概要
フォビドゥン澁川によるパロディ漫画。
そもそもこの「てらほくん」は、『テラフォーマーズ』読者の男女比率が98対2(2013年当時)という青年誌にしたって驚異的な数値であったことに呆れた週刊ヤングジャンプ編集部が、新規読者開拓のために新たに作ったマスコットキャラである。
しかしその内容は作中に登場する敵キャラ「テラフォーマー」を2頭身に縮めただけのなんとも微妙なデザインであり、縮めたせいで余計にゴキブリっぽくなったというのもあって、単行本5巻発売に因んだ1000名限定プレゼントに一回使われただけで廃れてしまった。
…のだが、アニメ化・実写映画化も決まった2016年、『パープル式部』のフォビドゥン澁川(現在YJにて『スナックバス江』連載中)によって突如としててらほくんの漫画化が決定。
短期集中連載の体をいいことに、原作の伏線や今までコツコツ積み上げてきたツッコミどこ…もとい歴史を蹂躙しながら、主要メンバーを小学生にするというありそうでなかった学パロを持ち込み、何とかこのマンガは1巻分完走し切ったのである。
なお、単行本巻末によれば、ギャグパロディの執筆は集英社が持ちかけてきた話だが、てらほくんのリサイクルに関してはフォビドゥンが言い出したことらしい。
単行本にはアイアムアヒーローとのコラボ漫画や「テラフォーマーズ大好きおじさん」、読切漫画「おなかゆるゆる探偵」等が併録されている。
「うまるちゃんよりー! 普通にー! テラフォーマーズが好きぃー!!」
あらすじ
小学校5年生の燈くんは、ある日橋の下で奇妙な生き物「てらほくん」を見つけた。奈々緒ママを速攻でボコり倒す意味不明さを発揮するてらほくんに恐れをなした小吉パパはてらほくんを捨てるように告げ、泣く泣く燈くんはてらほくんを橋の下に返しに行く。しかしひょんなことから命(主にケツ)を救われた燈くんは、てらほくんを改めて「家族にする」(と書いてふくやままさはると読む)のだった。
登場人物
てらほくん
橋の下から現れた謎の生命体。「じょうじ」としか喋らず常に棍棒を携えている。野蛮極まりないエキセントリックな生物であるが、話数を追うごとに常識を持つようになっていく。燈曰く体型が1アウト。
てらほくんを拾った小学5年生男子。テンションが高い。毎回、てらほくんに反旗を翻される。
家族の苗字が全員バラバラなのは突っ込んではいけないらしい。
燈のパパ。ツッコミ要因。
燈のママ。てらほくんに速攻で首を折られるがギャグ漫画なので死なない。
小町が「てらほくんに類似するもの」の例として挙げた橋の下の面白い人。後に劉は本編でその小町と飲み友達になっていた。
ミッシェルの父。陽気だが毒舌。
燈のお友達。一緒に野球を誘うがてらほくんにはタジタジ。
燈のクラスメイト。超小学校級のすかしっ屁を持つ殺人兵器。
燈のクラスメイト。アドルフの家庭の事情に同情した。
近所の雷おじさん…ではなく子持ちの男性。
「アイツは俺を…非童貞(ニンゲン)にしてくれたんだ…」
なぜか全然原作と変わらないリアルすぎる外見の燈の担任。不穏。
映○版のティン
「おまえ誰だよ…映○版に出てないだろお前は…!!」\テラフォーマーズ実写映画公開中/
余談
2015年8月に配信された『テラフォーマーズ昆虫減量版』(内容は第1巻のみ)では、ゴキブリを黒塗り処理したうえでてらほくんの絵が書き足されている。ちなみに同作では一貫してゴキブリを「くろさん」表記している。