概要
毎年11月に行われる、東京競馬場芝2500mのハンデキャップ重賞(GⅡ)。ハンデ戦としては日経新春杯・目黒記念と並びJRAのレースで最もグレードが高い。
創設当初は春に行われていたが、1984年にグレード制が導入された際に廃止された目黒記念(秋)の代替として秋に移動され、同レースの開催条件・賞金を引き継いだ。
1963年創設。日本とアルゼンチンの友好親善のため、アルゼンチンから優勝杯の寄贈を受けたことで「アルゼンチンジョッキークラブカップ」の名称で創設された交換競走。
その後、アルゼンチンの競馬が国営化されたことで、1975年から「アルゼンチン共和国杯」の名称となった。スペイン語名は「Copa Republica Argentina」。
なお、反対にアルゼンチン側では、首都ブエノスアイレスのパレルモ競馬場でリステッド競走「クラシコ・ジャポン(Clasico Japon)」が行われている。
ハンデ戦ではあるが、1~3番人気馬の勝率・連対率・複勝率が高く、比較的荒れは少ない。
近年では中・長距離路線の成長途上の馬が足がかりとしていく出世レースの感もあり、後にGⅠ馬に成長した勝ち馬としてスクリーンヒーロー、トーセンジョーダン、ゴールドアクター、シュヴァルグラン、スワーヴリチャードらが出ている。
年表
1963年(第1回):「アルゼンチンジョッキークラブカップ」として創設。東京芝2300m。
1975年(第13回):「アルゼンチン共和国杯」に名称変更。
1984年(第22回):グレード施行(GⅡ)。廃止の目黒記念(秋)の条件を引き継ぎ、東京芝2500mに。
2007年(第45回):日本のパートⅠ国昇格に伴い、格付けをJpnⅡに変更。
2009年(第47回):格付けをGⅡ(国際G2)に変更。
競走条件
出走資格:サラ系3歳以上
JRA所属馬
地方競馬所属馬(2頭まで)
外国調教馬(優先出走)
負担重量:ハンデキャップ
勝ち馬の例
1968年(第6回)スピードシンボリ
1969年(第7回)メジロタイヨウ
1971年(第9回)メジロアサマ
1978年(第16回)カネミノブ
1982・83年(第20・21回)ミナガワマンナ ※2連覇
1998年(第36回)ユーセイトップラン
2006年(第44回)トウショウナイト
2008年(第46回)スクリーンヒーロー
2010年(第48回)トーセンジョーダン
2014年(第52回)フェイムゲーム
2015年(第53回)ゴールドアクター
2016年(第54回)シュヴァルグラン
2017年(第55回)スワーヴリチャード
2020・21年(第58・59回)オーソリティ ※2連覇
2024年(第62回)ハヤヤッコ
関連項目
ジャパンカップ:アルゼンチン共和国杯から中2週だが、同じ東京競馬場で距離も芝2400mと近いことからローテが組まれることも多い。
有馬記念:ジャパンカップでは間隔が狭すぎるとの判断の場合、中山競馬場芝2500mということで次走に選ばれる例がみられる。