詳細
和名 | オウカンミカドヤモリ |
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英名 | New caledonian crested gecko |
学名 | Correlophus ciliatur |
生息地 | ニューカレドニア |
体長 | 20センチメートル |
繁殖形態 | 卵生 |
エサ | 昆虫、小型哺乳類など |
概要
オウカンミカドヤモリとは、爬虫綱有鱗目ヤモリ科オウカンミカドヤモリ属に属するヤモリである。
生態
ニューカレドニアとパイン島、その周辺の島にの森林に生息する固有種である。夜行性であるが、日差しが強い日中には日光浴も行う。発見例が少ないため、野生での生態はあまり知られていない。
食性は動物食傾向の強い雑食で、昆虫や節足動物を貪欲に捕食するほか、果実、花の蜜なども摂食する。共食いも行う。植物質を摂取するのはエサの少ない環境に対する適応だと考えられている。
繁殖形態は卵生で、1回に2個ずつの卵を5〜9回に分けて地中に産む。卵は60〜90日で孵化する。孵化した幼体は通常、最初の脱皮(ファーストシェイド)を行うまでは餌を食べず、卵黄の栄養分だけで過ごす。
トカゲと同じように、外敵に襲われると尻尾を自切して逃げ出す。
ペット
生息地の野生個体の持ち出しは厳禁であるが、ペット用として飼育されることもあり、日本のペットショップにも繁殖個体が輸入されている。主に英名で流通し、ヒョウモントカゲモドキの「レオパ」に対し、「クレス」の愛称で親しまれている。同じ爬虫類であるカメに比べると飼育の歴史は浅いが、赤や黄色等の様々な体色をした個体を掛け合わせたものが品種改良されている。
樹上棲ヤモリの中でも愛好家には非常に人気が高く、飼育入門種とされることもある。プロ野球選手の田代将太郎や歌い手のリコ♡LOTTEも、本種を飼育していたことで知られる。
流通するのはオスが大半で、メスは少なく高価。価格は相場で30000円前後である。樹上棲のため、高さのあるテラリウムで飼育される。枝や流木、コルクバーグなどを組み合わせて足場やシェルターを提供する。また、日光浴を行うため紫外線が必要になり、日光に当てたり、それに代わる照明(バスキングライト)は必須。1日に2回、霧吹きを行い、ケージ内を保湿する。ケージのガラス面に水滴を作ると、その水を舐めるように飲むので忘れずに。また、脱皮をするので大型のタッパーなど、体全体が浸かれる水入れも入れておく。
雑食のため、餌としてはコオロギやゴキブリなどの昆虫以外に果実、昆虫ゼリー、専用の人工飼料も与える。昆虫を与える時は、カルシウム剤を混ぜて与えるとよい。
飼育ケージが狭すぎたり、ケージ内の温度が低くなると拒食に陥る(本種だけでなく爬虫類全般に見られる)。その際はイエコなどの体を潰して、ピンセットで挟み、口元に体液を付けてやると食べてくれやすい。
過度にストレスがかかると、発作的に口を開けて暴れまわり、ヤシガラなどの床材を口にする「土食い」を行い、体内に土が詰まって死亡する場合がある。