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概要編集

トゲゾーこうらとは、マリオシリーズに登場するアイテムである。名前のとおり、トゲゾーの甲羅である。

マリオカートシリーズのものと通常のものとで大きく特徴が異なる。


通常のトゲゾーこうら編集

ノコノコメットは踏めるため踏んでコウラにして投げたりして使う事ができるが、トゲゾーは踏むことができないため、これができない。スピンジャンプがあるシリーズでは踏むだけならできるが、スピンジャンプで踏んでも別にトゲゾーはひっくり返ったりしない。

くつマリオでは踏んだらそれだけで倒してしまう。


なのでマリオシリーズでトゲゾーの甲羅を持ったり投げたりして使える場面はかなり限られ、


  1. レンガブロックなどの上を通っているところを下から叩いてひっくり返す場合……ジュゲムが投げてきた場合などで下記の条件に比べて比較的起こしやすい。
  2. 天井に張り付いているトゲゾーがマリオを察知して落ちてきた場合……この場合は踏んで止める事ができる作品もある。オリジナル版のスーパーマリオブラザーズ3では不可能で、しっぽマリオによる弾き飛ばしが必要。
  3. 中身のない甲羅単体で置いてある場合……主にスーパーマリオメーカーシリーズなど。

投げた場合は通常の甲羅と殆ど同じ。

ただし跳ね返ってきたものをマリオ自身が踏み台にする場合は、ひっくり返っているものなら踏んで止められるため問題ないが、トゲが上向きになっている場合は横からの攻撃でないと止められない。


ノコノコと違って踏んだりひっくり返したりしても、トゲゾーの中身が出てきて甲羅と分離する事は無い。

なのでトゲゾーとして出現した場合は甲羅単体になる事は無く、甲羅単体で使いたければ最初から甲羅単体として配置しなければならない。


スーパーマリオメーカーシリーズでは甲羅単体で置いてある場合、メットの甲羅と同じく被ってヘルメットにする事もできる。

トゲゾーこうらを被っている間は、メットと同じく敵の吐いた火の玉やバブルなどを弾いて無効化できる(頭に当たった場合)上、頭突きで殆どの敵を倒す事ができる。テレサドッスンブラックパックンでさえも倒せる。さらに多くのブロックを頭突きで壊せる。

ただしキラー砲台などの壊せないオブジェクトで敵でないものは流石にどうする事もできず、1回は「下から頭突きして押し上げる」扱いで弾くものの、キラー砲台およびマリオ自身の逃げ場がない閉所では2回目に踏まれた時にマリオは圧死してしまう。

また、ハテナブロックやレンガブロックの中に物がある場合でも叩いて出すことができなくなってしまうこともデメリットに当たる。


マリオカートシリーズでのトゲゾーこうら編集

マリオカートでは『マリオカート64』からアイテムとして登場(当時の名称は「トゲゾーのこうら」)。トゲゾーこうらといえば基本的にはこちらを指すことが多い。

通常のトゲゾーはオレンジ色をしているところ、青色の甲羅で登場。一応青色のトゲゾーはいるにはいるがかなり限られるマイナー派(例を上げると、リメイク版の『マリオブラザーズ』で最後に残ったトゲゾーや、『ペーパーマリオRPG』に登場するソライロトゲゾーなど)。おそらく視認性の問題で赤コウラなどと見分けやすくするための色変更だろう。

また、作品によっては羽がついている場合もある。


効果は「どこから投げても1位のプレイヤーを追尾し直撃する」というもの。途中でバナナや他の甲羅に当たっても止まる事は無い。シリーズによっては空中を飛んでいくので地形さえも干渉しない。

マリオカートアドバンス』では赤こうら同様地面に設置でき、地面に設置した場合は1位が通過すると追尾する。1位以外に当たっても消えないので強力なトラップアイテムとしても使用可能。また、『マリオカートアドバンス』までは背後に装備が可能であり防御アイテムとしても使用できた。

マリオカートダブルダッシュ!!』以降は着弾時に爆発を起こすようになり、1位キャラの至近距離にいると1位でなくても食らってしまう。


基本的に投げられたら最後、確実に1位のプレイヤーの所に届いて直撃するため、1位に立つ事は常にトゲゾーこうらを喰らうリスクとの天秤である。逆に言えば2位以下にいれば(着弾時の爆発に巻き込まれない限り)狙われる事はないため、トゲゾーこうら警戒で最終ラップまではあえて2位以下にいる等の戦略が必要になる。

ちなみにマリオカートガチ勢からは青い悪魔と呼ばれる事もある。


対象のロックオン基準は作品によって異なるが、初期の方だと「先頭に追い付いた時点での1位に当たる(リアルタイムに対象を変更する)」が、後発の作品だと「最初はとりあえず1位を目指して追跡しつつ射程距離になると対象をロックオンする」あるいは「アイテム使用者が投げた時点での1位をロックオンする」仕様になっている事が多い。また、上位がゴールしている際はまだゴールしていない人物の中で1位に該当するものが食らうことになる。

余談だが、構造が複雑な一部コースでは稀に迷子になってしまい、本来ターゲットとなるプレイヤーに追いついてもスルーしてしまうこともある。


強力なアイテムであるため、基本的に下位にいる時の方が出やすい。少なくとも1位にいる時は絶対に出ないが、2022年12月に『マリオカート8デラックス』にてアイテムスイッチが実装され、アイテムをトゲゾーこうらのみにすることで高順位でも使えるようになった。これを適用すると1位のプレイヤーに立て続けにトゲゾーこうらが襲い掛かるため、通常のレース以上に2位以下に居座ったりライバルに1位を譲るといった戦略が重視される。因みにこのアイテムを1位もしくはその時点での最高順位で使用するとそのプレイヤー自身に襲い掛かる


回避法編集

投げられたらだいたい為す術無く食らう攻撃だが、回避方法が無い訳ではない。


定番の無敵アイテム。流石に無敵の最中はトゲゾーこうらが直撃してもびくともしない。ただし1位でスターを所持する・維持する事自体が難しい。


こちらもスターと同じく無敵状態になるため効かない。ただし1位でこれを所持する事自体が難しいのに加え、キラーの持続時間の条件の関係上、1位になった時点でキラーの効果が切れている事が少なくない。


無敵とまではいかないが、半透明になり攻撃を受け付けなくなる。スターやキラーよりは可能性があるものの、これも1位ではほぼ出ないアイテム。


瞬間的な加速アイテム。タイミングはかなりシビアだが、直撃の瞬間にダッシュするとトゲゾーこうらの攻撃範囲を逃れる事ができる。ただし1位では出にくいため、基本的には2位か3位でキノコを所持して1位に上がらないといけない。


  • スーパークラクション

使った瞬間に自キャラの周囲に攻撃するアイテム。

トゲゾーこうらは1位に追いついた後、頭上で一瞬「ため」をした後に真上から直撃するが、頭上にきた瞬間にスーパークラクションを鳴らすとトゲゾーこうらを破壊できる。こちらは一応1位でも出現する可能性があるアイテムで、かつキノコよりは確実に対策できるので、出たら可能な限りキープしたいアイテム。


自分の前方に投げてトゲゾーこうら直撃の直前に自分で踏んでスリップする事で、「やられている最中の無敵時間」でやり過ごす方法。どの道やられているので対策とまではいかないが、爆発してひっくり返されるよりはバナナでスリップするだけの方がロスタイムは僅かに少ない。


これもトゲゾーこうらをどうにかする訳では無いが、被害を少しでも軽くする方法。

直撃してひっくり返るとコインを3枚失ってしまうが、直後にコインを使用する事で、コインを3枚失った後に2枚獲得して僅かにスピードダウンを軽減できる。


  • 特定のギミック発動

マリオカートWii』以前で使用可能な例外。『マリオカートDS』の「キラーシップ」等、長距離を移動する場面ではトゲゾーこうらの攻撃を受けない。


  • トゲゾーこうら

『マリオカート64』と『マリオカートアドバンス』でのみ利用可能な例外。1位がどうやってこれを取るのかという矛盾だが、団子状態の下位で取得してから追い抜くパターンや、特別な位置に置かれた「トゲゾーこうら確定ボックス」(『マリオカート64』限定)から手に入れる方法がある。後方にガードとしてくっつけておくと、トゲゾーこうらに狙われても相殺できる。単純な追い抜き対策としても有効だが、ガードに使うと普通のこうらであり、落ちているバナナが当たっても消える。そのため、トゲゾーこうらでガードしていようが赤こうらトリプルで狙われたら絶体絶命


  • 最高速度で逃げ切る

一部の作品でのみ利用可能な例外。『マリオカートアドバンス』の場合は1位に追いついても命中しなければ時間経過で消えるためコインを10枚以上手に入れていればプレイヤーが減速しない限りトゲゾーこうらから逃げ切ることが可能。また、『マリオカート8/8デラックス』でも時間制限で消えるが、こちらは200CCで上手く走れば逃げ切ることが可能


  • コースの切れ目に誘導する

『マリオカートアドバンス』でのみ利用可能な例外。同作のトゲゾーこうらは他の作品とは異なりコースの切れ目を飛び越える事はできない。この点を利用してコースの切れ目にうまく誘導すれば対処が可能。


  • ミニターボで回避する

『マリオカートDS』でのみ利用可能な例外。ミニターボ性能が高いマシンで直撃の瞬間にミニターボを発動して加速することで回避できる。ただし、タイミングが相当シビア。


『マリオカートWii』と『マリオカートツアー』でのみ利用可能な例外。

前者ではサンダー以外に対して無敵になるためトゲゾーを無効化でき、後者では無敵効果がないため効果切れと引き換えにダメージを回避できる。

ただし、こちらも前述のスターやキラーと同じく1位では所持も保持も困難。


  • ハート

『マリオカートツアー』でのみ利用可能な例外(ハート自体は『マリオカート ダブルダッシュ!!』にも登場していたが、当時は攻撃を受けた一部のアイテムを無効化しつつ拾って使えるようにする効果であり、トゲゾーは無効化できなかった)。

同作でのハートは効果中に全ての攻撃を1度だけ無効化するというものであり、トゲゾーもしっかり無効化してくれる。ただしハートを使用できるのはごく一部のキャラのみであるため注意が必要。


『マリオカートツアー』でのみ利用可能な例外。スーパーベルはスーパークラクションの効果時間を長くした上位互換的存在のアイテムであり、上手く立ち回ればトゲゾー破壊ついでに他のアイテムの破壊やライバルへの攻撃にも有効。ただしスーパーベルを使用できるのはごく一部のキャラ(一部のネコ系)のみであるため注意が必要であるうえ、効果時間の長さとコースの狭さが災いしてライバルが喰らうはずだったトゲゾーを破壊してしまう事故も起こるので注意。




このようにターゲットにとっては凶悪なものだが、作品によっては使う側にとってはハズレアイテムと言って差し支えないものとなっている。

1位のプレイヤーを目指して飛んでいく最中にも当たり判定はあるので、その軌道で目の前のプレイヤーを轢けば意味はあると言えるが、オート操作で決まったルートを飛んでいくため、広いコースほど巻き添えの確率は下がる。直接近距離のプレイヤーを狙って発射できる作品でも、それはミドリ甲羅とあまり変わりなく、テクニックが必要。


上述の通り基本的に最下位付近・良くて半分以下の順位でないと出ないアイテムだが、標的は常に1位のプレイヤーである。大幅に離されている場合、1~3位あたりのプレイヤーの順位がいくらか入れ替わった所で、自分が下位から脱出する事にはほぼ影響しないからだ。


『マリオカート8』以降になると特に顕著。アイテムの中身の判定基準が従来の「順位」から「1位のプレイヤーとの距離」に変更されたことで、どうあっても1位と距離が離れた状態でしか出なくなる。つまりトゲゾーこうらで1位を狙って自分に意味があるような団子状態では、最下位であってもトゲゾーこうらなどまず出ない。


一方、そこそこの順位や特殊な条件でこれを獲得できる作品や、全体人数の少ないルールでは、使い手にとっても直接逆転につながりやすい。オフラインでの2人対戦によるタイマンのvsモードなどでは、死神のような存在感を発揮する。


このアイテムへの印象があまり良くない傾向が強いのは、作品によっては下位における出現率が高いことも要因としてある。初登場の頃は下位だろうとそうそう出ず、1レースに1回出るかどうかというレースにアクセントを加える程度の役割だったものが、作品によっては出現率が調整されたことで、下位の時に割と出るような仕様となったことから、ハズレアイテムとしての印象が強くなった(逆転の為に必要な他のアイテムを逃した)という印象を持たれやすくなったものとみられる。


外部出演編集

大乱闘スマッシュブラザーズシリーズでは『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』以降にマリオカートシリーズのものがアイテムとして登場。

投げると、投げたファイターを除くその時点で1位のファイターの頭上に留まり(1位のファイターが使用した場合は2位のファイター)、一定時間後に垂直落下して爆発する。浮遊中にも攻撃判定がある。


劇場版『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』ではレインボーロードでの戦いでドンキーコングにカートを破壊されたノコノコ将軍が悪あがきとして変身する形で登場。ドンキーコングとマリオが乗ったカートをレインボーロードごと大爆発で破壊して道連れにし、両者を海に叩き落とす。


関連イラスト編集

通常のもの編集

防具であり武器でもある物野生のトゲゾーを捕まえて…


マリオカート編集

セリフがないよ!【#29】センシティブな作品『マリオカート』のトゲゾーこうら1位


関連タグ編集

マリオカート  マリオ・アイテム一覧 トゲゾー

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