概要
ただ、元々漫画「遊戯王」に登場した時には全く別の効果を持つカードであったため、ここではそれらを分けて記述する。
原作効果
原作漫画及びアニメ「遊戯王DM」ではゴースト骨塚が使用する永続魔法であり、「リビングデッド」の部分に「生ける屍」とルビが振ってあった。その効果もOCGとは全く違う効果であり、OCGのルールで表すと以下のようになる。
- このカードが発動した時、自分の墓地に存在するアンデット族以外のモンスターを可能な限り自分フィールド上に特殊召喚する。
- 自分フィールド上のモンスターが戦闘で破壊された時、そのモンスターは墓地からフィールド上に特殊召喚され、自分がその戦闘でライフポイントに受けるダメージは0になる。
- このカードの効果で特殊召喚されたモンスターはアンデット族のゾンビモンスターとなり、攻撃力が破壊される前の数値から10%アップさせた数値になる代わりに守備力は0になる。
- 元々の種族(カードに書かれた種族名)がアンデット族であるモンスターとフィールド上での攻撃力が0であるモンスターにはこのカードの効果は適用されない。
アンデットワールドを自分フィールド上限定にした代わりにチートにしたような効果であり、城之内克也を苦しめたが守備力が0になる点とフィールド上での攻撃力が0のモンスターには効果が適用されない点を利用してフィールド上のモンスターの攻撃力と守備力を入れ替える魔法カード右手に盾を左手に剣をにより破られた。
原作においてこのカードでゾンビ化したモンスターはゾンビ化前とは別に「○○・ゾンビ」というカード名で守備力0のアンデット族通常モンスターとしてOCG化されており、既存モンスターがアンデット族化してリメイクされるパターンの原点と言えるかもしれない。
OCG版効果
永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れる時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊される時にこのカードは破壊される。
解説
そしてOCGでは上記のように死者蘇生や早すぎた埋葬の罠カード版のような効果となった。
引き当てたとしても罠カードであるため上記の魔法カードのように手札から即座に発動して強力モンスターを蘇生して攻撃、というわけにはいかずサイクロン等の魔法・罠除去カードにも弱いため少々扱いにくい。
しかもこのカードを手札に戻すなど破壊以外の方法でフィールドから離しても蘇生したモンスターは破壊されるため早すぎた埋葬のように手札に戻して2体目3体目のモンスターを蘇生するという悪用法はできない(一応この点を逆手にとってクリッターやネフティスの鳳凰神のようなカードの効果で破壊される事で効果を発動するモンスターに利用できなくもない)。
さらに言えばこのカードで蘇生したモンスターをリリースなど破壊以外の方法でフィールドから離した場合にはこのカードは場に残るため、魔法・罠カードゾーンが単純に1ヶ所埋められてしまい邪魔になりやすい。
このカードで蘇生したモンスターにかけられる制約を解除するにはフィールド上に表側表示で存在するこのカードを人造人間-サイコ・ショッカー等で無効にしたり、蘇生したモンスターを月読命などで裏側表示にしたりしなければならないため早すぎた埋葬と比べて面倒であり上記の魔法カードに比べて評価は低い。
しかし、それらの魔法カードとは異なり罠カードであるが故の利用法も存在する。
まず、相手が死者蘇生やD.D.クロウなどでこちらの墓地に存在するモンスターを狙ってきた時にチェーンしてそのモンスターを蘇生する事で相手のカードの効果を回避できる。
また、自分のスタンバイフェイズに効果を発動するモンスターを使用する場合、相手ターンのエンドフェイズにこのカードを使って蘇生すれば、そのモンスターの効果を発動する前に戦闘破壊される心配はない。
このような点から長い間死者蘇生に勝るとも劣らないカードとしてそちらと入れ替わりになったりする形で禁止カードと制限カードを何度も行ったり来たりしていたが、相手の罠カードを除去したり無効にする手段が豊富になってきたことからこのカードでモンスターを蘇生して長くフィールド上に維持することは難しいと判断されたのか現在では無制限カードになっている。
そのため現在の環境ではこのカードで蘇生したモンスターをフィールド上に維持する事はあまり考えずにリンクモンスターやエクシーズモンスター、シンクロモンスターの素材にする等してさっさと処理したり、蘇生したモンスターで相手のライフポイントにとどめを刺せると判断した時に使用するといった使い方をする事になるだろう。
このカードが制限カードと禁止カードを行ったり来たりしていた頃は蘇生できるモンスターを限定した調整版と言える効果を持つ永続罠が多数作られていたが、このカード自体が無制限カードになってしまったため1枚で複数体のモンスターを蘇生できるなどこのカードにない利点を持つカードでない限り使われる事は無くなってしまった。
それらのカードについては死者蘇生の記事を参照。
その後、このカードの相互互換と言える強化蘇生と戦線復帰が登場。それらはリビングデッドの呼び声と比較すると、モンスターを蘇生した後でサイクロン等で破壊されても、蘇生したモンスターが破壊されずに場に残るという優位点がある。
このカードの場合、「蘇生するモンスターのレベルが指定されていない」「攻撃表示で蘇生する」という点からリンクモンスターを蘇生して新たなリンクモンスターの素材にする事ができる点で差別化することになるだろう。
「遊戯王GX」以降のアニメでは主に死者蘇生が禁止カードになっている時の代用などでOCGとほぼ同じ効果として様々な人物によって利用されている。
ただし、このカードだけが場に残っている状況を描写するのが面倒なためかアニメでは蘇生したモンスターが破壊以外の方法でフィールドから離れてもこのカードは破壊されるという効果になっている。