概要
トンボの姿または要素を含んだ女の子。
トンボは他の虫を捕まえて食べる肉食昆虫で、全方位を見渡せる大きな複眼を持ち、細長い腹部を伸ばして素早く空を飛ぶので、虫擬人化される場合、妖精の一種のように透明で細長い形状の大きな羽根を背中に生やす虫娘として描かれている。(種によっては特徴的な色や模様を持つ)
また日本においては前方に向かって飛ぶ様子が、「後退しない → 勇敢」と解釈されて「勝ち虫」として戦国武将に好まれていたために戦闘少女として描かれる場合もあり、複眼がヘルメット、体節が装甲服、細長い腹部が槍(蜻蛉切?)や長刀などの得物とされることも多い。
このように多くは武闘派であるが、目の前で指をグルグル回されると目を回してしまうというポンコツな一面もあるようである。
余談ではあるが赤とんぼ(ショウジョウトンボやハッチョウトンボも含まれる場合もある)を擬人化する際、アキアカネなどのアカネ属からとられた、アカネという名のオリジナルキャラクターが設定されるのである。
さらに幼いものはヤゴ娘と描写されることもある。
なお英名のドラゴンフライ(Dorgonfly)は、現代の日本人視点では格好良く感じるが、中世においてはドラゴンは悪魔というニュアンスがあり、羽根で全てを切り裂く魔女のかぎ針として恐れられてたので、それを意識した娘化をしてみても面白いかもしれない。
19世紀末~20世紀初頭の美術運動アール・ヌーヴォーにおいて、フランスの宝飾デザイナーのルネ・ラリックが「トンボの精(Dragonfly lady brooch)」を発表し、この娘の概念の萌芽が見られたと考えられている。
関連イラスト
アキアカネ
イトトンボ
カワトンボ
シオカラトンボ
※実は青くなるのは雄のみで、雌は麦わら色のまま成熟するためムギワラトンボと呼ばれる。
チョウトンボ
ノシメトンボ
ハグロトンボ
ホソミオツネントンボ
オニヤンマ
ギンヤンマ
Celithemis eponina/Halloween pennant
※アメリカ大陸南東部に生息するハロウィンカボチャを思わせる模様の羽根を持つ種。
ツノトンボ
※似ているがトンボではない昆虫。
関連タグ
蜻蛉/トンボ ヤンマ ヤゴ ドラゴンフライ/Dorgonfly
アオハダトンボ イトトンボ オオシオカラトンボ カワトンボ シオカラトンボ(ムギワラトンボ) チョウトンボ ノシメトンボ ハグロトンボ ホソミオツネントンボ
ツノトンボ:形状が似るが、長い触角がある脈翅目(アミメカゲロウ)ツノトンボ科の昆虫。