エルラン(機動戦士ガンダム)
えるらん
声優
特別版:八木光生
レビル将軍を補佐する参謀として彼が指揮するオデッサ作戦の進行を補佐していたが、実際にはスパイとして部下のジュダックを通じてジオンのマ・クベに内通しており、オデッサ作戦の情報をジオン側へリークしていた(またとある作品では連邦軍の最高機密事項である核兵器の保管場所までも漏らしており、そこがジオンの特殊部隊に襲撃され、核兵器を奪われかけると言う事態に陥った)。
当人はオデッサ作戦開始に乗じて連邦を裏切るつもりでいたが、ジュダックの搭乗するドラゴンフライがジオンの基地から発進し、エルランの乗るビッグトレーに着艦するまでの様子をアムロ・レイとセイラ・マスによって追跡される。その報告の為に彼の下を訪れたアムロを暗殺しようとするが、エルランを信用していなかったレビル配下の情報将校にその現場を目撃され、ジュダックと共に逮捕された。
ちなみにレビルがジオンから脱出する作戦にも関わっていた彼がジオンに裏切ったのはいつからかは不明。
この結果オデッサ作戦では、マ・クベが彼の裏切りを想定して手薄に配備していたエルラン軍方面の防衛ラインが真っ先に突破され、ジオンのオデッサ戦敗北の切っ掛けを作るに至る。
レビル救出作戦の連邦側コンダクターという策士的な一面も見受けられていた・・・が、オデッサの戦いではいつもなら前線に出ようとしない彼が今回に限って前に出たがるという点をレビルに指摘され裏切りが露呈する(前々から怪しいとは感づいていたようではある)。
その後は、涙目になりながら「この艦から降りる御許可をを!!!」と無様に裏切り者の将校として認められるはずのない懇願をしたりミサイルを目の当たりにして「ダメだ、もおお助からない!」と泣き叫んだりと命の危険を目の当たりにして将校たちの目の前でみっともない姿をさらしまくり原作以上の小物っぷりを披露してしまった。ちなみに中佐となったジュダックの高慢ぶりに対する不満から鑑みるに、軍内部での人望もなかった模様。
また、こちらではアムロには興味を持っていたようで、部下に会ってみたいと発言する場面もあった。
OVA版ではレビル救出作戦が「青い鳥」と呼称されており、レビル救出が連邦とジオンの利害一致によるものであった事が強調された(青い鳥は冷戦期のアメリカ合衆国とソビエト連邦の合作映画の事)。レビル救出後にゴップがエルランに「君、大変な事をやってくれたね」と話しており、連邦側の実行者がエルランである事が分かる。ただし、これは一年戦争開戦直後からエルランがジオンへの独自の連絡ルートを有していた事を示している。
オデッサ作戦時の直属の上官。限られた一部の将校しかアテにせず、ほとんど独力で行動するワンマン気味なレビルの指揮手法を快く思っていなかった模様。ちなみにレビルの方もエルランの不審な行動にある程度感付いており、密かに情報将校にその動向を探らせていた。
直接的な内通相手。ジュダックを介して密かに彼と連絡を取り合っていた。
表向きはエルランの秘書官だが、その正体はジオンの送り込んだスパイ。連絡を終えて帰還したところをアムロとセイラに目撃され、それがスパイ行為露呈のきっかけとなる。エルランからは二重スパイを疑われたこともある。
彼の行動によってスパイ行為を暴かれてしまうこととなる。最初は所詮一兵卒と見下していたが、ジュダックの不審な行動を目撃された上、それをレビルに報告しようとしたため、口封じのために抹殺しようとした。
ギレンの野望シリーズの初期においては、ゴップ将軍やワイアット将軍とともに連邦軍の無能司令官の代名詞(その中ではエルランが多少マシ)という扱いを受けていた。
・・・が、考察が進んだりスピンオフが出版されるにつれゴップとワイアットは「節々でそこまで暗愚な判断をしていたわけではないし、みっともないマネはほとんどしていない。」「前線での戦いはともかく、政略や軍政などでは寧ろ有能である」とフォローが入り”新ギレンの野望”では普通に使える司令官になっているのに対し、エルランはORIGINで更なる醜態ぶりが上書きされてしまったためすっかり置いてけぼりを喰らってしまっている。
また、ターニングポイントとなるオデッサの戦いでは諜報能力やエルランの忠誠が足りなかったりすると裏切りが発生する。バレて拘束されたりそのままジオンに亡命されたりするイベントがあるほか、裏切り成功後のIFとしてキシリア・ザビの正統ジオンに将校として衣替えして所属していることもある。
- 漫画『機動戦士ガンダム0079』では、甲板に「41」と書かれた陸上空母に座乗している。
- 『機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線線』第3話「オデッサ、鉄の嵐!:では、逆の立場の人物が登場する。