ゴースト王-パンプキング-
ごーすとおうぱんぷきんぐ
『遊戯王シリーズ』の原作漫画において、ゴースト骨塚が城之内克也とのデュエルで使用した。オフィシャルカードゲーム(以下OCG)では「BOOSTER7」から収録。OCGが始まる前の通称バンダイ版が存在していた最古参のカード。
デザインとしては単眼の巨大なカボチャが、王冠をかぶるという非常にわかりやすいビジュアルのモンスター。初期のアンデット族はグロテスクなイラストが多く、そもそも初期の遊戯王は画風が不気味な傾向だった中では珍しく愛嬌を感じさせる。
原作での効果は「アンデットモンスターの活動力である『霊魂プラズマ』を注入し、毎ターン10%強化する」というもの。
ただし骨塚が使ったゾンビモンスターは守備力が軒並み0のため、実質的には毎ターン攻撃力を10%強化するという効果である。攻撃力は1500だった。
《リビングデッドの呼び声》(OCGとは効果が全く別物)によりゾンビ化したモンスターの強化に利用したが、元々アンデット族であるこのカードにはそれの効果が適用されないため、城之内の切り札たる《真紅眼の黒竜》によりあっさりと戦闘破壊された。
カードテキスト
「闇晦ましの城」がフィールド上に表側表示で存在する限り、このカードの攻撃力と守備力は100ポイントアップする。また、自分のスタンバイフェイズ毎にさらに100ポイントずつアップする。この効果は自分の4回目のスタンバイフェイズまで続く。
解説
自己強化能力を持つモンスターの一種。先述したとおりOCGでは《リビングデッドの呼び声》の効果が全く違うためか、OCG化された際の効果は原作では全く接点のない《闇晦ましの城》と関連したものになっている。
自己強化させようとしたとき、それとセットでフィールドに出さなければならず、数値も低いため非常に効率が悪い。レベル6であるため召喚にリリース(生贄)が1体必要にもかかわらず攻撃力1800、最大まで強化できても2300と考えると頼りない印象。
同じリリース1体で召喚できる闇属性モンスターとしては素の攻撃力2500の《デーモンの召喚》、アンデット族という条件を加えても攻撃力2400の《龍骨鬼》が存在する。
このほか上級アンデット族には《ヴァンパイア・ロード》や《邪神機-獄炎》など他に優秀なモンスターが数多く存在するため、ゴースト骨塚のファンデッキでも無い限り、彼の居場所はない。
そんなこのカードも、登場当時はアンデット族モンスターの中では守備力トップだった。これは元々黎明期のアンデット族モンスターはステータスが全体的に低めになっていたのが原因。
パンプキングの最高守備力が破られたのは登場から2年後の《不死王リッチー》や《闇より出でし絶望》等の特殊召喚・最上級モンスターが出てからであって、当時のアンデット族の水準では「王」を名乗るに相応しかった。
ちなみに、このカードが登場した10数年後、《ゴースト姫-パンプリンセス-》というモンスターが登場した。《リビングデッドの呼び声》などによる蘇生がしづらいが、モチーフのステータスなどを意識しつつ、ある程度強化された性能など、大人しめながら面白い趣向や原作要素などが施されている。
ゲームキューブ用ソフト『フォルスバウンドキングダム』では城之内編の10章にさまようモンスターとしてスカルビショップ、風魔神ヒューガと共に登場。
敵マーシャルのボスは闇バクラとシャーディーが使用。特に前者は移動の早いチームでないとヤクートに向けて進軍→ヤクートが占領されてゲームオーバーになる。ヤクートが焼き討ちにされフィズディスの両親が殺される光景はトラウマもの。
味方としては特技がレベル2の魔法のみなうえ取得が80レベルなので優秀とは言い難いが、守備力が最初から2000もあり成長率もライフポイントが成長しやすい普通タイプなのでそこそこタフ。性能は決して悪いものではない。闇族の攻撃力を強化させる必殺技も覚えるので、主力と言うよりはサポートに向いている。
そのほか『ダンジョンダイスモンスターズ』や『モンスターカプセルGB』などでも登場している。
デュエルリンクスでは原作での使用者であるゴースト骨塚が登場したのに合わせてカットイン演出が組まれており、切り札扱いになっている。
アンデット族かつカボチャのモンスターということでハロウィン関連のイラストに描かれてることが多い。
また、植物の蔓とも怪物の触手ともとれる部位がみられるためか、使用者である骨塚の小市民的な人柄や、キースの指示ありきの対戦模様のためか、使用者とは関連性の少ないモンスターとともに描かれてるイラストも比較的多い。