てがたいらしく、結果「プロ野球で稼いだ金で実家を立て直す」のが大きな目標となっている。ポジションはピッチャー。昨今は新戦力として頭角を現してきている。

やるならとことんやる一本気な性格らしく、野球部でも甲子園出場を公言している。

勉強について「授業は仮眠時間」と宣言しているが、作物はパーフェクト。国語や数学といった一般教科は低いが、農家の子だけあって農業関係の点数は高い。

ものの言い方がストレートなため、それが原因で他人と不和を起こすこともしばしば。

八軒とはアキを通じての交流が多く、ときに八軒に辛辣ながら忠告を送ることがある。


相川進之助(あいかわしんのすけ)

動物のお医者さん

CV:島﨑信長

幕別東中出身の男子。所属クラスは1-D。所属班はA。

茶髪で笑った様な糸目の、朗らかな雰囲気の男子。

獣医を目指しており、そこらの学校よりも相当充実した施設を持つ大蝦夷農業高校に魅力を感じて入学してきたという。

他の畜産農家出身の生徒らよりは八軒のような一般人に近い感性を持っており、その点から気が合うことになる。

意欲や夢への決意は強いが、優しい性格な上に幼い頃のトラウマから血が苦手という致命的欠点を持つ。そのため、授業等で血に関連するイベントが発生すると卒倒する。

エゾノーでの授業を通して獣医が担う様々な役目や、動物の命に携わる職務であることを学び、いま一歩未熟な覚悟を積み上げつつある。

授業外でも家畜に触れておきたいと、色々キャラが濃いホルスタイン部に所属する。


常盤恵次(ときわけいじ)

CV:庄司将之

中札内南中出身の男子。所属クラスは1-D。所属班はA。

かなり小柄で、髪がやや長く後ろでまとめている。(現在は諸事情で丸坊主)

実家が農園と養鶏場を経営しており、将来はそれを継ぐ予定。

自他共に認める不勉強で、特に数学が苦手。後書き漫画で『ニワトリ頭』とネタにされるほどのバカ。ただし、畜産作物についてはパーフェクトな、いわゆる典型的な『農業バカ』である。

成績の悪さを自覚しているため、自ら八軒に勉強を教えてもらうよう頼み、彼と友情を結ぶことになる。しかし努力の実りは小さい。

なお、最近頭以外にもいろいろと残念なことが発覚してきており、ネタキャラ化が進んでいる。よくトラブルを巻き起こすが、憎めないキャラ。

トランスフォーム・多摩子に一目惚れしたことがあり、おそらく直球でタイプだったと思われる。


稲田多摩子(いなだたまこ)

ミッドナイト・コンバイン

(←通常時/トランスフォーム多摩子→)

CV:高垣彩陽

帯広川西中央中出身の女子。所属クラスは1-D。所属班はA。

ぱっと見、外見がのようなシルエットをしていることから、名前をもじり「タマゴ」と呼ばれたりもするちょっとふくよか女の子

太ってはいるものの、顔の作り自体は非常に美形で、「トリミングすれば美人」と言われていたが、一度夏痩せした時は本当に美人になり、周囲を驚かせた(ただし、すぐ元の姿に戻った)。顔立ちは母親譲り、体形は父親譲りである模様。口調もエレガントであるが毒を吐く事も。

実家は「ギガファーム」という大規模な牧場で、その先進的かつ効率的な経営を目の当たりにして育ったせいか、お金に関しては非常に抜け目がない。卒業後は父親から経営権を奪い取り、実家を世界と渡り合えるようにしようと考えている野心家。

兄の真一郎が同じ学校の食品科学科3年生に在籍しているが、無添加食品の理想を追いかけている兄とは度々衝突している。


吉野まゆみ

吉野派

CV:井澤詩織

下浦幌中出身の女子。所属クラスは1-D。

ツインテールそばかすが目印。

実家は酪農家であり、そこで生産された牛乳を使ったチーズを作り、チーズ工房を立ち上げることを夢見ている。そのためチーズに関する勉強も熱心で造詣も深い。一学期の中間考査では食品製造で満点を取っていた。

明るくはっきりとした性格をしている一方で、八軒のピザ会の準備中に中島先生の隠しチーズ貯蔵庫を暴いた際には強請りまがいな方法でゴーダチーズをゲットしており、それ以来割と頻繁に中島先生からチーズを拝借しているなど、けっこうしたたかなちゃっかり者でもあるようだ。

豚丼の件で、常盤の勘違いから八軒の恋人にされかけたことがある。ちなみに「性格が面倒くさい」という理由で、八軒への好意はバッサリと否定している。


その他生徒

西川一

西川君

八軒のルームメイトで農業科学科に所属。

切れ長の目つきに前髪だけが零れた坊主頭が特徴。

皮肉屋っぽい口調と態度の持ち主だが、野菜と農耕用機械について造詣が深く、採れ立て野菜の美味しさや農業用重機の魅力を八軒らに教えてくれる。

どうやらアニメオタクらしく、「マク●ス一機分」という例えや、夏休み中に東京(おそらく某所)で薄い本やら抱き枕等のグッズを買いこんでくるなど、結構ディープ。寮の共同のパソコンでギャルゲーが出来るあたり、かなりの筋金が入っていると思われる。

学園祭では馬術部の馬見事な痛橇に塗装していた。


別府太郎

西川と同じく、八軒のルームメイト。食品科所属。

丸々と太った体系に団子っ鼻、坊主頭の大柄な体格の持ち主で、おおらかな性格だが食うことに関しては人一倍執着が強い。

一方、その体型のためか、走ることは嫌いと言い切る。

普段は穏やかな糸目だが、時々濃い顔になって「知っているのか、別府?!」ネタをかます。


稲田真一郎

※イラスト左側

CV:小野友樹

食品科の3年生で稲田多摩子の兄。

劇中では単純に「稲田先輩」と呼ばれることが多い。

目元の涼しいイケメンで、実習の帰りだった八軒にスモークチキンを御馳走している。

以来、八軒にとっては頼れる先輩であり、彼にとっても八軒は優秀な舌と農家出身の自分にはない感性を持つ楽しい後輩であるため、年上として彼の成長を温かく見守っている。

ピザ会用の小麦粉の提供や、豚丼の肉をベーコンにする際の手伝いなど、八軒とは節目節目でよく交流を持っている。

また八軒の優秀な味覚を最初に見抜いた人物。

無添加食品の製造・研究に浪漫を追いかけているが、経営と利益にシビアな妹からは批評されることも多い。


大川進英

CV:水島大宙

農業土木工学科3年生。

2学期まで馬術部部長を務めた男子生徒で、引退後もちょくちょく顔を出す。

3年組でまだ進路が決まっていない一人で、周りが少しドン引きをした。

ピザの石釜を修理する等、手先が器用。




教師陣

中島先生

CV:増谷康紀

フルネームは中島美雪(なかじま よしゆき)。

馬術部の顧問。

見た目が仏さんまんまという非常にインパクトの強い人。

物腰の柔らかい紳士だが、こと馬に関しては非常に真摯な考えを持つ。また競馬も趣味で、たまの休日に教師から勝負師ジョブチェンジする。勝負をするときは単勝狙い。

畜産実習棟の管理責任者であり、それをいいことにチーズ工房の地下に貯蔵庫を勝手に作って本格的なチーズ作りを楽しんでいる。そしてそれを吉野に発見されて以来、彼女に弱みを握られよくチーズを持っていかれている。


校長先生

それは良い!

CV:三ツ矢雄二

エゾコーの校長先生。波平ヘアーの超小柄なおじさんで、あまりの小ささに入学式では壇上から顔が見えていなかった。あまりの小ささに、作中・作者共々にコロポックル扱いされるほど。

馬術部に自分の馬がいるらしい。

将来に夢も希望も持てない八軒に「それは良い」と、謎の進言を残している。


富士先生

畜産の実習担当を務める女性教師。

キャップサングラス、タンクトップにアーミー柄のスボンと、どことなく『軍曹』といった雰囲気の女性。

質実剛健な気質らしく、美人ながらその威圧感は強く、また動物を通じて訓戒を述べることもある。

あとやたらと射的が上手い。これまたアーミー?


ニワトリ先生

タマゴとニワトリ

※イラスト右側

CV:西村朋紘

養鶏舎の管理を任されている男性教員。本名不詳。

富士先生に負けず劣らず『軍曹』っぽい人で、「人間は家畜の奴隷!」と断言する現実的で厳しい面もあるが、緊急時に労惜しまなかった生徒に臨時で夕食をふるまうなど懐は深い。八軒の『ニワトリの産卵』コンプレックスを解消した人物でもある。


轟先生

CV:内海賢二

体育教師。そのパワフルさは挽けい種相手に競り勝てるほど。

と言うか、見た目と言い、このたび公開された担当声優と言い…どう見てもあの作品あの人そのまんま。

そして、中の人にとって今作は遺作となった……


その他

八軒慎吾

八軒兄

CV:小西克幸

八軒勇吾の兄にして、学業コンプレックスの一因。

飄々とした風体に寄らず相当頭がよく、東京に出て東京大学「難しくない」の一言で済ませて合格してくるという容量の良さを持つ。その感性自体がやや天然ボケのため、常人の感覚とズレがある。

弟と同様に鋭い味覚センスを持つ一方、壊滅的に料理ができない

そのくせバイトに行ったラーメン屋の味に惚れてその店に大学を辞めて弟子入りし、現在はラーメンの師匠に「新しい食材を探して来い」と修行にかこつけて店を追い出され、八軒のいるエゾノー近辺をふらふらとしている。

夏祭りの時はその壊滅的な料理の腕で空腹のエゾノー生徒達を撃沈させた。

兄弟仲自体はさほど悪くなく、むしろ慎吾は弟の様子を見守る等面倒見が良い。

そして、父親とは兄弟共々相当折り合いが悪いらしく、大学を辞めたのもこの辺りが絡んでいるらしい。


副ぶちょー

副ぶちょー

二学期の学校のゴミ拾い実習の際、八軒が拾った子犬。

茶色のふさふさとした毛を持ち、とても可愛い。

飼い主問題が浮上するも、あっさり馬術部で面倒をみることが許可されてエゾノーで暮らすこととなった。首輪には常盤お手製の募金箱を装着している。

元々名前はなかったが、「副部長(=八軒)の犬」が簡略化してそのまま呼ばれている。

小さいながら賢く大人しい性格で、はじめは八軒に舐めてかかっていたものの、犬のしつけ方を修得した八軒の前にあっさり服従。以後、小屋が馬術部にあるので馬術部の良い広報係となっている。

何気に常盤にも懐いており、八軒が学園祭で忙しい合間に常盤によって芸を仕込まれていた。


用語

大蝦夷農業高校

物語の舞台となる高校。通称『エゾノー』。

総合敷地面積が日本一というとてつもない規模の学校で、その外周だけでも20kmとハーフマラソン並みの距離を誇る。

専攻は農業科学科、酪農科学科、食品科学科、農林土木工学科、森林科学科の五科。

全寮制で、部活動は必須。なお文化部ない

農業体験に必要なすべてが揃っており、伊達や酔狂で総合面積がデカいわけではない。また地味な雰囲気に反して大学並みの科学施設を保有しており、農地やこれら施設を希望者に貸すこともある割と自由な一面もある。


馬術部

八軒と御影が所属する部活。※元々御影が八軒を勧誘した。

部長は大川だったが、2学期からは依田(依田 勉)が後を継いだ。

部員は毎日馬の世話をしなくてはならず、毎朝4時起きでゴールデンウィーク等で学校が休みの日は部員交替で世話をしないといけないなどなかなかハードな部活である。


ホルスタイン部

ホルスタイン部!

相川の所属する部活。ホルスタインを愛し、最上級のホルスタインを育てることを至上命題とするエゾコーきってのキワモノ部活。

中身は実践的で有意義らしいが、いかんせん所属する先輩たちが人間の女性に興味を失くした生粋のホルスタインマニアなため、キワモノ臭が半端ないことになっている…。

しかしながら、その情熱ゆえにホルスタインの交配や受精卵の核移植など、非常に高度で専門的な知識を有しているなど、かなりのインテリ集団でもある。


関連イラスト

本当に美味いもの食べた時って笑いしか出ないんだな

ぎんさじ銀の匙(らくがき)


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