タグとしては「クラウザー」単独のものが多いので、「クラウザー バイオ」と検索するのが望ましい。
概要
バイオハザード4
元アメリカ特殊作戦軍の兵士。邪教「ロス・イルミナドス」に雇われている傭兵にしてアシュリー・グラハム誘拐の実行犯。
教団への忠誠心は皆無だが、その正体はプラーガを盗み出す為にアルバート・ウェスカーに派遣されたスパイだった。自ら軍を除隊し、行方不明となっていた彼はエイダと同じ組織に所属し、淡々と目的をこなす傭兵となっていた。
ちなみに教団内では後述の(支配種と思われる)プラーガの力を与えられる等、立場的には幹部クラスの扱いであったものの、アメリカ人という理由で信用されておらず、特に教祖のオズムンド・サドラーからは終始「使い捨ての駒」と見なされていた模様。
大柄な肉体に見合わず非常に俊敏で、白兵戦のプロであり、ナイフの達人でもある。・・・え?無印にもそんな奴いた?あっ、そう・・・作中のある場面では初見殺しとしてレオンをスッパスッパとなます斬りにしてしまう。実際に近接戦でレオンを圧倒、倒れたドラム缶を蹴り飛ばしレオンの目潰しを行うなど近接戦のエキスパートっぷりを見せ、レオンを追い詰めるものの、ビチョ濡れドレスの妨害で失敗。流石に不利と判断し、華麗な垂直背面跳びで5mはあろう段差を飛び越え撤退した。
今度は遺跡部分で気合を入れ直したかのようなペイントを施し、再びレオンと対峙。自前の爆破ドローンを駆使しつつ銃撃や待ち伏せでレオンを妨害した。
そして遂にレオンとの決着をつけるためにプラーガを解放。左腕を驚異的に発達させ、レオンとの最後の正面対決の末に敗れて死亡……したかに思えたが、「The Another Order」編で実は死んでおらず(新規台詞皆無のため、ストーリー上は既に意識は無い為にジャック・クラウザー個人としては死んでいるが、左腕の内部にプラーガの意識が残っていたかのように、親玉のサドラーによって操られ戦わせた)レオンの後を追ってきたエイダに襲いかかるも、エイダに引導を渡される。
「これが寄生体の力だ!」と高らかに宣言した支配種プラーガだが、ゲーム中ではむしろ弱体化してしまっている。もっとも、即死攻撃となる足払いからのジャンプ左腕斬り、戦闘中のQTEなどそれなりに脅威はあるが、実際のところナイフでのダメージがマグナムに匹敵するため、はっきり言って銃を使うよりもナイフで接近戦を挑んだ方が楽に倒せてしまえる。しかも上手くやればハメを狙う事も可能。これはエイダをプレイヤーにした「The Another Order」やミニゲーム「Ada The Spy(一部ハードのみ)」でも同じことが言える。
ダークサイドクロニクルズ
レオンと出会ったばかりの頃のクラウザー。
B.O.W.にいちいち驚く初々しい一面が見られるも、そのB.O.W.に深手を負わされ、更にウィルスが生み出すマヌエラの並外れた力を目の当たりにした結果、自分の無力さを悟ると共にウィルスがもたらす更なる力を渇望するようになる。
なお、この過程は厳密には「ウィルスで力を得ても自意識を失わずに生き延びた」存在を見た結果のため、その希望が断たれるバッドエンドではクラウザーはウィルスに魅入られなかった可能性が高い。バッドエンドの方が彼にとって将来的に良い結果となるのは皮肉としか言いようがない。
ちなみにその後に頼ったのは寄生生物であることを突っ込まれることがあるが、そもそもクラウザーは力を得る手段を求めていただけなので、ウィルスだろうと寄生生物だろうと大して差はなかったものと推測される。
もっとも、上述の『4』で寄生生物の力を解放した時の姿が奇しくも「タイラント=ウイルスがもたらす力」に近いものであった。
クラウザーの内心が明かされるシークレットミッションでは「危険手当を貰ってもやりたくない」と数々の戦場を渡り歩いた彼でさえB.O.Wとの戦闘は心身ともに大きな負担となっていたらしく、V・コンプレックスとの決戦では左腕の負傷も相まって「俺はまだ死にたくない!」と心の中でレオンに助けを乞うまでに追い詰められていた。しかし、一方ではマヌエラとは逆にウイルスの力に押し潰されて自意識を失ったハヴィエ・ヒダルゴに対しては「あんたじゃ弱すぎて無理だったようだな…」と失望していた。
またレオンに対して、大統領特命を帯びる程のエージェントとしての地位や高い志、そして自分をも超えるサバイバル能力への嫉妬心と劣等感を見せており、レオンとの軋轢が明確に描かれている。
そして任務の詳細をレオンだけ伝えられていた事と自分を駒として見ていない合衆国政府に対する不信感を露にしており、ゲーム内で見つかるアーカイブの音声ファイルでも権力者に対する屈折した感情をうかがい知れる。
バイオハザードRE:4
フルリメイク版である『RE:4』にも登場し、肩書きも傭兵から少佐へと変更された。
服装も刺繍ワッペン付きの黒インナーにMLCS/MBSSプレートキャリアとLBT9093 MAPバックパックを装備し、カーゴパンツはチョコチップ迷彩から90年代に試作されていたTパターンの都市迷彩へ変更されていたりとチェストハーネスと旧式のベルトのみだったオリジナルと比べて装備が一新されている。
なお、腰のベルトにはUSP用ホルスターを装備しているが、拳銃本体は携行していない。
レオンのことを「新兵(ルーキー)」と呼んだり、「接近戦ではナイフの方が速い」と教えていたことから、仲間というより、レオンにナイフ戦術をはじめとする実戦能力を叩き込んだ元上官という色が強い。
また、オリジナル版ではレオンからは「昔は良い奴だった」と評されていたのに対し、今作では「嫌な奴だった」と正反対の評価をされており(それでも同時に「昔のアンタは、誇りがあった」とも評されていた)、クラウザー自身もレオンを度々見下す様な事を嘯いていたが、最後の正面対決の際には「お前ならここまで来るとわかっていた」「俺が見込んだ男」と一転して一目置いていた趣旨の発言をしている。
またレオンの口から「オペレーション・ハヴィエ」が言葉が出ている事から、REシリーズの時系列でも同様の事件(事件の仔細は明かされていないものの、この時率いていた部隊は全滅した事がクラウザーの口から明かされた事から、壮絶な任務であった模様)が起きた事が示唆されクラウザーの左腕に、その時に負ったであろう傷痕が残されている。
合衆国政府に裏切られた事も示唆されたあたり、ある人物と似たような災難に直面していたと思われる。
オリジナル版よりも早い段階で姿を見せ、レオンと共闘してサラザールの城の地下から脱出したところだったルイスを、ナイフで刺して致命傷を与えた後、オリジナル版同様にレオンを近接戦(今作ではQTEではなく、プレイヤーが直接操作してのバトルとなる)で圧倒し、彼の弱さを指摘しながらとどめを刺そうとするも、ルイスの妨害を受け、撤退。
後にサラザールからアシュリーの身柄を受け取ると、オリジナル版同様に彼女を連れて、サドラーが拠点とする孤島へと向かう。
そしてアシュリーを追って孤島へやってきたレオンを前に、オリジナル版同様に遺跡での野戦、ゲリラ戦の戦いを繰り広げた果てに、プラーガを開放しての正面対決となるが、今作ではオリジナル版で見せた左腕が驚異的に発達した第一形態の他、右腕も巨大な盾の様な形状へと発達した第二形態の2つの形態を有している。
戦いに敗れると潔く死を受け入れるかのように、レオンに向かって傍らに落ちていた自身のナイフで止めを刺すように促し、レオンが苦渋の顔で止めを刺すと、「いい顔になったな…レオン」と初めて彼を名前で呼びながら、息絶えた。
エイダ編ではその変異は「上位種とアンバー」によるものとされた。相変わらずウェスカーやエイダと絡まないが、少なくとも彼らの存在を知っており、侵入を備えるため要塞強化及び特殊弾ロケットランチャーを用意する。
こちらのでは再戦することなく、彼のようにウェスカーが遺体を回収、『5』版プラーガのルーツとなっている。また、彼の帽子は村人ガナードの丸眼鏡やレオンのジャケット同様、特定のガナードを倒せば回収及び売却可能。
空耳
大☆根☆村(Die comrade!!)
クラウザーがレオンをナイフで刺し殺そうとした時の台詞。
字幕では「死ね!」だが直訳すれば「死ね、同胞よ」的なニュアンス。
他には愛かもね、大寒村、代官村。など空耳が豊富。
逆再生するとエロ・マフィア!と新たな空耳が生まれる。
ビチョ濡れドレス(Bitch in the red drees)
エイダの妨害にあった時の台詞。
字幕では「やはりどっかのメス犬だったか」だが直訳すると「赤ドレスのクソ女」的なニュアンス。
なお、アメリカでは「赤いドレスの女」の事を「自分を破滅へ導く運命の女」を意味する用語として使われている。
マーセナリーズ
おまけ要素のマーセナリーズでも使用可能。
彼のメイン武器は弓であり、多少のクセはあるが非常に強力。あの鈴木史郎氏も愛用している。弓の威力も大きいほか、体術の二段蹴りや毒針(顔面蹴り)も強力な部類に入る。
さらに彼の唯一の技としてプラーガ解放攻撃が可能。連発は不可能だが、一定時間で腕が赤く光ると発動可能。効果は一定範囲の敵を即死させる非常に強力な技。しかもガナードだけでなくあのガラドールや巨大チェーンソー男すらも即死する。弓で雑魚を倒し、プラーガ解放攻撃でボスキャラを倒していく事が彼でハイスコアを叩き出す勝ちパターン。
VR版では弓の操作方法にクセがあり、プラーガ解放モードに入ると結構キツイ視界・聴覚エフェクトが掛かるので別の意味で扱いに苦労する。
3DSのマーセナリーズ3Dでもレオンを差し置いてプレイキャラとして参戦。キャラとしての特徴はハーブの回復力がやや少ないもののダメージ耐性はやや高く、体格は大きめ。ナイフは高威力な反面振りが多少遅い。
所持品は発射が遅いアーチェリー、ロケットランチャー、ナイフ、ハーブ1つ。基礎装備はリロード不要の無限弾で、爆発物やハーブを狙いやすいのが彼の特徴。体術は頭怯みの回し蹴り、腕怯み正面の切り上げ、背後のタックル、足怯み正面の毒針、脚怯み後方は相手の背後に回り込み首を掻っ切るスロートスリット、ダウン技はナイフで突き刺すスタブナイフ。大技はドロップキックとなっている。
範囲の広い回し蹴りとタックル、範囲と威力は低いが出の速い切り上げ、吹き飛ばし効果もなく変異を防ぐ即死技の毒針と非常に強力なバリエーションを持つが、毒針の優秀さもありモーションの長いスロートスリットは使いにくい。
大技のドロップキックは範囲・威力共に申し分無いが、攻撃時のモーションが長く攻撃終了後の隙も大きめ。特に巨大チェーンソー男に囲まれた時に発動してしまうと事故りやすい。また、4で猛威を振るったプラーガ解放攻撃は残念ながら没収されてしまった為、ロケランで代用する事になるが、前述の通り爆発物を拾いやすい為に複数処理は難しくはない。ただ、対ガラドールや巨大チェーンソー男戦ではロケランか爆発物を有効活用しないと厳しい戦いを強いられる事になるだろう。特に素早く守りの硬いガラドールはアーチェリーのみでは苦戦しやすい。
EXコスチュームは強化外骨格スーツ。回復力がやや下がり、ダメージ耐性がわずかに上がる。更に羽交い締め無効の効果付き。不意の羽交い締めからのチェーンソーの事故を減らせるのは大きいが、ハーブの回復力低下もあるため自身のプレースタイルと相談しよう。
RE4版ではマシンガンも持っており手数が増えた(無改造なので正直全く頼りにならないが)代わりに弓は弾数が少ない爆発矢を使用する、他には体力が多く足が少し速いといった特徴もある、しかし、彼の十八番は無限耐久版ナイフによる近接で、殆どの場合はナイフ無双だけで大量の制限時間と弾と矢を貰える。バレットラッシュはもちろん変異状態で、今回はゲージ大量消費の突進だけではなく、消費が少ない通常近接も使える。
慣れてしまえば、オリジナル版と同様簡単に初期全ステージS以上(ハンドキャノン解禁)を取れる。
近接の性能が他のキャラと違ってあまりにもスバ抜けてるせいか「DMC世界から来た男」「お前だけ別のゲームになってる」とプレイヤーから驚きと困惑の声が上がっている。
演じた人物
- ジム・ウォード(『4』、『DC』、『Merc3D』)
- マイク・コバック(『RE:4』英語音声、モーションアクターも兼任)
- 辻井健吾(『RE:4』日本語吹替)
- 岡本良史(『4』ムービーシーン内モーション)
- 八尾宗徳(『4』ゲーム内モーション)
- RYU(『RE:4』レオンとのナイフファイトシーンのみ担当)
関連タグ
バイオハザード バイオハザード4 ダークサイドクロニクルズ レオン・S・ケネディ マヌエラ エイダ・ウォン アルバート・ウェスカー 傭兵
ノルス・シーラック:『北海の妖獣』の主人公。こちらも過去の負傷が原因で退役した元軍人であるが、クラウザーとは逆に闇堕ちする事なく悪に立ち向かっていた。
アレクサンドル(サーシャ)・コザチェンコ:こちらもレオンの相棒となった人物でプラーガを投与した点も共通しているが、人物像が色々な意味で正反対。
ジャック・ノーマン、ジャック・ベイカー:シリーズにおける「ジャック」繋がり。
???:ある意味クラウザーの可能性の1つと呼べる存在。
真田信之(戦国BASARA):どちらも強大な力を目の当たりにして自分も力を求めるようになり、昔の仲間(家族)を裏切った。ただし悪に落ちて人ですら無くなったクラウザーと違い、彼はもう一つの正義と言うべき集団に与し、最終的には家族とも和解している。