概要
また、武芸のためや、近年にはスポーツ・娯楽などのレクリエーション用途にも用いられる道具である。
弓と矢という表現もしうるが、その場合特定の作品の特定の物品を指す可能性がある。
構造
柔軟性と復元性に優れた素材を本体とし、そこに「弦」と呼ばれる耐久性に優れた紐を強く張って、その中央に射出物する「矢」の尻(弓道では『筈(はず)』、アーチェリーでは『ノック』)をひっかけ、それを一杯まで引いて矢を飛ばす。
間合いとしては明確に離れた距離を有効範囲とし、目標がこちらに接近する前に攻撃することを目的とする。
当然だが、至近距離での戦いは苦手で、付け加えるならクロスボウや銃のような咄嗟の反撃も不得手である(しかし創作作品に限っては後述のブルーチェリーのように弓の弦ではない部分を打撃武器として振るったり刃を取り付けて刀剣のように扱う事で接近戦に用いる場合もある)。
そのほか、銃ならばある程度無視できる「風」からの影響にも弱く、ある程度しか離れていなくても風向きと風速次第で容易に弾道が逸れてしまう。
銃が登場してからは徐々に勢力を弱め、戦場からは姿を見せなくなった。
しかしながら、銃が速攻に優れる一方で、弾丸を発射するための火薬の消費や、本体のメンテナンスに手間がかかるという欠点を抱えているため、手入れやコストパフォーマンスの点では弓矢に分がある。
素材さえあればその場で作成できるという、即興性の高さも構造がシンプルな弓矢ならではの特性といえる。
攻撃性の面でも決して銃には劣っておらず、強弓クラスなら薄い鉄板くらいは容易に貫通せしめる。弓道の事故で、毎年少なくない人数の負傷者が出るのはこのため。弓道用の鏃のない矢での一射でも、人一人くらいは容易に殺傷し得る威力を秘めている。
なにより飛翔体が数十cm大の棒であるため、銃弾以上に肉体の構造を破壊しやすい特性があり、筋繊維や腱の切断など、快復に時間を要するようなダメージを与えることが出来る。
歴史
石器時代から既に登場し、槍や投石に代わって銃が登場するまでの長きに亘り飛び道具の代表格となった。
主に狩猟のための道具として発達した一方、やはり戦争のための武器としても重用され、遠距離から遠くにいる目標を倒せるその威力は、戦場において大きな影響を及ぼした。
戦争での使用が常態化するととに、弓も矢も次第に発達し、その過程でクロスボウや長弓も登場することになる。
この流れで武芸にも発達した。
その後、銃の登場とともに次第に戦場から消えていき、狩猟や武芸として足跡を残している。
現在では「アーチェリー」という名称で世界的なスポーツとなっており、オリンピックの正式種目としても認定されている。
当該項目に詳細を譲るが、日本では弓道として独自の発展を遂げ、現在でも武道として愛されている。
火縄銃が普及するまで狩りにもよく使われていたが、現代の日本では、狩りに使うことは認められていない。「殺傷力が獲物を即死させるのに不足して、手負いの獣を生み出す恐れがある」ということらしい（小口径過ぎる銃器も認められていない）。
神話の世界にもたびたび登場し、神器としても多くの弓矢が登場する。
特に「祝福」と「破魔」、その反対の「呪殺」にまつわる逸話は世界各地で多く見られる。
関連イラスト
関連特集
弓矢・ボウガンで戦うキャラクター(または弓道部所属のキャラクター)
普段から弓矢で戦うキャラクターの他、必殺技等で一時的に弓矢を使うキャラクターも多い。
※作品毎に50音順
アニメ・ゲーム・漫画・ライトノベル
特撮
類例
| イースレイ | クレイモア | 腕が弓矢に変形する |
| クァンシ | チェンソーマン | 変身によって両腕及び頭部が弓矢へと変形する |
| カービィ | 星のカービィ | 「エンジェル」「スナイパー」のコピーで使用 |
| シグナム | 魔法少女リリカルなのはシリーズ | 彼女の武器のフォームによっては弓矢形態になる |
弓矢使いが多数登場する作品
| 作品名 | 補足 |
|---|---|
| ツルネ-風舞高校弓道部- | 弓道部部員が多数登場 |
| ファイアーエムブレムシリーズ | アーチャーや遊牧民など |
| ファイナルファンタジータクティクスシリーズ | |
| 艦隊これくしょん | 軽空母陰陽チームや雲龍型以外の空母娘 |
| 白猫プロジェクト | ゲーム上は銃器も弓矢に含まれる(使い勝手そのものに差はない) |
| fateシリーズ | アーチャー(fate)を参照。最近は増えたが、初期は弓を使うアーチャーが少ない点をネタにされていた |
| フラワーナイトガール | 突属性に多い |
