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「私は夢を信じ続ける。ただ待っても叶うものじゃない。私なら自分から夢に手を伸ばし、ぐっと掴んで夢を実現させる。」


これが私の概要だ編集

声優:吹き替え:橋本さとし/原語版:ベンジャミン・ブラット

リメンバー・ミー』に登場するキャラクター。


物語の舞台であるサンタ・セシリア出身のミュージシャンにして俳優故人。主人公ミゲル・リヴェラが尊敬する憧れの存在で、曰く「史上最高のミュージシャン」。「チャンスは掴み取るもの」がモットーで、ミュージシャンを目指すミゲルにとって心の支えとなっている。

『リメンバー・ミー』をはじめとする数々の名曲を作り出したが、1942年、演奏中の事故で舞台道具の巨大な鐘の下敷きになり死亡した。享年46歳。死後もなおメキシコの国民的スターとして、故郷と死者の国の双方で絶大な人気を誇っている。故郷には彼の銅像や霊廟が建てられ、それら聖地を回るツアーも催されている。骸骨風のギターを愛用していた。

ミゲルはこのギターを祭壇の写真で見て、彼こそが自分の高祖父であると確信し、死者の国で彼に会おうとヘクターの力を借りて奮闘する。ちなみにヘクターは「俺は奴の師匠」と豪語している。しかし、ヘクターは彼にいきなり掴みかかっていたが、これはミゲルの家族の「音楽禁止の掟」に深く関わっているようで…?


モデルは、ホルヘ・ネグレテやペドロ・インファンテといったメキシコ映画の黄金時代を築き上げた歌手や現代のアーティストのカリスマ性を参考にされている(作中で彼がネグレテとインファンテ本人に話しかける場面もある)。


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私の関連タグもご覧あれ編集

リメンバー・ミー メキシコ 音楽家 俳優 故人


本当にこのネタバレを見るのか?どうなっても知らないぞ…編集










































「成功はタダでは手に入らないんだ。チャンスを掴むためなら、それなりの覚悟がないとな。分かってくれるだろ?」



輝ける死者へ向けて

彼の正体は今作のディズニーヴィランズ

ミゲルがやっとの思いで対面した彼は、実は高祖父でもなんでもなく、想像とは全く正反対の人物であった。


生前、駆け出しの頃はヘクターとコンビを組んで世界を回りながら音楽活動を行っており、当時ボーカルは自身が担当していたが、作詞と作曲はヘクターに依存しきっていた。ある日、家族と離れ離れの生活に嫌気が差したヘクターがコンビを解消し、故郷へ帰ることを告げる。デラクルスは名声を夢見るあまり必死でヘクターを呼び止めるが、帰る意思の強いヘクターにとうとう根負けし、最後に酒を酌み交わすことを提案し友情の名の下に決別した。


…実はこのとき、ヘクターのグラスにあらかじめを仕込んでいた


駅へ送り向かう途中、毒を飲んだ事で腹痛を訴えるヘクターに「チョリソーに当たったんじゃないか?」と嘯き信じ込ませ、息を引き取ったのを確認すると、彼の『リメンバー・ミー』を含む楽譜とギターを持ち去り、これらを自分のものと偽ってソロデビューし名声を得たのである(ギターをよく見ると骸骨の金歯の位置がヘクターと一緒になっており、伏線にもなっている)。

残されたヘクターの家族は、彼の死を知らぬまま「音楽禁止の掟」を作り、それがミゲルの代まで受け継がれてきたのである。


つまり、ヘクターこそがミゲルの本当の高祖父であり、デラクルスはむしろミゲルの呪われた運命を作った元凶だった。デラクルスの信条である「チャンスを掴む」ことは、「チャンスのためなら手段を選ばず、殺人にも手を染める」という残忍極まりない事だった。もっとも、ヘクターはデラクルスが自分の曲を盗んだことに関しては責める気はなく、自分が死んだ本当の原因を確認したいだけだった。


その上、何を思ったのか自分がヘクターを毒殺したエピソードを立場を逆転させて主演映画のワンシーンにそのまま使用していた(映画の中で悪役がデラクルスの演じる主人公に放った台詞が、デラクルスがヘクターと最後に酒を飲む際に交わした言葉と全く一緒であった。ただし、飲んだ際、毒が入っている事に気付くという都合の良い内容に変更されていた)ことで、再会したヘクターとミゲルに自分の殺人がバレてしまう。これに関しては、作詞・作曲をヘクターに頼りきりだったことから分かるように、オリジナルを作るだけの才能が無かったからだと思われる。自分の悪行が生者と死者の国に公になり名声が地に落ちることを恐れたデラクルスは、ヘクターの写真を奪い二人を洞窟へ投げ落とす。


ミゲル「本物のミュージシャンはヘクターだ! お前はヘクターを殺して、曲を盗んだ男だ!」

「俺はチャンスを掴むためならどんなこともやる男だ!!どんなことでもな!!」

しかし、その後真実を知ったミゲルの一族に追われる身となり、最終的に本性を現した一部始終をカメラに撮影されてしまい、観客や共演者から非難や罵倒を浴びた挙句、最後はぺピータによって遥か彼方の鐘まで投げ飛ばされ、奇しくも生前の時と同様巨大な鐘の下敷きになって文字通り退場することになった(彼自身は既に「死者」なので大怪我こそすれど死亡することはないだろうが、後述する今後のことも考えると少なくとも無事では済まないだろう)。


ミゲルが生者の国に帰った後は、ココが所持していたヘクターに関する資料が決め手となった事で、生前の悪行がメキシコ中に知れ渡ることとなり、本来ヘクターの所有物であったギターはミゲルの実家に返され、名声はヘクターに取って代わられることとなった。その後、史上最悪のペテン師として霊廟は封鎖された上に彼の銅像には「Remember me(私を覚えていてくれ、私を思い出してくれ)」と正反対の言葉「Forget you(お前なんか忘れてやる)」と書かれた看板がかけられ、ぞんざいに野に打ち捨てられていた。

欲のままに友を踏み台にし人々を騙して頂点に登りつめた彼だったが、皮肉にも自らの欲望に溺れたせいで最後は死者の国はおろか生者の国でさえ名実共に地に落ちたばかりか、そう遠くない将来に「二度目の死」が確実に訪れる結末が約束されるという末路を辿ることとなった。



余談とやらも閲覧してくれ編集

……とはいえ、よくよく考えたら「ヘクターがなぜ評価されるのに時間がかかったのか?」「ヘクターはなぜ亡くなったのか?」と言われれば、嫌でもデラクルスの名前は上がってくるし、記録映像も一応残ってはいる。さらに、物語の舞台がいつの時代であるかは不明だが、デラクルスが亡くなったのは1942年という設定があり、その同世代の人物の玄孫が主人公となればその頃にはネットだって発達しているだろうから、どれだけ世間に憎まれていようが、こんな芸能スキャンダルが話題になった以上はそう簡単に忘れることは難しい。また、偽りとはいえなんだかんだ長い間高名なミュージシャンとして扱われてきたので、人々の脳内に「リメンバーミー=デラクルスの曲」と刷り込まれているのを、「その辺の一般少年のひいひいお爺ちゃんが作った」と更新するのにもそれなりに時間がかかっただろう。このため、本当に「二度目の死」を迎えるのかと言われると案外実はそうでもなかったりするかもしれない。しかし、いずれにせよ上述の通り、以前のように「名アーティスト」と言われることは二度となく、世間からは「詐欺師」「人殺し」「卑怯者」と叩かれ続けることだけは間違いないであろう……。


ただ視聴者側からの感想では、(ヘクターに対し行った行為はともかく)高い歌唱力やコンサートでのハプニングをアドリブでミュージカル風の演出に仕立て上げるなど、エンターテイナーとしての才能は本物であり全てが全て嘘で成り上がった人物というわけではないと評価する声、感想なども見受けられるがその才能を悪い方に使い、努力せず、他の方法を取らずにやった結果的に破滅を迎えてしまう。


ちなみに、ヘクターに毒を飲ませたデラクルスの心境を、「I Love My Family!(ミゲル視点で映画本編の状況を綴った洋書)」にて、ミゲルは「デラクルスはヘクターが自分を置いていこうとしたから怒って毒を盛った」と言及している。あくまでミゲルの解釈なので真相は定かではない。


以前はディズニー映画のヴィランズは非常にわかりやすいキャラクターが多かったが、2010年代以降はほとんどの長編作品で一見味方に見えるキャラクターがヴィランズというのがパターン化している。トイ・ストーリー3あの人形カーズ2あの車シュガー・ラッシュあの王様(に変装していたあのレーサー)、アナと雪の女王あの王子ベイマックスあの教授ズートピアあの動物など。更に元を辿ると2000年代のピクサー作品のトイ・ストーリー2あの人形モンスターズ・インクあのモンスターカールじいさんの空飛ぶ家あの冒険家、実写映画のホーンテッドマンションこの男性も当てはまる。

そのため、今回もはなっからデラクルスを疑っていた視聴者もいたと思われる。また中には、序盤の回想でデラクルスが歌う『リメンバー・ミー』を聞いた時点で、少なからず違和感を覚えた人もいたらしい。


真の関連タグだ。ネタバレを覚悟した者は、こちらを見る事を許可しよう。編集

ヘクター サイコパス だいたいこいつのせい ディズニーヴィランズ

ディズニー関連


???:「主人公の憧れだった悪役」という点が共通。しかし、こちらは物語開始時は生存していることと、年月を重ねるにつれて堕ちていったことが示唆されている点で異なる。


その他の関連タグ

ギルデロイ・ロックハート:他人の栄誉を自分のものにして有名人になった詐欺師であることや、元々非凡な才能を持っていたことも共通している。ただしこちらは相手の記憶改竄だけに留まり、殺人には手を染めていない辺りは、デラクルスよりまともな人物ともいえなくもない。

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